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第二章 白雪
043.罠
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「というわけで、師匠です」
王子達は、まだお茶会の席にいたままだった。
都合がいいので、師匠を紹介する。
ちなみに、さっきの戯言は聞かなかったことにした。
「よろしく頼む」
気楽な感じで手を上げて、ついでにウィンクなどしつつ、挨拶をする師匠。
なんだか、姿だけでなく、行動まで若返っているような気がする。
というか、年甲斐もなくウィンクとか、ちょっとイラッとする。
「そのご婦人が、お前の師匠だと?」
「えっと、シンデレラの師匠って、祖母とか言っていなかった?若すぎない?」
王子二人が困惑している。
無理もない。
今の師匠は、見た目だけなら、義理の母親くらいの年代か、下手をすればもっと若く見える。
中身はババアのままらしいけど。
「血は繋がっていないからのう。多少の年の差の不自然さはあるじゃろ」
「あぁ、そうなんですか」
私の境遇を知っているストーカー王子が納得しているが、たぶん根本的な原因は違う。
師匠が魔女の秘薬を使って、若作りなんて紛らわしいことをしたのが原因だ。
「それで、ご婦人は何をしに城へ来たのだ?」
チャラ王子が師匠に尋ねる。
「処女を捨てに・・・」
「私が手伝いをしてもらうために呼んだんですっ!」
何を言おうとしやがった、このババア。
話をややこしくするな。
そんな思いで咄嗟に口を挟んだんだけど、別に誤魔化しというわけじゃない。
実際、知恵を借りようと思って手紙を送ったのだ。
本人が来るのは予想外だったけど。
「そ、そうか」
おそらく、師匠の言葉が聞こえたんだろうけど、どうやらスルーしてくれるようだ。
チャラ王子の気遣いに感謝して、話を進めることにする。
「それで師匠、頼んだことは調べてくれた?」
「うむ。捨て猫は餌をもらったようじゃな」
「・・・そう」
狙い通りなんだけど、残念にも思う。
「野良猫として生きるなら、そっとしておいたのに」
猫は好きな動物だ。
人から餌はもらっても、決して懐かない。
懐いたように見えても、決して従順にはならない。
従順ではないけど、情に厚く恩を忘れない。
気まぐれで、誇り高く、自由に生きる。
それが猫だ。
「恩を忘れたメス猫には、お仕置きをしなきゃね」
同情しないではない。
けど、安い同情だ。
恩を受けた覚えはないけど、それでも一度は助けたのだ。
これ以上、救いの手を差し伸べるほど、高い同情は感じない。
「何を考えている?」
「シンデレラ?なんだか、怖い顔になっているよ?」
王子達の視線が私の顔に集まっている。
怖い顔?
それは勘違いだ。
こんなに楽しい状況なのに。
「何もおかしなことは考えていないですよ?いたずらな猫と、猫じゃらしで遊んであげようと思っているだけです」
猫じゃらしは、チャラ王子だ。
触れそうで触れないように、せいぜい弄んであげよう。
「協力してもらいますよ」
*****
数日後のお茶会。
「のう、シンデレラ」
「なに、師匠?」
あれから師匠は城への滞在を許された。
私の隣の部屋に滞在している。
私が滞在するときは王様へ謁見したりしたのだけど、師匠にはそれは必要なかった。
私の場合は、ストーカー王子の婚約者候補として滞在することになるので、親である王様へ会う必要があったらしい。
どこの馬の骨かも分からない娘を、自分の息子の嫁にするわけにはいかないだろうから、納得できる理由だ。
いや、それなら、なんで私の滞在が許されているか謎だな。
私は、充分にどこの馬の骨かも分からない娘だ。
まあ、それはいい。
今は師匠の話だ。
師匠の場合は、別に王子の婚約者候補というわけではないから、私の客として城に滞在している。
身元がはっきりしていれば、王子の権限で城に滞在させることが可能らしい。
魔女である師匠の身元がはっきりしているはずもないが、私の祖母ということで王子が上手く手を回してくれたようだ。
そんなわけで城に滞在している師匠ではあるが、私からのお願いごとをしているとき以外は、城の中をぶらぶら歩きまわっている。
たまに兵士と仲良さげに話しているのを見かけるから、宣言通り男漁りでもしているのだろう。
お願いしたことをやってくれれば口を出すつもりはないけど、風紀を乱したという理由で追い出されないか、ちょっと心配している。
「おぬしが城へ来てから、一ヶ月ほどか?」
師匠がそんなことを訊いてきた。
私は城に来てからのことを思い返す。
色々あったから長く感じていたけど、それほど日にちが経過していないことに気づく。
「大体、そのくらいね」
返事をしながら、喉をお茶で潤す。
初めは高級感を感じていたこのお茶も、ずいぶん飲み慣れてきた気がする。
けど、このお茶に飲み慣れてくると、逆に森で暮らしていた頃に飲んでいた野趣あふれるハーブティーが飲みたくなってきた。
師匠に持ってきてもらえばよかっただろうか。
そんなことを考えながら、もう一口、お茶を口に含む。
「もう、王子とはヤッたのか?」
プーーーーーッ!
その言葉が鼓膜を揺らした瞬間、口からお茶が噴き出した。
我ながら、見事な肺活量だ。
ストーカー王子の顔面が満遍なく濡れるほど、よく飛んだ。
メアリーが慌てて拭いている。
「・・・・・失礼しました」
さすがに謝罪する。
噴き出した原因は私じゃないと主張したかったが、噴き出したのが私であることには違いない。
礼儀くらいは守る。
「き、気にしないでいいよ」
ストーカー王子は驚きながらも笑顔で、謝罪を受け入れてくれた。
温厚な性格で助かった。
微妙に嬉しそうなのは、きっと気のせいだろう。
女性が口から吐き出したものを被って悦ぶ性癖は、無いと信じたい。
まあ、あったらあったで、今後のお付き合いの距離を、ほんの少しだけ空けさせてもらうだけだけど。
「なんじゃ、まだヤッておらんのか」
私の反応で答えが分かったのだろう。
師匠が呆れたような口調で、そんなことを言う。
だけど、むしろ、こっちの方が呆れたい。
何を突然言い出すんだ、この色ぼけババアは。
「そういうのは、借金を返してからじゃないと、考えられないわよ」
私がそう答えると、ストーカー王子が、がっくりと肩を落としているのが、視界の端に見えた。
王子の方も色ぼけか。
何を考えているんだ、まったく。
「私は別に、あなたが子を作ろうと構いませんが?」
「メフィは黙ってて」
「なんじゃ、その子供に借金があるのか」
師匠はまだメフィの正体に気づいていない。
魔女のくせに師匠が鈍いのか、メフィが正体を隠すのが上手いのか、微妙なところだ。
面白いから、気付くまで、放っておこう。
「ええ、王子の願いを叶えるためにね。これって内助の功って言うんだったかしら?私って健気よね」
きっかけは、ガラスの靴の製法だった。
もうそれは、メフィからストーカー王子に伝えられている。
あとは、メフィに対価を払うだけだ。
それが大変なんだけど。
そう言えば、踏み倒したらどうなるんだろうか。
ちょっと興味があるけど、それをしたら私は結果を見ることはできないだろうし、今のところ他にやることもないから、こうして対価を払うために動いている。
「おぬしが健気かどうかは知らぬが、そんなことを言っておると、行き遅れるぞ?」
「経験者が言うと、重みがあるわね。でも、余計なお世話よ」
「ふむ。しかし、あなたが対価を払いきれなかった場合は、子に引き継ぐという方法もあるのですが」
「だから、メフィは黙ってて。借金は私が払うから」
私は自分の子供を不幸にするつもりはない。
自分が子供を持つということを想像はできないけど、それだけは間違いない。
それだけは、私がこれまでの人生の中で決めた決定事項だ。
「むぅ。しかし、そうすると、当分の間、王子は童貞のままということか。それはそれで不憫じゃのう」
「ど!?」
師匠の生々しい台詞に、ストーカー王子が真っ赤になっている。
こういう話題はチャラ王子の方が得意だろう。
フォローしてあげたら?と視線をチャラ王子に向けてみるが、こちらと視線を合わせようとしない。
関わり合いになりたくないのだろう。
聞こえないフリをして、お茶を飲んでいる。
「どうじゃ、わしが筆下ろしをしてやろうか?」
「い、いえ、僕はシンデレラとともに生きると決めているので、いつまでも待つつもりです」
「むぅ。一途じゃのう。王子の方がよっぽど健気ではないか」
なんだか、ストーカー王子が、ちらちらとこちらを見ているような気がするけど、そんなに見られても知らない。
私に愛想をつかしたのなら、他の女に走ってもらって構わない。
けど、話題が私に向くのは嫌なので、話の流れを逸らしておく。
「師匠は自分が処女を捨てたいだけでしょ。初体験なら、チャラ王子の方がオススメよ。手慣れているから、優しくしてくれるだろうし」
「おお、そうか!」
「俺を巻き込むな!」
そんな感じで私達が談笑していると、給仕をしていたメアリーが近づいてきて声をかけてきた。
「お客様がお見えになりました」
扉の方を見ると別のメイドが控えている。
それを伝えに来たのだろう。
メアリーは続けて、訪ねてきた相手の名前を口にする。
「トレメイン家のご令嬢です」
どうやら、猫がやってきたようだ。
丁重におもてなしすることにしよう。
そのために、わざわざ、こんな動きづらいドレスを着て、ウィッグまでかぶったのだ。
「じゃあ、ここへ連れてきて」
私はメアリーに、そう伝えた。
王子達は、まだお茶会の席にいたままだった。
都合がいいので、師匠を紹介する。
ちなみに、さっきの戯言は聞かなかったことにした。
「よろしく頼む」
気楽な感じで手を上げて、ついでにウィンクなどしつつ、挨拶をする師匠。
なんだか、姿だけでなく、行動まで若返っているような気がする。
というか、年甲斐もなくウィンクとか、ちょっとイラッとする。
「そのご婦人が、お前の師匠だと?」
「えっと、シンデレラの師匠って、祖母とか言っていなかった?若すぎない?」
王子二人が困惑している。
無理もない。
今の師匠は、見た目だけなら、義理の母親くらいの年代か、下手をすればもっと若く見える。
中身はババアのままらしいけど。
「血は繋がっていないからのう。多少の年の差の不自然さはあるじゃろ」
「あぁ、そうなんですか」
私の境遇を知っているストーカー王子が納得しているが、たぶん根本的な原因は違う。
師匠が魔女の秘薬を使って、若作りなんて紛らわしいことをしたのが原因だ。
「それで、ご婦人は何をしに城へ来たのだ?」
チャラ王子が師匠に尋ねる。
「処女を捨てに・・・」
「私が手伝いをしてもらうために呼んだんですっ!」
何を言おうとしやがった、このババア。
話をややこしくするな。
そんな思いで咄嗟に口を挟んだんだけど、別に誤魔化しというわけじゃない。
実際、知恵を借りようと思って手紙を送ったのだ。
本人が来るのは予想外だったけど。
「そ、そうか」
おそらく、師匠の言葉が聞こえたんだろうけど、どうやらスルーしてくれるようだ。
チャラ王子の気遣いに感謝して、話を進めることにする。
「それで師匠、頼んだことは調べてくれた?」
「うむ。捨て猫は餌をもらったようじゃな」
「・・・そう」
狙い通りなんだけど、残念にも思う。
「野良猫として生きるなら、そっとしておいたのに」
猫は好きな動物だ。
人から餌はもらっても、決して懐かない。
懐いたように見えても、決して従順にはならない。
従順ではないけど、情に厚く恩を忘れない。
気まぐれで、誇り高く、自由に生きる。
それが猫だ。
「恩を忘れたメス猫には、お仕置きをしなきゃね」
同情しないではない。
けど、安い同情だ。
恩を受けた覚えはないけど、それでも一度は助けたのだ。
これ以上、救いの手を差し伸べるほど、高い同情は感じない。
「何を考えている?」
「シンデレラ?なんだか、怖い顔になっているよ?」
王子達の視線が私の顔に集まっている。
怖い顔?
それは勘違いだ。
こんなに楽しい状況なのに。
「何もおかしなことは考えていないですよ?いたずらな猫と、猫じゃらしで遊んであげようと思っているだけです」
猫じゃらしは、チャラ王子だ。
触れそうで触れないように、せいぜい弄んであげよう。
「協力してもらいますよ」
*****
数日後のお茶会。
「のう、シンデレラ」
「なに、師匠?」
あれから師匠は城への滞在を許された。
私の隣の部屋に滞在している。
私が滞在するときは王様へ謁見したりしたのだけど、師匠にはそれは必要なかった。
私の場合は、ストーカー王子の婚約者候補として滞在することになるので、親である王様へ会う必要があったらしい。
どこの馬の骨かも分からない娘を、自分の息子の嫁にするわけにはいかないだろうから、納得できる理由だ。
いや、それなら、なんで私の滞在が許されているか謎だな。
私は、充分にどこの馬の骨かも分からない娘だ。
まあ、それはいい。
今は師匠の話だ。
師匠の場合は、別に王子の婚約者候補というわけではないから、私の客として城に滞在している。
身元がはっきりしていれば、王子の権限で城に滞在させることが可能らしい。
魔女である師匠の身元がはっきりしているはずもないが、私の祖母ということで王子が上手く手を回してくれたようだ。
そんなわけで城に滞在している師匠ではあるが、私からのお願いごとをしているとき以外は、城の中をぶらぶら歩きまわっている。
たまに兵士と仲良さげに話しているのを見かけるから、宣言通り男漁りでもしているのだろう。
お願いしたことをやってくれれば口を出すつもりはないけど、風紀を乱したという理由で追い出されないか、ちょっと心配している。
「おぬしが城へ来てから、一ヶ月ほどか?」
師匠がそんなことを訊いてきた。
私は城に来てからのことを思い返す。
色々あったから長く感じていたけど、それほど日にちが経過していないことに気づく。
「大体、そのくらいね」
返事をしながら、喉をお茶で潤す。
初めは高級感を感じていたこのお茶も、ずいぶん飲み慣れてきた気がする。
けど、このお茶に飲み慣れてくると、逆に森で暮らしていた頃に飲んでいた野趣あふれるハーブティーが飲みたくなってきた。
師匠に持ってきてもらえばよかっただろうか。
そんなことを考えながら、もう一口、お茶を口に含む。
「もう、王子とはヤッたのか?」
プーーーーーッ!
その言葉が鼓膜を揺らした瞬間、口からお茶が噴き出した。
我ながら、見事な肺活量だ。
ストーカー王子の顔面が満遍なく濡れるほど、よく飛んだ。
メアリーが慌てて拭いている。
「・・・・・失礼しました」
さすがに謝罪する。
噴き出した原因は私じゃないと主張したかったが、噴き出したのが私であることには違いない。
礼儀くらいは守る。
「き、気にしないでいいよ」
ストーカー王子は驚きながらも笑顔で、謝罪を受け入れてくれた。
温厚な性格で助かった。
微妙に嬉しそうなのは、きっと気のせいだろう。
女性が口から吐き出したものを被って悦ぶ性癖は、無いと信じたい。
まあ、あったらあったで、今後のお付き合いの距離を、ほんの少しだけ空けさせてもらうだけだけど。
「なんじゃ、まだヤッておらんのか」
私の反応で答えが分かったのだろう。
師匠が呆れたような口調で、そんなことを言う。
だけど、むしろ、こっちの方が呆れたい。
何を突然言い出すんだ、この色ぼけババアは。
「そういうのは、借金を返してからじゃないと、考えられないわよ」
私がそう答えると、ストーカー王子が、がっくりと肩を落としているのが、視界の端に見えた。
王子の方も色ぼけか。
何を考えているんだ、まったく。
「私は別に、あなたが子を作ろうと構いませんが?」
「メフィは黙ってて」
「なんじゃ、その子供に借金があるのか」
師匠はまだメフィの正体に気づいていない。
魔女のくせに師匠が鈍いのか、メフィが正体を隠すのが上手いのか、微妙なところだ。
面白いから、気付くまで、放っておこう。
「ええ、王子の願いを叶えるためにね。これって内助の功って言うんだったかしら?私って健気よね」
きっかけは、ガラスの靴の製法だった。
もうそれは、メフィからストーカー王子に伝えられている。
あとは、メフィに対価を払うだけだ。
それが大変なんだけど。
そう言えば、踏み倒したらどうなるんだろうか。
ちょっと興味があるけど、それをしたら私は結果を見ることはできないだろうし、今のところ他にやることもないから、こうして対価を払うために動いている。
「おぬしが健気かどうかは知らぬが、そんなことを言っておると、行き遅れるぞ?」
「経験者が言うと、重みがあるわね。でも、余計なお世話よ」
「ふむ。しかし、あなたが対価を払いきれなかった場合は、子に引き継ぐという方法もあるのですが」
「だから、メフィは黙ってて。借金は私が払うから」
私は自分の子供を不幸にするつもりはない。
自分が子供を持つということを想像はできないけど、それだけは間違いない。
それだけは、私がこれまでの人生の中で決めた決定事項だ。
「むぅ。しかし、そうすると、当分の間、王子は童貞のままということか。それはそれで不憫じゃのう」
「ど!?」
師匠の生々しい台詞に、ストーカー王子が真っ赤になっている。
こういう話題はチャラ王子の方が得意だろう。
フォローしてあげたら?と視線をチャラ王子に向けてみるが、こちらと視線を合わせようとしない。
関わり合いになりたくないのだろう。
聞こえないフリをして、お茶を飲んでいる。
「どうじゃ、わしが筆下ろしをしてやろうか?」
「い、いえ、僕はシンデレラとともに生きると決めているので、いつまでも待つつもりです」
「むぅ。一途じゃのう。王子の方がよっぽど健気ではないか」
なんだか、ストーカー王子が、ちらちらとこちらを見ているような気がするけど、そんなに見られても知らない。
私に愛想をつかしたのなら、他の女に走ってもらって構わない。
けど、話題が私に向くのは嫌なので、話の流れを逸らしておく。
「師匠は自分が処女を捨てたいだけでしょ。初体験なら、チャラ王子の方がオススメよ。手慣れているから、優しくしてくれるだろうし」
「おお、そうか!」
「俺を巻き込むな!」
そんな感じで私達が談笑していると、給仕をしていたメアリーが近づいてきて声をかけてきた。
「お客様がお見えになりました」
扉の方を見ると別のメイドが控えている。
それを伝えに来たのだろう。
メアリーは続けて、訪ねてきた相手の名前を口にする。
「トレメイン家のご令嬢です」
どうやら、猫がやってきたようだ。
丁重におもてなしすることにしよう。
そのために、わざわざ、こんな動きづらいドレスを着て、ウィッグまでかぶったのだ。
「じゃあ、ここへ連れてきて」
私はメアリーに、そう伝えた。
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