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第十一章 ハーメルンの笛
187.同行者の末路(その3)
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アヴァロン王国に帰ってきて数日。
報告も終わった私は、また退屈な日々を過ごしていた。
迷惑な吸血姫が暗躍しているようだけど、今のところ被害が出ているのは、この国じゃない。
だから、私がすることは何も無い。
そもそも、この国に被害が出たからといって、私が対処しなければならないわけではない。
私は外交官でも工作員でもないのだ。
けど、彼女が暗躍すると毎回私に迷惑がかかっている。
だから、いずれ私が行動しなければならなくなるとは思っている。
でも、それは今じゃない。
「はぁ」
それに、ハーメルン王国への旅は、何だか色々と疲れた。
シルヴァニア王国に行っていたときと違って温泉が無かったことも原因だと思うし、せっかく他国に行ったというのに例の病のせいで街を散策することができなかったことも原因だと思う。
身体的にはともかく、精神的に疲れたのは間違いない。
そんなわけで、私は退屈だけど、のんびりした日々を過ごしていた。
旅の疲れを癒やしたかったのだ。
「その溜息はグィネヴィア様が理由ですか?」
ふいに、一緒に昼食をとっているエミリーが話しかけてきた。
けど、話の内容が唐突だな。
なんで、グィネヴィアの名前が出てくるのだろう。
「アーサー王子、ずっとグィネヴィア様と一緒に工房にこもっていますしね」
アーサー王子がグィネヴィアと工房にこもっているのは事実だ。
でも、なんでそれが私が溜息をつく理由になるのだろう。
・・・・・
ああ、そういうことか。
噂話が好きなエミリーらしい発想だ。
「城の使用人達は、アーサー王子が一目惚れして連れてきたんだって、噂していますよ」
ようするに、色恋沙汰の噂話というわけだ。
確かに客観的に見ると、そう見えなくもない。
婚約者同伴の旅先で別の女を連れ帰ったわけだから、本当だとしたら、かなり大胆な行動だ。
でも、だからこそ、恋物語のネタになりやすいのだろう。
「男女が一晩中、一緒の部屋にいるわけですからね。心配ですか?」
そう言うエミリーの顔は、私を気遣っているというよりも、噂の真相を知りたがっているように見える。
好奇心が隠せていない。
まあ、娯楽くらい提供してもいいけど。
そこで、ふと思った。
そういえば、アヴァロン王国に帰ってきてから、アーサー王子もグィネヴィアも見かけていない。
「ちょっと心配ね」
私は、ぽつりと呟く。
最近は大人しかったから気にしていなかったけど、放っておくとマズイことになるのだった。
うっかりしていた。
「アーサーは平気で一晩中頑張るから、それに付き合っているグィネヴィア様は大丈夫かしら」
アーサー王子は放っておくと、徹夜で研究を頑張ってしまう。
そんなときは、私が朝に工房を訪れて寝かしつけていた。
けど、アヴァロン王国に帰ってきてから、それをしていなかった。
私はそんなことを考えていたのだけど、エミリーは別の意味で受け取ったようだった。
「え!?アーサー王子って、そんなに絶倫なんですか!?」
なんだか、とんでもない勘違いをしている。
でも、そうか。
アーサー王子の性格を知らなければ、『夜に頑張る』と聞けば、普通はそちらを連想してしまうものなのだろう。
私の言い方が紛らわしかったのかも知れない。
「でも、考えてみれば、アーサー王子はアダム王子とご兄弟ですから、性欲が強くても不思議じゃないですよね。アーサー王子は女性に誠実ですけど、女性に誠実かどうかと性欲の強さは関係ないですものね」
私がどう訂正しようかと考えていると、エミリーが勝手に自己解決していた。
目がキラキラしているようにも見える。
・・・・・
まあ、いいか。
よく考えたら、私も正式に婚姻を結んだわけでもないのに、押し倒されたことが何度かある。
押し倒してきた理由が、性欲が強くて我慢できなかったからだと考えると、あながち間違いというわけでもない。
実際には行為には至らなかったわけだけど、それこそエミリーが言うように、行為に至ったかどうかと性欲の強さは関係がない。
わざわざ訂正しなくてもよい気がしてきた。
「明日あたり、様子を見に行ってくるわ」
私が訂正を諦めてそう言うと、エミリーが驚いた声を上げた。
「え!?三人でなさるんですか!?」
そして、なんだか凄い反応が返ってきた気がする。
「・・・なにを言っているの?」
「あ!?そんなわけないですよね」
反射的に出てしまった言葉だったのだろう。
エミリーが直前の自分の言葉を取り消す。
「アーサー王子に一晩中付き合っていると体力が持たないから、シンデレラ様とグィネヴィア様が交代でなさるってことですよね」
「・・・・・」
どうしよう。
本当に訂正しなくて大丈夫かな。
私まで、とんでもない噂話に巻き込まれている気がする。
「頑張ってください。私はシンデレラ様を応援していますからね」
「・・・ありがと」
けれど、どうやって訂正したらよいのか分からず、結局、そのままエミリーとの昼食を終えた。
*****
翌朝。
「ふぁ・・・」
最近、朝がゆっくりだったせいか、欠伸が出た。
けど、顔を出していたときは、いつも朝早い時間だったので、なんとなく同じ時間の方がよいと思ったのだ。
私はひさしぶりに、工房に向かって廊下を歩く。
「冬の朝は寒いわね」
吐く息が白い。
それが空気に溶けて消えるのを眺めながら進む。
何度も通っているので、道に迷うことは無い。
でも、考えてみたら、この季節にこの時間帯に工房に来たことは無かったかも知れない。
昨年の冬はシルヴァニア王国にいた。
だからだろうか。
なんだか、いつもと違う雰囲気を感じる。
それは気のせいなのだろうけど、いつもと違う気分になる。
「あれ?」
でも、あながち気のせいでもなかったようだ。
それは、工房の前まで来たときに気付いた。
「ずいぶん、顔色が悪いわね」
私は工房の前で待機しているメアリーに話しかける。
彼女はアーサー王子が工房にいるときは、いつもこうして見張りをしている。
アーサー王子が調子に乗って徹夜をしているときは、眠気で辛そうなのだけど、今日は特にひどい。
ふらふらしているようにも見える。
「シンデレラ様」
メアリーは、こちらに気付いて、ほっとしたような顔になる。
寝不足なのか、そのまま崩れ落ちそうな雰囲気だ。
「アーサー王子を眠らせてください。眠り薬を使っていただいても、かまいません」
ふらふらしながら、そんなことを言ってきた。
どうも、アーサー王子がまた徹夜をしているらしい。
それに付き合うメアリーは大変だ。
けど、徹夜に付き合うのは慣れているはずなのに、こんなにふらふらになるだろうか。
それに言うことも過激だ。
自分の主人に眠り薬を使ってもいいという。
「いつから寝ていないの?」
私は尋ねてみる。
それに対して、メアリーは疲れと諦めが混じった表情をして答えてきた。
「最近の睡眠は二日に一回です」
「あー・・・」
悪いことをしたかも知れない。
もう少し早く工房に顔を出せばよかった。
『最近』ということは、二日に一回の睡眠という状況が、アヴァロン王国に帰ってきてから、ずっと続いているということなのだろう。
「入るわね」
「よろしくお願いします」
メアリーに断ってから、私は工房に足を踏み入れた。
そこにいたのは、徹夜明けのギラギラした目で何かを作っているアーサー王子と、メアリーと同じようにふらふらしているグィネヴィアだった。
「あ、シーちゃん」
私に気付いたグィネヴィアが、助けを求めるような顔を向けてくる。
アーサー王子の徹夜に付き合っていたのだろう。
かなり顔色が悪い。
無理に付き合う必要は無いのに、アーサー王子の気を引こうとでもしたのだろうか。
自業自得とも言えるけど、これが原因で他国の王女を倒れさせでもしたら、問題になるのは間違いない。
「メアリー、グィネヴィア様を寝室に案内してあげて」
「かしこまりました」
私はグィネヴィアの意志を確認せず、強制的に休ませることにする。
「そのまま、あなたも休んでいいわ」
もちろん、メアリーも休ませることを忘れない。
「ですが・・・」
メアリーは主人であるアーサー王子より先に休むことを気にしているようだけど、そんなことを気にする必要はない。
「私が責任を持って部屋まで連れていくから、『運ぶ』人手だけ用意してくれる?」
「・・・わかりました」
さすがに限界なのだろう。
メアリーはそれ以上は抵抗せずに頷いた。
グィネヴィアとメアリーが工房から出て行く。
「さて・・・」
私はこちらに気付かず研究を続けるアーサー王子に近づいた。
報告も終わった私は、また退屈な日々を過ごしていた。
迷惑な吸血姫が暗躍しているようだけど、今のところ被害が出ているのは、この国じゃない。
だから、私がすることは何も無い。
そもそも、この国に被害が出たからといって、私が対処しなければならないわけではない。
私は外交官でも工作員でもないのだ。
けど、彼女が暗躍すると毎回私に迷惑がかかっている。
だから、いずれ私が行動しなければならなくなるとは思っている。
でも、それは今じゃない。
「はぁ」
それに、ハーメルン王国への旅は、何だか色々と疲れた。
シルヴァニア王国に行っていたときと違って温泉が無かったことも原因だと思うし、せっかく他国に行ったというのに例の病のせいで街を散策することができなかったことも原因だと思う。
身体的にはともかく、精神的に疲れたのは間違いない。
そんなわけで、私は退屈だけど、のんびりした日々を過ごしていた。
旅の疲れを癒やしたかったのだ。
「その溜息はグィネヴィア様が理由ですか?」
ふいに、一緒に昼食をとっているエミリーが話しかけてきた。
けど、話の内容が唐突だな。
なんで、グィネヴィアの名前が出てくるのだろう。
「アーサー王子、ずっとグィネヴィア様と一緒に工房にこもっていますしね」
アーサー王子がグィネヴィアと工房にこもっているのは事実だ。
でも、なんでそれが私が溜息をつく理由になるのだろう。
・・・・・
ああ、そういうことか。
噂話が好きなエミリーらしい発想だ。
「城の使用人達は、アーサー王子が一目惚れして連れてきたんだって、噂していますよ」
ようするに、色恋沙汰の噂話というわけだ。
確かに客観的に見ると、そう見えなくもない。
婚約者同伴の旅先で別の女を連れ帰ったわけだから、本当だとしたら、かなり大胆な行動だ。
でも、だからこそ、恋物語のネタになりやすいのだろう。
「男女が一晩中、一緒の部屋にいるわけですからね。心配ですか?」
そう言うエミリーの顔は、私を気遣っているというよりも、噂の真相を知りたがっているように見える。
好奇心が隠せていない。
まあ、娯楽くらい提供してもいいけど。
そこで、ふと思った。
そういえば、アヴァロン王国に帰ってきてから、アーサー王子もグィネヴィアも見かけていない。
「ちょっと心配ね」
私は、ぽつりと呟く。
最近は大人しかったから気にしていなかったけど、放っておくとマズイことになるのだった。
うっかりしていた。
「アーサーは平気で一晩中頑張るから、それに付き合っているグィネヴィア様は大丈夫かしら」
アーサー王子は放っておくと、徹夜で研究を頑張ってしまう。
そんなときは、私が朝に工房を訪れて寝かしつけていた。
けど、アヴァロン王国に帰ってきてから、それをしていなかった。
私はそんなことを考えていたのだけど、エミリーは別の意味で受け取ったようだった。
「え!?アーサー王子って、そんなに絶倫なんですか!?」
なんだか、とんでもない勘違いをしている。
でも、そうか。
アーサー王子の性格を知らなければ、『夜に頑張る』と聞けば、普通はそちらを連想してしまうものなのだろう。
私の言い方が紛らわしかったのかも知れない。
「でも、考えてみれば、アーサー王子はアダム王子とご兄弟ですから、性欲が強くても不思議じゃないですよね。アーサー王子は女性に誠実ですけど、女性に誠実かどうかと性欲の強さは関係ないですものね」
私がどう訂正しようかと考えていると、エミリーが勝手に自己解決していた。
目がキラキラしているようにも見える。
・・・・・
まあ、いいか。
よく考えたら、私も正式に婚姻を結んだわけでもないのに、押し倒されたことが何度かある。
押し倒してきた理由が、性欲が強くて我慢できなかったからだと考えると、あながち間違いというわけでもない。
実際には行為には至らなかったわけだけど、それこそエミリーが言うように、行為に至ったかどうかと性欲の強さは関係がない。
わざわざ訂正しなくてもよい気がしてきた。
「明日あたり、様子を見に行ってくるわ」
私が訂正を諦めてそう言うと、エミリーが驚いた声を上げた。
「え!?三人でなさるんですか!?」
そして、なんだか凄い反応が返ってきた気がする。
「・・・なにを言っているの?」
「あ!?そんなわけないですよね」
反射的に出てしまった言葉だったのだろう。
エミリーが直前の自分の言葉を取り消す。
「アーサー王子に一晩中付き合っていると体力が持たないから、シンデレラ様とグィネヴィア様が交代でなさるってことですよね」
「・・・・・」
どうしよう。
本当に訂正しなくて大丈夫かな。
私まで、とんでもない噂話に巻き込まれている気がする。
「頑張ってください。私はシンデレラ様を応援していますからね」
「・・・ありがと」
けれど、どうやって訂正したらよいのか分からず、結局、そのままエミリーとの昼食を終えた。
*****
翌朝。
「ふぁ・・・」
最近、朝がゆっくりだったせいか、欠伸が出た。
けど、顔を出していたときは、いつも朝早い時間だったので、なんとなく同じ時間の方がよいと思ったのだ。
私はひさしぶりに、工房に向かって廊下を歩く。
「冬の朝は寒いわね」
吐く息が白い。
それが空気に溶けて消えるのを眺めながら進む。
何度も通っているので、道に迷うことは無い。
でも、考えてみたら、この季節にこの時間帯に工房に来たことは無かったかも知れない。
昨年の冬はシルヴァニア王国にいた。
だからだろうか。
なんだか、いつもと違う雰囲気を感じる。
それは気のせいなのだろうけど、いつもと違う気分になる。
「あれ?」
でも、あながち気のせいでもなかったようだ。
それは、工房の前まで来たときに気付いた。
「ずいぶん、顔色が悪いわね」
私は工房の前で待機しているメアリーに話しかける。
彼女はアーサー王子が工房にいるときは、いつもこうして見張りをしている。
アーサー王子が調子に乗って徹夜をしているときは、眠気で辛そうなのだけど、今日は特にひどい。
ふらふらしているようにも見える。
「シンデレラ様」
メアリーは、こちらに気付いて、ほっとしたような顔になる。
寝不足なのか、そのまま崩れ落ちそうな雰囲気だ。
「アーサー王子を眠らせてください。眠り薬を使っていただいても、かまいません」
ふらふらしながら、そんなことを言ってきた。
どうも、アーサー王子がまた徹夜をしているらしい。
それに付き合うメアリーは大変だ。
けど、徹夜に付き合うのは慣れているはずなのに、こんなにふらふらになるだろうか。
それに言うことも過激だ。
自分の主人に眠り薬を使ってもいいという。
「いつから寝ていないの?」
私は尋ねてみる。
それに対して、メアリーは疲れと諦めが混じった表情をして答えてきた。
「最近の睡眠は二日に一回です」
「あー・・・」
悪いことをしたかも知れない。
もう少し早く工房に顔を出せばよかった。
『最近』ということは、二日に一回の睡眠という状況が、アヴァロン王国に帰ってきてから、ずっと続いているということなのだろう。
「入るわね」
「よろしくお願いします」
メアリーに断ってから、私は工房に足を踏み入れた。
そこにいたのは、徹夜明けのギラギラした目で何かを作っているアーサー王子と、メアリーと同じようにふらふらしているグィネヴィアだった。
「あ、シーちゃん」
私に気付いたグィネヴィアが、助けを求めるような顔を向けてくる。
アーサー王子の徹夜に付き合っていたのだろう。
かなり顔色が悪い。
無理に付き合う必要は無いのに、アーサー王子の気を引こうとでもしたのだろうか。
自業自得とも言えるけど、これが原因で他国の王女を倒れさせでもしたら、問題になるのは間違いない。
「メアリー、グィネヴィア様を寝室に案内してあげて」
「かしこまりました」
私はグィネヴィアの意志を確認せず、強制的に休ませることにする。
「そのまま、あなたも休んでいいわ」
もちろん、メアリーも休ませることを忘れない。
「ですが・・・」
メアリーは主人であるアーサー王子より先に休むことを気にしているようだけど、そんなことを気にする必要はない。
「私が責任を持って部屋まで連れていくから、『運ぶ』人手だけ用意してくれる?」
「・・・わかりました」
さすがに限界なのだろう。
メアリーはそれ以上は抵抗せずに頷いた。
グィネヴィアとメアリーが工房から出て行く。
「さて・・・」
私はこちらに気付かず研究を続けるアーサー王子に近づいた。
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