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第三章 赤ずきん
056.肉
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部屋の中にいたのは数十匹の家畜の群れだった。
牧草地で管理されている羊と、それを追い立てる飼い犬。
羊は、定期的に毛を刈られ、最後には肉として食べられる。
犬は、羊が逃げないように追い立て、羊を狙う獣が来たら追い払う。
そんな家畜の群れだ。
「(毛を狩られるんじゃなくて、血を抜かれているんだろうけど)」
そこだけが、羊との違いだ。
貧血で気力が出ないのもあるだろうけど、この表情はそれだけじゃない。
自分達の運命を分かっていて、諦めているんだろう。
「何も知らない家畜なら、幸せだったのかしらね」
「さて、どうでしょうな」
私の呟きにメフィが反応する。
メイド達には聞こえないように小声だった。
だから、反応は期待していなかったのだけど、耳ざといな。
「絶望を覚えるということは、幸福を知っているということです。家畜は幸福を知りません。ただ、毎日を繰り返すだけです」
毎日を繰り返すだけか。
屋敷にいた頃の私みたいだ。
「私達が来たことで、逃げ出せるとは思わないのかな?」
私はメフィを呼び出したことで、屋敷から出るきっかけを得た。
ここにいる者達にとって、私達はそうではないのだろうか。
「さて?もう戻ることができないと、そう思うようなことでも、させられたのではないですかな?」
それはやっぱり、向こうの台に乗っている、アレのことかな。
気付いてはいた。
シェリーからも聞いていたから、予想はしていた。
でも、あんな状態で置いてあるとは思っていなかった。
メイド達の顔色を悪くしている。
「強制されてやったのなら、罪にはならないと思うんだけど」
それに、生きるために食べることは自然の摂理だ。
他に食べるものが無かったのなら、ソレを食べることは仕方がないんじゃないだろうか。
「罪悪感というやつですよ。罪の重さに押しつぶされ、この者達は立ち上がれないのです」
「罪の大きさなら、私も負けていないんだけど」
私はこんな風にはなっていない。
私は自分の意志で行動している。
自分の意志で屋敷を出たし、自分の意志でここに来ている。
「私が罪悪感を感じない極悪人みたいね」
否定はしないけど。
「あなたは罪の意識が無いのではなく、罪を受け入れているからですよ。罪を犯したとき、人間の反応は三種類です。善人はその重さに耐えられずに足を止め、悪人はその重さに気付かずに足を取られる。その重さを受け入れ、血肉にした者だけが、前へ進めるのです」
「前ねぇ」
行き先は地獄かな。
「期待しておりますよ。私は、あなたの行く末を見たくて、契約に応じたのですから」
「わかっているわよ」
期待に沿えるかどうかは知ったことではないけど。
「じゃあ、罪の重さに耐えられない善人達に、救いを与えましょうか」
メフィから視線を外し、部屋の中にいる数十人に聞こえるように声を張り上げる。
「この中で死にたい人は誰?」
*****
部屋の中には私達以外に動くものはいない。
静寂が支配していた。
だから、私の声は聞こえていたはずだ。
「・・・・・」
最初に反応を示したのは、整った顔の綺麗な女性だった。
結婚適齢期の上の方に見えるが、街を歩けば求婚する男の二、三人はいるんじゃないだろうか。
けど、瞳に意志が感じられない。
それでも、顔を上げ、私に視線を向けてきた。
「罰が欲しい?」
「・・・・・あ・・・・・」
微かに口を開くが、明確な言葉にはならない。
でも、何らかの意志を示そうとした。
自ら死にたい人間などいないだろう。
まともな人間なら、そんなことは想わないはずだ。
もし、そんなことを想う人間がいるとしたら、それは逃げたい人間だけだ。
そうしなければ、まともになれない人間だけだろう。
「・・・・・殺して・・・・・」
問いに対する答えは別の人間から返ってきた。
先ほどの女性ほど美人ではないけど、愛嬌のある顔をした女性だ。
笑顔でも浮かべていたら、人気者だったに違いない。
けど、その顔に感情は浮かんでいない。
「もう・・・・・食べたくないし・・・・・食べられたくない」
意思の無い瞳に流れる涙だけが、その女性に残った心なのだろう。
懇願するような瞳を向けてくる。
そこに宿るのは希望じゃない。
渇望だ。
自ら命を絶つ勇気はないが、生き続けることに耐えられない。
死という救いを求める願いだ。
その女性の声が聞こえたのだろう。
その女性の周りにいた女性達が、似たような視線を向けてくる。
そして、その輪は次第に広がっていく。
「・・・・・ほとんど全員じゃない」
その様子に、さすがに唖然とする。
傷はあるけど、拷問を受けた様子は無い。
なのに、こんなに死を望む人間がいるということは、よほど精神的に辛い状況にあったのだろう。
慈悲深い人間のつもりは無いけど、それでも助けてあげたいと思う。
だけど、私は聖人でもなければ、魔女でもない。
残念だけど、彼女達が望む通りに、望みを叶えてあげることしかできない。
「死にたい人は祈りなさい。私が殺してあげる」
神様に祈るように、罪を告白するように、両手を握り合わせて、私に祈ってくる。
この人達に罪はない。
だから、私が与えるのは罰じゃない。
私の都合と彼女達の望みが一致したから、そうするだけだ。
ただ、せめてそれが彼女達の救いになれば、いいと思う。
「メフィ、彼女達は自分の意志で私に命を差し出したわ」
「ふむ。私を連れて来た理由はそれでしたか。無償労働のような気もしますが、まあいいでしょう。支払いには違いありませんからな」
私は瞬きをせずに、最後の一人が消えるまで、その様子を見続けた。
*****
残ったのは数人だった。
最初に襲ってきた、縛り上げてある四人。
そして、もう一人。
「・・・・・メフィ、彼女は?」
「彼女は祈っていませんでしたからな。無断で魂をいただくわけには参りません」
「そう」
私は彼女が寝かされている台に近づいていく。
台とは言っても、寝台ではない。
どちらかと言えば、調理台が近いだろうか。
その上に乗っているものは、解体している最中の状態だ。
狩りで捕まえた獲物を解体するときに見慣れている。
だけど、私なら途中でそのままにしたりはしない。
「動けなくて祈れなかった?」
一目見ただけで、内臓のいくつかが足りない。
心臓が動いて、呼吸をしているのが不思議なくらいだ。
でも、長くはないだろう。
栄養を吸収するために必要なものが失われている。
生きるために必要なものが足りないのだ。
「・・・・・ぅ」
声を出そうとするのも辛いのだろう。
微かに喉が震えただけで、言葉は出て来なかった。
それでも、僅かに首を横に振ったように見えた。
「わかっていると思うけど、もうそんなに長生きはできないわよ?」
そう尋ねても、彼女は死にたいという意志は示さなかった。
瞳には力があり、先ほどの女性達よりも、よほど意志があるように見える。
私は言葉を発することができない彼女の意志を読み取ろうと、表情を観察する。
「・・・・・ぁ・・・・・ぁ・・・ぁ」
掠れる呼吸の合間に動く唇から意志を読み取る。
言葉はほとんど判らなかったけど、瞳に宿る想いは判った。
「復讐したいの?」
「・・・・・ぅ」
首が縦に動いた気がした。
身体が痙攣しただけかも知れないけど、それでも充分だ。
彼女の言いたいことは伝わったと思う。
私は小瓶を取り出す。
王女に近づく機会があれば返そうと思って、念のために持ってきたものだ。
「あなたの手で復讐させてあげる。だから、安心して眠りなさい」
小瓶の中身を彼女の口元に近づける。
飲み込む力はないだろうけど、そのまま流し込む。
そして、開かれたままの腹部にも少し垂らす。
生命活動が低下すると言っていたから、少しは痛みを感じなくなるかも知れない。
「これであなたを食べた相手を道連れにできるわ」
私がそう告げると、彼女は少し穏やかな表情になったように見えた。
そのまましばらく見詰めていると、やがて瞼を閉じて、浅い呼吸を繰り返すだけになった。
まだ生きてはいるけど、もう彼女が目を開けることはないだろうと思う。
「おやすみなさい」
私は最期の挨拶をして、彼女の元を離れた。
牧草地で管理されている羊と、それを追い立てる飼い犬。
羊は、定期的に毛を刈られ、最後には肉として食べられる。
犬は、羊が逃げないように追い立て、羊を狙う獣が来たら追い払う。
そんな家畜の群れだ。
「(毛を狩られるんじゃなくて、血を抜かれているんだろうけど)」
そこだけが、羊との違いだ。
貧血で気力が出ないのもあるだろうけど、この表情はそれだけじゃない。
自分達の運命を分かっていて、諦めているんだろう。
「何も知らない家畜なら、幸せだったのかしらね」
「さて、どうでしょうな」
私の呟きにメフィが反応する。
メイド達には聞こえないように小声だった。
だから、反応は期待していなかったのだけど、耳ざといな。
「絶望を覚えるということは、幸福を知っているということです。家畜は幸福を知りません。ただ、毎日を繰り返すだけです」
毎日を繰り返すだけか。
屋敷にいた頃の私みたいだ。
「私達が来たことで、逃げ出せるとは思わないのかな?」
私はメフィを呼び出したことで、屋敷から出るきっかけを得た。
ここにいる者達にとって、私達はそうではないのだろうか。
「さて?もう戻ることができないと、そう思うようなことでも、させられたのではないですかな?」
それはやっぱり、向こうの台に乗っている、アレのことかな。
気付いてはいた。
シェリーからも聞いていたから、予想はしていた。
でも、あんな状態で置いてあるとは思っていなかった。
メイド達の顔色を悪くしている。
「強制されてやったのなら、罪にはならないと思うんだけど」
それに、生きるために食べることは自然の摂理だ。
他に食べるものが無かったのなら、ソレを食べることは仕方がないんじゃないだろうか。
「罪悪感というやつですよ。罪の重さに押しつぶされ、この者達は立ち上がれないのです」
「罪の大きさなら、私も負けていないんだけど」
私はこんな風にはなっていない。
私は自分の意志で行動している。
自分の意志で屋敷を出たし、自分の意志でここに来ている。
「私が罪悪感を感じない極悪人みたいね」
否定はしないけど。
「あなたは罪の意識が無いのではなく、罪を受け入れているからですよ。罪を犯したとき、人間の反応は三種類です。善人はその重さに耐えられずに足を止め、悪人はその重さに気付かずに足を取られる。その重さを受け入れ、血肉にした者だけが、前へ進めるのです」
「前ねぇ」
行き先は地獄かな。
「期待しておりますよ。私は、あなたの行く末を見たくて、契約に応じたのですから」
「わかっているわよ」
期待に沿えるかどうかは知ったことではないけど。
「じゃあ、罪の重さに耐えられない善人達に、救いを与えましょうか」
メフィから視線を外し、部屋の中にいる数十人に聞こえるように声を張り上げる。
「この中で死にたい人は誰?」
*****
部屋の中には私達以外に動くものはいない。
静寂が支配していた。
だから、私の声は聞こえていたはずだ。
「・・・・・」
最初に反応を示したのは、整った顔の綺麗な女性だった。
結婚適齢期の上の方に見えるが、街を歩けば求婚する男の二、三人はいるんじゃないだろうか。
けど、瞳に意志が感じられない。
それでも、顔を上げ、私に視線を向けてきた。
「罰が欲しい?」
「・・・・・あ・・・・・」
微かに口を開くが、明確な言葉にはならない。
でも、何らかの意志を示そうとした。
自ら死にたい人間などいないだろう。
まともな人間なら、そんなことは想わないはずだ。
もし、そんなことを想う人間がいるとしたら、それは逃げたい人間だけだ。
そうしなければ、まともになれない人間だけだろう。
「・・・・・殺して・・・・・」
問いに対する答えは別の人間から返ってきた。
先ほどの女性ほど美人ではないけど、愛嬌のある顔をした女性だ。
笑顔でも浮かべていたら、人気者だったに違いない。
けど、その顔に感情は浮かんでいない。
「もう・・・・・食べたくないし・・・・・食べられたくない」
意思の無い瞳に流れる涙だけが、その女性に残った心なのだろう。
懇願するような瞳を向けてくる。
そこに宿るのは希望じゃない。
渇望だ。
自ら命を絶つ勇気はないが、生き続けることに耐えられない。
死という救いを求める願いだ。
その女性の声が聞こえたのだろう。
その女性の周りにいた女性達が、似たような視線を向けてくる。
そして、その輪は次第に広がっていく。
「・・・・・ほとんど全員じゃない」
その様子に、さすがに唖然とする。
傷はあるけど、拷問を受けた様子は無い。
なのに、こんなに死を望む人間がいるということは、よほど精神的に辛い状況にあったのだろう。
慈悲深い人間のつもりは無いけど、それでも助けてあげたいと思う。
だけど、私は聖人でもなければ、魔女でもない。
残念だけど、彼女達が望む通りに、望みを叶えてあげることしかできない。
「死にたい人は祈りなさい。私が殺してあげる」
神様に祈るように、罪を告白するように、両手を握り合わせて、私に祈ってくる。
この人達に罪はない。
だから、私が与えるのは罰じゃない。
私の都合と彼女達の望みが一致したから、そうするだけだ。
ただ、せめてそれが彼女達の救いになれば、いいと思う。
「メフィ、彼女達は自分の意志で私に命を差し出したわ」
「ふむ。私を連れて来た理由はそれでしたか。無償労働のような気もしますが、まあいいでしょう。支払いには違いありませんからな」
私は瞬きをせずに、最後の一人が消えるまで、その様子を見続けた。
*****
残ったのは数人だった。
最初に襲ってきた、縛り上げてある四人。
そして、もう一人。
「・・・・・メフィ、彼女は?」
「彼女は祈っていませんでしたからな。無断で魂をいただくわけには参りません」
「そう」
私は彼女が寝かされている台に近づいていく。
台とは言っても、寝台ではない。
どちらかと言えば、調理台が近いだろうか。
その上に乗っているものは、解体している最中の状態だ。
狩りで捕まえた獲物を解体するときに見慣れている。
だけど、私なら途中でそのままにしたりはしない。
「動けなくて祈れなかった?」
一目見ただけで、内臓のいくつかが足りない。
心臓が動いて、呼吸をしているのが不思議なくらいだ。
でも、長くはないだろう。
栄養を吸収するために必要なものが失われている。
生きるために必要なものが足りないのだ。
「・・・・・ぅ」
声を出そうとするのも辛いのだろう。
微かに喉が震えただけで、言葉は出て来なかった。
それでも、僅かに首を横に振ったように見えた。
「わかっていると思うけど、もうそんなに長生きはできないわよ?」
そう尋ねても、彼女は死にたいという意志は示さなかった。
瞳には力があり、先ほどの女性達よりも、よほど意志があるように見える。
私は言葉を発することができない彼女の意志を読み取ろうと、表情を観察する。
「・・・・・ぁ・・・・・ぁ・・・ぁ」
掠れる呼吸の合間に動く唇から意志を読み取る。
言葉はほとんど判らなかったけど、瞳に宿る想いは判った。
「復讐したいの?」
「・・・・・ぅ」
首が縦に動いた気がした。
身体が痙攣しただけかも知れないけど、それでも充分だ。
彼女の言いたいことは伝わったと思う。
私は小瓶を取り出す。
王女に近づく機会があれば返そうと思って、念のために持ってきたものだ。
「あなたの手で復讐させてあげる。だから、安心して眠りなさい」
小瓶の中身を彼女の口元に近づける。
飲み込む力はないだろうけど、そのまま流し込む。
そして、開かれたままの腹部にも少し垂らす。
生命活動が低下すると言っていたから、少しは痛みを感じなくなるかも知れない。
「これであなたを食べた相手を道連れにできるわ」
私がそう告げると、彼女は少し穏やかな表情になったように見えた。
そのまましばらく見詰めていると、やがて瞼を閉じて、浅い呼吸を繰り返すだけになった。
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