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第十一章 ハーメルンの笛
178.暗躍する鼠(その2)
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昨夜、私とアーサー王子はハーメルン王国の王城にある部屋に泊まったわけだけど、別に遊びに来ているわけじゃない。
同盟を結ぶかどうかを判断するための情報を得るために滞在しているのだ。
そして滞在することは、ハーメルン王国側が許可をしていることでもある。
ハーメルン王国側としては、アヴァロン王国側が同盟をすると判断したくなるような情報を渡したいのだ。
だから、見学したいと言えば、場所にもよるだろうけど、見学させてくれる。
ただし、それはハーメルン王国側が見せたい場所だけになる可能性もある。
「アーちゃん!お城を案内してあげる!」
朝食後。
私とアーサー王子が今日の予定を話そうとしていたところで、グィネヴィアが部屋を訪れてきた。
昨日、アーサー王子の部屋に夜這いに来たことは無かったかのような気軽さだ。
グィネヴィアを回収に来たフィドラーには、そういう意図のことを言っておいたから別にいいんだけど、なんだか釈然としない。
「姉さん、待たないか!」
そんなことを考えていたら、フィドラーもやってきた。
グィネヴィアを止めようとしたけど、止まらなかったというところだろうか。
この様子じゃ、今夜も来そうな気がするな。
「フィドラー殿、グィネヴィアさん、おはようございます」
慌ただしく部屋を訪れた二人に、アーサー王子が挨拶をする。
グィネヴィアの奇行に慣れたのか、抑え役であるフィドラーがいるからか、昨日のように怯えている様子はない。
「フィドラー様、グィネヴィア様、おはようございます」
アーサー王子に続いて、私も挨拶をする。
目が合ったフィドラーがすまなさそうな顔をしたが、それには触れないことにする。
すまないと思いながらも止められなかったのなら、グィネヴィアが上手だったということだろう。
フィドラーがグィネヴィアを抑えるのは、あまり期待できなさそうだ。
「アーちゃん、シーちゃん、おはよう」
「アーサー殿、聖女殿、おはよう」
二人も挨拶を返してくる。
部屋に踏み込む前にノックをする常識は持っていないけど、挨拶を返す常識は持っているらしい。
しかし、こう突発的に部屋に踏み込まれると、アヴァロン王国の人間だけで作戦会議をするのもままならない。
もういっそ、バラバラに行動して情報を集めた方がいいのかも知れない。
そういえば、グィネヴィアが城を案内するとか言っていたな。
「アーサー、グィネヴィアに案内してもらったら?」
「え!?」
アーサー王子に提案すると、ぎょっとした反応を返された。
昨日ほど怯えてはいないけど、あいかわらずグィネヴィアに苦手意識があるようだ。
私についてきて欲しそうな顔をしている。
けど、それだと効率よく情報が集められない。
それに、アーサー王子はアーサー王子で、興味があることになると暴走しがちだ。
好き勝手に見聞きさせた方が、予想外の情報が手に入るかも知れない。
そして、その間、私は個別に行動させてもらうことにする。
「私は王都を見て回ることにするわ。かまわないわよね?」
確認する意味で、フィドラーに視線を向ける。
グィネヴィアに確認してもいいのだけど、それは止めておく。
許可はくれそうだけど、一緒についてくるとか言い出しかねない。
それは色々と面倒そうだから、アーサー王子に押し付けておこう。
城の中なら、いきなり押し倒されることもないだろう。
「案内する人間をつけよう」
「いらないわ。適当に見て回るだけだから」
フィドラーの申し出は断っておく。
案内人と称した監視役はいらない。
今回は監視役に見られて困ることをするつもりは無いけど、うっとうしい。
とはいえ、本来なら他国の人間を監視もつけずに好き勝手に行動させるわけがない。
けど、昨日のこともあるからか、フィドラーは許可を出してきた。
「わかった。だが、気を付けろよ。最近、王都に狂暴な野犬が出るそうだからな」
おまけに、そんな忠告までくれた。
でも、王都で野犬か。
「城の近くの治安くらい、安全に保っておきなさいよ」
「耳が痛いな。しばらく前から急に現れだしたのだ。おそらくは、どこかから紛れ込んだのだろう。じきに対処する予定だ」
「ならいいけど」
問題だと認識しているということは、対処はしている最中なのだろう。
そのうち解決すると思う。
ただし、一日二日で解決するとは思えないから、今日は頭の片隅に置いて気を付けるしかなさそうだ。
「シンデレラ様、お供します」
MMQのメイドが申し出る。
二人と三人に分かれているから、私とアーサー王子について来るつもりなのだろう。
彼女達は戦闘技術も持っているから、護衛としての能力は申し分ない。
けど、私は彼女達の申し出を断ることにする。
「危険なところには行かないから大丈夫よ。それよりアーサーが浮気しないように見張っておいて」
「かしこまりました」
「そんなことしないよ!?」
アーサー王子が反論してくるけど、スルーだ。
なにせ、前科がある。
昨日、グィネヴィアとキスをしたばかりだ。
・・・・・
まあ、それは冗談だけど、アーサー王子に人をつけておきたいというのは本当だ。
同盟の件でハーメルン王国側が何かを仕掛けてくるとしたら、城にいるアーサー王子の方に仕掛けてくる可能性が高い。
同盟したくなるように都合のよい情報だけを見せるとか、アーサー王子を取り込もうとするくらいならいいけど、ハーメルン王国も一枚岩ではないようだから、用心しておくに越したことは無い。
「じゃあ、私はメフィと一緒に行ってくるわ」
さて、どこから回ろうかな。
*****
王都と言っても、国によって雰囲気は異なる。
その雰囲気を感じることで、分かることもある。
「活気があるわね」
昼間だから当然だけど、働いている人間が多い。
露店を覗くと、品揃えも多い。
仕事があって、物資も流通しているということだ。
国が豊かだという証明でもある。
でもそれは驚くようなことではない。
国の中心に近い王都は、こういう雰囲気の場合が多い。
逆に国の中心に活気が無いようでは、問題だろう。
「活気がありすぎる人間もいるようだけど」
ただし、他の王都と異なるところもある。
そこが、この国の特徴ということになると思う。
「喧嘩ですかな」
隣を歩くメフィが、道の少し先で繰り広げられている光景を、そう評する。
私の感想も同じだ。
喧嘩だと思う。
道に物が散乱しているから、喧嘩の理由はぶつかったとか、そういうことだろう。
そこまでは簡単に想像がついた。
でも、想像がつかないこともある。
「あれ、周りの人達は何をしているんだと思う」
喧嘩をしている男が二人。
その周囲を大勢の人間が取り囲んでいる。
とはいっても、逃げ出さないようにとか、どちらかに味方しているといった感じではない。
どちらかと言えば、見世物でも見ているかのように、盛り上がっている。
「どちらが勝つか賭けている人間もいるようですな」
メフィが言うように、喧嘩が賭けの対象になっているようだ。
まさに見世物なのだろう。
娯楽の少ない町では、喧嘩が見世物のように扱われることもある。
王都みたいな場所では珍しいけど、それがこの国の特徴なのだと思う。
それはいいのだけど、
「兵士も混ざっていない?」
「混ざっていますな」
それはよいのだろうか。
治安を守るのが兵士の役目なんじゃないんだろうか。
兵士と言っても色々な役割に分かれるから、治安維持を担当していないのかも知れないけど、それでも普通は喧嘩をしていれば止めるだろう。
それが、率先して賭けに参加しているように見える。
「そういえば、こういう国民性だって言っていたわね」
この国に来るときの馬車の中で聞いた覚えがある。
それを見学できたということなのだろう。
こうして実際に見ると、ずいぶんと喧嘩っ早い国民性だ。
けど、喧嘩慣れしているだけあって、やり過ぎないように暗黙のルールがあるようだから、兵士達も積極的に止めようとはしないのだと思う。
「別の場所に行きましょうか」
「おや?決着を見ていかないのですか?」
「血を見るのが苦手なのよ」
「狩った獲物を自分で解体していませんでしたかな?」
メフィが指摘して来るけど、まあ、その通りだ。
貴族の令嬢でもあるまいし、血が苦手なんていうことはない。
そんなことを言っていたら、狩りなんかできない。
・・・・・
貴族の令嬢だった気もするけど、何事にも例外はある。
深くは考えないことにする。
貴族の令嬢にだって、狩りをしたり解体をしたりするような人間はいるだろう。
それに、別の場所に行こうと言ったのは本心だ。
この国で街中の喧嘩が珍しくないのなら、見ている意味はあまり無い。
「闘技場があるって話だったわね。そっちに行ってみましょうか」
どうせなら、この国にしかないものを見た方がいいだろう。
人間同士が戦うのを見るのが好きというわけではないけど、情報収集には見ておいた方がいいと思う。
「血を見るのが苦手な人間が選択する行き先ではありませんな」
再びメフィが指摘してくるけど、止めてくるようなことはない。
場所を移動しようと思ったところで、急に周囲が騒がしくなる。
喧嘩を取り囲んでいた場所から聞こえてきたけど、先ほどまでとは少し違う騒がしさだ。
決着がついたのだろうか。
そう思って、そちらを見るけど、どうも様子がおかしい。
取り囲んでいた人間達まで慌てふためいている。
「あれは・・・」
人混みの隙間から見えた姿と、騒がしい声の合間に聞こえる唸り声。
「・・・フィドラーが言っていた野犬?」
それが騒ぎの原因のようだ。
同盟を結ぶかどうかを判断するための情報を得るために滞在しているのだ。
そして滞在することは、ハーメルン王国側が許可をしていることでもある。
ハーメルン王国側としては、アヴァロン王国側が同盟をすると判断したくなるような情報を渡したいのだ。
だから、見学したいと言えば、場所にもよるだろうけど、見学させてくれる。
ただし、それはハーメルン王国側が見せたい場所だけになる可能性もある。
「アーちゃん!お城を案内してあげる!」
朝食後。
私とアーサー王子が今日の予定を話そうとしていたところで、グィネヴィアが部屋を訪れてきた。
昨日、アーサー王子の部屋に夜這いに来たことは無かったかのような気軽さだ。
グィネヴィアを回収に来たフィドラーには、そういう意図のことを言っておいたから別にいいんだけど、なんだか釈然としない。
「姉さん、待たないか!」
そんなことを考えていたら、フィドラーもやってきた。
グィネヴィアを止めようとしたけど、止まらなかったというところだろうか。
この様子じゃ、今夜も来そうな気がするな。
「フィドラー殿、グィネヴィアさん、おはようございます」
慌ただしく部屋を訪れた二人に、アーサー王子が挨拶をする。
グィネヴィアの奇行に慣れたのか、抑え役であるフィドラーがいるからか、昨日のように怯えている様子はない。
「フィドラー様、グィネヴィア様、おはようございます」
アーサー王子に続いて、私も挨拶をする。
目が合ったフィドラーがすまなさそうな顔をしたが、それには触れないことにする。
すまないと思いながらも止められなかったのなら、グィネヴィアが上手だったということだろう。
フィドラーがグィネヴィアを抑えるのは、あまり期待できなさそうだ。
「アーちゃん、シーちゃん、おはよう」
「アーサー殿、聖女殿、おはよう」
二人も挨拶を返してくる。
部屋に踏み込む前にノックをする常識は持っていないけど、挨拶を返す常識は持っているらしい。
しかし、こう突発的に部屋に踏み込まれると、アヴァロン王国の人間だけで作戦会議をするのもままならない。
もういっそ、バラバラに行動して情報を集めた方がいいのかも知れない。
そういえば、グィネヴィアが城を案内するとか言っていたな。
「アーサー、グィネヴィアに案内してもらったら?」
「え!?」
アーサー王子に提案すると、ぎょっとした反応を返された。
昨日ほど怯えてはいないけど、あいかわらずグィネヴィアに苦手意識があるようだ。
私についてきて欲しそうな顔をしている。
けど、それだと効率よく情報が集められない。
それに、アーサー王子はアーサー王子で、興味があることになると暴走しがちだ。
好き勝手に見聞きさせた方が、予想外の情報が手に入るかも知れない。
そして、その間、私は個別に行動させてもらうことにする。
「私は王都を見て回ることにするわ。かまわないわよね?」
確認する意味で、フィドラーに視線を向ける。
グィネヴィアに確認してもいいのだけど、それは止めておく。
許可はくれそうだけど、一緒についてくるとか言い出しかねない。
それは色々と面倒そうだから、アーサー王子に押し付けておこう。
城の中なら、いきなり押し倒されることもないだろう。
「案内する人間をつけよう」
「いらないわ。適当に見て回るだけだから」
フィドラーの申し出は断っておく。
案内人と称した監視役はいらない。
今回は監視役に見られて困ることをするつもりは無いけど、うっとうしい。
とはいえ、本来なら他国の人間を監視もつけずに好き勝手に行動させるわけがない。
けど、昨日のこともあるからか、フィドラーは許可を出してきた。
「わかった。だが、気を付けろよ。最近、王都に狂暴な野犬が出るそうだからな」
おまけに、そんな忠告までくれた。
でも、王都で野犬か。
「城の近くの治安くらい、安全に保っておきなさいよ」
「耳が痛いな。しばらく前から急に現れだしたのだ。おそらくは、どこかから紛れ込んだのだろう。じきに対処する予定だ」
「ならいいけど」
問題だと認識しているということは、対処はしている最中なのだろう。
そのうち解決すると思う。
ただし、一日二日で解決するとは思えないから、今日は頭の片隅に置いて気を付けるしかなさそうだ。
「シンデレラ様、お供します」
MMQのメイドが申し出る。
二人と三人に分かれているから、私とアーサー王子について来るつもりなのだろう。
彼女達は戦闘技術も持っているから、護衛としての能力は申し分ない。
けど、私は彼女達の申し出を断ることにする。
「危険なところには行かないから大丈夫よ。それよりアーサーが浮気しないように見張っておいて」
「かしこまりました」
「そんなことしないよ!?」
アーサー王子が反論してくるけど、スルーだ。
なにせ、前科がある。
昨日、グィネヴィアとキスをしたばかりだ。
・・・・・
まあ、それは冗談だけど、アーサー王子に人をつけておきたいというのは本当だ。
同盟の件でハーメルン王国側が何かを仕掛けてくるとしたら、城にいるアーサー王子の方に仕掛けてくる可能性が高い。
同盟したくなるように都合のよい情報だけを見せるとか、アーサー王子を取り込もうとするくらいならいいけど、ハーメルン王国も一枚岩ではないようだから、用心しておくに越したことは無い。
「じゃあ、私はメフィと一緒に行ってくるわ」
さて、どこから回ろうかな。
*****
王都と言っても、国によって雰囲気は異なる。
その雰囲気を感じることで、分かることもある。
「活気があるわね」
昼間だから当然だけど、働いている人間が多い。
露店を覗くと、品揃えも多い。
仕事があって、物資も流通しているということだ。
国が豊かだという証明でもある。
でもそれは驚くようなことではない。
国の中心に近い王都は、こういう雰囲気の場合が多い。
逆に国の中心に活気が無いようでは、問題だろう。
「活気がありすぎる人間もいるようだけど」
ただし、他の王都と異なるところもある。
そこが、この国の特徴ということになると思う。
「喧嘩ですかな」
隣を歩くメフィが、道の少し先で繰り広げられている光景を、そう評する。
私の感想も同じだ。
喧嘩だと思う。
道に物が散乱しているから、喧嘩の理由はぶつかったとか、そういうことだろう。
そこまでは簡単に想像がついた。
でも、想像がつかないこともある。
「あれ、周りの人達は何をしているんだと思う」
喧嘩をしている男が二人。
その周囲を大勢の人間が取り囲んでいる。
とはいっても、逃げ出さないようにとか、どちらかに味方しているといった感じではない。
どちらかと言えば、見世物でも見ているかのように、盛り上がっている。
「どちらが勝つか賭けている人間もいるようですな」
メフィが言うように、喧嘩が賭けの対象になっているようだ。
まさに見世物なのだろう。
娯楽の少ない町では、喧嘩が見世物のように扱われることもある。
王都みたいな場所では珍しいけど、それがこの国の特徴なのだと思う。
それはいいのだけど、
「兵士も混ざっていない?」
「混ざっていますな」
それはよいのだろうか。
治安を守るのが兵士の役目なんじゃないんだろうか。
兵士と言っても色々な役割に分かれるから、治安維持を担当していないのかも知れないけど、それでも普通は喧嘩をしていれば止めるだろう。
それが、率先して賭けに参加しているように見える。
「そういえば、こういう国民性だって言っていたわね」
この国に来るときの馬車の中で聞いた覚えがある。
それを見学できたということなのだろう。
こうして実際に見ると、ずいぶんと喧嘩っ早い国民性だ。
けど、喧嘩慣れしているだけあって、やり過ぎないように暗黙のルールがあるようだから、兵士達も積極的に止めようとはしないのだと思う。
「別の場所に行きましょうか」
「おや?決着を見ていかないのですか?」
「血を見るのが苦手なのよ」
「狩った獲物を自分で解体していませんでしたかな?」
メフィが指摘して来るけど、まあ、その通りだ。
貴族の令嬢でもあるまいし、血が苦手なんていうことはない。
そんなことを言っていたら、狩りなんかできない。
・・・・・
貴族の令嬢だった気もするけど、何事にも例外はある。
深くは考えないことにする。
貴族の令嬢にだって、狩りをしたり解体をしたりするような人間はいるだろう。
それに、別の場所に行こうと言ったのは本心だ。
この国で街中の喧嘩が珍しくないのなら、見ている意味はあまり無い。
「闘技場があるって話だったわね。そっちに行ってみましょうか」
どうせなら、この国にしかないものを見た方がいいだろう。
人間同士が戦うのを見るのが好きというわけではないけど、情報収集には見ておいた方がいいと思う。
「血を見るのが苦手な人間が選択する行き先ではありませんな」
再びメフィが指摘してくるけど、止めてくるようなことはない。
場所を移動しようと思ったところで、急に周囲が騒がしくなる。
喧嘩を取り囲んでいた場所から聞こえてきたけど、先ほどまでとは少し違う騒がしさだ。
決着がついたのだろうか。
そう思って、そちらを見るけど、どうも様子がおかしい。
取り囲んでいた人間達まで慌てふためいている。
「あれは・・・」
人混みの隙間から見えた姿と、騒がしい声の合間に聞こえる唸り声。
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