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第三章 赤ずきん
054.獣道
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「お姫様はどうでしたかな?」
謁見を終えて宿へ戻った私を、メフィが出迎えてくれる。
「美人だったわよ」
私は男装のために着ていた服を脱ぎながら答える。
「それに人格もまともそうに見えたわね」
少なくとも謁見の間ではそう見えた。
「そうですか。それは手強そうですな」
私の言葉にメフィがそんな感想を返してくる。
その通りだ。
初対面で人格破綻者であることを見抜かれるような相手なら苦労はしない。
それに王様の様子を見る限り、普段の王女にも特におかしなところなどないのだろう。
つまり、あの王女は、容姿も人格も問題ないどころか、素晴らしいと評されるような女性なのだ。
周囲の人間は、そう考えている。
「身内も気づいてなさそうだからね。黙認されているか、怪しまれているかの方が、まだやりやすかったんだけど」
本人の演技力が高いだけで、隠し事なんかできない。
本人以外の関係者、そして環境までを含めて完璧に整えて、初めて観客を騙すことができる。
私にはおそらく無理だ。
だけど、王女はその舞台を整えることができている。
女優としての格が違う。
「それでは、諦めますかな?王子の婚約は無事に破棄できたのでしょう?これで帰っても、責められることはありますまい」
メフィが悪魔の囁きをしてくる。
はっきり言って、逃げ出したいのは確かだ。
でも、その囁きに流されるくらいなら、始めからここには来ていない。
それに、メフィを呼び出すこともなかっただろう。
「愚者を演じる道化師が、主演女優に劣っているわけではないって、教えてあげるわよ」
私はメフィに手伝ってもらいながら、村々を回ったときと同じ、真紅のドレスを身にまとう。
これから行く場所にドレスを着ていくなんて、まさしく道化師だろう。
ウィッグをかぶりながら、そんなことを考える。
けど、これは私にとって、これから会いに行く人達への最低限の礼儀だ。
愚者と言われても、私には他に礼を尽くす方法が思い浮かばなかった。
「それでは行きますかな」
メフィが部屋の扉を開けてくれる。
「ええ」
その扉から外に出ると、五人のメイド達が控えていた。
「準備はいい?」
「いつでも可能です」
彼女達は、いつもと同じメイド服。
けど、身にまとっているものは、いつもと異なる。
殺気どころか、感情すらまとっていないかのように錯覚する。
目の前にいるのに気配を感じさせない。
これが、彼女達が役目に就くときの姿なのだろう。
「じゃあ、肉奴隷の人達を迎えに行きましょうか」
「シンデレラ様、それだと別の意味に聞こえます」
ツッコミもクールだ。
*****
外はもう暗くなっていた。
夕食の時間も過ぎている。
こんな時間に起きているのは、酔っ払いか、仲の良い夫婦くらいのものだろう。
「ここまで、すんなり来たわね。潜入って言うから、もっと壁をよじ登ったりとかを想像していたんだけど」
「シェリーさんから情報を得られたのが大きいですね。もともとは王女の『私的な用事』をする人達が利用する通路ですから、道順や通るタイミングさえ知っていたら、それほど苦労はしません」
「なるほどね」
生垣の隙間や建物の間など、隠し通路というほど隠れているわけではないが、わざわざ近づいたりはしないようなしないしないような道。
そこを巡回の兵士達がいない隙をつきながら、ここまでやって来た。
「それで、あの食糧庫の中に、隠し部屋の入口があるの?」
「はい」
問題はここから先だ。
食糧庫の前には兵士が立っている。
当然だろう。
食糧庫に毒など仕込まれたら、城の重要な人物達が全滅しかねない。
私達は今、建物の影に隠れているけど、どうにかして、あの中に入らないといけない。
さて、どうしようか。
「私の『薬』で眠らせることもできるけど・・・」
「いえ、交代の兵士が来ると面倒ですから、メロンに任せましょう」
私の案を却下して、アップルがそう提案してくる。
メロンとは、あの胸が大きいメイドだったろうか。
「了解」
正解だったようだ。
メイドの一人が了承の返事をして、建物の影から出ていく。
誤魔化すつもりが全くない様子に、どうするのかと思っていると、そのメイドはしばらく兵士と話していたかと思うと、連れ立ってどこかへ立ち去っていった。
「あれって、やっぱり・・・・・ぱふぱふ?」
「はい。彼女の得意分野です」
つまり、色仕掛けということだ。
「どこまでするかは、私達が戻ってくるまでの時間次第ですが」
「じゃあ、急ぎましょうか」
任務のために最後までさせるのは気の毒だ。
なるべく早く戻ってくることにしよう。
素早く食糧庫に忍び込む。
扉を締めさえすれば、大きな音を立てなければ、気付かれることはないだろう。
シェリーの情報にあった隠し扉を探す。
「これね」
扉は床にあった。
平らに削られた石でできた床の一部に、注意深く観察してようやく見つけることができそうな、僅かな切れ目がある。
「鍵もかかっていないみたいだけど、ここへ入る兵士や使用人に見つからないのかな?」
床に偽装はされているけど、何かのきっかけで開けて見つかってしまう可能性はないのだろうか。
そんな疑問が浮かぶが、メイドの一人が教えてくれる。
「重量がありますから、一人では開けることができないでしょう。もし入ることができたとして、今度は簡単に出ることができなくなります。内部に見張りの人間がいれば、侵入者が逃げ出す前に、どうとでもできます」
なるほどね。
それに、地下への隠し通路なんて大規模なものを、王女が作ったとは考えづらい。
おそらくは、もともと存在したものを利用しているのだろう。
城に攻め込まれたときに、王族が逃げるための隠し通路とか、その辺りだと思う。
「ですので、ここから先は危険度が上がります。シンデレラ様、心の準備はよろしいですか?」
心の準備なら、とっくに済ませている。
けど、ちらりと向けた視線から、わざわざ訊いてきた理由も分かっている。
「私もメフィも準備はいいわよ」
メイドの視線はメフィに向けられていた。
小さな子供を連れて行くことに反対したいのだろう。
けど、メフィを連れてくることは事前に説明してあるし、今さら一人で帰すわけにもいかない。
だから、最後の確認を取ったのだろう。
同意するようにメフィが頷くと、問いかけてきたメイドも納得する。
「私とプルーンが先頭、レモンとピーチが最後、シンデレラ様とメフィくんが真ん中で進みましょう」
つまりは、護衛してくれるということだ。
メフィは知らないけど、私には戦闘技術なんかない。
素直に、その提案に同意する。
「それでお願いするわ」
「それでは扉を開けます」
メイド四人がかりで床の扉を引き上げ、順番に地下通路に侵入していく。
全員が侵入して閉まっていく扉を見ながら、この先で一人でもかけたら、二度と戻れないかも知れないな、と考えていた。
*****
僅かなランタンの灯りだけを頼りに地下通路を進む。
足音を立てないように歩いているが、それでも響く足音が緊張感を高める。
道はそれほど広くない。
二人がようやく横に並んで歩ける程度の幅だ。
おそらく、大人数が攻め込んでこれないようになっているのだろう。
用途が逃げ道という予想は正解のような気がする。
道の長さはそこそこある。
というよりも、曲がりくねっており、敷地の割に歩く距離が長くなっているのだ。
これも攻め込まれたときの対策だろう。
時間を稼ぐことができるし、曲がる場所を把握していれば、待ち伏せもできる。
つまり、今の私達は待ち伏せされている可能性もあるということだ。
だから、常に緊張感を持って進む。
そのせいで時間もかかっているけど、焦るわけにはいかない。
そう思っていたのだけど、予想に反して待ち伏せはおろか、見張りの人間にも出会わなかった。
今、私達の目の前には扉がある。
入って来た扉とは別の扉だ。
「ここがシェリーが言っていた部屋ね」
木の扉。
ここを開ければ部屋があるはずだ。
地下に空いた空間。
水と食料さえあれば、大人数が暮らすことができる。
攻め込まれたときに身を隠すこともできるし、味方の人数が多いなら敵を迎え撃つこともできる。
そういう場所だ。
ここまでの道には誰にも会わなかった。
いるとしたら、ここだ。
少しだけ覚悟がいる。
出会い頭に襲われる覚悟じゃない。
もちろん、その覚悟も必要だけど、それ以上に必要なのは、受け入れる覚悟だ。
「よろしいですか?」
先を歩くメイドの一人が私に問いかけてくる。
その際に、視線をメフィにも向ける。
それに釣られて、私もメフィを見る。
そして、覚悟を決めた。
「・・・・・いいわ」
メイドがメフィを見た理由は、子供に見せることに躊躇いがあったからだろう。
けど、私がメフィを見て、そして覚悟を決めたのは別の理由だ。
メフィが子供だからじゃない。
メフィを呼び出したのが私だからだ。
今さら『人』のしたことを受け入れられないなんで言ってられない。
それが『人でなし』のしたことだとしても同じことだ。
開けた扉から待ち伏せが襲い掛かってくることは無かった。
私はそのまま部屋に足を踏み入れた。
謁見を終えて宿へ戻った私を、メフィが出迎えてくれる。
「美人だったわよ」
私は男装のために着ていた服を脱ぎながら答える。
「それに人格もまともそうに見えたわね」
少なくとも謁見の間ではそう見えた。
「そうですか。それは手強そうですな」
私の言葉にメフィがそんな感想を返してくる。
その通りだ。
初対面で人格破綻者であることを見抜かれるような相手なら苦労はしない。
それに王様の様子を見る限り、普段の王女にも特におかしなところなどないのだろう。
つまり、あの王女は、容姿も人格も問題ないどころか、素晴らしいと評されるような女性なのだ。
周囲の人間は、そう考えている。
「身内も気づいてなさそうだからね。黙認されているか、怪しまれているかの方が、まだやりやすかったんだけど」
本人の演技力が高いだけで、隠し事なんかできない。
本人以外の関係者、そして環境までを含めて完璧に整えて、初めて観客を騙すことができる。
私にはおそらく無理だ。
だけど、王女はその舞台を整えることができている。
女優としての格が違う。
「それでは、諦めますかな?王子の婚約は無事に破棄できたのでしょう?これで帰っても、責められることはありますまい」
メフィが悪魔の囁きをしてくる。
はっきり言って、逃げ出したいのは確かだ。
でも、その囁きに流されるくらいなら、始めからここには来ていない。
それに、メフィを呼び出すこともなかっただろう。
「愚者を演じる道化師が、主演女優に劣っているわけではないって、教えてあげるわよ」
私はメフィに手伝ってもらいながら、村々を回ったときと同じ、真紅のドレスを身にまとう。
これから行く場所にドレスを着ていくなんて、まさしく道化師だろう。
ウィッグをかぶりながら、そんなことを考える。
けど、これは私にとって、これから会いに行く人達への最低限の礼儀だ。
愚者と言われても、私には他に礼を尽くす方法が思い浮かばなかった。
「それでは行きますかな」
メフィが部屋の扉を開けてくれる。
「ええ」
その扉から外に出ると、五人のメイド達が控えていた。
「準備はいい?」
「いつでも可能です」
彼女達は、いつもと同じメイド服。
けど、身にまとっているものは、いつもと異なる。
殺気どころか、感情すらまとっていないかのように錯覚する。
目の前にいるのに気配を感じさせない。
これが、彼女達が役目に就くときの姿なのだろう。
「じゃあ、肉奴隷の人達を迎えに行きましょうか」
「シンデレラ様、それだと別の意味に聞こえます」
ツッコミもクールだ。
*****
外はもう暗くなっていた。
夕食の時間も過ぎている。
こんな時間に起きているのは、酔っ払いか、仲の良い夫婦くらいのものだろう。
「ここまで、すんなり来たわね。潜入って言うから、もっと壁をよじ登ったりとかを想像していたんだけど」
「シェリーさんから情報を得られたのが大きいですね。もともとは王女の『私的な用事』をする人達が利用する通路ですから、道順や通るタイミングさえ知っていたら、それほど苦労はしません」
「なるほどね」
生垣の隙間や建物の間など、隠し通路というほど隠れているわけではないが、わざわざ近づいたりはしないようなしないしないような道。
そこを巡回の兵士達がいない隙をつきながら、ここまでやって来た。
「それで、あの食糧庫の中に、隠し部屋の入口があるの?」
「はい」
問題はここから先だ。
食糧庫の前には兵士が立っている。
当然だろう。
食糧庫に毒など仕込まれたら、城の重要な人物達が全滅しかねない。
私達は今、建物の影に隠れているけど、どうにかして、あの中に入らないといけない。
さて、どうしようか。
「私の『薬』で眠らせることもできるけど・・・」
「いえ、交代の兵士が来ると面倒ですから、メロンに任せましょう」
私の案を却下して、アップルがそう提案してくる。
メロンとは、あの胸が大きいメイドだったろうか。
「了解」
正解だったようだ。
メイドの一人が了承の返事をして、建物の影から出ていく。
誤魔化すつもりが全くない様子に、どうするのかと思っていると、そのメイドはしばらく兵士と話していたかと思うと、連れ立ってどこかへ立ち去っていった。
「あれって、やっぱり・・・・・ぱふぱふ?」
「はい。彼女の得意分野です」
つまり、色仕掛けということだ。
「どこまでするかは、私達が戻ってくるまでの時間次第ですが」
「じゃあ、急ぎましょうか」
任務のために最後までさせるのは気の毒だ。
なるべく早く戻ってくることにしよう。
素早く食糧庫に忍び込む。
扉を締めさえすれば、大きな音を立てなければ、気付かれることはないだろう。
シェリーの情報にあった隠し扉を探す。
「これね」
扉は床にあった。
平らに削られた石でできた床の一部に、注意深く観察してようやく見つけることができそうな、僅かな切れ目がある。
「鍵もかかっていないみたいだけど、ここへ入る兵士や使用人に見つからないのかな?」
床に偽装はされているけど、何かのきっかけで開けて見つかってしまう可能性はないのだろうか。
そんな疑問が浮かぶが、メイドの一人が教えてくれる。
「重量がありますから、一人では開けることができないでしょう。もし入ることができたとして、今度は簡単に出ることができなくなります。内部に見張りの人間がいれば、侵入者が逃げ出す前に、どうとでもできます」
なるほどね。
それに、地下への隠し通路なんて大規模なものを、王女が作ったとは考えづらい。
おそらくは、もともと存在したものを利用しているのだろう。
城に攻め込まれたときに、王族が逃げるための隠し通路とか、その辺りだと思う。
「ですので、ここから先は危険度が上がります。シンデレラ様、心の準備はよろしいですか?」
心の準備なら、とっくに済ませている。
けど、ちらりと向けた視線から、わざわざ訊いてきた理由も分かっている。
「私もメフィも準備はいいわよ」
メイドの視線はメフィに向けられていた。
小さな子供を連れて行くことに反対したいのだろう。
けど、メフィを連れてくることは事前に説明してあるし、今さら一人で帰すわけにもいかない。
だから、最後の確認を取ったのだろう。
同意するようにメフィが頷くと、問いかけてきたメイドも納得する。
「私とプルーンが先頭、レモンとピーチが最後、シンデレラ様とメフィくんが真ん中で進みましょう」
つまりは、護衛してくれるということだ。
メフィは知らないけど、私には戦闘技術なんかない。
素直に、その提案に同意する。
「それでお願いするわ」
「それでは扉を開けます」
メイド四人がかりで床の扉を引き上げ、順番に地下通路に侵入していく。
全員が侵入して閉まっていく扉を見ながら、この先で一人でもかけたら、二度と戻れないかも知れないな、と考えていた。
*****
僅かなランタンの灯りだけを頼りに地下通路を進む。
足音を立てないように歩いているが、それでも響く足音が緊張感を高める。
道はそれほど広くない。
二人がようやく横に並んで歩ける程度の幅だ。
おそらく、大人数が攻め込んでこれないようになっているのだろう。
用途が逃げ道という予想は正解のような気がする。
道の長さはそこそこある。
というよりも、曲がりくねっており、敷地の割に歩く距離が長くなっているのだ。
これも攻め込まれたときの対策だろう。
時間を稼ぐことができるし、曲がる場所を把握していれば、待ち伏せもできる。
つまり、今の私達は待ち伏せされている可能性もあるということだ。
だから、常に緊張感を持って進む。
そのせいで時間もかかっているけど、焦るわけにはいかない。
そう思っていたのだけど、予想に反して待ち伏せはおろか、見張りの人間にも出会わなかった。
今、私達の目の前には扉がある。
入って来た扉とは別の扉だ。
「ここがシェリーが言っていた部屋ね」
木の扉。
ここを開ければ部屋があるはずだ。
地下に空いた空間。
水と食料さえあれば、大人数が暮らすことができる。
攻め込まれたときに身を隠すこともできるし、味方の人数が多いなら敵を迎え撃つこともできる。
そういう場所だ。
ここまでの道には誰にも会わなかった。
いるとしたら、ここだ。
少しだけ覚悟がいる。
出会い頭に襲われる覚悟じゃない。
もちろん、その覚悟も必要だけど、それ以上に必要なのは、受け入れる覚悟だ。
「よろしいですか?」
先を歩くメイドの一人が私に問いかけてくる。
その際に、視線をメフィにも向ける。
それに釣られて、私もメフィを見る。
そして、覚悟を決めた。
「・・・・・いいわ」
メイドがメフィを見た理由は、子供に見せることに躊躇いがあったからだろう。
けど、私がメフィを見て、そして覚悟を決めたのは別の理由だ。
メフィが子供だからじゃない。
メフィを呼び出したのが私だからだ。
今さら『人』のしたことを受け入れられないなんで言ってられない。
それが『人でなし』のしたことだとしても同じことだ。
開けた扉から待ち伏せが襲い掛かってくることは無かった。
私はそのまま部屋に足を踏み入れた。
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