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第三章 非日常生活
合宿(参)
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パソコンの画面に映っていたのは、旅行サイトなどではなく地図だった。
いや、地図というより、上空から地上を撮影した写真だった。
G〇〇gle Earthと呼ばれるものだと思う。
「? 宿や観光スポットを紹介するサイトじゃなさそうですけど……」
イトウさんが地図を見ながらコメントする。
普通は合宿の行き先を探すとしたら、そういったものだろう。
だけど、この部は普通じゃなかった。
「そういったところは、部長が満足しないからね」
「無論だ」
イトウさんのコメントに、副部長さんが返事をし、さらに部長さんが頷く。
「目的地までのルートが示されているような場所を探検しても面白くないからな」
秘境を探検するなら、そうだと思う。
でも、それは合宿という範疇に収まるのだろうか。
具体的にいうと、ゴールデンウィークの期間中に探検し終わるのか心配だ。
そんな不安が顔に出ていたのか、副部長さんが補足をする。
「といっても、オカルトっぽい噂を探して、それらしい場所を地図で目星をつけたんだけどね。近くに宿をとって、日帰りで行ける距離かな」
なるほど。
たまにテレビで紹介されている秘境の温泉なんかも、山奥などを歩いてはいるけど、せいぜい数時間で行ける距離だ。
そういった場所なのだろう。
「むぅ。少し物足りないが、今回は新入部員の体験も兼ねているから、初心者用のところで妥協しよう」
副部長さんの補足に部長さんは少し不満そうだ。
いったい、どんな秘境を期待していたのだろう。
何十日も彷徨うような場所は、さすがについていける自信がない。
というか、そんな場所に行ったら、学校を休学することになりそうだ。
「なんだか、富士の樹海みたいな場所ですけど、大丈夫ですか?」
地図を見ていたイトウさんが質問する。
確かに、地図は山奥のような場所で、そこにぽつんと少しだけ開けた場所が映っているだけだ。
迷い込んだら出てこれないような雰囲気がある。
イトウさんが不安になるのも分かる。
「心配無用だ。富士の樹海だって、現地の人間は平気で足を踏み入れるしな」
「それって、現地の人じゃないと迷うってことですよね。全然、安心できないんですけど」
部長さんが自信満々に言った言葉は、イトウさんの不安を払拭することはできなかったようだ。
フォローするように副部長さんが言葉を続ける。
「目的地の座標は分かっているし、当日はGPSを持っていくよ」
「それなら大丈夫……かな」
副部長さんの説明にイトウさんは一応納得したようだ。
いや、地図というより、上空から地上を撮影した写真だった。
G〇〇gle Earthと呼ばれるものだと思う。
「? 宿や観光スポットを紹介するサイトじゃなさそうですけど……」
イトウさんが地図を見ながらコメントする。
普通は合宿の行き先を探すとしたら、そういったものだろう。
だけど、この部は普通じゃなかった。
「そういったところは、部長が満足しないからね」
「無論だ」
イトウさんのコメントに、副部長さんが返事をし、さらに部長さんが頷く。
「目的地までのルートが示されているような場所を探検しても面白くないからな」
秘境を探検するなら、そうだと思う。
でも、それは合宿という範疇に収まるのだろうか。
具体的にいうと、ゴールデンウィークの期間中に探検し終わるのか心配だ。
そんな不安が顔に出ていたのか、副部長さんが補足をする。
「といっても、オカルトっぽい噂を探して、それらしい場所を地図で目星をつけたんだけどね。近くに宿をとって、日帰りで行ける距離かな」
なるほど。
たまにテレビで紹介されている秘境の温泉なんかも、山奥などを歩いてはいるけど、せいぜい数時間で行ける距離だ。
そういった場所なのだろう。
「むぅ。少し物足りないが、今回は新入部員の体験も兼ねているから、初心者用のところで妥協しよう」
副部長さんの補足に部長さんは少し不満そうだ。
いったい、どんな秘境を期待していたのだろう。
何十日も彷徨うような場所は、さすがについていける自信がない。
というか、そんな場所に行ったら、学校を休学することになりそうだ。
「なんだか、富士の樹海みたいな場所ですけど、大丈夫ですか?」
地図を見ていたイトウさんが質問する。
確かに、地図は山奥のような場所で、そこにぽつんと少しだけ開けた場所が映っているだけだ。
迷い込んだら出てこれないような雰囲気がある。
イトウさんが不安になるのも分かる。
「心配無用だ。富士の樹海だって、現地の人間は平気で足を踏み入れるしな」
「それって、現地の人じゃないと迷うってことですよね。全然、安心できないんですけど」
部長さんが自信満々に言った言葉は、イトウさんの不安を払拭することはできなかったようだ。
フォローするように副部長さんが言葉を続ける。
「目的地の座標は分かっているし、当日はGPSを持っていくよ」
「それなら大丈夫……かな」
副部長さんの説明にイトウさんは一応納得したようだ。
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