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不純異性交遊のススメ
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今日のお客様は女子高生の二人組です。
いわゆるJKという人種です。
コスプレでないなら高校生のはずです。
派手系のJKはオレンジジュースを飲んでいます。
地味系のJKはフルーツパフェを食べています。
今日はこの二人の会話に耳を傾けてみましょう。
「明日、合コンがあるんだけど来ない?一人来れなくなっちゃって」
「明日は用事があって・・・」
派手系JKが地味系JKを合コンに誘って断られています。
ですが、派手系JKは諦めていないようです。
「そんなこと言わずにさ。用事って塾か何かでしょ?」
「違うけど・・・」
人数が揃わないと困るのか、派手系JKは諦めずに誘っています。
地味系JKは困り顔です。
「わたし、そういうところ行ったことないし・・・」
「じゃあ、なおさら行ってみよ?これも人生経験だよ」
「でも・・・」
「男の捕まえ方なんか学校じゃ教えてくれないんだからさ。知らないと大人になってから困るよ?」
派手系JKは、地味系JKの知識欲をくすぐることにしたようです。
この年頃の少年少女は、他人が知っていることを自分が知らないと、劣等感を感じることがあるそうです。
そこをくすぐって、なんとか合コンに参加させたいのでしょう。
「よく男女交際を不純異性交遊って言って禁止する学校があるけどさ、あれっておかしいと思うんだ」
「うちの学校は、学生らしい交際なら禁止していないけど・・・」
「学生らしいって何?セックスしないってこと?」
「セッ!?」
おっと、年頃の娘さんの口から、過激な単語が飛び出しました。
スラングではありませんから過激とは少し違うかも知れませんが、あまり公共の場では聞かない単語です。
派手系JKは平然としていますが、地味系JKは周囲の視線を気にしています。
幸い店内にお客様はほとんどいないので、二人の会話を聞いているのは私くらいのものでしょう。
「セックスして困るのって妊娠したときくらいでしょ?避妊すればいいんだから、禁止はおかしくない?」
「学生は勉強が本分だから・・・」
「なら、保健体育の授業があるのはおかしくない?セックスって、あれの実技だよね?」
「あの、あんまりセッ・・・って連呼しない方が・・・」
地味系JKが気まずそうにしていますが、派手系JKは熱弁していて気付いていないようです。
当初の目的を忘れたのか、疑問に思っていることが口から零れ続けます。
「保険体育の授業でコンドームの使い方を教えてくれたけどさ、
あれって男につけてもらうタイミングがあるよね?」
「あるよねって言われても・・・」
「知識だけで技術が伴っていないと、タイミングが分からなくて避妊に失敗すると思うんだよね」
「それは、その・・・」
相槌を打っていた地味系JKですが、白熱していく派手系JKの質問に、返事にならなくなりました。
「それにさ、人によってタイミングって違うよね。
たくさんの人とやらないと、実際に役立つ技術って身につかないと思うんだ。
そう思わない?」
「えっと・・・」
疑問に思っていたことを全部話して満足したのか、派手系JKが一息つきます。
そこでようやく、地味系JKの様子に気付きます。
「あっ、ごめんごめん。話が逸れちゃったね。それでさ、そういう勉強のためにも、合コンに来ない?」
おっと、唐突に話題が戻りました。
派手系JKが地味系JKを合コンに誘います。
地味系JKは動揺していたようですが、どう答えるでしょうか。
最初と同じように断るのでしょうか。
それとも、押しの強さに負けて頷いてしまうのでしょうか。
「ごめんね。明日は彼と一緒に勉強する約束をしているから、いけないんだ」
「え?」
地味系JKは断りました。
ですが、その理由が予想外だったのか、派手系JKがぽかんとしています。
「あ?え?・・・彼?そうなんだ」
「うん。だから、ごめんね」
「あ、そうなんだ。ふーん・・・」
派手系JKは平静を装っていますが、動揺していることを隠せていません。
地味系JKに交際している相手がいることに驚いているようです。
「でもさ、勉強ばかりじゃ息が詰まらない?たまには、大勢でぱーっと遊ぶのはどうかな?」
派手系JKは往生際悪く地味系JKを誘います。
合コンの人数が揃わないと困るのでしょう。
でも、地味系JKは頷くつもりは無いようです。
「明日は実技の日だから、断りたくないんだ」
「じ、実技?」
「うん、その、保険体育の・・・」
「え?・・・あっ!そ、そうなんだ!じゃあ、仕方ないね!」
「うん、ごめんね」
「実技なら仕方ないよ!気にしないで!」
派手系JKは、ちゅーっとストローでオレンジジュースを飲みます。
動揺しているのを誤魔化そうとしているようです。
「・・・・・」
「・・・・・」
地味系JKは、白い生クリームをスプーンですくって、ペロリと舌で舐めます。
それを見ていた派手系JKは、なぜか視線を逸らしました。
しばらく静かな時間が流れます。
「あのさ・・・保険体育の勉強って・・・楽しい?」
派手系JKが地味系JKに質問します。
「え?うん、気持ちいいよ」
地味系JKが派手系JKに答えます。
「そ、そうなんだ」
そのやりとりを最後に、オレンジジュースとフルーツパフェが無くなるまで静かな時間が続きました。
「お会計お願いします」
「ありがとうございました」
今日はとても興味深い話を聞くことができました。
明日はどんな話を聞くことができるでしょうか。
いわゆるJKという人種です。
コスプレでないなら高校生のはずです。
派手系のJKはオレンジジュースを飲んでいます。
地味系のJKはフルーツパフェを食べています。
今日はこの二人の会話に耳を傾けてみましょう。
「明日、合コンがあるんだけど来ない?一人来れなくなっちゃって」
「明日は用事があって・・・」
派手系JKが地味系JKを合コンに誘って断られています。
ですが、派手系JKは諦めていないようです。
「そんなこと言わずにさ。用事って塾か何かでしょ?」
「違うけど・・・」
人数が揃わないと困るのか、派手系JKは諦めずに誘っています。
地味系JKは困り顔です。
「わたし、そういうところ行ったことないし・・・」
「じゃあ、なおさら行ってみよ?これも人生経験だよ」
「でも・・・」
「男の捕まえ方なんか学校じゃ教えてくれないんだからさ。知らないと大人になってから困るよ?」
派手系JKは、地味系JKの知識欲をくすぐることにしたようです。
この年頃の少年少女は、他人が知っていることを自分が知らないと、劣等感を感じることがあるそうです。
そこをくすぐって、なんとか合コンに参加させたいのでしょう。
「よく男女交際を不純異性交遊って言って禁止する学校があるけどさ、あれっておかしいと思うんだ」
「うちの学校は、学生らしい交際なら禁止していないけど・・・」
「学生らしいって何?セックスしないってこと?」
「セッ!?」
おっと、年頃の娘さんの口から、過激な単語が飛び出しました。
スラングではありませんから過激とは少し違うかも知れませんが、あまり公共の場では聞かない単語です。
派手系JKは平然としていますが、地味系JKは周囲の視線を気にしています。
幸い店内にお客様はほとんどいないので、二人の会話を聞いているのは私くらいのものでしょう。
「セックスして困るのって妊娠したときくらいでしょ?避妊すればいいんだから、禁止はおかしくない?」
「学生は勉強が本分だから・・・」
「なら、保健体育の授業があるのはおかしくない?セックスって、あれの実技だよね?」
「あの、あんまりセッ・・・って連呼しない方が・・・」
地味系JKが気まずそうにしていますが、派手系JKは熱弁していて気付いていないようです。
当初の目的を忘れたのか、疑問に思っていることが口から零れ続けます。
「保険体育の授業でコンドームの使い方を教えてくれたけどさ、
あれって男につけてもらうタイミングがあるよね?」
「あるよねって言われても・・・」
「知識だけで技術が伴っていないと、タイミングが分からなくて避妊に失敗すると思うんだよね」
「それは、その・・・」
相槌を打っていた地味系JKですが、白熱していく派手系JKの質問に、返事にならなくなりました。
「それにさ、人によってタイミングって違うよね。
たくさんの人とやらないと、実際に役立つ技術って身につかないと思うんだ。
そう思わない?」
「えっと・・・」
疑問に思っていたことを全部話して満足したのか、派手系JKが一息つきます。
そこでようやく、地味系JKの様子に気付きます。
「あっ、ごめんごめん。話が逸れちゃったね。それでさ、そういう勉強のためにも、合コンに来ない?」
おっと、唐突に話題が戻りました。
派手系JKが地味系JKを合コンに誘います。
地味系JKは動揺していたようですが、どう答えるでしょうか。
最初と同じように断るのでしょうか。
それとも、押しの強さに負けて頷いてしまうのでしょうか。
「ごめんね。明日は彼と一緒に勉強する約束をしているから、いけないんだ」
「え?」
地味系JKは断りました。
ですが、その理由が予想外だったのか、派手系JKがぽかんとしています。
「あ?え?・・・彼?そうなんだ」
「うん。だから、ごめんね」
「あ、そうなんだ。ふーん・・・」
派手系JKは平静を装っていますが、動揺していることを隠せていません。
地味系JKに交際している相手がいることに驚いているようです。
「でもさ、勉強ばかりじゃ息が詰まらない?たまには、大勢でぱーっと遊ぶのはどうかな?」
派手系JKは往生際悪く地味系JKを誘います。
合コンの人数が揃わないと困るのでしょう。
でも、地味系JKは頷くつもりは無いようです。
「明日は実技の日だから、断りたくないんだ」
「じ、実技?」
「うん、その、保険体育の・・・」
「え?・・・あっ!そ、そうなんだ!じゃあ、仕方ないね!」
「うん、ごめんね」
「実技なら仕方ないよ!気にしないで!」
派手系JKは、ちゅーっとストローでオレンジジュースを飲みます。
動揺しているのを誤魔化そうとしているようです。
「・・・・・」
「・・・・・」
地味系JKは、白い生クリームをスプーンですくって、ペロリと舌で舐めます。
それを見ていた派手系JKは、なぜか視線を逸らしました。
しばらく静かな時間が流れます。
「あのさ・・・保険体育の勉強って・・・楽しい?」
派手系JKが地味系JKに質問します。
「え?うん、気持ちいいよ」
地味系JKが派手系JKに答えます。
「そ、そうなんだ」
そのやりとりを最後に、オレンジジュースとフルーツパフェが無くなるまで静かな時間が続きました。
「お会計お願いします」
「ありがとうございました」
今日はとても興味深い話を聞くことができました。
明日はどんな話を聞くことができるでしょうか。
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