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第一章 灰かぶり
008.捜索
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「父上、ファウストという家名をご存知ないですか?」
夕食の席で弟がそう切り出した。
唐突な質問だったが、俺はその理由を知っている。
父はしばし考えていたようだったが、思い当たらなかったのだろう。
首を横に降る。
「知らんな。我が国には、そのような家名の貴族いない」
その答えを聞いて落胆した様子を見せる弟。
だが、父のこの答えは当然なのだ。
ファウストという家名は、この国にはない。
別の国にはあるらしいが、弟の捜している人物とは関係がないだろう。
「その家がどうかしたのか?」
父のその言葉に動揺した様子を見せる弟。
先ほどのような質問をすれば、その質問が返ってくることは予想できただろうに、答えを用意していなかったらしい。
迂闊な奴だ 。
そのくらい焦っているのかも知れない。
周囲の者達に訊き回っていたようだからな。
「い、いえ、何でもありません」
父の言葉に対する弟の言葉は、悪手と言っていいものだった。
「わざわざ訊いてきたのだ。何でもないということはないだろう」
案の定、父に追求されている。
父はナイフとフォークを置いて、すっかり訊く体勢だ。
これは、答えるまで納得しないパターンだな。
仕方がない。
助け船を出してやるか。
「シンデレラ・トレメイン」
「え?」
「お前が捜しているのは、その娘だろう?」
弟の口から女の話が出ていたということを察した父が、興味を持った様子を見せる。
「な、なんで兄上が彼女の名前を?いや、その前にトレメイン?」
俺の口からあの娘の名前が出たことに警戒心を抱かせてしまったようだ。
まあ、いつもの行動から、そう思われても無理もないか。
「それで、その娘がどうかしたのか?家名も違うようだが」
父の矛先が俺に向いたようだ。
「弟が珍しく女に興味を持ったようだからな。どんな女か興味が湧いただけだ」
「家名を偽って舞踏会に入り込んだのか?門番は何をやっていた」
父の顔が険しくなる。
おっと、これはマズいな。
訂正しておかないと、門番が謂れのない罪で罰せられることになる。
「いや、入るときは本当の名前を名乗ったようだ。門番が覚えていた」
弟も門番に訊きに行ったようだが、おそらく偽りの名前で尋ねたのだろう。
もし、名前でなく容姿で訊いていたら、行方を掴めていたはずだからな。
「わからんな。なぜ、家名を偽ったのだ?王族に嘘をつくなど、場合によっては罪に問われることもあるというのに」
「複雑な事情でもあるんだろう。家の中で、あまり良い扱いを受けていないようだ。それを知られるのを避けたかったのか、あるいは家の者から家名を名乗ることを止められているか」
これは、あの娘の姉から聞いた話だ。
家の恥になるようなことは言葉を濁していたようだが、それを察することができる程度には、色々と話してくれた。
そう言えば、その姉はなかなか聡い女だったな。
俺の狙いを知った上で、ヒステリックになることもなく、情報を提供してくれた。
本心では、どうだかは知らないがな。
快楽に蕩けるだけだった妹よりは、俺好みだ。
もう一度会うことがあれば、また抱いてやってもいい。
そういう意味では、話題に上がっている娘も見どころがある。
「どちらにしろ、甘えて庇護を求めてくるよりは、俺好みの女だな」
「俺好みって、兄上!」
話の行方を見守っていた弟が口を挟んできた。
どうやら勘違いさせてしまったらしい。
「言い方が悪かったな。おまえが心配するような意味じゃない。俺は処女は抱かないからな」
「処女って・・・」
こういう話題に耐性がない弟が顔を赤くする。
困らせてしまったようだが、別に嘘をついているわけじゃない。
俺とて王族の端くれ。
お家騒動の種になりそうなことをするつもりはない。
見境なく女を抱いておいて何を言うと思うかも知れないが、処女じゃないということは他の男と関係を持っているということだ。
もし子供ができたとしても、俺の子供とは限らない。
そうであれば、何とかなるものなのだ。
というか、周囲の者達が勝手に何とかしてくれる。
「それで、お前はどうしたいのだ?」
父が今度は弟に尋ねる。
弟は、自分に話が戻ってきたことに動揺したようだが、これ以上は助けるつもりはない。
情報は提供してやったのだから、後は自分で頑張ってくれ。
「その娘を妻にしたいのか?」
おや、これは認める流れだろうか。
てっきり反対すると思ったのだが、予想外だ。
「女に興味を持たなかったお前が、初めて興味を持ったのだ。貴族の娘のようだし、よほどおかしな娘でない限り、認めてやってもかまわん」
弟も王族だ。
当然、政略結婚させられることもあり得る。
実際、そういう話が出たこともあったのだが、弟があまりにも女に興味を持たないせいで話が流れていた。
そのような状態で無理に結婚させても、逆に相手の国との仲が拗れる可能性もあるからな。
それよりは、とっとと結婚させる方を選んだのだろう。
「ま、まだ結婚までは考えていません。ただ・・・もう一度、会ってみたいと思っています」
「ふむ。まあ、お前に任せよう」
どうやら、父親の許可は無事に下りたようだ。
情報も提供したし、俺ができるのは、ここまでだな。
「それはそうと、お前の方は少し女遊びを自粛しろ。周りの者が嘆いておったぞ」
おっと、こちらに飛び火した。
父の小言を躱しながら、俺は心の中で弟に声援を送ったおいた。
*****
異変に気付いたのは、馬車が屋敷に到着したときだった。
「出迎えがないですね」
母が機嫌悪そうな声を出す。
「私達が留守だからって、さぼっているんじゃないの?」
妹もそれに乗っかる。
そんなことを言うから使用人達に嫌われるのだが、幸か不幸か母も妹も気づいていない。
もし、私達が命の危機にさらされることがあったとして、私達を庇う使用人はいないだろう。
それは、おそらく、私に対してもだ。
他の家では、盗賊に襲われたときに、使用人が主人を護って命を落としたといった話が、美談として聞こえてくることがある。
しかし、我が家には無縁の話だろう。
「申し訳ありません。すぐに呼んでまいります」
舞踏会に連れてきていた使用人が、慌てて呼びに行こうとするが、母がそれを止める。
「出迎えを待つなど時間の無駄です。私達は家に入りますから、あなたたちは荷物を運びなさい」
そう言い残し、とっとと屋敷に向かう母と妹。
私も、それについていく。
屋敷の扉を潜ろうとして、前を歩く二人が立ち止まっていることに気づく。
そのまま動こうとしないので、後ろの私は入ることができない。
「どうしたんですか?」
声をかけるが反応がない。
仕方がないので、肩越しに屋敷の中を覗き込む。
すると、そこにいたのは、もう一人の妹が下げた頭を上げるところだった。
「お帰りなさいませ。奥様、お嬢様方」
自然な笑みで、こちらに挨拶してくる。
そう、今まで散々虐げられてきた相手に対して、ごく自然な笑みでだ。
その妙な迫力に、母と妹は飲まれてしまっていたようだ。
だが、いつまでもその状態でいるのはプライドが許さなかったのだろう。
母が声を出す。
「あなただけですか?他の者はどうしました」
「いません」
「いない?どこに行ったのですか?」
「わかりません」
どこか人形のような表情のまま答えてくる。
嘘をついている様子はない。
でも、だからこそ、何かがおかしい。
大勢いたはずの使用人が、理由もなく一人もいなくなることなどあり得ない。
「わからないはずないでしょ!みんな、どこに行ったの!」
妹がヒステリックに問い詰める。
しかし、相手は首を傾げるだけだった。
「さあ?行き先はわかりません。みなさん、荷物も置いたままですし」
そんなことを言い合っていると、馬車から荷物を運んできた使用人が追いついてきた。
「なにかあったのですか?」
「他の使用人達がいないそうよ。すぐに見てきて」
母が追いついてきた使用人に指示を出す。
彼は慌てて、屋敷の中に入っていく。
「それでは、私はこれで失礼します。掃除がありますので」
もう一人の妹は、それだけ言って行ってしまう。
最後まで笑みは絶やさなかった。
明らかに異常な状況であるのに、それが何でもないことにように笑みを浮かべる彼女を見ていると、背筋に寒いものが走る。
「・・・遅かった・・・のかしら?」
馬車の中で、もう少し彼女と話そうかと考えていたところだった。
だけど、そのタイミングを逃してしまったのだと思えてならない。
舞踏会に行っている間に、何かが決定的に変わってしまった。
まだ、それが何かはわからないが、致命的であることだけはわかった。
先の見えない不安を感じつつ、私も屋敷の中へ足を踏み入れた。
夕食の席で弟がそう切り出した。
唐突な質問だったが、俺はその理由を知っている。
父はしばし考えていたようだったが、思い当たらなかったのだろう。
首を横に降る。
「知らんな。我が国には、そのような家名の貴族いない」
その答えを聞いて落胆した様子を見せる弟。
だが、父のこの答えは当然なのだ。
ファウストという家名は、この国にはない。
別の国にはあるらしいが、弟の捜している人物とは関係がないだろう。
「その家がどうかしたのか?」
父のその言葉に動揺した様子を見せる弟。
先ほどのような質問をすれば、その質問が返ってくることは予想できただろうに、答えを用意していなかったらしい。
迂闊な奴だ 。
そのくらい焦っているのかも知れない。
周囲の者達に訊き回っていたようだからな。
「い、いえ、何でもありません」
父の言葉に対する弟の言葉は、悪手と言っていいものだった。
「わざわざ訊いてきたのだ。何でもないということはないだろう」
案の定、父に追求されている。
父はナイフとフォークを置いて、すっかり訊く体勢だ。
これは、答えるまで納得しないパターンだな。
仕方がない。
助け船を出してやるか。
「シンデレラ・トレメイン」
「え?」
「お前が捜しているのは、その娘だろう?」
弟の口から女の話が出ていたということを察した父が、興味を持った様子を見せる。
「な、なんで兄上が彼女の名前を?いや、その前にトレメイン?」
俺の口からあの娘の名前が出たことに警戒心を抱かせてしまったようだ。
まあ、いつもの行動から、そう思われても無理もないか。
「それで、その娘がどうかしたのか?家名も違うようだが」
父の矛先が俺に向いたようだ。
「弟が珍しく女に興味を持ったようだからな。どんな女か興味が湧いただけだ」
「家名を偽って舞踏会に入り込んだのか?門番は何をやっていた」
父の顔が険しくなる。
おっと、これはマズいな。
訂正しておかないと、門番が謂れのない罪で罰せられることになる。
「いや、入るときは本当の名前を名乗ったようだ。門番が覚えていた」
弟も門番に訊きに行ったようだが、おそらく偽りの名前で尋ねたのだろう。
もし、名前でなく容姿で訊いていたら、行方を掴めていたはずだからな。
「わからんな。なぜ、家名を偽ったのだ?王族に嘘をつくなど、場合によっては罪に問われることもあるというのに」
「複雑な事情でもあるんだろう。家の中で、あまり良い扱いを受けていないようだ。それを知られるのを避けたかったのか、あるいは家の者から家名を名乗ることを止められているか」
これは、あの娘の姉から聞いた話だ。
家の恥になるようなことは言葉を濁していたようだが、それを察することができる程度には、色々と話してくれた。
そう言えば、その姉はなかなか聡い女だったな。
俺の狙いを知った上で、ヒステリックになることもなく、情報を提供してくれた。
本心では、どうだかは知らないがな。
快楽に蕩けるだけだった妹よりは、俺好みだ。
もう一度会うことがあれば、また抱いてやってもいい。
そういう意味では、話題に上がっている娘も見どころがある。
「どちらにしろ、甘えて庇護を求めてくるよりは、俺好みの女だな」
「俺好みって、兄上!」
話の行方を見守っていた弟が口を挟んできた。
どうやら勘違いさせてしまったらしい。
「言い方が悪かったな。おまえが心配するような意味じゃない。俺は処女は抱かないからな」
「処女って・・・」
こういう話題に耐性がない弟が顔を赤くする。
困らせてしまったようだが、別に嘘をついているわけじゃない。
俺とて王族の端くれ。
お家騒動の種になりそうなことをするつもりはない。
見境なく女を抱いておいて何を言うと思うかも知れないが、処女じゃないということは他の男と関係を持っているということだ。
もし子供ができたとしても、俺の子供とは限らない。
そうであれば、何とかなるものなのだ。
というか、周囲の者達が勝手に何とかしてくれる。
「それで、お前はどうしたいのだ?」
父が今度は弟に尋ねる。
弟は、自分に話が戻ってきたことに動揺したようだが、これ以上は助けるつもりはない。
情報は提供してやったのだから、後は自分で頑張ってくれ。
「その娘を妻にしたいのか?」
おや、これは認める流れだろうか。
てっきり反対すると思ったのだが、予想外だ。
「女に興味を持たなかったお前が、初めて興味を持ったのだ。貴族の娘のようだし、よほどおかしな娘でない限り、認めてやってもかまわん」
弟も王族だ。
当然、政略結婚させられることもあり得る。
実際、そういう話が出たこともあったのだが、弟があまりにも女に興味を持たないせいで話が流れていた。
そのような状態で無理に結婚させても、逆に相手の国との仲が拗れる可能性もあるからな。
それよりは、とっとと結婚させる方を選んだのだろう。
「ま、まだ結婚までは考えていません。ただ・・・もう一度、会ってみたいと思っています」
「ふむ。まあ、お前に任せよう」
どうやら、父親の許可は無事に下りたようだ。
情報も提供したし、俺ができるのは、ここまでだな。
「それはそうと、お前の方は少し女遊びを自粛しろ。周りの者が嘆いておったぞ」
おっと、こちらに飛び火した。
父の小言を躱しながら、俺は心の中で弟に声援を送ったおいた。
*****
異変に気付いたのは、馬車が屋敷に到着したときだった。
「出迎えがないですね」
母が機嫌悪そうな声を出す。
「私達が留守だからって、さぼっているんじゃないの?」
妹もそれに乗っかる。
そんなことを言うから使用人達に嫌われるのだが、幸か不幸か母も妹も気づいていない。
もし、私達が命の危機にさらされることがあったとして、私達を庇う使用人はいないだろう。
それは、おそらく、私に対してもだ。
他の家では、盗賊に襲われたときに、使用人が主人を護って命を落としたといった話が、美談として聞こえてくることがある。
しかし、我が家には無縁の話だろう。
「申し訳ありません。すぐに呼んでまいります」
舞踏会に連れてきていた使用人が、慌てて呼びに行こうとするが、母がそれを止める。
「出迎えを待つなど時間の無駄です。私達は家に入りますから、あなたたちは荷物を運びなさい」
そう言い残し、とっとと屋敷に向かう母と妹。
私も、それについていく。
屋敷の扉を潜ろうとして、前を歩く二人が立ち止まっていることに気づく。
そのまま動こうとしないので、後ろの私は入ることができない。
「どうしたんですか?」
声をかけるが反応がない。
仕方がないので、肩越しに屋敷の中を覗き込む。
すると、そこにいたのは、もう一人の妹が下げた頭を上げるところだった。
「お帰りなさいませ。奥様、お嬢様方」
自然な笑みで、こちらに挨拶してくる。
そう、今まで散々虐げられてきた相手に対して、ごく自然な笑みでだ。
その妙な迫力に、母と妹は飲まれてしまっていたようだ。
だが、いつまでもその状態でいるのはプライドが許さなかったのだろう。
母が声を出す。
「あなただけですか?他の者はどうしました」
「いません」
「いない?どこに行ったのですか?」
「わかりません」
どこか人形のような表情のまま答えてくる。
嘘をついている様子はない。
でも、だからこそ、何かがおかしい。
大勢いたはずの使用人が、理由もなく一人もいなくなることなどあり得ない。
「わからないはずないでしょ!みんな、どこに行ったの!」
妹がヒステリックに問い詰める。
しかし、相手は首を傾げるだけだった。
「さあ?行き先はわかりません。みなさん、荷物も置いたままですし」
そんなことを言い合っていると、馬車から荷物を運んできた使用人が追いついてきた。
「なにかあったのですか?」
「他の使用人達がいないそうよ。すぐに見てきて」
母が追いついてきた使用人に指示を出す。
彼は慌てて、屋敷の中に入っていく。
「それでは、私はこれで失礼します。掃除がありますので」
もう一人の妹は、それだけ言って行ってしまう。
最後まで笑みは絶やさなかった。
明らかに異常な状況であるのに、それが何でもないことにように笑みを浮かべる彼女を見ていると、背筋に寒いものが走る。
「・・・遅かった・・・のかしら?」
馬車の中で、もう少し彼女と話そうかと考えていたところだった。
だけど、そのタイミングを逃してしまったのだと思えてならない。
舞踏会に行っている間に、何かが決定的に変わってしまった。
まだ、それが何かはわからないが、致命的であることだけはわかった。
先の見えない不安を感じつつ、私も屋敷の中へ足を踏み入れた。
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