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第十二章 ブレーメンの音楽
202.○○と呼ばれる魔女のように(その1)
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翌朝。
私が起きた頃には、可愛らしい生き物はすでにベッドにいなかった。
自分の部屋に戻ったのだろう。
女装してまで一緒に寝たいと言ってきたわりには、あっさりしたものだ。
最後に思い出ができて満足したのかも知れない。
「ふぁ・・・」
欠伸をしながらベッドから降りる。
この国での用事は終わった。
というより、私にはもともと用事はない。
相談に乗って欲しいと言われたから相談に乗った。
それだけだ。
けど、それも終わった。
この国にいる理由は無くなったし、引き留められる理由も無くなった。
だから、今日、この国を出る。
朝食を食べ終わり、師匠と一緒に帰り支度をしていると、ファイファー達が見送りにきた。
城に呼び出されたときのように三人で来るかと思ったけど、今日は二人だ。
ファイファーの兄であるダメ王子の姿は見えない。
まだ、『体調不良』なのだろう。
それが自然に回復することはないのだけど、教えてあげる義理もないので放っておく。
師匠に不埒なことをしようとしたことを謝罪すれば、もしかしたら回復する方法を教えてもらえるかも知れないけど、ダメ王子だから素直に謝罪するかは微妙なところだろう。
まあ、ダメ王子のことはどうでもいい。
それよりも気になることがある。
気になることというより、気になる人物だけど。
「ずいぶんと可愛らしくなったのう。その子は女の子じゃったか?」
師匠がその気になる人物に向かって尋ねる。
気になる人物というのは、可愛らしい生き物のことだ。
「はいっ!」
「こら、嘘をつくな。おまえは男・・・だよな?」
ふりふりのドレスを着て元気に返事をする可愛らしい生き物に、ファイファーが戸惑いながら尋ねる。
気持ちは分かる。
昨日までは王子の服装をしていたのに、今日は王女の服装をしている。
どう見ても女の子にしか見えない。
「昨日から女の子になりましたっ!」
自信満々な答えを聞いて、ファイファーは頭痛を堪えるようにこめかみを押さえる。
妹ではなく弟だったという事実の再確認はできたが、弟が妹になったという事実の理解が追いついていないのだろう。
けれど、問題はないと思う。
女の子にしか見えないし。
「・・・・・そうか」
結局、ファイファーは理解するのを放棄したようだ。
諦めたように、それだけを言った。
「姉様、このドレス、どうですか?今朝、急いで身体に合わせてもらったのですが、似合っていますか?」
「ええ、とても似合っているわ」
「えへへ」
なるほど。
それで朝早くにベッドを抜け出したのか。
どうやら女の子になると言った言葉は、私と一緒に寝るための口実というだけでなく、今後もそうするという意味だったらしい。
なんだか他国の王子に道を踏み外させてしまったような気もするけど、後悔はしていない。
私が女装を勧めたわけじゃないし、似合っている。
「ボク、もっと楽器を上手くなって、姉様が作った観光地に演奏に行きますっ!」
「そう。楽しみにしているわね」
「はいっ!」
この子がステージに立てば、それを見るために客が集まるだろう。
あの温泉街にそんなに客を集めるつもりはなかったのだけど、この子の可愛らしさは広めるべきだろう。
それに、客が集まった方が、この子も喜ぶと思う。
なら、私も協力した方がいいだろう。
そこまで考えて、ふと気付いた。
そういえば、いまだにこの子の名前を知らない。
「今さらなんだけど、名前を教えてもらえるかしら」
危ない危ない。
頭の中で『可愛らしい生き物』と呼んでいたから、名前を尋ねるという発想が無かった。
けど、温泉街にいる娘達にこの子のことをお願いするなら、名前は確認しておく必要がある。
私の問いかけに、きょとんとしていたけど、やがて名乗っていないことに思い当たったのか、見事なカーテシーをしながら、名前を教えてくれる。
「名乗りが遅くなり申し訳ありません。ボクの名前はミシェルです」
どうでもいいけど、なんでこんなにカーテシーが様になっているのだろう。
以前から練習していたとしか思えない見事なものだ。
私が疑問に思いつつも感心していると、ファイファーがぽつりと漏らす。
「おまえの名前はマイケルのはずなのだが・・・」
「いやですわ、兄様。マイケルは男の子の名前ではないですか」
「・・・・・そうだな」
マイケルとミシェルは同じ由来の名前で、マイケルが男性名でミシェルが女性名だったと思う。
たぶん、昨夜か今朝にでも性別に合わせて改名したのだろう。
ファイファーは、なんだか疲れたような表情をしていたけど、それ以上は何も言わなかった。
「それじゃあ、ミシェル。いつ、あなたが来てもいいように、話は通しておくわ」
「姉様、ありがとうございます」
「聖女殿、感謝する」
兄妹に見送られながら、私達はブレーメン王国を後にした。
*****
「今回は何事もなく帰れそうじゃのう」
王都が見えなくなったころ、師匠がそんなことを言った。
「そうね」
演奏会の後で城に招待されたことは予想外だったけど、拉致されたわけではないし、平和的なものだった。
考えてみたら、他国に行って平穏に帰ることができるのは初めてのことじゃないだろうか。
今までは、大抵、誰かの横やりが入っていた。
まあ、誰かというか、例の王女様なのだけど。
そういえば、彼女は今頃どうしているのだろうか。
ハーメルン王国にちょっかいをかけていたのは彼女が糸を引いているような気がするのだけど、それ以降は大人しいものだ。
このまま大人しくしていてもらいたいけど、嵐の前の静けさのようで、少しだけ不安でもある。
とはいえ、こちらから何かを仕掛けるつもりは無いので、しばらくは様子見だろう。
そんなわけで、今のうちに用事を済ませておこうと思う。
「少し寄り道するつもりだけどいい?」
「わしはかまわんが、どこへじゃ?」
「ブレーメンとのことを、温泉街にいる人達に話しておこうと思ってね」
温泉街はアヴァロン王国の北の国境付近にある。
ここから行くと、少し遠回りにはなるけど、帰ってから出直すよりは近いのだ。
「ついでに温泉に入って行きたいのう」
「私はもともとそのつもりよ」
せっかく行くのだ。
温泉に入らないという選択肢はない。
温かい季節だけど、そういう季節に温かい温泉に入るのも、気分が変わっていいかも知れない。
それに確認したいこともある。
娘達からの報告書で、温泉街が順調であることは知っていたけど、ブレーメン王国の財政に影響が出るほど客を集めているとまでは思っていなかった。
どのくらい繁盛しているのかを確認したいと思っているのだ。
「今の季節なら食材も手に入りやすいだろうし、美味しい物が食べられるかもね」
「楽しみじゃのう」
師匠とそんなことを話しながら、温泉街を目指した。
*****
目指したのだけど、見えてきたのは見知らぬ街だった。
「・・・・・御者さん、方向は合ってる?」
私は馬車の窓から外を眺めながら、尋ねる。
「街道からそんなに離れていないですから、間違っていないと思いますが・・・」
「そう」
私の記憶でも、この方向で合っているはずだ。
はずなのだけど、見えている景色がおかしい。
「あんなところに、城なんてあったかのう?」
私と同じく馬車の窓から外を眺めていた師匠が呟く。
どうやら、私だけに見えている幻覚という可能性は無いようだ。
私の目にも同じものが見えている。
その見えているものというのは、城だ。
まだ、距離はあるけど、城のような建物がある。
近づくにつれ、それは王都にある王城よりは小さいということが分かってきたけど、規模や荘厳さは小さめの城と呼んで差し支えない。
私が知っている温泉街に、あんな建物は無かった。
「王都を移転したのかのう?」
師匠がそんな言葉を口にするが、本気ではないと思う。
こんな国境付近に思い王都を作ったら、もし戦争になったときに防衛に困るだろうし、そうでなくても周辺国に連絡くらいするだろう。
頭に疑問が満ちる間にも、馬車は近づいていく。
「あれは、温泉宿かしら?」
やがて見えてきた建物は、私が知っている温泉宿の面影を微かに残している。
入口付近は記憶にあるものと同じだ。
けど、建物全体の大きさは記憶にあるものと全く違う。
建物を拡張したにしても、大き過ぎだろう。
それに村の規模も全く違う。
もはや村ではなく街だ。
下手をすれば王都並みの賑わいだった。
「とりあえず、あの建物に向かって」
「わかりました」
私は御者にお願いして、温泉宿へ向かう。
あそこに私の娘達がいるはずだ。
彼女達に何があったのかを聞くことにする。
そう考えて師匠と一緒に温泉宿の入口に入ったところで、声をかけられる。
「シンデレラ様!」
声をかけてきたのは、おそらく村人の誰かだと思う。
それなら、私のことを知っていてもおかしくはない。
けれど、その声につられるようにこちらを振り返ったのは、明らかに村人ではない人間を含む大勢だった。
彼らはぞろぞろとこちらに近づいてきたかと思うと、おもむろにこちらを拝んでくる。
でも、拝まれているのは私じゃない。
「え?わしは、シンデレラじゃ・・・」
拝まれているのは師匠だ。
そういえば、この国では私は『赤の聖女』と呼ばれているのだった。
師匠が私と勘違いされているようなのは、師匠が赤いドレスを着ているからだろう。
けど、それでも、まだ疑問はある。
なぜ、拝まれているのだろう。
私が起きた頃には、可愛らしい生き物はすでにベッドにいなかった。
自分の部屋に戻ったのだろう。
女装してまで一緒に寝たいと言ってきたわりには、あっさりしたものだ。
最後に思い出ができて満足したのかも知れない。
「ふぁ・・・」
欠伸をしながらベッドから降りる。
この国での用事は終わった。
というより、私にはもともと用事はない。
相談に乗って欲しいと言われたから相談に乗った。
それだけだ。
けど、それも終わった。
この国にいる理由は無くなったし、引き留められる理由も無くなった。
だから、今日、この国を出る。
朝食を食べ終わり、師匠と一緒に帰り支度をしていると、ファイファー達が見送りにきた。
城に呼び出されたときのように三人で来るかと思ったけど、今日は二人だ。
ファイファーの兄であるダメ王子の姿は見えない。
まだ、『体調不良』なのだろう。
それが自然に回復することはないのだけど、教えてあげる義理もないので放っておく。
師匠に不埒なことをしようとしたことを謝罪すれば、もしかしたら回復する方法を教えてもらえるかも知れないけど、ダメ王子だから素直に謝罪するかは微妙なところだろう。
まあ、ダメ王子のことはどうでもいい。
それよりも気になることがある。
気になることというより、気になる人物だけど。
「ずいぶんと可愛らしくなったのう。その子は女の子じゃったか?」
師匠がその気になる人物に向かって尋ねる。
気になる人物というのは、可愛らしい生き物のことだ。
「はいっ!」
「こら、嘘をつくな。おまえは男・・・だよな?」
ふりふりのドレスを着て元気に返事をする可愛らしい生き物に、ファイファーが戸惑いながら尋ねる。
気持ちは分かる。
昨日までは王子の服装をしていたのに、今日は王女の服装をしている。
どう見ても女の子にしか見えない。
「昨日から女の子になりましたっ!」
自信満々な答えを聞いて、ファイファーは頭痛を堪えるようにこめかみを押さえる。
妹ではなく弟だったという事実の再確認はできたが、弟が妹になったという事実の理解が追いついていないのだろう。
けれど、問題はないと思う。
女の子にしか見えないし。
「・・・・・そうか」
結局、ファイファーは理解するのを放棄したようだ。
諦めたように、それだけを言った。
「姉様、このドレス、どうですか?今朝、急いで身体に合わせてもらったのですが、似合っていますか?」
「ええ、とても似合っているわ」
「えへへ」
なるほど。
それで朝早くにベッドを抜け出したのか。
どうやら女の子になると言った言葉は、私と一緒に寝るための口実というだけでなく、今後もそうするという意味だったらしい。
なんだか他国の王子に道を踏み外させてしまったような気もするけど、後悔はしていない。
私が女装を勧めたわけじゃないし、似合っている。
「ボク、もっと楽器を上手くなって、姉様が作った観光地に演奏に行きますっ!」
「そう。楽しみにしているわね」
「はいっ!」
この子がステージに立てば、それを見るために客が集まるだろう。
あの温泉街にそんなに客を集めるつもりはなかったのだけど、この子の可愛らしさは広めるべきだろう。
それに、客が集まった方が、この子も喜ぶと思う。
なら、私も協力した方がいいだろう。
そこまで考えて、ふと気付いた。
そういえば、いまだにこの子の名前を知らない。
「今さらなんだけど、名前を教えてもらえるかしら」
危ない危ない。
頭の中で『可愛らしい生き物』と呼んでいたから、名前を尋ねるという発想が無かった。
けど、温泉街にいる娘達にこの子のことをお願いするなら、名前は確認しておく必要がある。
私の問いかけに、きょとんとしていたけど、やがて名乗っていないことに思い当たったのか、見事なカーテシーをしながら、名前を教えてくれる。
「名乗りが遅くなり申し訳ありません。ボクの名前はミシェルです」
どうでもいいけど、なんでこんなにカーテシーが様になっているのだろう。
以前から練習していたとしか思えない見事なものだ。
私が疑問に思いつつも感心していると、ファイファーがぽつりと漏らす。
「おまえの名前はマイケルのはずなのだが・・・」
「いやですわ、兄様。マイケルは男の子の名前ではないですか」
「・・・・・そうだな」
マイケルとミシェルは同じ由来の名前で、マイケルが男性名でミシェルが女性名だったと思う。
たぶん、昨夜か今朝にでも性別に合わせて改名したのだろう。
ファイファーは、なんだか疲れたような表情をしていたけど、それ以上は何も言わなかった。
「それじゃあ、ミシェル。いつ、あなたが来てもいいように、話は通しておくわ」
「姉様、ありがとうございます」
「聖女殿、感謝する」
兄妹に見送られながら、私達はブレーメン王国を後にした。
*****
「今回は何事もなく帰れそうじゃのう」
王都が見えなくなったころ、師匠がそんなことを言った。
「そうね」
演奏会の後で城に招待されたことは予想外だったけど、拉致されたわけではないし、平和的なものだった。
考えてみたら、他国に行って平穏に帰ることができるのは初めてのことじゃないだろうか。
今までは、大抵、誰かの横やりが入っていた。
まあ、誰かというか、例の王女様なのだけど。
そういえば、彼女は今頃どうしているのだろうか。
ハーメルン王国にちょっかいをかけていたのは彼女が糸を引いているような気がするのだけど、それ以降は大人しいものだ。
このまま大人しくしていてもらいたいけど、嵐の前の静けさのようで、少しだけ不安でもある。
とはいえ、こちらから何かを仕掛けるつもりは無いので、しばらくは様子見だろう。
そんなわけで、今のうちに用事を済ませておこうと思う。
「少し寄り道するつもりだけどいい?」
「わしはかまわんが、どこへじゃ?」
「ブレーメンとのことを、温泉街にいる人達に話しておこうと思ってね」
温泉街はアヴァロン王国の北の国境付近にある。
ここから行くと、少し遠回りにはなるけど、帰ってから出直すよりは近いのだ。
「ついでに温泉に入って行きたいのう」
「私はもともとそのつもりよ」
せっかく行くのだ。
温泉に入らないという選択肢はない。
温かい季節だけど、そういう季節に温かい温泉に入るのも、気分が変わっていいかも知れない。
それに確認したいこともある。
娘達からの報告書で、温泉街が順調であることは知っていたけど、ブレーメン王国の財政に影響が出るほど客を集めているとまでは思っていなかった。
どのくらい繁盛しているのかを確認したいと思っているのだ。
「今の季節なら食材も手に入りやすいだろうし、美味しい物が食べられるかもね」
「楽しみじゃのう」
師匠とそんなことを話しながら、温泉街を目指した。
*****
目指したのだけど、見えてきたのは見知らぬ街だった。
「・・・・・御者さん、方向は合ってる?」
私は馬車の窓から外を眺めながら、尋ねる。
「街道からそんなに離れていないですから、間違っていないと思いますが・・・」
「そう」
私の記憶でも、この方向で合っているはずだ。
はずなのだけど、見えている景色がおかしい。
「あんなところに、城なんてあったかのう?」
私と同じく馬車の窓から外を眺めていた師匠が呟く。
どうやら、私だけに見えている幻覚という可能性は無いようだ。
私の目にも同じものが見えている。
その見えているものというのは、城だ。
まだ、距離はあるけど、城のような建物がある。
近づくにつれ、それは王都にある王城よりは小さいということが分かってきたけど、規模や荘厳さは小さめの城と呼んで差し支えない。
私が知っている温泉街に、あんな建物は無かった。
「王都を移転したのかのう?」
師匠がそんな言葉を口にするが、本気ではないと思う。
こんな国境付近に思い王都を作ったら、もし戦争になったときに防衛に困るだろうし、そうでなくても周辺国に連絡くらいするだろう。
頭に疑問が満ちる間にも、馬車は近づいていく。
「あれは、温泉宿かしら?」
やがて見えてきた建物は、私が知っている温泉宿の面影を微かに残している。
入口付近は記憶にあるものと同じだ。
けど、建物全体の大きさは記憶にあるものと全く違う。
建物を拡張したにしても、大き過ぎだろう。
それに村の規模も全く違う。
もはや村ではなく街だ。
下手をすれば王都並みの賑わいだった。
「とりあえず、あの建物に向かって」
「わかりました」
私は御者にお願いして、温泉宿へ向かう。
あそこに私の娘達がいるはずだ。
彼女達に何があったのかを聞くことにする。
そう考えて師匠と一緒に温泉宿の入口に入ったところで、声をかけられる。
「シンデレラ様!」
声をかけてきたのは、おそらく村人の誰かだと思う。
それなら、私のことを知っていてもおかしくはない。
けれど、その声につられるようにこちらを振り返ったのは、明らかに村人ではない人間を含む大勢だった。
彼らはぞろぞろとこちらに近づいてきたかと思うと、おもむろにこちらを拝んでくる。
でも、拝まれているのは私じゃない。
「え?わしは、シンデレラじゃ・・・」
拝まれているのは師匠だ。
そういえば、この国では私は『赤の聖女』と呼ばれているのだった。
師匠が私と勘違いされているようなのは、師匠が赤いドレスを着ているからだろう。
けど、それでも、まだ疑問はある。
なぜ、拝まれているのだろう。
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