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第十一章 ハーメルンの笛
179.暗躍する鼠(その3)
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野犬が人混みに現れたのは、幸運だったのか、不幸だったのか、どちらだろうか。
喧嘩を見物していた野次馬の何人かが噛まれたようだが、結果として野犬は取り押さえられた。
取り押さえたのは喧嘩としていた男達だ。
喧嘩をしていたはずなのに、最後には協力して野犬を追い込んでいた。
そのせいだろうか。
喧嘩は中断されたまま、再開される様子はない。
当然、どちらが喧嘩に勝つかという賭けも成立しないから、野次馬も自然と解散することになった。
残されたのは、取り押さえられた野犬と、取り押さえた男達。
そして、後始末をするつもりなのか、兵士も残っていた。
「あれが狂暴な野犬?」
「そのようですな」
確かに野犬は狂暴だった。
突然現れ、人々に噛みついていた。
けど、あれを狂暴と言っていいのだろうか。
獣が人間や他の獣を襲う理由はいくつかある。
他者を食糧として狩るとき。
自分が食糧として狩られそうなとき。
他者が縄張りに踏み込んだとき。
理由は様々だけど、基本的には自分が生きるためだ。
けど、先ほどの状況は、それに当てはまるだろうか。
野犬よりも人間の数が多かった。
人間達は野犬には気づいていなかった。
人間達は野犬の縄張りに踏み込んだわけではない。
獣が狂暴になる理由に当てはまるだろうか。
当てはまらない気がする。
野犬は狂ったように暴れ回っていた。
行動だけを見れば狂暴と言っていいけど、そこに理由はあるだろうか。
無いような気がする。
つまり、普通ではないということだ。
「ちょっと話を聞いてくるわ」
「そうですか。野犬には近づかない方がよろしいですよ」
メフィが珍しく忠告してくる。
やっぱり、アレはそういうものらしい。
「わかってるわよ」
でも、そんなことは私にも分かっている。
危険なものに近づく気は無い。
けど、もっと危険なものには近づかなきゃいけない。
そうじゃないと、危険を回避することはできない。
「兵士さん」
「ん?」
私は男達から野犬を引き取った兵士に近づき声をかける。
野犬はいまだに暴れているが、口には縄が巻かれ、噛みつくことができないようにされている。
「お嬢さん、近づいたら危ないぞ」
兵士は私に気付くと、野犬を押さえる力を強めながら、声をかけてくる。
私が近づいたから、野犬が暴れないようにしたのだろう。
喧嘩を止めようとはしなかったけど、よい兵士なのだと思う。
その兵士に私は尋ねる。
「その犬、どうするんですか?」
その言葉に兵士は怪訝そうな顔をする。
そして、逆に尋ねてくる。
「どうしてそんなことを聞く?お嬢さんの犬なのか?」
「まさか。ただ、そんな狂暴な犬が街中にいるなんて、ちょっと不安になってしまいまして」
できるだけ不安そうな表情をしながら、兵士の問いに答える。
その方が情報を聞き出しやすいと考えたのだ。
少しは令嬢っぽく見えるだろうか。
「大丈夫だ。この犬は責任をもって街の外に連れていくからな」
「街の外、ですか」
こんなに狂暴な野犬を、ただ街の外に逃がすだけなのだろうか。
それとも、私が令嬢っぽく振るまったから、殺処分するという言葉を濁したのだろうか。
だとしたら、失敗だったかも知れない。
はっきり聞いてもいいのだけど、いったんその質問は止めておく。
代わりに別の質問をする。
「こういう犬はよく現れるのですか?」
「いや、滅多に表れない・・・と言いたいところだが、少し前から急に現れるようになったな」
「それは、いつ頃ですか?」
私は兵士に野犬が現れるようになった時期や数を尋ねる。
か弱い女性が不安から尋ねているとでも思ったのか、兵士は大して疑いもせずに親切に教えてくれた。
「じゃあな、お嬢さん。犬を見かけても不用意に近づくなよ」
兵士は最後にそう言って話を締めくくる。
親切からの言葉だろう。
だから私も、そのお礼として忠告をしておくことにする。
「ありがとうございます。兵士さんも、噛まれないように気を付けてください」
私の言葉に、兵士はひらひらと手を振って去って行った。
その気楽な様子に、ちゃんと忠告として受け取ったかどうか心配になるけど、今はこれ以上は何もできない。
自分で気を付けてもらうしかない。
「メフィ、情報を集めるわよ」
「お供しましょう」
メフィはそれだけ言って、私の後をついてくる。
どうやら、今回はヒントをくれるつもりは無いようだ。
*****
食堂。
「ねぇ、さっき街中で犬が暴れているのを見かけたのだけど・・・」
注文の品を持って来た店員に、私は尋ねる。
「この辺りには、他にも狂暴な動物がいるの?」
「嬢ちゃん、この辺りは初めてかい?」
仕込みの時間や昼の忙しい時間を避けたからだろう。
店員は私の話に付き合ってくれる。
「この辺りは動物よりも、人間の方が狂暴だよ」
冗談めかして言ってくるが、私を心配しての言葉だと思う。
人間にも気を付けろと言いたいのだろう。
だけど、私が欲しいの答えではない。
「この街の人の気性が荒いのは知っています。動物もそうなのかと思って」
だから、私はさらに尋ねる。
すると店員はしばし考え、教えてくれる。
「そうだなぁ・・・最近、この店に出入りする客に蝙蝠が襲い掛かることがあって困っているよ」
「この辺りの蝙蝠は昔から人を襲うのですか?」
「いや、前はそんなに気にならなかったんだけど、最近、客が蝙蝠に襲われたとうるさくてな。できるだけ追い払うようにはしているんだけど、なかなか効果が無いみたいだ」
「そうですか。気を付けます」
礼のつもりで、少し多めに代金を払って、私は食堂を後にした。
*****
薬師のいる店。
「鎮痛薬をいただけますか?」
適当な品を買い、代金を支払いながら、店員に話かける。
「それと、この街で流行っている病気などはありますか?この街に来たばかりなのですが、用心のために薬を買っておきたくて」
代金を支払った直後だからだろう。
店員が話に付き合ってくれる。
「季節の変わり目だからね。風邪をひいて熱を出したときのために、解熱薬を買っておくといいよ」
私が他にも薬を買う可能性が高いと思ったのだろう。
使う可能性が高い薬を勧めてくれる。
けど、そういう薬についての情報はいらない。
そもそも、腹痛の薬だって本当はいらない。
情報収集しやすくするための、チップ代わりに買っただけだ。
「熱さましなら持っています。他に流行っている病気はありませんか?この地方の風土病などがあれば、気を付けたいのです」
だから私は、さらに情報を求める。
すると、先にチップを渡したのがよかったのか、店員が真剣に考え込む。
「流行っている病気か・・・風土病ではないけど、最近、変わった症状の薬を買いに来る客がいるね」
「変わった症状?」
どうやら、求めていた話を聞くことができそうだ。
私は店員に先を促す。
「陽の光を怖れるようになるらしい。そんな症状は聞いたことがないけど、目の病の可能性があるからね。目の病に効く薬を売ったよ」
「・・・その病人、他にも何か怖れるようになったと言っていませんでしたか?」
「さてね。薬を買いにいきたのは家族だったし、それ以上のことは知らないよ」
そのときの店員の対応を聞いて、私は店員を責めたくなった。
けど、なんとか思い留まる。
店員は悪意を持っていたわけじゃない。
ただ、未熟だっただけだ。
「そうですか」
追加のチップを払う気にはなれず、私はそれだけ言って店を後にした。
*****
動物を売る店。
小さな町には無いことも多いけど、王都だけあって、そういう店もあった。
乗馬や馬車に使う馬。
畑を耕したり乳を搾るための牛。
卵を産ませる鶏。
そういう動物を売ることを専門にする店だ。
餌代がかかるため、売れ残るとそれだけで赤字になる。
だから、頻繁に売買される大きい都市にしか、こういう店は無い。
「犬は売っていますか?」
そこで私はそう尋ねた。
「犬?犬は売っていないよ」
店員の答えはそれだった。
だけど、予想した答えでもある。
犬という動物の用途は限られている。
猟師が獲物を追い込むために使うか、愛玩目的だ。
でも、猟師が王都まで犬を買いに来るとは思えない。
だから、売っているとしたら愛玩目的だけど、狂暴な野犬が街に出回っている状況で犬が売れるとは思えない。
「少し前に大量に入荷があったんだけど、なかなか売れなくてね。処分してしまったから残っていないんだ」
『処分』か。
いったい、どうやって処分したのだろうか。
この国は犬を食用にする文化は無かったはずだから、肉にしたという可能性は低い。
だとすると手段は限られてくるけど、今はそれを追及する気はない。
別にこの店が違法な手段で『処分』していようが、私にはそれを裁く権利も裁くつもりも無い。
それよりも、確認しなければならないことがある。
「入荷ってどこからですか?」
私が尋ねると、店員は困った顔をする。
「お嬢さん。普通、商人は商品を入荷するルートを教えたりしたいものなんですよ」
世間知らずの令嬢に諭すように言ってきた。
それに対して、私は一言だけ返す。
「知っています」
「・・・・・まあ、うちも損をさせられたからね。特別に教えてあげるよ」
私の言葉をどう捉えたのかは分からないけど、店員は入荷ルートを教えてくれた。
それは、他の店で集めた情報と合わせて、最悪の情報と言ってよかった。
喧嘩を見物していた野次馬の何人かが噛まれたようだが、結果として野犬は取り押さえられた。
取り押さえたのは喧嘩としていた男達だ。
喧嘩をしていたはずなのに、最後には協力して野犬を追い込んでいた。
そのせいだろうか。
喧嘩は中断されたまま、再開される様子はない。
当然、どちらが喧嘩に勝つかという賭けも成立しないから、野次馬も自然と解散することになった。
残されたのは、取り押さえられた野犬と、取り押さえた男達。
そして、後始末をするつもりなのか、兵士も残っていた。
「あれが狂暴な野犬?」
「そのようですな」
確かに野犬は狂暴だった。
突然現れ、人々に噛みついていた。
けど、あれを狂暴と言っていいのだろうか。
獣が人間や他の獣を襲う理由はいくつかある。
他者を食糧として狩るとき。
自分が食糧として狩られそうなとき。
他者が縄張りに踏み込んだとき。
理由は様々だけど、基本的には自分が生きるためだ。
けど、先ほどの状況は、それに当てはまるだろうか。
野犬よりも人間の数が多かった。
人間達は野犬には気づいていなかった。
人間達は野犬の縄張りに踏み込んだわけではない。
獣が狂暴になる理由に当てはまるだろうか。
当てはまらない気がする。
野犬は狂ったように暴れ回っていた。
行動だけを見れば狂暴と言っていいけど、そこに理由はあるだろうか。
無いような気がする。
つまり、普通ではないということだ。
「ちょっと話を聞いてくるわ」
「そうですか。野犬には近づかない方がよろしいですよ」
メフィが珍しく忠告してくる。
やっぱり、アレはそういうものらしい。
「わかってるわよ」
でも、そんなことは私にも分かっている。
危険なものに近づく気は無い。
けど、もっと危険なものには近づかなきゃいけない。
そうじゃないと、危険を回避することはできない。
「兵士さん」
「ん?」
私は男達から野犬を引き取った兵士に近づき声をかける。
野犬はいまだに暴れているが、口には縄が巻かれ、噛みつくことができないようにされている。
「お嬢さん、近づいたら危ないぞ」
兵士は私に気付くと、野犬を押さえる力を強めながら、声をかけてくる。
私が近づいたから、野犬が暴れないようにしたのだろう。
喧嘩を止めようとはしなかったけど、よい兵士なのだと思う。
その兵士に私は尋ねる。
「その犬、どうするんですか?」
その言葉に兵士は怪訝そうな顔をする。
そして、逆に尋ねてくる。
「どうしてそんなことを聞く?お嬢さんの犬なのか?」
「まさか。ただ、そんな狂暴な犬が街中にいるなんて、ちょっと不安になってしまいまして」
できるだけ不安そうな表情をしながら、兵士の問いに答える。
その方が情報を聞き出しやすいと考えたのだ。
少しは令嬢っぽく見えるだろうか。
「大丈夫だ。この犬は責任をもって街の外に連れていくからな」
「街の外、ですか」
こんなに狂暴な野犬を、ただ街の外に逃がすだけなのだろうか。
それとも、私が令嬢っぽく振るまったから、殺処分するという言葉を濁したのだろうか。
だとしたら、失敗だったかも知れない。
はっきり聞いてもいいのだけど、いったんその質問は止めておく。
代わりに別の質問をする。
「こういう犬はよく現れるのですか?」
「いや、滅多に表れない・・・と言いたいところだが、少し前から急に現れるようになったな」
「それは、いつ頃ですか?」
私は兵士に野犬が現れるようになった時期や数を尋ねる。
か弱い女性が不安から尋ねているとでも思ったのか、兵士は大して疑いもせずに親切に教えてくれた。
「じゃあな、お嬢さん。犬を見かけても不用意に近づくなよ」
兵士は最後にそう言って話を締めくくる。
親切からの言葉だろう。
だから私も、そのお礼として忠告をしておくことにする。
「ありがとうございます。兵士さんも、噛まれないように気を付けてください」
私の言葉に、兵士はひらひらと手を振って去って行った。
その気楽な様子に、ちゃんと忠告として受け取ったかどうか心配になるけど、今はこれ以上は何もできない。
自分で気を付けてもらうしかない。
「メフィ、情報を集めるわよ」
「お供しましょう」
メフィはそれだけ言って、私の後をついてくる。
どうやら、今回はヒントをくれるつもりは無いようだ。
*****
食堂。
「ねぇ、さっき街中で犬が暴れているのを見かけたのだけど・・・」
注文の品を持って来た店員に、私は尋ねる。
「この辺りには、他にも狂暴な動物がいるの?」
「嬢ちゃん、この辺りは初めてかい?」
仕込みの時間や昼の忙しい時間を避けたからだろう。
店員は私の話に付き合ってくれる。
「この辺りは動物よりも、人間の方が狂暴だよ」
冗談めかして言ってくるが、私を心配しての言葉だと思う。
人間にも気を付けろと言いたいのだろう。
だけど、私が欲しいの答えではない。
「この街の人の気性が荒いのは知っています。動物もそうなのかと思って」
だから、私はさらに尋ねる。
すると店員はしばし考え、教えてくれる。
「そうだなぁ・・・最近、この店に出入りする客に蝙蝠が襲い掛かることがあって困っているよ」
「この辺りの蝙蝠は昔から人を襲うのですか?」
「いや、前はそんなに気にならなかったんだけど、最近、客が蝙蝠に襲われたとうるさくてな。できるだけ追い払うようにはしているんだけど、なかなか効果が無いみたいだ」
「そうですか。気を付けます」
礼のつもりで、少し多めに代金を払って、私は食堂を後にした。
*****
薬師のいる店。
「鎮痛薬をいただけますか?」
適当な品を買い、代金を支払いながら、店員に話かける。
「それと、この街で流行っている病気などはありますか?この街に来たばかりなのですが、用心のために薬を買っておきたくて」
代金を支払った直後だからだろう。
店員が話に付き合ってくれる。
「季節の変わり目だからね。風邪をひいて熱を出したときのために、解熱薬を買っておくといいよ」
私が他にも薬を買う可能性が高いと思ったのだろう。
使う可能性が高い薬を勧めてくれる。
けど、そういう薬についての情報はいらない。
そもそも、腹痛の薬だって本当はいらない。
情報収集しやすくするための、チップ代わりに買っただけだ。
「熱さましなら持っています。他に流行っている病気はありませんか?この地方の風土病などがあれば、気を付けたいのです」
だから私は、さらに情報を求める。
すると、先にチップを渡したのがよかったのか、店員が真剣に考え込む。
「流行っている病気か・・・風土病ではないけど、最近、変わった症状の薬を買いに来る客がいるね」
「変わった症状?」
どうやら、求めていた話を聞くことができそうだ。
私は店員に先を促す。
「陽の光を怖れるようになるらしい。そんな症状は聞いたことがないけど、目の病の可能性があるからね。目の病に効く薬を売ったよ」
「・・・その病人、他にも何か怖れるようになったと言っていませんでしたか?」
「さてね。薬を買いにいきたのは家族だったし、それ以上のことは知らないよ」
そのときの店員の対応を聞いて、私は店員を責めたくなった。
けど、なんとか思い留まる。
店員は悪意を持っていたわけじゃない。
ただ、未熟だっただけだ。
「そうですか」
追加のチップを払う気にはなれず、私はそれだけ言って店を後にした。
*****
動物を売る店。
小さな町には無いことも多いけど、王都だけあって、そういう店もあった。
乗馬や馬車に使う馬。
畑を耕したり乳を搾るための牛。
卵を産ませる鶏。
そういう動物を売ることを専門にする店だ。
餌代がかかるため、売れ残るとそれだけで赤字になる。
だから、頻繁に売買される大きい都市にしか、こういう店は無い。
「犬は売っていますか?」
そこで私はそう尋ねた。
「犬?犬は売っていないよ」
店員の答えはそれだった。
だけど、予想した答えでもある。
犬という動物の用途は限られている。
猟師が獲物を追い込むために使うか、愛玩目的だ。
でも、猟師が王都まで犬を買いに来るとは思えない。
だから、売っているとしたら愛玩目的だけど、狂暴な野犬が街に出回っている状況で犬が売れるとは思えない。
「少し前に大量に入荷があったんだけど、なかなか売れなくてね。処分してしまったから残っていないんだ」
『処分』か。
いったい、どうやって処分したのだろうか。
この国は犬を食用にする文化は無かったはずだから、肉にしたという可能性は低い。
だとすると手段は限られてくるけど、今はそれを追及する気はない。
別にこの店が違法な手段で『処分』していようが、私にはそれを裁く権利も裁くつもりも無い。
それよりも、確認しなければならないことがある。
「入荷ってどこからですか?」
私が尋ねると、店員は困った顔をする。
「お嬢さん。普通、商人は商品を入荷するルートを教えたりしたいものなんですよ」
世間知らずの令嬢に諭すように言ってきた。
それに対して、私は一言だけ返す。
「知っています」
「・・・・・まあ、うちも損をさせられたからね。特別に教えてあげるよ」
私の言葉をどう捉えたのかは分からないけど、店員は入荷ルートを教えてくれた。
それは、他の店で集めた情報と合わせて、最悪の情報と言ってよかった。
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