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第二章 七不思議の中のマンドラゴラ
048.アリだな
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バシャッ!!!
激しく飛び散る水に押し流される。
その直前に見えたのは獣のような人影だ。
飛び込んでくるまで全く気配を感じなかった。
メイに注意を促すこともできない。
「メイ!」
水流に逆らいながら声を上げるが、そのときには既にメイが人影に押し倒されたところだった。
油断した。
相手は殺人鬼だ。
そう簡単に逃げられるわけが無かったのだ。
「くそっ!」
場所が浴室だということも最悪だ。
当然ながら、ここでは何も身に付けていない。
それは、メイのエセ魔術も使えないということを意味する。
なんとか水流を耐えきり、メイのもとへ駆け出そうとする。
こんな小さな身体で何ができるというわけではないが、それでも駆け出さずにはいられなかった。
しかし、そんなささやかな抵抗すらも嘲笑うかのように、殺人鬼は大きく口を開けてメイの首筋を、
「ひゃんっ!」
かぷりと甘噛みした。
はむはむはむ
「ひゃうんっ!」
ぺろぺろぺろ
「きゃっ!ちょ、ちょっと!」
ぺろぺろぺろぺろぺろ
殺人鬼(?)は、まるで子猫が甘えるようにメイの顔を舐めまわす。
「く、くすぐったいっ!」
ぺろぺろぺろぺろぺろぺろぺろ
「やぁんっ!」
・・・・・
「えーっと」
ちょっと状況を整理しよう。
俺とメイが風呂に入っていると、扉を破って人影が飛び込んできた。
人影はその勢いのままメイを押し倒し、大きく口を開けてメイの首筋に噛みついた。
甘噛みで。
・・・・・
うん。
整理しても意味が分からない。
「ケイ、助けてくださいよぅ」
メイが助けを求めてくるが、殺人鬼(?)はメイを舐めまくっているだけだ。
とりあえず、危険な状況ではないと思う。
なので、状況の整理を優先することをする。
「ケイ~!」
改めて殺人鬼(?)を観察する。
メイを舐めている様子を見て子猫のようだと感じたが、それは行動だけのことではないようだ。
なんだか、外見も子猫っぽい。
まず、思ったよりも若い。
幼いと言ってもいい。
小学生の高学年か、中学一年生くらいに見える。
少なくともメイよりは年下だと思う。
胸が平べったくて分かりづらいが、おそらく女子だろう。
もしくは、中性的な顔立ちの男子だ。
あと、ところどころ猫っぽい要素が見える。
猫のような瞳、猫のような爪、猫のような耳。
「ネコミミ?」
それが一番の特徴だった。
少女の頭には明らかに人間のものとは異なる耳がついている。
いわゆるネコミミだ。
「獣人ってやつか。ここが異世界である可能性が高くなったな」
元いた世界に、こんな耳をした人種は存在しなかった。
いや、フィクションになら存在したな。
人間より身体能力が高いのが定番だ。
学校での姿を見た限りでは、この世界の獣人も身体能力が高いようだ。
獣人少女はその高い身体能力を使い、
ぺろぺろぺろぺろぺろぺろぺろぺろぺろ
メイを舐めまくっている。
「ふむ」
唾液まみれで絡み合う二人の少女を眺めながら思う。
「・・・・・アリだな」
「ちょっと、ケイ!見てないで助けてくださいよぅ!」
激しく飛び散る水に押し流される。
その直前に見えたのは獣のような人影だ。
飛び込んでくるまで全く気配を感じなかった。
メイに注意を促すこともできない。
「メイ!」
水流に逆らいながら声を上げるが、そのときには既にメイが人影に押し倒されたところだった。
油断した。
相手は殺人鬼だ。
そう簡単に逃げられるわけが無かったのだ。
「くそっ!」
場所が浴室だということも最悪だ。
当然ながら、ここでは何も身に付けていない。
それは、メイのエセ魔術も使えないということを意味する。
なんとか水流を耐えきり、メイのもとへ駆け出そうとする。
こんな小さな身体で何ができるというわけではないが、それでも駆け出さずにはいられなかった。
しかし、そんなささやかな抵抗すらも嘲笑うかのように、殺人鬼は大きく口を開けてメイの首筋を、
「ひゃんっ!」
かぷりと甘噛みした。
はむはむはむ
「ひゃうんっ!」
ぺろぺろぺろ
「きゃっ!ちょ、ちょっと!」
ぺろぺろぺろぺろぺろ
殺人鬼(?)は、まるで子猫が甘えるようにメイの顔を舐めまわす。
「く、くすぐったいっ!」
ぺろぺろぺろぺろぺろぺろぺろ
「やぁんっ!」
・・・・・
「えーっと」
ちょっと状況を整理しよう。
俺とメイが風呂に入っていると、扉を破って人影が飛び込んできた。
人影はその勢いのままメイを押し倒し、大きく口を開けてメイの首筋に噛みついた。
甘噛みで。
・・・・・
うん。
整理しても意味が分からない。
「ケイ、助けてくださいよぅ」
メイが助けを求めてくるが、殺人鬼(?)はメイを舐めまくっているだけだ。
とりあえず、危険な状況ではないと思う。
なので、状況の整理を優先することをする。
「ケイ~!」
改めて殺人鬼(?)を観察する。
メイを舐めている様子を見て子猫のようだと感じたが、それは行動だけのことではないようだ。
なんだか、外見も子猫っぽい。
まず、思ったよりも若い。
幼いと言ってもいい。
小学生の高学年か、中学一年生くらいに見える。
少なくともメイよりは年下だと思う。
胸が平べったくて分かりづらいが、おそらく女子だろう。
もしくは、中性的な顔立ちの男子だ。
あと、ところどころ猫っぽい要素が見える。
猫のような瞳、猫のような爪、猫のような耳。
「ネコミミ?」
それが一番の特徴だった。
少女の頭には明らかに人間のものとは異なる耳がついている。
いわゆるネコミミだ。
「獣人ってやつか。ここが異世界である可能性が高くなったな」
元いた世界に、こんな耳をした人種は存在しなかった。
いや、フィクションになら存在したな。
人間より身体能力が高いのが定番だ。
学校での姿を見た限りでは、この世界の獣人も身体能力が高いようだ。
獣人少女はその高い身体能力を使い、
ぺろぺろぺろぺろぺろぺろぺろぺろぺろ
メイを舐めまくっている。
「ふむ」
唾液まみれで絡み合う二人の少女を眺めながら思う。
「・・・・・アリだな」
「ちょっと、ケイ!見てないで助けてくださいよぅ!」
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