わたしの中のノイズ~ある少女の欠落~

 わたしの中にはノイズがある。
 たとえば、両親と朝の挨拶を交わすとき、こう聴こえる。

「お■■さん、おかあさん、おはよう」
「おはよう、■■■」
「■■■、おはよう」

 でも、日常生活で支障が出ることはほとんど無い。
 ノイズとの付き合い方は慣れている。
 そんなわたしは、今日から高校に通う。

 これは欠落を抱えた少女の、ごくごく平穏で、でもちょっとだけ不思議な物語。
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