森の中のマンドラゴラ~異世界は平和だったので、おっぱいとたわむれることにする~

かみゅG

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第二章 七不思議の中のマンドラゴラ

049.ぺろぺろすりすり

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「もうっ!」

 俺が助けないことに業を煮やしたのか、メイが獣人少女を力いっぱい突き飛ばす。
 その弾みで獣人少女が、ころんっと俺の方に転がってくる。

「おっと」

 圧し潰されてはたまらないので慌てて避けるが、避けた先は獣人少女の目の前だ。

「・・・・・」
「・・・・・」

 なんとなく見つめ合う。
 先に動いたのは獣人少女だった。

「ニャアッ!」
「うひゃあっ!」

 こういうときは先に動いた方が負けるというのがお約束なのだが、これだけ体格差があるとそんなお約束など関係ない。
 なすすべもなく、獣人少女に捕まってしまう。

 ぺろぺろぺろぺろぺろ

「こ、こら、離せ!」

 今度は俺が舐められる番になった。
 全身を舌が這いまわる感触に、ぞわりとする。

「メ、メイ!ヘルプ!」
「ふーんだ。さっき助けてくれなかった罰ですよぅ」

 メイはさっきのことを根に持っているらしい。
 助けを求めても、そっぽを向いてしまう。
 それどころか浴室から出て行ってしまう。

 ぺろぺろぺろぺろぺろ

 取り残された俺は、棒状の身体をくまなく舐めまわされる。

 すりすりすりすりすり

 さらに、棒状の身体を頬ずりされる。

「いい匂いがするニャア」

 獣人少女は、恍惚とした表情で、ぺろぺろすりすりしてくる。
 棒状のものを舐められたり頬ずりされたりするなんて、男としては興奮でドキドキすべきところなのかも知れないが、獣人少女に生えている鋭い牙や爪を見ると、そのままがぶりと食べられそうで恐怖でドキドキする。

「メイ~~~」
「仕方ないですねぇ」

 俺が情けない悲鳴を上げて助けを求めると、身体にバスタオルを巻いたメイが浴室に戻ってきた。
 手にはロープを持っている。

「えいっ」
「ニャッ!」

 メイはそのロープを獣人少女の両足に巻き付ける。

「それっ」
「ニャニャッ!」

 続けて、獣人少女の両手に巻き付ける。

「ていっ」
「ニャーーーッ!!!むぐっ!」

 最後に、獣人少女の口に猿ぐつわする。
 見事な手際だ。
 獣人少女は両手を縛られながらも俺を離さなかったが、猿ぐつわをされた時点で僅かに力が抜けた。
 俺はその隙を逃さず、拘束から抜け出す。

「助かったよ、メイ」
「どういたしまして」

 獣人少女は身体能力が高い。
 抜け出したからといって安心はできない。

「むーーーっ!むーーーーーっ!!!」

 事実、唸りながら、こちらににじり寄ってくる。
 俺は獣人少女から距離をとって安全を確保する。

「もうちょっと縛っておいた方がよくないか?」
「そうですねぇ。でも、手足と口を縛っていますけど、他にどこを縛りますか?」
「そうだな・・・」

 俺も日常生活において人を縛ったことなんてない。
 けど、知識としては知っている。
 こういうときは、お決まりの縛り方があったはずだ。

「メイ、ロープをそっちからこっちに巻いてくれ」
「こうですか?」
「そうそう。次はこっちからそっちだ」

 俺の指示に従ってメイが獣人少女の身体にロープを這わせていく。

「それで、これとそれを結んでくれ」
「むーっ!むーっ!」

 獣人少女が激しく暴れるが、ロープが緩む気配はない。
 むしろ、もがけばもがくほど、食い込んでいくようにも見える。

「よし。完成だ」

 美しく六角形の模様に縛られた様子を見て、俺は満足気に頷いた。
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