一度は諦めようとした愛ですが、それでも…

王都で一番立派な教会で一組の男女が大勢の参列者に見守られながら晴れの日を迎える。

私もその大勢の中のひとり。

新婦は幼い頃から苦楽を共にしてきた私の親友だったベラ。

整った顔立ちのベラが幸せそうに微笑んでいる姿を私は直視出来なかった。

その視線の先に居るのは私の最愛の人。

「…レオン様」

もう二度と名を呼ぶことは無いと決意していたのにこれが最後だと自分に言い聞かせて小さな声で彼の名を呼ぶ愚かな私。
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