シンデレラストーリーは悪魔の契約に基づいて

かみゅG

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第三章 赤ずきん

047.おつかい

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「まずは、この国と隣国の関係について整理しようかのう」

 師匠がそんなことを言い出した。
 なんか話が大きくなっているけど、私は別に戦争をしたいわけじゃない。
 それを伝えると、師匠はやれやれと肩をすくめる。
 イラッ。

「諜報や暗殺は、ある意味、国家間の戦争じゃぞ?卑怯と言う者もいるが、被害を最小限にするという意味では、極めて平和的な戦争じゃ。暗殺に失敗して軍事衝突になった場合、たとえ勝利を収めたとしても、国は疲弊する。だから、諜報や暗殺を疎かにする国家は、軍事力が大きかったとしても、いずれ滅びる運命にある。逆に、それに力を入れる国家は、国土を拡大することは難しいじゃろうが、長続きするのう」
「それはわかるけど」
「おぬしが相手にしようとしているのは、他国の王族じゃ。情報はいくら集めても集め過ぎということはない。情報の量と精度で成功率が決まるからのう」
「それもわかるけど」

 それは納得した。
 けど、私がイラッとしたのは、そういうことじゃない。
 師匠の若作りした仕草に、イラッとしたのだ。
 とはいえ、知恵を借りようとしているので、ここは私が我慢するところだろう。
 イラつく感情を抑えて、師匠の話を促す。

「それでは、改めて、この国と隣国の関係を整理するぞ」

 師匠が説明を始める。

 *****

 大陸の中央付近に位置するアヴァロン王国。
 それが私が今いる国だ。
 国土が広いわけではないが、四季があり温暖な気候で豊かな土地だ。
 そんな土地だと周辺国家から狙われそうであるが、そこは歴代の王がやり手だったらしい。
 周辺国家の王族と積極的に婚姻関係を結ぶことにより、戦争を回避してきた。
 もちろん、それだけで常に戦争が回避できるわけはないけど、周辺国家の国力が同じくらいで牽制しあっていたため、侵略されなかったということもあるようだ。
 そんなに都合よく国力が同じになるとは思えないんだけど、まあ裏でも色々あるんだろう。

 そんなアヴァロン王国の北側に位置しているのが、シルヴァニア王国。
 国土はアヴァロン王国よりも広いが、寒い土地柄のせいで作物が育ちにくく、国力で比較するとそれほど差はない。
 ただ、シェリーの話によると、十数年前におこなわれた農地改革の失敗が、現在でも尾を引いているらしい。
 弱みを見せるのが嫌なのか、周辺国家に支援を要請はしていないけど、餓死者や凍死者を出しているようだ。

 そして、私が相手にしようとしているのは、そのシルヴァニア王国の姫だ。
 アヴァロン王国の第一王子、アダム。
 シルヴァニア王国の第一王女、エリザベート。
 その二人の婚姻に関する話が、一年ほど前に出てきたらしい。
 両国の王にとっては都合のよい話なのだろうけど、本人達にとってはそうではなかった。
 特に王女の方は、王子へ暗殺者を差し向けるくらいに、嫌だったようだ。
 しかも、この王女は性格がちょっと・・・いや、かなりアレらしい。
 自らの美貌を保つことに傾倒し、餓死や凍死に怯える国民から口減らしに遭いそうな娘達を集め、夜な夜なその娘達の血を浴び、悦に浸っているそうだ。
 美貌を保つための欲求はそれだけに収まらず、普通の人間なら口にしないような『食材』を好んで口にするそうだ。
 その『食材』の詳細はあまり想像したくないんだけど・・・要するに血抜きをした残りのことだ。
 それで美貌が保てるのはか知らないし、知りたくもない。

 まあ、ともかく、王女は今までのように好き勝手できない他国へ行くのは嫌、王子はそんな『食材』を食事に出してくる王女は嫌、ということで、本人達の想いはめでたく一致している。
 婚約は破棄するとして、あとは『外交』でどう後始末をつけるかだ。
 そして私としては、メフィへの支払いに使えそうなモノを手に入れたいという、裏の狙いもある。
 そのために、暗殺者の刃に倒れた義理の姉ドリゼラを起こすことにも協力したのだ。
 表向きにできないモノであれば、横からかっさらうこともできるはずだ。
 そのための種蒔きとして、王女からの暗殺者を撃退した上で、王子が倒れたという偽情報を流してある。
 現在は、この状況をどう利用するか、という段階だ。

 *****

「まず、表向きの交渉としては、三つの選択肢があるのう。一つ、暗殺者を差し向けてきた王女の責任を追及する。二つ、王子は病に倒れたことにして、こちらが頭を下げて婚約を破棄する。三つ、王子は病に倒れたが回復して、何も無かったことにする」

 師匠が指を三本立てる。

「三つ目は無いでしょ。現状と変わらないもの」
「そうでもないぞ?王子は病から回復したが後遺症がある、ということにでもすれば、婚約は破棄できる。子供が作れなくなったということにでもすれば、そんなところに王女を嫁に出したいとは思わんじゃろうからな」
「なるほど。それもアリね」

 私が師匠の言葉に納得していると、アーサー王子が異論を唱えてくる。

「無しだよ。それじゃ、兄上が一生結婚できないじゃないか。それに、いずれ王になる兄上に子供がいないと困るよ」
「そこはほら、隠し子がいたことにすればいいじゃない」

 以前はあれだけ女遊びしていたんだから、説得力はあるだろう。
 実際、本当にいてもおかしくない。
 そう思ったのだけど、アーサー王子が否定してくる。

「無理だよ。兄上には子供はいないよ」
「どうして?」
「それは、その・・・」
「まあ、質のよい避妊薬でも盛っておったんじゃろ。酒にでも混ぜて、『気分を盛り上げるため』とでも言えば、飲むのを拒む女なぞいないじゃろうからな」
「うっ・・・」

 なるほど。
 余計な後継者問題を起こさないためには有効な手だ。
 アーサー王子は気まずそうにしているけど、別に悪いことではないと思う。
 男としてどうかと訊かれたら、『最低』と答えるけど。
 まあでも、玉の輿を狙っていたであろう女達も女達なので、気にすることは無いだろう。
 お互い様というやつだ。
 それに、私には関係のない話だから、どうでもいい。
 話を続ける。

「じゃあ、三つ目は無しだとして・・・一つ目?この国にとっては、そのほうがいいわよね?」

 私はアーサー王子に視線を向けながら訪ねる。
 先ほどの話題で気まずそうにしていたが、私が別の話題を振ったことで、それも消える。
 少し考えてから、答えてきた。

「一つ目がベストなのは確かだけど、無理じゃないかな?襲撃者も捕まえているし、襲撃に使われた毒薬も手に入れているけど、それが王女が黒幕だっている証拠になるかと考えると、無理だと思う」
「まあ、そうよね」
「そうじゃろうな」

 アーサー王子の言葉に、私と師匠も同意する。
 けど、これは想定内だ。
 もともと、それらを証拠として使おうとは考えていない。

「だとすると、残る方法は一つしかないじゃろう。詫びの品を持っていって婚約を破棄するしかあるまい」
「わざわざ、お詫びの品を持っていくの?襲撃されたのは、こっちなのに?」
「腹は立つけど仕方ないと思う。一方的に婚約破棄なんかしたら、喧嘩を売っているって取られるよ。戦争を仕掛けようとしているなら、それを口実にしようとしている可能性もあるけど」

 王子が戦争の懸念を口にするけど、それは師匠が否定する。

「それはあるまい。あちらの国は例の農地改革の失敗で戦争をする余力はなさそうだからのう。王女との婚約の話が出たのも、こちらの国から支援を引き出そうとしたのではないか?」
「ふーん。ならなんで、向こうから婚約破棄するようなことをしてきたんだろ?」
「わがまま姫が嫌がって、王に相談せずに独断で、というのが真相じゃろう」
「そんな・・・王女が国益を無視して個人の感情を優先させるとは思えませんけど」
「理由なぞ意外とそんなものじゃよ。それよりも注意すべきは、王女が独断でそれをおこなうことができる力を持っているということじゃ」

 なるほど。
 色々、背景があることは分かった。
 分かったけど、結局のところ私がやることは変わらない。

「それで私は『お詫びの品』に何を持っていったらいいの?ケーキとワイン?」

 表の交渉は王子達にでも任せておけばいい。
 私の役割は裏の交渉だ。

「ちょ、ちょっと待って!まさか、シンデレラが行くつもり?」
「正確には私とメフィね」
「おや、私もですかな?別に構いませんが」

 お茶を飲んでいたメフィが了承の返事をする。
 先ほどからの話し合いには参加していないが、メフィもこの場にはいる。
 ただ、対価も無しに積極的に力を貸すつもりはないようだ。
 借金を取り立てる側からすれば当然だろう。
 けど、新たに力を借りるために対価を払わなくても、既に借りた力の対価を払うという名目で、メフィの力を利用することはできる。
 そのためには一緒に来てもらう必要がある。

「危険だよ!それなら、僕が行くよ」

 自分から動こうとするのは立派だと思うけど。
 ちょっと考えが足りないな。

「行ってどうするの?兄の代わりに婚約します、とでも言うつもり?表向きはこっちが不利なんだから、向こうから迫られたら断れないんじゃない?」
「うっ」

 王女が言い出さなくても、王様が言いそうな気がする。
 こちらが指摘したことで、アーサー王子もその可能性に思い当たったのだろう。
 言葉を詰まらせる。

「でも、やっぱり無理だよ。何て言って王女に会いに行くのさ?」

 しかし、アーサー王子は、それ以前の問題として否定してくる。
 王女に会いに行く理由か。
 こっそり忍び込むじゃダメかな。

「うーん・・・じゃあ、王子の婚約者ってことにしておいて。それなら、会ってもらえるでしょ」
「え!?」

 驚いた顔をするアーサー王子に対して、私は首を傾げる。

「嫌なの?」

 そうしたくて、私のことを城まで引っ張って来たのじゃなかったのだろうか。
 まあ、ガラスの靴の製法を知るためという思惑もあったみたいだけど。

「違う!そうじゃなくて、その・・・いいの?」
「嫌なら城まで来ていないわよ。てっきり、王様とか城の人達が、私のことを品定めしているんだと思っていたんだけど?」
「えっと、それは・・・」

 アーサー王子は何やら考え始めたかと思うと、やがて決心がついたように、バッと顔を上げる。

「うん、わかった。父上から許可をもらっておくよ」

 なんだか、妙に浮かれているみたいだけど、大丈夫だろうか。
 私が少し不安になっていると、珍しく給仕をしているメアリーが言葉を挟んできた。

「シンデレラ様は、王族を襲撃した者を捕縛するという大きな手柄を立てていますから、婚約者がダメだったとしても、形式的に何らかの役職についていただくこともできるでしょう。それで使者として他国へ行くことは可能ではないでしょうか」
「あ、そっちでもいいわよ」
「ちょっと、メアリー!ちゃんと、婚約者として許可を得てくるよ!」
「そうですか」
「私は、どっちでもいいけど」

 メアリーは澄ました顔で受け答えしているが、なんとなくアーサー王子をからかっているようにも見える。
 まあ、でもこれで王女に会う名目は作れそうだ。

「話が逸れたけど、これで問題は無さそうね。行く人間は、私とメフィと・・・」
「護衛として、僕の部下をつけるよ」
「王子の部下?」

 それって例の『秘密の役目』を担うメイド部隊じゃなかったろうか。
 諜報や暗殺が得意な人間がいれば、助かるのは確かだけど。

「いいの?」
「シンデレラの安全が第一だよ。メアリー、何人動かせる?」
「私とエミリーは城を離れるわけにいきませんから、最大で五人ですね」

 そういう判断をしているということは、メアリーがメイド部隊のリーダーじゃないかと思う。
 エミリーは何だろう。
 城の中に馴染んでいて噂話を集めているみたいだから、国内の情報収集の要とかだろうか。
 じゃあ、他の人間は荒事要員かな。
 問題は何人借りれるかだけど。

「五人ともシンデレラにつけてあげて」
「よろしいのですか?」

 アーサー王子の言葉にメアリーが少し驚いた顔をしている。

「シンデレラがやろうとしていることを考えたら、騎士を護衛につけるより、君達を護衛につけた方がいいだろうからね」
「わかりました。それでは紹介いたしますので、しばらくお待ちください」

 具体的に何をするかは、こうして話し合っている最中だけど、最終的にどうしたいかは察しているらしい。
 アーサー王子の説明に了解を返し、メアリーが部屋を出ていく。
 そして、しばらくすると、五人のメイドを連れて戻ってきた。
 全員、城で見かけたことがある。
 喋ったこともあるような気がするけど、特にクセが強いとかではないので、強く印象には残っていない。
 おそらく、意図的に目立たないようにしていたのだろう。

「全員、例のナイフを持たせてあります。きっとお役に立つでしょう。ご挨拶なさい」

 メアリーの指示で、五人が私に向き直る。

「アップルです」
「プルーンです」
「レモンです」
「メロンです」
「ピーチです」
『五人揃って、MMQ!国家に仇なす悪い子は、月の無い夜に、萌え殺しよ♪』

 ビシッ!

 なんか、一糸乱れぬ揃った動作で、両手でハートを作ってポーズを決めてきた。

「・・・・・」
「・・・・・」
「・・・・・」
「・・・・・」
「・・・・・」
「・・・・・えっと」

 とりあえず、統率が取れているのは分かった。

「・・・・・」
「・・・・・」
「・・・・・」
「・・・・・」
「・・・・・」
「・・・・・MMQって何の略?」
『マーダー・メイド・クオリティです』

 謎の単語の意味も分かった。

「ああ、そう・・・・・これから、よろしくね?」
『よろしくお願いします』

 けど、あえて言いたい。
 この娘達、大丈夫かな?
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