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第十一章 ハーメルンの笛
184.同行者
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アヴァロン王国へ帰る日。
馬車に乗り込もうとしたところで、フィドラー、グィネヴィアがやってきた。
すでに帰国の挨拶はすんでいるのに、見送りに来るなんて、暇なのだろうか。
「これから出発か?」
「ええ。お世話になりました」
フィドラーの言葉に、アーサー王子が返事をする。
そういえば、今回は王都に現れた野犬の対処をフィドラーがしていて忙しそうにしていたせいか、アーサー王子とフィドラーの絡みがあまり見られなかった。
メイド達が密に楽しみにしていたようなのに、気の効かない上司だ。
『遠く離れた場所にいる二人がひさしぶりに再会するのだから、きっと燃え上がるはず!』と期待していたようなのに、残念がっていることだろう。
そう思って見ていたら、フィドラーとアーサー王子が固い握手を交わす。
「今回はあまりもてなせなくて悪かったな」
「そんなことはありません。今度はこちらの国に来てください。歓迎しますよ」
「必ず行こう」
アーサー王子の誘いに、熱く応えるフィドラー。
ちらっ
メイド達の方に視線を向けると、きらきらした目を二人を見ている。
最後にちょっとしたサービスシーンがあって、満足しているようだ。
帰国したら、きっと色々と補完されて、城の女性使用人達の間に拡散するのだろう。
仲のよいメイドのエミリーから教えてもらったのだが、城の女性使用人達の間には、独自の情報網が存在するらしい。
その情報網は、大臣が足しげく通うお気に入りの娼館から、兵士一人一人の性癖まで、ありとあらゆるゴシップネタを網羅しているそうだ。
それはともかく、フィドラーの用件は見送りだけのようだ。
面倒事が無くて安心した。
けど、安心できないこともある。
「グィネヴィア様は、なぜそのような服を着ているのですか?」
グィネヴィアの用件が不明なのだ。
どう見ても、見送りをするような服ではない。
最初に会ったときは鎧を着ていた。
次に会ったときはドレスを着ていた。
私は見たことないけど、鍛冶をするということだから、作業着を着ることもあるのだろう。
でも、今着ている服は、そのどれでも無いように見える。
とても、不安を煽ってくるような服を着ているのだ。
「アーちゃん、シーちゃん、これからよろしくね」
質問の答えになっていない。
けど、ある意味では答えになっているのかも知れない。
グィネヴィアは『これから』と言った。
不安は益々増し、私は思わずフィドラーを見る。
「王が言っていただろう。『長女をやる』と」
「・・・私、『いらない』って言ったわよね」
それに、あれは詫びの品としてだったはずだ。
さらなる面倒事を押し付けることを、詫びとは言わない。
「私の分の荷物は別の馬車に積んであるから大丈夫よ」
グィネヴィアが言う間でもなく、見覚えの無い馬車がアヴァロン王国へ帰る一行に混ざっていることには気づいていた。
それも、不安の原因の一つだったのだ。
そして、不安は的中したらしい。
「グィネヴィアさんが、こっちの国に来るの?金属加工について、もっと教えて欲しいことがあったから、ちょうどよかったよ」
アーサー王子がお気楽な様子で、そんなことを言う。
グィネヴィアがついてくることを許容しているようだ。
でも、これはそんな単純な話じゃない。
アヴァロン王国にも、ハーメルン王国にも、影響が大きい。
「グィネヴィア様が国を出て問題ないの?」
本人が行く気のようなので、グィネヴィアに聞いても仕方が無い。
私はフィドラーにそう尋ねる。
「問題はあるな。この国の武器、防具、兵器のたぐいは、姉さんの発明によって大きく発展してきた。それが滞ることになる」
「じゃあ、止めなさいよ」
やはり、グィネヴィアはこの国では重要人物のようだ。
王族だからでも、国政に関わっているからでもない。
本人の知識と技術が、この国に大きく影響を与えているのだ。
王族の代わりも国政をおこなう人間の代わりもいるが、グィネヴィアの代わりはいない。
そういう存在なのだろう。
アーサー王子の在り方に近い。
「発展が滞ったとしても、そちらの国と繋がりを持つことに価値があると判断したのだろう」
誰がとは言わなかった。
王様か、それとも、グィネヴィア本人か。
どちらかは分からないけど、グィネヴィアがここにいるということは、どちらも了承したということなのだろう。
今さら私が何か言ったところで、グィネヴィアがついてくることは変わらないということだ。
なら、これだけは言っておく。
「わかったわよ。人質として連れていくわ」
「はっきりと言うな。その通りなわけだが」
現在、ハーメルン王国はバビロン王国から同盟を打診されて、アヴァロン王国に同盟を打診している状況だ。
王様はアヴァロン王国との同盟を推しているような言い方だったけど、本当のところは分からない。
グィネヴィアがバビロン王国に来るというのは、ハーメルン王国がバビロン王国と同盟することを抑止力になるのだ。
つまり、人質がいることによる抑止力だ。
「まあ、姉さんに人質としての価値が無くなったら引き取りにいくから、それまで預かっていてくれ」
「ふーん?」
フィドラーが気になることを言う。
『人質としての価値が無くなる』か。
グィネヴィア自身に価値が無くなることだと解釈もできるけど、おそらくそうではないだろう。
なんだか、面倒そうなことをするつもりのようだ。
*****
挨拶は終わり、ハーメルン王国を出発した。
私が乗っている馬車にはアーサー王子とメフィ。
グィネヴィアは別の馬車だ。
これは別にグィネヴィアを仲間外れにしたわけじゃなくて、予定外の同行者だから当然のことだった。
「面倒なお土産をもらっちゃったわね」
私は愚痴をこぼす。
けど、ただ文句を言っているわけじゃない。
グィネヴィアの扱いについて私達だけで決めることはできないけど、グィネヴィアに話が聞こえない道中で、少しでも方針を決めておく必要があると思ったのだ。
「そう?僕は同じ趣味の仲間が増えて嬉しいけど」
アーサー王子は呑気な様子だ。
本当に状況が分かっているのだろうか。
「グィネヴィアを娶るの?アーサーにその気があるなら止めないけど」
「え!?そんなつもりはないよ!」
確認したら、やっぱり分かっていなかったようだ。
今の時期にグィネヴィアを連れていくことが、ただの観光ですむはずがないだろうに。
「なら、どういう名目でグィネヴィアをアヴァロン王国で受け入れるの?」
フィドラーと話したように人質としての価値はあるけど、まさかそれを名目にするわけにはいかない。
そんなことを表向きの名目にしたら、ハーメルン王国に喧嘩を売っているのと同じだ。
「言っておくけど、観光なんて名目は通じないと思うわよ。数日で帰るつもりはなさそうだし」
「え?ダメかな?」
「・・・・・」
「ダメ・・・だよね?」
「・・・・・たぶんね」
呆れた感じで見ていると、少しは状況を理解してくれたらしい。
なにせ他国の王族を預かるのだ。
それなりの対応をしなければならない。
無理やり連れてきたなどと誤解されたら言う間でもなく面倒事になるし、身の安全も保障しなければならない。
アヴァロン王国に彼女を害するつもりはなくても、アヴァロン王国に滞在しているときに彼女が害されたら、その責任はアヴァロン王国のせいにされてしまう。
アーサー王子が娶れば彼女はアヴァロン王国の人間ということになるから簡単なのだけど、アーサー王子にそのつもりはなさそうだ。
「長期滞在していてもおかしくない、それらしい理由があればいいのだけど・・・」
できれば、グィネヴィアが自分の意志でついて来たことになって、長期滞在していても不自然ではない。
そんな理由が必要だ。
頭を悩ませていると、申し訳なさそうな表情でアーサー王子が口を開く。
「留学とかはどうかな?ほら、僕も彼女から色々と教えてもらうつもりだし、僕も彼女に教えることができると思う」
留学か。
悪くはない。
けど、その教え合うことと言うのは、軍事機密だけどいいのだろうか。
だぶん、よくは無いと思う。
でも、他によい考えは浮かびそうにない。
「調子に乗って、教えてはいけないことまで教えちゃダメよ」
「わ、わかったよ」
了解の返事はしたけど、自信が無さそうな表情だな。
メアリーあたりに監視をお願いした方がいいかも知れない。
けど、技術的な内容について教えてよいかどうかを、メアリーが判断できるだろうか。
無理な気がする。
結局のところ、その判断はアーサー王子にしかできないのだ。
完成品を見せてよいかどうかの判断なら、アヴァロン王国の王様やアダム王子でもできるだろう。
けど、それを作るための技術を見せてよいかどうかの判断は、王様やアダム王子では無理だ。
アーサー王子にしかできない。
「面倒ねぇ」
もういっそ、全て見せて、その代わり全て見せてもらったらいいんじゃないだろうか。
そうすれば、
・・・・・
ダメだ。
私は頭を振って危険な考えを振り払う。
それをしたら、何が起こるかは、簡単に想像がつく。
「おや?残念ですな。面白いものが見れると思ったのですが」
ふいに、それまで黙って話を聞いていたメフィが口を開く。
私の表情を見て、何を考えていたのか、察したようだ。
「私は面倒って言っただけよ」
「そうでしたかな?」
「そうよ」
面倒だけど、やらないといけないことは、やるしかない。
そうしないと、もっと面倒なことになる。
そして、面倒なことというのは、メフィが喜ぶようなことだ。
私の苦労もメフィにとっては娯楽になるのだろう。
馬車に乗り込もうとしたところで、フィドラー、グィネヴィアがやってきた。
すでに帰国の挨拶はすんでいるのに、見送りに来るなんて、暇なのだろうか。
「これから出発か?」
「ええ。お世話になりました」
フィドラーの言葉に、アーサー王子が返事をする。
そういえば、今回は王都に現れた野犬の対処をフィドラーがしていて忙しそうにしていたせいか、アーサー王子とフィドラーの絡みがあまり見られなかった。
メイド達が密に楽しみにしていたようなのに、気の効かない上司だ。
『遠く離れた場所にいる二人がひさしぶりに再会するのだから、きっと燃え上がるはず!』と期待していたようなのに、残念がっていることだろう。
そう思って見ていたら、フィドラーとアーサー王子が固い握手を交わす。
「今回はあまりもてなせなくて悪かったな」
「そんなことはありません。今度はこちらの国に来てください。歓迎しますよ」
「必ず行こう」
アーサー王子の誘いに、熱く応えるフィドラー。
ちらっ
メイド達の方に視線を向けると、きらきらした目を二人を見ている。
最後にちょっとしたサービスシーンがあって、満足しているようだ。
帰国したら、きっと色々と補完されて、城の女性使用人達の間に拡散するのだろう。
仲のよいメイドのエミリーから教えてもらったのだが、城の女性使用人達の間には、独自の情報網が存在するらしい。
その情報網は、大臣が足しげく通うお気に入りの娼館から、兵士一人一人の性癖まで、ありとあらゆるゴシップネタを網羅しているそうだ。
それはともかく、フィドラーの用件は見送りだけのようだ。
面倒事が無くて安心した。
けど、安心できないこともある。
「グィネヴィア様は、なぜそのような服を着ているのですか?」
グィネヴィアの用件が不明なのだ。
どう見ても、見送りをするような服ではない。
最初に会ったときは鎧を着ていた。
次に会ったときはドレスを着ていた。
私は見たことないけど、鍛冶をするということだから、作業着を着ることもあるのだろう。
でも、今着ている服は、そのどれでも無いように見える。
とても、不安を煽ってくるような服を着ているのだ。
「アーちゃん、シーちゃん、これからよろしくね」
質問の答えになっていない。
けど、ある意味では答えになっているのかも知れない。
グィネヴィアは『これから』と言った。
不安は益々増し、私は思わずフィドラーを見る。
「王が言っていただろう。『長女をやる』と」
「・・・私、『いらない』って言ったわよね」
それに、あれは詫びの品としてだったはずだ。
さらなる面倒事を押し付けることを、詫びとは言わない。
「私の分の荷物は別の馬車に積んであるから大丈夫よ」
グィネヴィアが言う間でもなく、見覚えの無い馬車がアヴァロン王国へ帰る一行に混ざっていることには気づいていた。
それも、不安の原因の一つだったのだ。
そして、不安は的中したらしい。
「グィネヴィアさんが、こっちの国に来るの?金属加工について、もっと教えて欲しいことがあったから、ちょうどよかったよ」
アーサー王子がお気楽な様子で、そんなことを言う。
グィネヴィアがついてくることを許容しているようだ。
でも、これはそんな単純な話じゃない。
アヴァロン王国にも、ハーメルン王国にも、影響が大きい。
「グィネヴィア様が国を出て問題ないの?」
本人が行く気のようなので、グィネヴィアに聞いても仕方が無い。
私はフィドラーにそう尋ねる。
「問題はあるな。この国の武器、防具、兵器のたぐいは、姉さんの発明によって大きく発展してきた。それが滞ることになる」
「じゃあ、止めなさいよ」
やはり、グィネヴィアはこの国では重要人物のようだ。
王族だからでも、国政に関わっているからでもない。
本人の知識と技術が、この国に大きく影響を与えているのだ。
王族の代わりも国政をおこなう人間の代わりもいるが、グィネヴィアの代わりはいない。
そういう存在なのだろう。
アーサー王子の在り方に近い。
「発展が滞ったとしても、そちらの国と繋がりを持つことに価値があると判断したのだろう」
誰がとは言わなかった。
王様か、それとも、グィネヴィア本人か。
どちらかは分からないけど、グィネヴィアがここにいるということは、どちらも了承したということなのだろう。
今さら私が何か言ったところで、グィネヴィアがついてくることは変わらないということだ。
なら、これだけは言っておく。
「わかったわよ。人質として連れていくわ」
「はっきりと言うな。その通りなわけだが」
現在、ハーメルン王国はバビロン王国から同盟を打診されて、アヴァロン王国に同盟を打診している状況だ。
王様はアヴァロン王国との同盟を推しているような言い方だったけど、本当のところは分からない。
グィネヴィアがバビロン王国に来るというのは、ハーメルン王国がバビロン王国と同盟することを抑止力になるのだ。
つまり、人質がいることによる抑止力だ。
「まあ、姉さんに人質としての価値が無くなったら引き取りにいくから、それまで預かっていてくれ」
「ふーん?」
フィドラーが気になることを言う。
『人質としての価値が無くなる』か。
グィネヴィア自身に価値が無くなることだと解釈もできるけど、おそらくそうではないだろう。
なんだか、面倒そうなことをするつもりのようだ。
*****
挨拶は終わり、ハーメルン王国を出発した。
私が乗っている馬車にはアーサー王子とメフィ。
グィネヴィアは別の馬車だ。
これは別にグィネヴィアを仲間外れにしたわけじゃなくて、予定外の同行者だから当然のことだった。
「面倒なお土産をもらっちゃったわね」
私は愚痴をこぼす。
けど、ただ文句を言っているわけじゃない。
グィネヴィアの扱いについて私達だけで決めることはできないけど、グィネヴィアに話が聞こえない道中で、少しでも方針を決めておく必要があると思ったのだ。
「そう?僕は同じ趣味の仲間が増えて嬉しいけど」
アーサー王子は呑気な様子だ。
本当に状況が分かっているのだろうか。
「グィネヴィアを娶るの?アーサーにその気があるなら止めないけど」
「え!?そんなつもりはないよ!」
確認したら、やっぱり分かっていなかったようだ。
今の時期にグィネヴィアを連れていくことが、ただの観光ですむはずがないだろうに。
「なら、どういう名目でグィネヴィアをアヴァロン王国で受け入れるの?」
フィドラーと話したように人質としての価値はあるけど、まさかそれを名目にするわけにはいかない。
そんなことを表向きの名目にしたら、ハーメルン王国に喧嘩を売っているのと同じだ。
「言っておくけど、観光なんて名目は通じないと思うわよ。数日で帰るつもりはなさそうだし」
「え?ダメかな?」
「・・・・・」
「ダメ・・・だよね?」
「・・・・・たぶんね」
呆れた感じで見ていると、少しは状況を理解してくれたらしい。
なにせ他国の王族を預かるのだ。
それなりの対応をしなければならない。
無理やり連れてきたなどと誤解されたら言う間でもなく面倒事になるし、身の安全も保障しなければならない。
アヴァロン王国に彼女を害するつもりはなくても、アヴァロン王国に滞在しているときに彼女が害されたら、その責任はアヴァロン王国のせいにされてしまう。
アーサー王子が娶れば彼女はアヴァロン王国の人間ということになるから簡単なのだけど、アーサー王子にそのつもりはなさそうだ。
「長期滞在していてもおかしくない、それらしい理由があればいいのだけど・・・」
できれば、グィネヴィアが自分の意志でついて来たことになって、長期滞在していても不自然ではない。
そんな理由が必要だ。
頭を悩ませていると、申し訳なさそうな表情でアーサー王子が口を開く。
「留学とかはどうかな?ほら、僕も彼女から色々と教えてもらうつもりだし、僕も彼女に教えることができると思う」
留学か。
悪くはない。
けど、その教え合うことと言うのは、軍事機密だけどいいのだろうか。
だぶん、よくは無いと思う。
でも、他によい考えは浮かびそうにない。
「調子に乗って、教えてはいけないことまで教えちゃダメよ」
「わ、わかったよ」
了解の返事はしたけど、自信が無さそうな表情だな。
メアリーあたりに監視をお願いした方がいいかも知れない。
けど、技術的な内容について教えてよいかどうかを、メアリーが判断できるだろうか。
無理な気がする。
結局のところ、その判断はアーサー王子にしかできないのだ。
完成品を見せてよいかどうかの判断なら、アヴァロン王国の王様やアダム王子でもできるだろう。
けど、それを作るための技術を見せてよいかどうかの判断は、王様やアダム王子では無理だ。
アーサー王子にしかできない。
「面倒ねぇ」
もういっそ、全て見せて、その代わり全て見せてもらったらいいんじゃないだろうか。
そうすれば、
・・・・・
ダメだ。
私は頭を振って危険な考えを振り払う。
それをしたら、何が起こるかは、簡単に想像がつく。
「おや?残念ですな。面白いものが見れると思ったのですが」
ふいに、それまで黙って話を聞いていたメフィが口を開く。
私の表情を見て、何を考えていたのか、察したようだ。
「私は面倒って言っただけよ」
「そうでしたかな?」
「そうよ」
面倒だけど、やらないといけないことは、やるしかない。
そうしないと、もっと面倒なことになる。
そして、面倒なことというのは、メフィが喜ぶようなことだ。
私の苦労もメフィにとっては娯楽になるのだろう。
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