67 / 240
第四章 塔の上
067.梯子
しおりを挟む
「この食堂で食べるのも、ひさしぶりな気がするわね」
周囲には思い思いに食事を摂っている兵士やメイドがいる。
私もその中の一人だ。
ついでに言うと、メフィもMMQに取り囲まれながら、食事を摂っている。
あの光景は見たことがある。
当時は知らなかったけど、メフィを可愛がっていたのは、MMQの面々だったのか。
メフィを警戒したアーサー王子の指示かとも思ったけど、見ている限りでは素のようだ。
「シンデレラ様は、使者としてシルヴァニア王国に行かれていましたから。あ、お土産ありがとうございました。美味しかったです」
「そう。よかったわ」
私の目の前では噂話が好きなエミリーがいる。
彼女と一緒に食事を摂るのも、ひさしぶりだ。
昼食を彼女と共にしていたのは以前からだけど、今日は用事もある。
「ちょっと教えて欲しいことがあるんだけど」
以前は知らなかったけど、今は彼女の正体も知っている。
国内を中心に諜報活動をおこなっているアーサー王子の部下のメイドだ。
彼女なら、私の知りたい情報も知っているんじゃないかと思う。
「騎士団長に言い寄っている女性って誰か分かる?」
私はそう尋ねた。
正確には私の知りたい情報じゃなくて、師匠の知りたい情報なんだけど。
それにしても、最近、師匠のキャラが崩れてきている気がする。
出会った頃から森で色々教えてもらった頃までは、いかにも魔女っぽかったんだけど、最近は年甲斐もなく恋に浮かれるようにしか見えない。
「騎士団長に言い寄っている女性ですか?」
私の問いにエミリーがしばし考える。
心当たりはあったようで、すぐに答えが返ってきた。
「ジャンヌさんです」
ジャンヌ?
・・・・・
しまった。
それはそうだ。
そういう答えが返ってくるのは当たり前だ。
「ごめん。師匠以外で」
普段、名前で呼ばないから、とっさに頭に浮かばなかったけど、ジャンヌは師匠の名前だ。
そして、騎士団長に言い寄る女性として師匠の名前が出るのは当たり前だ。
その師匠が、自分以外に言い寄っている女性がいないかを知りたいのだから。
「ジャンヌさん以外で・・・・・私が知っている範囲ではいませんね」
「そうなんだ」
エミリーが情報通とは言っても、政治的に影響のない人物までは範囲外の可能性はある。
けど、騎士団長はそれなりに重要人物じゃないんだろうか。
そうでなくても、噂話が好物のエミリーがゴシップネタを押さえていないとは思えない。
となると師匠の勘違いなんだろうか。
「他の女の匂いがするとか言ってたんだけど、どこかで香水の匂いがついたとか、そんなオチかな」
それならそれで構わない。
手間がかからずに解決するなら、それに越したことは無い。
そう思ったんだけど、エミリーが何かを思いついたように声を上げる。
「匂い?あ、もしかして・・・」
「なに?誰か知っているの?」
匂いと聞いて何かを思い付いたようだ。
香水がキツイ女性とかだろうか。
正直、師匠の勘違いの方が楽だったんだけど、その女が実在するなら知らなかったフリをしてもバレるだろう。
確認しないわけにはいかない。
「知っているというか、あくまで可能性の話ですけど・・・」
「うん、それでいいわ」
「・・・・・」
「どうしたの?」
どうもエミリーの反応が悪い。
普段は聞いてもいないのに、噂話を自分から話したがるのに、なぜが言いづらそうにしている。
「シンデレラ様は、その女性のことを知って、どうするつもりですか?」
そんなことを聞いてきた。
そう言えば、目的を話していなかった。
噂話のノリで訊けると思っていたんだけど、わざわざそんなことを言ってくるということは、ちょっと面倒な相手なんだろうか。
でも、どうするか、か。
「事実かどうかを確認したら、師匠に報告かな。別にその女性が何か悪いことをしたってわけじゃないし、もしかしたら、師匠の方がお邪魔虫の可能性もあるしね」
騎士団長は独り身らしいけど、懇意にしている女性がいないとは限らない。
もし、そうだとすると、割り込んだのは師匠の方ということになる。
略奪愛を否定はしないけど、それは当人同士の問題だ。
「なら、いいのかな。でもなぁ」
私がそう言っても、エミリーは何かを迷っている。
「知らない方がいいと思いますよ」
「私も興味があるわけじゃないんだけど、師匠のお願いなのよ」
そうじゃなければ、男女関係のドロドロなんかに足を踏み入れようとは思わない。
「やっぱりダメです。言えません」
「危険ってこと?」
「いえ、危険というよりは・・・シンデレラ様が巻き込まれた場合、王子様に怒られちゃうので」
「そうなんだ」
エミリーはアーサー王子の部下だ。
命令の優先権はアーサー王子にある。
私は単にお願いしているだけの立場だから、エミリーにアーサー王子に逆らってまで教えてくれなんて無理は言えない。
ましてや、そんな無理を言ってまで聞き出すような内容でもない。
仕方がないな。
「わかったわ。自分で調べてみる」
面倒だけど、そうすることにする。
「あのぉ、できれば巻き込まれないようにして欲しいんですけど」
「大丈夫。迷惑はかけないから」
「私に迷惑がかかるというか・・・・・あの、本当に確認するだけなんですよね?」
「?ええ、そのつもりだけど」
なんだろう。
教えたくなさそうなのに、しつこく聞いてくるな。
もしかして、私が知ること自体を止めたいんだろうか。
「なら、ヒントだけ教えます」
「助かるけど、いいの?」
「その方が安全だと思うので」
「?」
危険は無いって言っていたはずなんだけど、なんだろう。
そこまで言われると、少し不安になってくる。
まあ、情報は持っておいた方がいいだろうし、とりあえず聞いておこう。
「いいですか。騎士団長がどこかの部屋に入って行くのを見つけても、すぐには追いかけないでください。部屋の外から観察するだけでも、部屋の中で何が行われているかはわかると思いますから」
「部屋の中で・・・ね」
なんとなく予想がついた。
けど、私はそんなに初心に見えるんだろうか。
生娘なのは確かだけど、私も男女のそういう付き合い方くらいは知っているんだけど。
まあ、外から声を聞くだけでも、中で何が行われているかは分かるだろうし、部屋の場所を確認すれば相手が誰かも分かるのは確かだ。
ずいぶんと過保護な忠告だとは思うけど、ありがたく受け取っておこう。
「わかったわ。気をつける」
「そうしてください」
礼を言った後は、他愛のない世間話をしながら、昼食を食べた。
そして夜、私は行動を開始することにした。
*****
騎士団長の普段の行動を知るのは、それほど難しいことじゃなかった。
今は特別な任務についているというわけではないらしく、平時の訓練や会議など城にいる人間なら誰でも知っているような予定通りに行動していた。
今日も例外では無かった。
騎士としての一日の予定が終わるのは夜。
それ以降は自由時間だ。
つまり、夜の時間こそが私が調べものをするのに適切な時間ということだ。
「まさか、こことはね」
私は以前アダム王子の寝室に忍び込むときに使ったドレスを身にまとった状態で呟く。
この黒いドレスは、暗闇で相手を追跡するのに都合がいい。
ドレスというと動きづらそうなイメージがあるけど、実はそうでもない。
足が大きく動かせるから、慣れれば走るのにも支障は無い。
むしろ、膝の動きが相手から見えづらいので、格闘戦にも適しているくらいだ。
ただ、そんなことをすれば、はしたないと言われることは確実なので、昼間に着るのは好きではない。
それが私が普段、男装をしている理由だ。
「騎士団長、ここを登っていったわよね」
以前に来たときには無かったと思う。
縄梯子が上階の窓から下げられている。
「どうしようかな」
エミリーの忠告に従って、騎士団長が登っていった後も、しばらく様子を見ていた。
すると、その後、さらに数人が縄梯子を登っていった。
でも、もう登っていく人間はいないようだ。
中で行われているであろうパーティーの招待客が揃ったということなのだろう。
ぎしっ。
私は縄梯子に手と足をかける。
「一応確認だけするかな」
気は進まないけど。
というか、むしろ騎士団長の相手が彼女ということが分かった時点で、師匠には騎士団長を諦めてもらった方がいいような気がする。
特に、こんなパーティーに参加するようなら、なおさらだ。
それに、師匠じゃ、彼女の手練手管には敵わないだろうし。
ぎしっ・・・ぎしっ・・・。
私は縄が軋む音が大きくならないように気をつけながら、縄梯子を登っていく。
階段を登ったときと違い、直線距離だから、距離自体は短い。
けど、高さはそれなりにあるから、風が吹きつけて揺れると、ちょっと怖い。
「でも、なるほど。入口に鍵がかかっているのに、どうやって男を連れ込んでいるんだと思ったけど、こういう方法を取っていたんだ」
私は塔の窓枠に手をかけて、中の様子の覗き込んだ。
周囲には思い思いに食事を摂っている兵士やメイドがいる。
私もその中の一人だ。
ついでに言うと、メフィもMMQに取り囲まれながら、食事を摂っている。
あの光景は見たことがある。
当時は知らなかったけど、メフィを可愛がっていたのは、MMQの面々だったのか。
メフィを警戒したアーサー王子の指示かとも思ったけど、見ている限りでは素のようだ。
「シンデレラ様は、使者としてシルヴァニア王国に行かれていましたから。あ、お土産ありがとうございました。美味しかったです」
「そう。よかったわ」
私の目の前では噂話が好きなエミリーがいる。
彼女と一緒に食事を摂るのも、ひさしぶりだ。
昼食を彼女と共にしていたのは以前からだけど、今日は用事もある。
「ちょっと教えて欲しいことがあるんだけど」
以前は知らなかったけど、今は彼女の正体も知っている。
国内を中心に諜報活動をおこなっているアーサー王子の部下のメイドだ。
彼女なら、私の知りたい情報も知っているんじゃないかと思う。
「騎士団長に言い寄っている女性って誰か分かる?」
私はそう尋ねた。
正確には私の知りたい情報じゃなくて、師匠の知りたい情報なんだけど。
それにしても、最近、師匠のキャラが崩れてきている気がする。
出会った頃から森で色々教えてもらった頃までは、いかにも魔女っぽかったんだけど、最近は年甲斐もなく恋に浮かれるようにしか見えない。
「騎士団長に言い寄っている女性ですか?」
私の問いにエミリーがしばし考える。
心当たりはあったようで、すぐに答えが返ってきた。
「ジャンヌさんです」
ジャンヌ?
・・・・・
しまった。
それはそうだ。
そういう答えが返ってくるのは当たり前だ。
「ごめん。師匠以外で」
普段、名前で呼ばないから、とっさに頭に浮かばなかったけど、ジャンヌは師匠の名前だ。
そして、騎士団長に言い寄る女性として師匠の名前が出るのは当たり前だ。
その師匠が、自分以外に言い寄っている女性がいないかを知りたいのだから。
「ジャンヌさん以外で・・・・・私が知っている範囲ではいませんね」
「そうなんだ」
エミリーが情報通とは言っても、政治的に影響のない人物までは範囲外の可能性はある。
けど、騎士団長はそれなりに重要人物じゃないんだろうか。
そうでなくても、噂話が好物のエミリーがゴシップネタを押さえていないとは思えない。
となると師匠の勘違いなんだろうか。
「他の女の匂いがするとか言ってたんだけど、どこかで香水の匂いがついたとか、そんなオチかな」
それならそれで構わない。
手間がかからずに解決するなら、それに越したことは無い。
そう思ったんだけど、エミリーが何かを思いついたように声を上げる。
「匂い?あ、もしかして・・・」
「なに?誰か知っているの?」
匂いと聞いて何かを思い付いたようだ。
香水がキツイ女性とかだろうか。
正直、師匠の勘違いの方が楽だったんだけど、その女が実在するなら知らなかったフリをしてもバレるだろう。
確認しないわけにはいかない。
「知っているというか、あくまで可能性の話ですけど・・・」
「うん、それでいいわ」
「・・・・・」
「どうしたの?」
どうもエミリーの反応が悪い。
普段は聞いてもいないのに、噂話を自分から話したがるのに、なぜが言いづらそうにしている。
「シンデレラ様は、その女性のことを知って、どうするつもりですか?」
そんなことを聞いてきた。
そう言えば、目的を話していなかった。
噂話のノリで訊けると思っていたんだけど、わざわざそんなことを言ってくるということは、ちょっと面倒な相手なんだろうか。
でも、どうするか、か。
「事実かどうかを確認したら、師匠に報告かな。別にその女性が何か悪いことをしたってわけじゃないし、もしかしたら、師匠の方がお邪魔虫の可能性もあるしね」
騎士団長は独り身らしいけど、懇意にしている女性がいないとは限らない。
もし、そうだとすると、割り込んだのは師匠の方ということになる。
略奪愛を否定はしないけど、それは当人同士の問題だ。
「なら、いいのかな。でもなぁ」
私がそう言っても、エミリーは何かを迷っている。
「知らない方がいいと思いますよ」
「私も興味があるわけじゃないんだけど、師匠のお願いなのよ」
そうじゃなければ、男女関係のドロドロなんかに足を踏み入れようとは思わない。
「やっぱりダメです。言えません」
「危険ってこと?」
「いえ、危険というよりは・・・シンデレラ様が巻き込まれた場合、王子様に怒られちゃうので」
「そうなんだ」
エミリーはアーサー王子の部下だ。
命令の優先権はアーサー王子にある。
私は単にお願いしているだけの立場だから、エミリーにアーサー王子に逆らってまで教えてくれなんて無理は言えない。
ましてや、そんな無理を言ってまで聞き出すような内容でもない。
仕方がないな。
「わかったわ。自分で調べてみる」
面倒だけど、そうすることにする。
「あのぉ、できれば巻き込まれないようにして欲しいんですけど」
「大丈夫。迷惑はかけないから」
「私に迷惑がかかるというか・・・・・あの、本当に確認するだけなんですよね?」
「?ええ、そのつもりだけど」
なんだろう。
教えたくなさそうなのに、しつこく聞いてくるな。
もしかして、私が知ること自体を止めたいんだろうか。
「なら、ヒントだけ教えます」
「助かるけど、いいの?」
「その方が安全だと思うので」
「?」
危険は無いって言っていたはずなんだけど、なんだろう。
そこまで言われると、少し不安になってくる。
まあ、情報は持っておいた方がいいだろうし、とりあえず聞いておこう。
「いいですか。騎士団長がどこかの部屋に入って行くのを見つけても、すぐには追いかけないでください。部屋の外から観察するだけでも、部屋の中で何が行われているかはわかると思いますから」
「部屋の中で・・・ね」
なんとなく予想がついた。
けど、私はそんなに初心に見えるんだろうか。
生娘なのは確かだけど、私も男女のそういう付き合い方くらいは知っているんだけど。
まあ、外から声を聞くだけでも、中で何が行われているかは分かるだろうし、部屋の場所を確認すれば相手が誰かも分かるのは確かだ。
ずいぶんと過保護な忠告だとは思うけど、ありがたく受け取っておこう。
「わかったわ。気をつける」
「そうしてください」
礼を言った後は、他愛のない世間話をしながら、昼食を食べた。
そして夜、私は行動を開始することにした。
*****
騎士団長の普段の行動を知るのは、それほど難しいことじゃなかった。
今は特別な任務についているというわけではないらしく、平時の訓練や会議など城にいる人間なら誰でも知っているような予定通りに行動していた。
今日も例外では無かった。
騎士としての一日の予定が終わるのは夜。
それ以降は自由時間だ。
つまり、夜の時間こそが私が調べものをするのに適切な時間ということだ。
「まさか、こことはね」
私は以前アダム王子の寝室に忍び込むときに使ったドレスを身にまとった状態で呟く。
この黒いドレスは、暗闇で相手を追跡するのに都合がいい。
ドレスというと動きづらそうなイメージがあるけど、実はそうでもない。
足が大きく動かせるから、慣れれば走るのにも支障は無い。
むしろ、膝の動きが相手から見えづらいので、格闘戦にも適しているくらいだ。
ただ、そんなことをすれば、はしたないと言われることは確実なので、昼間に着るのは好きではない。
それが私が普段、男装をしている理由だ。
「騎士団長、ここを登っていったわよね」
以前に来たときには無かったと思う。
縄梯子が上階の窓から下げられている。
「どうしようかな」
エミリーの忠告に従って、騎士団長が登っていった後も、しばらく様子を見ていた。
すると、その後、さらに数人が縄梯子を登っていった。
でも、もう登っていく人間はいないようだ。
中で行われているであろうパーティーの招待客が揃ったということなのだろう。
ぎしっ。
私は縄梯子に手と足をかける。
「一応確認だけするかな」
気は進まないけど。
というか、むしろ騎士団長の相手が彼女ということが分かった時点で、師匠には騎士団長を諦めてもらった方がいいような気がする。
特に、こんなパーティーに参加するようなら、なおさらだ。
それに、師匠じゃ、彼女の手練手管には敵わないだろうし。
ぎしっ・・・ぎしっ・・・。
私は縄が軋む音が大きくならないように気をつけながら、縄梯子を登っていく。
階段を登ったときと違い、直線距離だから、距離自体は短い。
けど、高さはそれなりにあるから、風が吹きつけて揺れると、ちょっと怖い。
「でも、なるほど。入口に鍵がかかっているのに、どうやって男を連れ込んでいるんだと思ったけど、こういう方法を取っていたんだ」
私は塔の窓枠に手をかけて、中の様子の覗き込んだ。
0
お気に入りに追加
17
あなたにおすすめの小説


[完結] 邪魔をするなら潰すわよ?
シマ
ファンタジー
私はギルドが運営する治療院で働く治療師の一人、名前はルーシー。
クエストで大怪我したハンター達の治療に毎日、忙しい。そんなある日、騎士の格好をした一人の男が運び込まれた。
貴族のお偉いさんを魔物から護った騎士団の団長さんらしいけど、その場に置いていかれたの?でも、この傷は魔物にヤられたモノじゃないわよ?
魔法のある世界で亡くなった両親の代わりに兄妹を育てるルーシー。彼女は兄妹と静かに暮らしたいけど何やら回りが放ってくれない。
ルーシーが気になる団長さんに振り回されたり振り回したり。
私の生活を邪魔をするなら潰すわよ?
1月5日 誤字脱字修正 54話
★━戦闘シーンや猟奇的発言あり
流血シーンあり。
魔法・魔物あり。
ざぁま薄め。
恋愛要素あり。
極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~
恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」
そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。
私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。
葵は私のことを本当はどう思ってるの?
私は葵のことをどう思ってるの?
意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。
こうなったら確かめなくちゃ!
葵の気持ちも、自分の気持ちも!
だけど甘い誘惑が多すぎて――
ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。
【完結】転生7年!ぼっち脱出して王宮ライフ満喫してたら王国の動乱に巻き込まれた少女戦記 〜愛でたいアイカは救国の姫になる
三矢さくら
ファンタジー
【完結しました】異世界からの召喚に応じて6歳児に転生したアイカは、護ってくれる結界に逆に閉じ込められた結果、山奥でサバイバル生活を始める。
こんなはずじゃなかった!
異世界の山奥で過ごすこと7年。ようやく結界が解けて、山を下りたアイカは王都ヴィアナで【天衣無縫の無頼姫】の異名をとる第3王女リティアと出会う。
珍しい物好きの王女に気に入られたアイカは、なんと侍女に取り立てられて王宮に!
やっと始まった異世界生活は、美男美女ぞろいの王宮生活!
右を見ても左を見ても「愛でたい」美人に美少女! 美男子に美少年ばかり!
アイカとリティア、まだまだ幼い侍女と王女が数奇な運命をたどる異世界王宮ファンタジー戦記。


日本列島、時震により転移す!
黄昏人
ファンタジー
2023年(現在)、日本列島が後に時震と呼ばれる現象により、500年以上の時を超え1492年(過去)の世界に転移した。移転したのは本州、四国、九州とその周辺の島々であり、現在の日本は過去の時代に飛ばされ、過去の日本は現在の世界に飛ばされた。飛ばされた現在の日本はその文明を支え、国民を食わせるためには早急に莫大な資源と食料が必要である。過去の日本は現在の世界を意識できないが、取り残された北海道と沖縄は国富の大部分を失い、戦国日本を抱え途方にくれる。人々は、政府は何を思いどうふるまうのか。
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる