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第七章 狼と三匹の豚
114.豚との交渉(その2)
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「聖女殿、我の嫁に来ないか?」
その言葉に最初に反応したのは、私ではなくアーサー王子だった。
「なっ!」
ガタンッ!と音を立てて、椅子から立ち上がる。
私は立ち上がらなかったけど、気持ち的には同じだ。
それに、アーサー王子の反応を見ると、やっぱり空耳じゃなかったらしい。
「ファイファー殿!シンデレラは、僕の婚約者ですよっ!」
アーサー王子が声を荒らげるが、ファイファーは涼しい顔だ。
「そうなのか。だが、婚約者ということは、まだ婚姻を結んでいるわけではないのだな。なら、我にもプロポーズする資格はあるだろう」
いや、普通は無いから。
王族が権力を笠に着て下級貴族の娘を無理やり愛妾にするというのはあり得る話だけど、アーサー王子は下級貴族じゃない。
地位としては同等の王族だ。
何を言っているんだろう、こいつは。
「落ち着いて、アーサー」
とりあえず、アーサー王子をなだめて椅子に座らせる。
まだ、ファイファーを睨んでいたけど、私の言葉に従って素直に座る。
「ファイファー様も、お戯れはお止めください」
「戯れのつもりはないのだがな」
アーサー王子が先に動揺してくれたおかげで、私は動揺を表情に出すことは避けることができた。
仮に表情に出ていたとしても、目立たなかっただろう。
平然を装いつつ、真意を確かめることにする。
「えーっと・・・なんで、いきなり、プロポーズなんですか?」
「惚れたからだ」
私はこめかみを抑える。
どうも聞き方が悪かったようだ。
そんなに難しいことを聞いているつもりは無いんだけど。
「それは光栄ですけど、惚れられる理由がありません」
各国が集まっての会議が終わって以降、会ってすらいない。
惚れたというのは無理があるだろう。
何か狙いがあるはずだ。
「惚れる理由なら、いくらでもある。パーティー会場で我らの命を救ってくれた恩人であるし、各国の代表を前にしての凛とした態度も美しい。聖女殿は素敵な女性だ」
なんだろう。
確かに理屈としては成り立っているけど、あまり嬉しくない。
命を救ったのは、エリザベート王女の計画を潰すついでだし、美しいという評価は貴族にとってはそれほど誉め言葉にはならない。
容姿の優れた相手を選んで婚姻を結ぶことが多い貴族の娘がそこそこ美しいのは、当たり前だからだ。
まあ、凛とした態度と評してくれているから、容姿だけを見ているわけじゃないとは思うけど、それでもあまり心に響かなかった。
プロポーズを受けるかどうかは別として、普通は素敵と言われれば、嬉しいはずだ。
なのに、心に響かなかった。
期間が空いているからかな。
なんで今さらという印象が拭えない。
「プロポーズの理由は惚れたからという理由だけですか?」
真意を確かめるために、探りを入れる。
「他に理由が必要か?」
「理由がそれだけなら、お断りさせていただきます」
「ふむ・・・」
私の言葉に、ファイファーが考え込む。
私は、素敵と言われて、のぼせるような女じゃない。
そう言ったのだ。
これで少しは本当の狙いが聞けるだろうか。
「・・・そうだな。聖女殿がシルヴァニア王国を手に入れたいなら協力する、というのはどうだ?」
「私を利用しても、シルヴァニア王国は『ファイファー様のもの』にはなりませんよ?」
やはり、シルヴァニア王国が狙いなのだろうか。
そう思うけど、ファイファーは首を横に振る。
「王位には興味はない。面倒だろう、国を治めるなど」
「それについては同意しますわ」
嘘を言っている様子は無い。
それに私の言葉も嘘ではない。
国を治めようとすれば、最近の仕事の数倍は忙しくなるのだろう。
そんなものを引き受ける気はない。
「しかし、野心は持っていないのか。なら、そうだな・・・」
ファイファーが、なにやら考えている。
本当に考えているのか、本当の狙いを切り出すために考えているフリをしているのか、どちらだろう。
どちらにしても、次の言葉で何かが分かるだろう。
さて、何が出てくるかな。
「我の嫁になれば、毎夜、天にも昇る快楽を与えてやることができるが、どうだ?ああ、望むなら、昼でも与えてやろう」
なにか、とんでもないものが出てきた。
アーサー王子が、ぎょっとしている。
ついでに顔も赤い。
というか、私の顔も赤いんじゃないだろうか。
鏡を見なくても、顔が熱を持っているのを感じる。
「とは言っても、言葉だけでは信じられないだろうからな。お試しということで、今晩あたり、どうだ?」
何の『お試し』だ。
いや、予想はつくけど、そんな『お試し』は要らない。
普通、『お試し』はお得なものだろう。
全然、お得じゃない。
「ふ、ふざけるなっ!」
私が唖然として声も出せないでいると、アーサー王子が代わりに声を出す。
むしろ、叫んだと言った方が適切か。
「なんだ、自分のテクニックの方が上だという自信が無いのか?」
「そういうことじゃないっ!シンデレラは、そんな、ふしだらな女性じゃないっ!」
何の『テクニック』だ。
いや、予想はつくけど、聞きたくない。
だぶん、アダム王子が得意な『テクニック』のことだろうけど。
「なんだ、まさか、まだシていないのか?聖女殿ような素敵な女性と一緒にいて信じられんな。もしかして、不能か?だとしたら、悪いことを言ったな。謝罪しよう」
「僕は、ちゃんと!・・・それは、関係ないだろう」
勢いよく言い返そうとして、アーサー王子の言葉が尻すぼみになる。
何を言おうとしたかは予想がつくけど、触れないでおこう。
勃つのは知っているし。
・・・・・
なんだか、変な予想ばかりさせられているな。
そろそろ方向修正しないと、話が逸れて仕方が無い。
もし狙ってやっているんだとしたら、ファイファーを甘く見過ぎていたかも知れない。
*****
「やはり、試してみる気はないか?満足させる自信があるのだが」
ファイファーを甘く見過ぎていたというのは、撤回する。
やっぱり、こいつはアホだ。
下半身でしか物事を考えられないらしい。
しかも、しつこい。
「謹んでお断りさせていただきます」
「そうか。気が変わったら言ってくれ」
「変わりません」
「未来のことは誰にもわからないものだ。どれほど低い確率だったとしても、願えば叶うこともある」
なんかカッコいい台詞みたいに聞こえるけど、ようはヤりたいと言っているだけだ。
こんなアホでも、優れた容姿と地位を持っているから、これで落ちる女性もいるんだろうな。
私は落ちるつもりはないけど。
「用件はそれだけですか?なら、そろそろお茶会をお開きにしますけど」
お茶はすっかり冷めている。
ファイファーがアホなことを言い出して、アーサー王子がそれに反応するものだから、飲んでいる暇も無かった。
淹れ直してもらっても、同じことが起きれば飲めるとは限らないし、もうお茶会という気分でもない。
私は解散を提案する。
すると、ファイファーが思い出したように、別の話題を振ってきた。
「そうそう、例の解毒薬を売ってくれ」
まるで、ついでのように切り出してきたけど、本来はこっちを先に話題にするべきなんじゃないだろうか。
役に立たなかったとはいえ、護衛について来た騎士達が浮かばれない。
「一人分を金貨20枚でどうですか」
本当は金貨10枚のつもりだった。
ただし、交渉しだいで上下させようとも考えていた。
でも、これだけ迷惑をかけられたのだ。
とりあえず、吹っ掛けてみた。
「いいだろう。その値段で買おう」
というのに、ファイファーはあっさりと購入を即決する。
交渉も値切りもない。
太っ腹なのか、金銭感覚が無いかの、どちらかだろう。
なんとなく、後者な気がする。
けど、周囲からは前者に見えているんだろうな。
そうでなければ、こんなにアホに育つわけがない。
手遅れになる前に、誰かが教育しているはずだ。
「アヴァロン王国でしか作れないので、春までお待ちいただくことになりますけど、よろしいですか」
「うむ」
「わかりました。それでは、春になったら、そちらの国へ届けさせます」
「聖女殿が届けてくれるのではないのか?」
「届けません」
貞操を狙ってくるような危険人物のところに届けにいくわけがない。
そう言いたいけど、さすがに言葉くらいは選ぶ。
「他の国にも届けることになるでしょうから、私一人では回れませんよ。信用できる人間に届けさせますので、ご安心ください」
「残念だが、仕方ないな」
解毒薬が倍の値段で売れたけど、ちっとも嬉しくない。
むしろ、お茶会で精神的に疲れた分だけ、損をした気分だ。
「・・・・・はぁ」
お茶会が終わって執務室に戻ってからため息をつく。
仕事が溜まっているというのに、無駄な時間を過ごした。
今日は寝るのが遅くなりそうだ。
その言葉に最初に反応したのは、私ではなくアーサー王子だった。
「なっ!」
ガタンッ!と音を立てて、椅子から立ち上がる。
私は立ち上がらなかったけど、気持ち的には同じだ。
それに、アーサー王子の反応を見ると、やっぱり空耳じゃなかったらしい。
「ファイファー殿!シンデレラは、僕の婚約者ですよっ!」
アーサー王子が声を荒らげるが、ファイファーは涼しい顔だ。
「そうなのか。だが、婚約者ということは、まだ婚姻を結んでいるわけではないのだな。なら、我にもプロポーズする資格はあるだろう」
いや、普通は無いから。
王族が権力を笠に着て下級貴族の娘を無理やり愛妾にするというのはあり得る話だけど、アーサー王子は下級貴族じゃない。
地位としては同等の王族だ。
何を言っているんだろう、こいつは。
「落ち着いて、アーサー」
とりあえず、アーサー王子をなだめて椅子に座らせる。
まだ、ファイファーを睨んでいたけど、私の言葉に従って素直に座る。
「ファイファー様も、お戯れはお止めください」
「戯れのつもりはないのだがな」
アーサー王子が先に動揺してくれたおかげで、私は動揺を表情に出すことは避けることができた。
仮に表情に出ていたとしても、目立たなかっただろう。
平然を装いつつ、真意を確かめることにする。
「えーっと・・・なんで、いきなり、プロポーズなんですか?」
「惚れたからだ」
私はこめかみを抑える。
どうも聞き方が悪かったようだ。
そんなに難しいことを聞いているつもりは無いんだけど。
「それは光栄ですけど、惚れられる理由がありません」
各国が集まっての会議が終わって以降、会ってすらいない。
惚れたというのは無理があるだろう。
何か狙いがあるはずだ。
「惚れる理由なら、いくらでもある。パーティー会場で我らの命を救ってくれた恩人であるし、各国の代表を前にしての凛とした態度も美しい。聖女殿は素敵な女性だ」
なんだろう。
確かに理屈としては成り立っているけど、あまり嬉しくない。
命を救ったのは、エリザベート王女の計画を潰すついでだし、美しいという評価は貴族にとってはそれほど誉め言葉にはならない。
容姿の優れた相手を選んで婚姻を結ぶことが多い貴族の娘がそこそこ美しいのは、当たり前だからだ。
まあ、凛とした態度と評してくれているから、容姿だけを見ているわけじゃないとは思うけど、それでもあまり心に響かなかった。
プロポーズを受けるかどうかは別として、普通は素敵と言われれば、嬉しいはずだ。
なのに、心に響かなかった。
期間が空いているからかな。
なんで今さらという印象が拭えない。
「プロポーズの理由は惚れたからという理由だけですか?」
真意を確かめるために、探りを入れる。
「他に理由が必要か?」
「理由がそれだけなら、お断りさせていただきます」
「ふむ・・・」
私の言葉に、ファイファーが考え込む。
私は、素敵と言われて、のぼせるような女じゃない。
そう言ったのだ。
これで少しは本当の狙いが聞けるだろうか。
「・・・そうだな。聖女殿がシルヴァニア王国を手に入れたいなら協力する、というのはどうだ?」
「私を利用しても、シルヴァニア王国は『ファイファー様のもの』にはなりませんよ?」
やはり、シルヴァニア王国が狙いなのだろうか。
そう思うけど、ファイファーは首を横に振る。
「王位には興味はない。面倒だろう、国を治めるなど」
「それについては同意しますわ」
嘘を言っている様子は無い。
それに私の言葉も嘘ではない。
国を治めようとすれば、最近の仕事の数倍は忙しくなるのだろう。
そんなものを引き受ける気はない。
「しかし、野心は持っていないのか。なら、そうだな・・・」
ファイファーが、なにやら考えている。
本当に考えているのか、本当の狙いを切り出すために考えているフリをしているのか、どちらだろう。
どちらにしても、次の言葉で何かが分かるだろう。
さて、何が出てくるかな。
「我の嫁になれば、毎夜、天にも昇る快楽を与えてやることができるが、どうだ?ああ、望むなら、昼でも与えてやろう」
なにか、とんでもないものが出てきた。
アーサー王子が、ぎょっとしている。
ついでに顔も赤い。
というか、私の顔も赤いんじゃないだろうか。
鏡を見なくても、顔が熱を持っているのを感じる。
「とは言っても、言葉だけでは信じられないだろうからな。お試しということで、今晩あたり、どうだ?」
何の『お試し』だ。
いや、予想はつくけど、そんな『お試し』は要らない。
普通、『お試し』はお得なものだろう。
全然、お得じゃない。
「ふ、ふざけるなっ!」
私が唖然として声も出せないでいると、アーサー王子が代わりに声を出す。
むしろ、叫んだと言った方が適切か。
「なんだ、自分のテクニックの方が上だという自信が無いのか?」
「そういうことじゃないっ!シンデレラは、そんな、ふしだらな女性じゃないっ!」
何の『テクニック』だ。
いや、予想はつくけど、聞きたくない。
だぶん、アダム王子が得意な『テクニック』のことだろうけど。
「なんだ、まさか、まだシていないのか?聖女殿ような素敵な女性と一緒にいて信じられんな。もしかして、不能か?だとしたら、悪いことを言ったな。謝罪しよう」
「僕は、ちゃんと!・・・それは、関係ないだろう」
勢いよく言い返そうとして、アーサー王子の言葉が尻すぼみになる。
何を言おうとしたかは予想がつくけど、触れないでおこう。
勃つのは知っているし。
・・・・・
なんだか、変な予想ばかりさせられているな。
そろそろ方向修正しないと、話が逸れて仕方が無い。
もし狙ってやっているんだとしたら、ファイファーを甘く見過ぎていたかも知れない。
*****
「やはり、試してみる気はないか?満足させる自信があるのだが」
ファイファーを甘く見過ぎていたというのは、撤回する。
やっぱり、こいつはアホだ。
下半身でしか物事を考えられないらしい。
しかも、しつこい。
「謹んでお断りさせていただきます」
「そうか。気が変わったら言ってくれ」
「変わりません」
「未来のことは誰にもわからないものだ。どれほど低い確率だったとしても、願えば叶うこともある」
なんかカッコいい台詞みたいに聞こえるけど、ようはヤりたいと言っているだけだ。
こんなアホでも、優れた容姿と地位を持っているから、これで落ちる女性もいるんだろうな。
私は落ちるつもりはないけど。
「用件はそれだけですか?なら、そろそろお茶会をお開きにしますけど」
お茶はすっかり冷めている。
ファイファーがアホなことを言い出して、アーサー王子がそれに反応するものだから、飲んでいる暇も無かった。
淹れ直してもらっても、同じことが起きれば飲めるとは限らないし、もうお茶会という気分でもない。
私は解散を提案する。
すると、ファイファーが思い出したように、別の話題を振ってきた。
「そうそう、例の解毒薬を売ってくれ」
まるで、ついでのように切り出してきたけど、本来はこっちを先に話題にするべきなんじゃないだろうか。
役に立たなかったとはいえ、護衛について来た騎士達が浮かばれない。
「一人分を金貨20枚でどうですか」
本当は金貨10枚のつもりだった。
ただし、交渉しだいで上下させようとも考えていた。
でも、これだけ迷惑をかけられたのだ。
とりあえず、吹っ掛けてみた。
「いいだろう。その値段で買おう」
というのに、ファイファーはあっさりと購入を即決する。
交渉も値切りもない。
太っ腹なのか、金銭感覚が無いかの、どちらかだろう。
なんとなく、後者な気がする。
けど、周囲からは前者に見えているんだろうな。
そうでなければ、こんなにアホに育つわけがない。
手遅れになる前に、誰かが教育しているはずだ。
「アヴァロン王国でしか作れないので、春までお待ちいただくことになりますけど、よろしいですか」
「うむ」
「わかりました。それでは、春になったら、そちらの国へ届けさせます」
「聖女殿が届けてくれるのではないのか?」
「届けません」
貞操を狙ってくるような危険人物のところに届けにいくわけがない。
そう言いたいけど、さすがに言葉くらいは選ぶ。
「他の国にも届けることになるでしょうから、私一人では回れませんよ。信用できる人間に届けさせますので、ご安心ください」
「残念だが、仕方ないな」
解毒薬が倍の値段で売れたけど、ちっとも嬉しくない。
むしろ、お茶会で精神的に疲れた分だけ、損をした気分だ。
「・・・・・はぁ」
お茶会が終わって執務室に戻ってからため息をつく。
仕事が溜まっているというのに、無駄な時間を過ごした。
今日は寝るのが遅くなりそうだ。
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