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第五章 マッチ売り
088.悦楽
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「あらあら、そんな風に縛られていては、お茶も飲めないでしょう。ほどいてあげて」
王妃がマッチ売りの女性と少女を見て、そんなことを言う。
「危険です!この二人は・・・」
シェリーが驚いた顔をして声を上げる。
その言葉は間違いではない。
マッチ売りの二人は工作員としてこの国に侵入した犯罪者だ。
私も普通なら止める。
けど、この王妃は普通じゃない。
「いいわ。椅子に縛り付けて足を縛ってから、手だけほどいてあげて」
だから、私もそこまでは妥協することにした。
「シンデレラ様・・・」
シェリーが責めるような視線を向けてくるけど、前言を撤回したりはしない。
王妃がどうなろうと知ったことではないけど、私は襲われるつもりはない。
そのために、手だけ解放して、身体と足を縛るように指示している。
それに、王妃の侍女(?)が異論を挟まないということは、その対応で王妃を護ることができると判断してのことだろう。
「・・・わかりました」
渋々といった感じで、シェリーが私の指示通りにする。
テーブルには四つの席があり、そこに王妃、私、マッチ売りの二人が座る。
そして、テーブルの上にはお茶の準備がしてあった。
見た目だけなら、お茶会の雰囲気の出来上がりだ。
「バラとアザミかしら」
王女がマッチ売りの二人を見つめて、そう評する。
花に喩えるなんて優雅なことだけど、二人の本質を捉えている。
どちらの花も、綺麗だけど、トゲがある。
知らずに触れば、皮膚の奥まで刺さって、痛みを残す。
おそらくは、バラが女性で、アザミが少女を指しているのだろう。
単に大きさが違いからそう判断した。
まあ、どっちがどっちでも、あまり関係はない。
「この、おめでたい女は何?」
呑気に花に喩えられたのが気に入らなかったのだろうか。
女性が王妃の言葉に噛みつく。
「私が暗器を持っているとは考えないの?」
あえて自分が危険人物であると思われるようなことを言う。
確かに彼女が暗器、つまり隠し武器を持っていたら、距離が離れていたとしても王妃の身が危険に晒されることになる。
けど、その言葉がはったりであることは明らかだ。
捕まえたときに、身体検査をして武器を取り上げていないわけがない。
それに、万が一、武器を隠し持つことができたとしても、王妃を傷つけることは不可能だ。
「止めなさい」
直前に王妃が制止の言葉を発する。
そのおかげで軽口をたたいた女性の命は、危ういところで繋ぎとめられた。
女性は王妃が何を言っているのか分からなかったのだろう。
訝し気な表情を浮かべたが、次の瞬間には顔を強張らせた。
自分の首筋に当てられた刃の冷たさを感じたのだろう。
「ラプンツェル様に害をなそうとすれば、暗器を使う前に首を刈り取ります」
警告を伝えてから、侍女(?)が刃を首筋から離す。
「っ!」
恐怖を浮かべることすらできずに固まっていた女性が、侍女(?)が刃を離したことで、ようやく顔を引きつらせる。
「シェリーもあれくらいできるようになってね」
「・・・未熟なこの身をお許しください」
ついでにシェリーの顔も引きつった。
この場において、王妃を護るのが侍女(?)の役目なら、私を護るのはシェリーの役目だ。
それを伝えただけのつもりだったんだけど、変なプレッシャーをかけてしまっただろうか。
*****
「改めて紹介するわ。この国の王妃であるラプンツェル様よ」
「王妃!?」
マッチ売りの女性が驚いた声を上げる。
けど、疑ったりはしない。
直前に、凄腕の護衛がついていることを、身をもって体験したからだろう。
マッチ売りの少女の方も、声こそ上げなかったが、驚いた顔をしている。
こっちは相変わらず口数が少ない。
何も喋らないという意志の表れだろうか。
「お茶をどうぞ。私のお気に入りなの」
そう言って、自らお茶を飲む王妃。
「・・・・・」
「・・・・・」
女性と少女は、毒でも入っていないかと警戒しているのか、香りを嗅いでから、ほんの少しだけ口に含む。
そして、変な味や香りがしないことに安心したのか、ティーカップを傾けて喉を潤す。
「・・・・・」
ちなみに、その様子を見ていた私は、お茶は飲まない。
何が入っているか予想がついているからだ。
「それで、今日はどうしたの?」
二人がお茶を飲んで一息ついたのを確認してから、王妃が私に尋ねてくる。
「この二人は、王都でマッチを売り歩いていたんですけど・・・」
女性はこちらを睨んできて、少女は顔を伏せる。
どちらも、こちらに友好的ではない。
「そんなことをしていた理由を訊いても話してくれないんですよ」
「あらそうなの?」
私の説明に、王妃が二人を見つめる。
敵対的な視線ではないけど、品定めするような、ねっとり纏わりつくような、そんな視線だ。
一通り二人に視線を這わせると、王妃は再び私に尋ねる。
「それで、私のところに二人を連れてきた理由は?口の堅い人から話を聞き出すなら、アダムやアーサーにそういうことが得意な部下がいるわよ?」
王妃の言葉に少女がビクッとする。
聞き出す方法が拷問だということに気づいたのだろう。
一方の女性も、身体を震わせはしなかったけど、こちらを睨む視線がわずかに揺れた。
さて、ここからが本題だ。
「できるだけ手荒なことをしたくないんですよ」
私がそう言うと、王妃が意外そうな顔をする。
「あら、優しいのね。あなたの部下に怪我をさせた人達ではないの?」
リンゴのことだ。
やっぱり、知っていたか。
「その当人から酷いことをしないで欲しいと頼まれたんですよ」
正確には、頼まれたのは妹である少女の方だけだけど、あえて言う必要もないだろう。
けど、私の言葉に王妃は驚いた様子をみせない。
逆に冷めた視線を向けてくる。
「でも、怪我をさせた人達なのよね?」
まるで、それがどうしたという表情だ。
怪我をした当人が許したからといって、怪我をさせた人間の罪が無くなるわけじゃない。
特に今回は、この国の人間が被害者で、別の国の人間が加害者だ。
何の罰も与えずに許したのでは、示しがつかない。
場合によっては、他国に舐められる。
それを指摘されたということは、私にも分かった。
「はい。でも、この二人にも事情があるんじゃないかと思うんですよ。それを聞きたいと思っています」
私の言葉に王妃の視線の温度が下がった気がした。
続けて王妃がその口から冷たい吐息とともに言葉を紡ぐ前に、私は次の言葉を発する。
「それで王妃に、二人が喋りたくなるようにしてもらえないかと思って、ここに来ました」
「・・・・・私に?」
王妃の視線の温度が少しだけ上がった。
口から漏れる声にも好奇心が宿る。
「二人が『気持ちよく』喋ることができるようにしてもらえませんか?」
「『気持ちよく』ね」
機嫌がよくなったように見える。
二人を見る視線が絡みつくようなものに変化する。
二人が暖かい室内から、冷たい屋外に出たかのように、身体を震わせる。
以前、私もあの視線を向けられたことがあるから、気持ちは分かる。
身体を這って内部にまで入り込んでくるような感覚。
身体の中を覗かれるような感覚。
王妃の視線に晒されると、そんな感覚が沸き起こる。
「あなた、お名前は?」
「・・・・・っ」
マッチ売りの女性は答えない。
もしかしたら、王妃の雰囲気に呑まれて喋れなかったのかも知れないけど。
「そちらのお嬢ちゃんは?」
「・・・・・ぁ」
マッチ売りの少女も答えない。
口を開きかけたけど、漏れた息は言葉にならなかった。
「二人とも恥ずかしがり屋ね」
王妃が困ったように首を傾げる。
けど、表情と違い、目は困っているように見えない。
逆にどことなく嬉しそうだ。
「二人とも不安そうにしなくても大丈夫よ。そんなことを感じなくてもすむように、たっぷりと悦楽に浸らせてあげるから」
王妃は小さな子供をあやすように、優しく二人に声をかける。
私には、捕まえた獲物を楽しそうに愛でる肉食獣のように見えたけど。
「・・・・・う・・・」
「・・・・・あ、あれ?」
熱にうなされるような声にそちらを見ると、マッチ売りの女性と少女が、頬を火照らせて自分の身体を抱きしめるようにしていた。
女性の方は羞恥に頬を染めるように。
少女の方は初めての感覚に戸惑うように。
どうやら、お茶の効果が出始めたようだ。
「わかったわ、シンデレラさん。この二人のことは引き受けさせてもらうわ」
「ありがとうございます」
快く引き受けてくれたことにお礼をいって、私は二人を王妃に預けた。
王妃がマッチ売りの女性と少女を見て、そんなことを言う。
「危険です!この二人は・・・」
シェリーが驚いた顔をして声を上げる。
その言葉は間違いではない。
マッチ売りの二人は工作員としてこの国に侵入した犯罪者だ。
私も普通なら止める。
けど、この王妃は普通じゃない。
「いいわ。椅子に縛り付けて足を縛ってから、手だけほどいてあげて」
だから、私もそこまでは妥協することにした。
「シンデレラ様・・・」
シェリーが責めるような視線を向けてくるけど、前言を撤回したりはしない。
王妃がどうなろうと知ったことではないけど、私は襲われるつもりはない。
そのために、手だけ解放して、身体と足を縛るように指示している。
それに、王妃の侍女(?)が異論を挟まないということは、その対応で王妃を護ることができると判断してのことだろう。
「・・・わかりました」
渋々といった感じで、シェリーが私の指示通りにする。
テーブルには四つの席があり、そこに王妃、私、マッチ売りの二人が座る。
そして、テーブルの上にはお茶の準備がしてあった。
見た目だけなら、お茶会の雰囲気の出来上がりだ。
「バラとアザミかしら」
王女がマッチ売りの二人を見つめて、そう評する。
花に喩えるなんて優雅なことだけど、二人の本質を捉えている。
どちらの花も、綺麗だけど、トゲがある。
知らずに触れば、皮膚の奥まで刺さって、痛みを残す。
おそらくは、バラが女性で、アザミが少女を指しているのだろう。
単に大きさが違いからそう判断した。
まあ、どっちがどっちでも、あまり関係はない。
「この、おめでたい女は何?」
呑気に花に喩えられたのが気に入らなかったのだろうか。
女性が王妃の言葉に噛みつく。
「私が暗器を持っているとは考えないの?」
あえて自分が危険人物であると思われるようなことを言う。
確かに彼女が暗器、つまり隠し武器を持っていたら、距離が離れていたとしても王妃の身が危険に晒されることになる。
けど、その言葉がはったりであることは明らかだ。
捕まえたときに、身体検査をして武器を取り上げていないわけがない。
それに、万が一、武器を隠し持つことができたとしても、王妃を傷つけることは不可能だ。
「止めなさい」
直前に王妃が制止の言葉を発する。
そのおかげで軽口をたたいた女性の命は、危ういところで繋ぎとめられた。
女性は王妃が何を言っているのか分からなかったのだろう。
訝し気な表情を浮かべたが、次の瞬間には顔を強張らせた。
自分の首筋に当てられた刃の冷たさを感じたのだろう。
「ラプンツェル様に害をなそうとすれば、暗器を使う前に首を刈り取ります」
警告を伝えてから、侍女(?)が刃を首筋から離す。
「っ!」
恐怖を浮かべることすらできずに固まっていた女性が、侍女(?)が刃を離したことで、ようやく顔を引きつらせる。
「シェリーもあれくらいできるようになってね」
「・・・未熟なこの身をお許しください」
ついでにシェリーの顔も引きつった。
この場において、王妃を護るのが侍女(?)の役目なら、私を護るのはシェリーの役目だ。
それを伝えただけのつもりだったんだけど、変なプレッシャーをかけてしまっただろうか。
*****
「改めて紹介するわ。この国の王妃であるラプンツェル様よ」
「王妃!?」
マッチ売りの女性が驚いた声を上げる。
けど、疑ったりはしない。
直前に、凄腕の護衛がついていることを、身をもって体験したからだろう。
マッチ売りの少女の方も、声こそ上げなかったが、驚いた顔をしている。
こっちは相変わらず口数が少ない。
何も喋らないという意志の表れだろうか。
「お茶をどうぞ。私のお気に入りなの」
そう言って、自らお茶を飲む王妃。
「・・・・・」
「・・・・・」
女性と少女は、毒でも入っていないかと警戒しているのか、香りを嗅いでから、ほんの少しだけ口に含む。
そして、変な味や香りがしないことに安心したのか、ティーカップを傾けて喉を潤す。
「・・・・・」
ちなみに、その様子を見ていた私は、お茶は飲まない。
何が入っているか予想がついているからだ。
「それで、今日はどうしたの?」
二人がお茶を飲んで一息ついたのを確認してから、王妃が私に尋ねてくる。
「この二人は、王都でマッチを売り歩いていたんですけど・・・」
女性はこちらを睨んできて、少女は顔を伏せる。
どちらも、こちらに友好的ではない。
「そんなことをしていた理由を訊いても話してくれないんですよ」
「あらそうなの?」
私の説明に、王妃が二人を見つめる。
敵対的な視線ではないけど、品定めするような、ねっとり纏わりつくような、そんな視線だ。
一通り二人に視線を這わせると、王妃は再び私に尋ねる。
「それで、私のところに二人を連れてきた理由は?口の堅い人から話を聞き出すなら、アダムやアーサーにそういうことが得意な部下がいるわよ?」
王妃の言葉に少女がビクッとする。
聞き出す方法が拷問だということに気づいたのだろう。
一方の女性も、身体を震わせはしなかったけど、こちらを睨む視線がわずかに揺れた。
さて、ここからが本題だ。
「できるだけ手荒なことをしたくないんですよ」
私がそう言うと、王妃が意外そうな顔をする。
「あら、優しいのね。あなたの部下に怪我をさせた人達ではないの?」
リンゴのことだ。
やっぱり、知っていたか。
「その当人から酷いことをしないで欲しいと頼まれたんですよ」
正確には、頼まれたのは妹である少女の方だけだけど、あえて言う必要もないだろう。
けど、私の言葉に王妃は驚いた様子をみせない。
逆に冷めた視線を向けてくる。
「でも、怪我をさせた人達なのよね?」
まるで、それがどうしたという表情だ。
怪我をした当人が許したからといって、怪我をさせた人間の罪が無くなるわけじゃない。
特に今回は、この国の人間が被害者で、別の国の人間が加害者だ。
何の罰も与えずに許したのでは、示しがつかない。
場合によっては、他国に舐められる。
それを指摘されたということは、私にも分かった。
「はい。でも、この二人にも事情があるんじゃないかと思うんですよ。それを聞きたいと思っています」
私の言葉に王妃の視線の温度が下がった気がした。
続けて王妃がその口から冷たい吐息とともに言葉を紡ぐ前に、私は次の言葉を発する。
「それで王妃に、二人が喋りたくなるようにしてもらえないかと思って、ここに来ました」
「・・・・・私に?」
王妃の視線の温度が少しだけ上がった。
口から漏れる声にも好奇心が宿る。
「二人が『気持ちよく』喋ることができるようにしてもらえませんか?」
「『気持ちよく』ね」
機嫌がよくなったように見える。
二人を見る視線が絡みつくようなものに変化する。
二人が暖かい室内から、冷たい屋外に出たかのように、身体を震わせる。
以前、私もあの視線を向けられたことがあるから、気持ちは分かる。
身体を這って内部にまで入り込んでくるような感覚。
身体の中を覗かれるような感覚。
王妃の視線に晒されると、そんな感覚が沸き起こる。
「あなた、お名前は?」
「・・・・・っ」
マッチ売りの女性は答えない。
もしかしたら、王妃の雰囲気に呑まれて喋れなかったのかも知れないけど。
「そちらのお嬢ちゃんは?」
「・・・・・ぁ」
マッチ売りの少女も答えない。
口を開きかけたけど、漏れた息は言葉にならなかった。
「二人とも恥ずかしがり屋ね」
王妃が困ったように首を傾げる。
けど、表情と違い、目は困っているように見えない。
逆にどことなく嬉しそうだ。
「二人とも不安そうにしなくても大丈夫よ。そんなことを感じなくてもすむように、たっぷりと悦楽に浸らせてあげるから」
王妃は小さな子供をあやすように、優しく二人に声をかける。
私には、捕まえた獲物を楽しそうに愛でる肉食獣のように見えたけど。
「・・・・・う・・・」
「・・・・・あ、あれ?」
熱にうなされるような声にそちらを見ると、マッチ売りの女性と少女が、頬を火照らせて自分の身体を抱きしめるようにしていた。
女性の方は羞恥に頬を染めるように。
少女の方は初めての感覚に戸惑うように。
どうやら、お茶の効果が出始めたようだ。
「わかったわ、シンデレラさん。この二人のことは引き受けさせてもらうわ」
「ありがとうございます」
快く引き受けてくれたことにお礼をいって、私は二人を王妃に預けた。
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