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第十二章 ブレーメンの音楽
200.魔女に怯える盗人のように(その4)
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翌日。
朝食を終えた私達は、昨日と同じ部屋に集まっていた。
けど、昨日と比べると一人少ない。
「ダメ王子はどうしたの?」
別に居て欲しいわけじゃないんだけど、もともと依頼してきたのはダメ王子だ。
居なくていいのだろうか。
「兄は体調が悪いらしくてな。医者に診てもらっている」
「ああそう」
本当に体調が悪いのか、それとも仮病なのかは知らないけど、まあいいか。
居ても、鬱陶しいだけだ。
それはそうと、ダメ王子といって兄のことだと気付くあたり、ファイファーもその認識なのか。
訂正もしてこない。
「聖女殿は、昨日はよく眠れたか?」
そういえば、この国にきてからファイファーは私のことを聖女様と呼ぶ。
シルヴァニア王国では女王様とか呼んできていたのだけど、さすがに自分の国でその呼び方はしてこない。
この国を治めているのが、王様か女王様かは知らないけど、その人物を差し置いて私をそう呼ぶのは問題があるのだろう。
おかしな呼ばれ方をしないのはなによりだ。
本当は聖女様も止めて欲しいのだけど、他にもそう呼ぶ人間がいるから我慢しておく。
それはそうと、ファイファーの問いに答えることにする。
「よく眠れたわよ。可愛らしい夜這いがあったけどね」
そう言って、その本人の方に視線を移す。
「えへへ」
すると、なぜか照れたように微笑んだ。
可愛らしいのだけど、あいかわらず夜這いが悪いことだとは思っていないようだ。
早めにちゃんとした教育を受けさせないと、間違いなく女たらしになるな。
「そうか。それはなんというか・・・すまなかったな。この国では情熱的な恋も芸術の一つだと認識されていてな」
恋愛小説や恋愛演劇などもあるから、そこまでなら理解できなくはない。
「それで不倫や浮気は文化だという考え方があって、夜這いも一般的なのだ」
それは理解できない。
いや、男女のどろどろした関係が、社交界の話題のネタになるということは聞いたことがある。
でも、それを文化にして、公然と夜這いをしたらダメだろう。
やるなら、国内の人間同士だけにして欲しい。
少なくとも、他国の人間にまで夜這いをするのは問題があると思う。
国際問題になったらどうするつもりだ。
「観光客にまでそんなことをしているの?トラブルになったりしない?」
「それが目的でここを訪れる者もいるのでな。問題になったことはない」
芸術の都の闇は深いようだ。
「とはいえ、そういうことを求める者と求めない者がいるのは確かだ。街では宿によって違うらしい」
なるほど。
普通の宿と連れ込み宿の違いのようなものか。
それは分かったけど、城に用意した部屋で連れ込み宿のようなことをするのはダメだろう。
それとも、そういう需要もあるのだろうか。
そこまで考えて、私は師匠のことが気になった。
「師匠は大丈夫だったの?」
そう問いかけると、師匠は不機嫌そうに答えてくる。
「わしのところにも不埒者が来たぞ。まったく。わしの純潔は安くないのじゃ」
どうやら師匠は夜這いで処女を捨てるつもりはないようだ。
ぷりぷりと怒っている。
「それで、その不埒者はどうしたの?」
師匠も性別的には女だ。
私のところのように子供が来たとは思えないし、どうしたのだろう。
「『魔女の呪い』をかけてやったわい」
「あー、アレね」
『魔女の呪い』とは、私が以前ファイファーに対して行った『聖女の呪い』と同じものだ。
呪いといっても呪術的なものではなくて、薬を盛ってそう見せかけているだけだが、夜這いをしてくるような男には効果はてきめんだろう。
その効果というのは、具体的には男のアレを勃たなくするというものだ。
「なるほど。それで兄が朝から医者のところに行っているのか」
ファイファーは『魔女の呪い』と聞いて、『聖女の呪い』と同じものだと気付いたらしい。
そして、師匠に夜這いをしたアホは、ダメ王子のようだ。
しかし、ダメ王子がアホだとしても、この国の王子であることも事実だ。
一応、確認しておくことがある。
「ちなみに、どのくらいの『呪い』をかけたの?」
アレを勃たなくする薬は、濃度によって効き目が異なる。
私がファイファーに盛ったときは、懲らしめるだけのつもりで、かなり薄めていたので、数日で効き目は切れたはずだ。
しかし、濃度を高くしていくと薬が効いている期間は長くなっていき、一定の濃度を超えると解毒薬を使わないと症状は回復しなくなる。
そして、原液を使うと・・・
「もちろん原液じゃ」
・・・原液を使うと、解毒薬を使っても症状は回復しない。
「容赦ないわねぇ」
血を残すくらいにしか役に立たないダメ王子の生殖能力を失わせるとは、思い切ったことをするな。
正確には勃たなくなるだけで、子供を作れなくなるわけじゃないんだけど、少なくとも夜這いはできなくなるだろう。
なにしろ、女の部屋に行っても勃たないのでは、そういう行為をやりようがないのだ。
「・・・原液とは何だ?兄は我と同じことをされたのではないのか?」
私と師匠のやりとりを聞いていたファイファーが、不安になったのか尋ねてくる。
けど、教えない方がいいだろうな。
師匠がそんな薬を盛ったことがバレたら面倒なことになるし、本人に伝わったらショックが大きいだろう。
時間の問題な気もするけど、とりあえず黙っておくことにする。
「気にしないでいいわ。夜這いができなくなるだけだから」
「そうか」
ファイファーは、自分も似たようなことをして似たようなことをされたことがあるからか、それ以上は何も言ってこなかった。
実際は似て非なるものなのだけど。
*****
さて、ダメ王子のことは放っておくとして、本題だ。
とはいっても、私が出せる意見は少ない。
そもそも私は、あの温泉街がそんなに観光客を集めているとは知らなかった。
でも、温泉が素晴らしいものだということは知っている。
だから、観光客が温泉に行こうと思う心理は理解できる。
一方、この芸術の都の魅力というものは、
「芸術って、何が面白いの?」
さっぱり理解できない。
いや、私だって芸術が素晴らしいものだと言われていることは知っている。
でも、時間をかけて移動して、お金を払って見ようとは思わない。
そんなことをするのは、時間とお金が余っている貴族くらいのものだろう。
「まさか、そんな存在を問われるようなことを聞かれるとは思わなかったぞ」
私の質問を聞いてファイファーが驚いている。
けど、私からすれば、そこが理解できないのだから、仕方がない。
ここで私のことを、芸術も理解できない人間だと馬鹿にするようなら、それで話は終わったのだけど、ファイファーは驚きつつも真面目に答えるつもりがあるようだ。
「芸術は、なんというか・・・心に響かないだろうか?」
「別に」
「芸術に触れていると、心が豊かになったり・・・」
「しないわね」
「生活に潤いが出たり・・・」
「少なくとも懐は潤わないわね。高いお金を払うのだから、逆に懐が寂しくなるんじゃない?
「・・・そうか」
真面目に答えてくれたのに悪いけど、やはり全く理解できなかった。
「花より団子じゃのう」
「じゃあ、師匠は芸術の面白さがわかるの?」
「もちろんじゃ」
師匠が分かると言うので聞いてみると、胸を張って説明してくれた。
「変な形の壺を持ってきて、『この壺を買うと幸せになれます』とか言ってくるのが芸術家じゃ。わしには理解できなかったので、買わなかったが」
「それはたぶん芸術家じゃないと思うし、芸術家だったとしても理解できないって言ってるじゃない」
「わしのような一般人の感性では理解できないのが芸術なのじゃ」
「なるほど」
師匠が師匠が一般人かどうかは別として、理解できないのが芸術か。
それなら、私にも分かる。
私に理解できないものが芸術というわけだ。
「納得したようにしているが、おそらく違うと思うぞ」
私と師匠のやりとりを見ていたファイファーが否定してくる。
けど、果たしてそうだろうか。
「違わないと思うわよ。ようするに、一般人には理解できなくて、ごく一部の人間だけが理解できるものが、芸術ということでしょう」
「そう・・・なのか?」
ファイファーは納得いかなさそうな顔をしているけど、もともと芸術の定義をしたいわけじゃない。
何が魅力で、誰が魅力と感じるかを知りたかっただけだ。
「つまり、この国にやってくるのは、お金と暇を持て余して、芸術という一般人には理解できない珍しいものを求める一部の貴族だけだということね」
「まあ・・・芸術に金を払うのが貴族や大商人なのは確かだが」
ファイファーは、納得いかなさそうにしながらも、私の意見を一部認める。
そして、重要なのは、その認めた部分だ。
「そんな珍しい物好きな連中が、新しくできた珍しい場所へ足を向けるのは、当然の行動じゃないかしら」
「・・・・・そういうことか」
ファイファーは次第に状況を理解し始めたようだ。
そして、それは私も同じだ。
私も最初から分かっていたわけじゃないけど、話していたら分かってきた。
この国が抱えている問題。
それは客層の薄さだ。
一部の金持ち連中が落とすお金に財源を頼っていた。
だから、その連中がお金を落さなくなった途端に、財源に影響が出る。
それだけの話なのだ。
でも、今まではそれで財源が成り立っていたから、誰も問題に気付いていなかった。
そういうことなのだろう。
さて、これで問題は見つかったわけだけど、だからといって問題が解決したわけじゃない。
問題を解決しないと、財源は回復しないのだ。
朝食を終えた私達は、昨日と同じ部屋に集まっていた。
けど、昨日と比べると一人少ない。
「ダメ王子はどうしたの?」
別に居て欲しいわけじゃないんだけど、もともと依頼してきたのはダメ王子だ。
居なくていいのだろうか。
「兄は体調が悪いらしくてな。医者に診てもらっている」
「ああそう」
本当に体調が悪いのか、それとも仮病なのかは知らないけど、まあいいか。
居ても、鬱陶しいだけだ。
それはそうと、ダメ王子といって兄のことだと気付くあたり、ファイファーもその認識なのか。
訂正もしてこない。
「聖女殿は、昨日はよく眠れたか?」
そういえば、この国にきてからファイファーは私のことを聖女様と呼ぶ。
シルヴァニア王国では女王様とか呼んできていたのだけど、さすがに自分の国でその呼び方はしてこない。
この国を治めているのが、王様か女王様かは知らないけど、その人物を差し置いて私をそう呼ぶのは問題があるのだろう。
おかしな呼ばれ方をしないのはなによりだ。
本当は聖女様も止めて欲しいのだけど、他にもそう呼ぶ人間がいるから我慢しておく。
それはそうと、ファイファーの問いに答えることにする。
「よく眠れたわよ。可愛らしい夜這いがあったけどね」
そう言って、その本人の方に視線を移す。
「えへへ」
すると、なぜか照れたように微笑んだ。
可愛らしいのだけど、あいかわらず夜這いが悪いことだとは思っていないようだ。
早めにちゃんとした教育を受けさせないと、間違いなく女たらしになるな。
「そうか。それはなんというか・・・すまなかったな。この国では情熱的な恋も芸術の一つだと認識されていてな」
恋愛小説や恋愛演劇などもあるから、そこまでなら理解できなくはない。
「それで不倫や浮気は文化だという考え方があって、夜這いも一般的なのだ」
それは理解できない。
いや、男女のどろどろした関係が、社交界の話題のネタになるということは聞いたことがある。
でも、それを文化にして、公然と夜這いをしたらダメだろう。
やるなら、国内の人間同士だけにして欲しい。
少なくとも、他国の人間にまで夜這いをするのは問題があると思う。
国際問題になったらどうするつもりだ。
「観光客にまでそんなことをしているの?トラブルになったりしない?」
「それが目的でここを訪れる者もいるのでな。問題になったことはない」
芸術の都の闇は深いようだ。
「とはいえ、そういうことを求める者と求めない者がいるのは確かだ。街では宿によって違うらしい」
なるほど。
普通の宿と連れ込み宿の違いのようなものか。
それは分かったけど、城に用意した部屋で連れ込み宿のようなことをするのはダメだろう。
それとも、そういう需要もあるのだろうか。
そこまで考えて、私は師匠のことが気になった。
「師匠は大丈夫だったの?」
そう問いかけると、師匠は不機嫌そうに答えてくる。
「わしのところにも不埒者が来たぞ。まったく。わしの純潔は安くないのじゃ」
どうやら師匠は夜這いで処女を捨てるつもりはないようだ。
ぷりぷりと怒っている。
「それで、その不埒者はどうしたの?」
師匠も性別的には女だ。
私のところのように子供が来たとは思えないし、どうしたのだろう。
「『魔女の呪い』をかけてやったわい」
「あー、アレね」
『魔女の呪い』とは、私が以前ファイファーに対して行った『聖女の呪い』と同じものだ。
呪いといっても呪術的なものではなくて、薬を盛ってそう見せかけているだけだが、夜這いをしてくるような男には効果はてきめんだろう。
その効果というのは、具体的には男のアレを勃たなくするというものだ。
「なるほど。それで兄が朝から医者のところに行っているのか」
ファイファーは『魔女の呪い』と聞いて、『聖女の呪い』と同じものだと気付いたらしい。
そして、師匠に夜這いをしたアホは、ダメ王子のようだ。
しかし、ダメ王子がアホだとしても、この国の王子であることも事実だ。
一応、確認しておくことがある。
「ちなみに、どのくらいの『呪い』をかけたの?」
アレを勃たなくする薬は、濃度によって効き目が異なる。
私がファイファーに盛ったときは、懲らしめるだけのつもりで、かなり薄めていたので、数日で効き目は切れたはずだ。
しかし、濃度を高くしていくと薬が効いている期間は長くなっていき、一定の濃度を超えると解毒薬を使わないと症状は回復しなくなる。
そして、原液を使うと・・・
「もちろん原液じゃ」
・・・原液を使うと、解毒薬を使っても症状は回復しない。
「容赦ないわねぇ」
血を残すくらいにしか役に立たないダメ王子の生殖能力を失わせるとは、思い切ったことをするな。
正確には勃たなくなるだけで、子供を作れなくなるわけじゃないんだけど、少なくとも夜這いはできなくなるだろう。
なにしろ、女の部屋に行っても勃たないのでは、そういう行為をやりようがないのだ。
「・・・原液とは何だ?兄は我と同じことをされたのではないのか?」
私と師匠のやりとりを聞いていたファイファーが、不安になったのか尋ねてくる。
けど、教えない方がいいだろうな。
師匠がそんな薬を盛ったことがバレたら面倒なことになるし、本人に伝わったらショックが大きいだろう。
時間の問題な気もするけど、とりあえず黙っておくことにする。
「気にしないでいいわ。夜這いができなくなるだけだから」
「そうか」
ファイファーは、自分も似たようなことをして似たようなことをされたことがあるからか、それ以上は何も言ってこなかった。
実際は似て非なるものなのだけど。
*****
さて、ダメ王子のことは放っておくとして、本題だ。
とはいっても、私が出せる意見は少ない。
そもそも私は、あの温泉街がそんなに観光客を集めているとは知らなかった。
でも、温泉が素晴らしいものだということは知っている。
だから、観光客が温泉に行こうと思う心理は理解できる。
一方、この芸術の都の魅力というものは、
「芸術って、何が面白いの?」
さっぱり理解できない。
いや、私だって芸術が素晴らしいものだと言われていることは知っている。
でも、時間をかけて移動して、お金を払って見ようとは思わない。
そんなことをするのは、時間とお金が余っている貴族くらいのものだろう。
「まさか、そんな存在を問われるようなことを聞かれるとは思わなかったぞ」
私の質問を聞いてファイファーが驚いている。
けど、私からすれば、そこが理解できないのだから、仕方がない。
ここで私のことを、芸術も理解できない人間だと馬鹿にするようなら、それで話は終わったのだけど、ファイファーは驚きつつも真面目に答えるつもりがあるようだ。
「芸術は、なんというか・・・心に響かないだろうか?」
「別に」
「芸術に触れていると、心が豊かになったり・・・」
「しないわね」
「生活に潤いが出たり・・・」
「少なくとも懐は潤わないわね。高いお金を払うのだから、逆に懐が寂しくなるんじゃない?
「・・・そうか」
真面目に答えてくれたのに悪いけど、やはり全く理解できなかった。
「花より団子じゃのう」
「じゃあ、師匠は芸術の面白さがわかるの?」
「もちろんじゃ」
師匠が分かると言うので聞いてみると、胸を張って説明してくれた。
「変な形の壺を持ってきて、『この壺を買うと幸せになれます』とか言ってくるのが芸術家じゃ。わしには理解できなかったので、買わなかったが」
「それはたぶん芸術家じゃないと思うし、芸術家だったとしても理解できないって言ってるじゃない」
「わしのような一般人の感性では理解できないのが芸術なのじゃ」
「なるほど」
師匠が師匠が一般人かどうかは別として、理解できないのが芸術か。
それなら、私にも分かる。
私に理解できないものが芸術というわけだ。
「納得したようにしているが、おそらく違うと思うぞ」
私と師匠のやりとりを見ていたファイファーが否定してくる。
けど、果たしてそうだろうか。
「違わないと思うわよ。ようするに、一般人には理解できなくて、ごく一部の人間だけが理解できるものが、芸術ということでしょう」
「そう・・・なのか?」
ファイファーは納得いかなさそうな顔をしているけど、もともと芸術の定義をしたいわけじゃない。
何が魅力で、誰が魅力と感じるかを知りたかっただけだ。
「つまり、この国にやってくるのは、お金と暇を持て余して、芸術という一般人には理解できない珍しいものを求める一部の貴族だけだということね」
「まあ・・・芸術に金を払うのが貴族や大商人なのは確かだが」
ファイファーは、納得いかなさそうにしながらも、私の意見を一部認める。
そして、重要なのは、その認めた部分だ。
「そんな珍しい物好きな連中が、新しくできた珍しい場所へ足を向けるのは、当然の行動じゃないかしら」
「・・・・・そういうことか」
ファイファーは次第に状況を理解し始めたようだ。
そして、それは私も同じだ。
私も最初から分かっていたわけじゃないけど、話していたら分かってきた。
この国が抱えている問題。
それは客層の薄さだ。
一部の金持ち連中が落とすお金に財源を頼っていた。
だから、その連中がお金を落さなくなった途端に、財源に影響が出る。
それだけの話なのだ。
でも、今まではそれで財源が成り立っていたから、誰も問題に気付いていなかった。
そういうことなのだろう。
さて、これで問題は見つかったわけだけど、だからといって問題が解決したわけじゃない。
問題を解決しないと、財源は回復しないのだ。
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