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第2章
第21話
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そうあの時救急車呼んでくれたのは・・・
「誰か!救急車呼んでください! 」
よく通る大山くんの声が響いたのか・・・
? 「えっ?あれは藤巻と・・・大山くん? 」
「・・・えっ・・・ 」
隣にいた大学生が、よく知る名前を言ったから僕はその方を向き・・・
すぐさま駆けつけようとして肩を叩かれた。
あの中で彼らを知ってる人に出会うなんてどんだけの確率なんだよってくらいやった。
? 「君!2人の知り合い? 」
「・・・・はい・・・ 」
「救急車呼ぶのは任せて?君はあのふたりに声をかけてきて・・・ 」
「・・・・はい 」
そう救急車を呼んでくれたのはその大学生で、孝くんの友人達だったのだ。
たまたまみんな大学の帰りだったらしい。
そんな事実もありながら、それから2週間くらい経っていて、その友人たちもお見舞いに来てくれていたりした。
「ちょっと、大山・・・ここで寝るなって言うとるやん・・・ 」
「・・・・ん、もう少し・・」
「(寝言・・・) 」
みんなで交代でお見舞いに行く中、今日は俺がお見舞いに行く日で・・・前日徹夜したせいか、いつの間にか孝くんのベッドでうたた寝てしまっていた。
「こんにちは。あら、今日は大山さんの日?」
「・・・あっ・・・どうも 」
交代でお見舞いに来るからみんなの名前を覚えられてしまったらしい。
「ふふ、大山さんはよっぽど藤巻さんの事が心配なんですね。孝くんにいつか食べさせるんだーっていま、レシピを考えているみたいですよ? 」
「ったく、自分徹夜して(なぜ知ってる)ここに通って・・・からだ大丈夫なのかよ。ケガもまだ治ってないのに・・・。いくら丈夫だからって・・・ 」
「よっぽど藤巻さんの事が好きなんですね 」
と、ニヤつかれた気がするが・・・
「Σ(゚д゚;)好きって・・・(/// ^///) 」
⤴好きって言葉に過敏に反応して赤くなる孝くん。
あっ、自爆したな?
わかりやすい反応やで?
それからかわれるやつやから!
「ふふ(赤くなってる、可愛い) 」
⤴ほら、からかわれた
「いや、あの見なかったことにしてください(やべぇからかわれてる?いま、赤くなったのバレたやろうか) 」
⤴はいバレてます
そして、自覚。
「(いやいやいや。好きってそういう意味の好きやないよな?うん) 」
⤴自己完結
「あと、ほかのお仲間の皆さんも可愛らしい方ばかりで、仲のいいご兄弟みたいな関係なんですね!わたし、ファンになっちゃった。入れ替わってお見舞いに来てくれるなんてよっぽど皆さんも藤巻さんの事お好きなんですね。尊敬してるのかしら?ラビットセブン?って名前、素敵ですね 」
「・・・・あーはい 」
「(あら?こっちの好きには赤くならなかったわね) 」
⤴めっちゃ鋭い
「ラビットセブン・・・、なんかアイドルグループの名前みたい 」
「( ̄▽ ̄;)ハハ……確かに意外とみんな気に入っとる名前になったしな 」
「なにかきっかけが?」
「みんなお揃いのうさぎのキーホルダー持ってるんで・・・」
「あら、可愛い♡おそろいだなんて」
「・・・・・」
でもやっぱりこういうのって・・・
「男子でお揃いって有り得やんやろうか」
「全然ありですよ!わたしは大歓迎」
「あっ、そうですか」
なんだか看護婦の祐希さんは【BL】が好きなんか知らないが・・・・ものすごく嬉しそうなんやけども。
その様子に戸惑い気味の孝くんだった。
そして、少しづつだが、車椅子で移動できるまで回復してきていた。
散歩から帰ってきたある日、俺は途中でしんどくなり熱が出てしまった。
「藤巻さん、ちょっとここで待っててくださいね?少し熱があるみたいですから病室に戻ったら直ぐに寝てくださいね・・・ 」
「・・・・はい・・ハァハァ(微熱やったんやけどな・・・・) 」
そして周りから聞こえてきた声で・・・
「あの!レストランマリノの・・・ 」
「Σ(゚д゚;)えっ?今のレストランの名前って、確か大山のバイト先の・・・・ ?」
意識朦朧とする中何故かその名前だけは鮮明に聞こえて・・・"
「従業員が火傷を負ったそうですね 」
「ハァハァ・・・行かないと・・・ 」
ドサ・・・・
俺は車椅子から落ちてしまい・・・。
だけど、今日は起き上がることが出来ずにいて・・・・ 。
「・・・・あいつきっとつまずいて・・・ 」
火傷を負った従業員が大山だと勝手に思い込んでいたから・・・・。
その連絡があった訳やないのに。
そこにはちゃんと大山の姿があったのに・・・ !
「お願いします 」
「お願いします・・・・ 」
そこに和の姿があると、いまの孝くんには見えてなかったみたいや。
「・・・・・ 」
「ちょっと!?藤巻さん?まだ、ダメですよ!まさか歩こうとしたんですか? 」
「・・・・だって・・・大山が・・・ 」
「えっ?大山さん? (大山さんなら確か・・あそこに)」
上手く立てず・・・俺は気絶してしまった。
「藤巻さん!!しっかりしてください!佐久間さん、担架持ってきて? 」
佐久間 「はい! 」
一方、和はたまたまみた視線の先に患者が倒れているのを発見して・・・、それがなんだか見た事ある人で・・・
「・・・・・ハァハァ 」
「藤巻さん、大丈夫ですよ? 」
「藤巻・・・・?えっ?孝くん? 」
倒れていたのは紛れもなく孝くんで・・・・何があったか分からないが苦しそうにしていいる。
「大山くん、君の知り合いなのかな? 」
一緒に来ていた店の人が俺が見ている視線に気付いてくれた。
「・・・・はい、俺の友人で・・・こないだの事故でいま、ここに入院してるんです・・・・ 」
「こっちは大丈夫だから行ってあげなさい 」
「えっ・・・でも 」
「彼なんだろう?助けてくれたのは・・・。心配じゃないの? 」
「・・・心配ですけど・・・ 」
「いいから行きなさい 。休みなのに来てくれてありがとう。」
「はい、行ってきます 」
俺は、孝くんが運ばれていく担架に追いつき・・・
「あ、あの? 」
「あっ・・・・大山さん・・・。藤巻さん、大山さん無事ですよ? 」
「 ・・・・・ 」
「えっ(;゚Д゚)?無事って・・・。あの?孝くんどうして・・・ 」
「さっきまで散歩に行っていたんですが、少し熱があって早めに戻ってきたんです。・・・わたしが受付に行ってる間になぜか無理に動こうとしたみたいで・・ 」
「えっ・・・ 」
な、なんでそんなことに!?
「さっき運ばれたのが、大山さんのバイト先の従業員さんなんですって? 」
「・・・・あっ、はい。(さすが情報早いな) 」
「何かの拍子でそれを聞いて、もしかしたら運ばれたのが大山さんだと勘違いされたのではないでしょうか・・・。私の憶測ですけど・・ 」
「・・・・・!? 」
気を失ったままの孝くんを見つめて何も言えなくなってしまった。
「(孝くん・・・俺は大丈夫やで?) 」
「・・・・・ 」
「とにかく処置をしますね?大丈夫です。大山さんが無事だってわかったら安心すると思うのでそばにいてあげてくださいね 」
「・・・・はい 」
そして処置も終わり・・・しばらくして・・・
「・・・・あれ? 」
孝くんが目を覚ました。
よかった。
「!? 」
めちゃくちゃ驚いている笑
横を見ると、大山がいて・・
「孝くん?気がついた?気分どう? 」
なんて普通に答えていて・・・
「えっΣ(゚д゚;)な、なんで? 」
⤴プチパニック
大橋和也 「熱下がったみたいやね 」
と、俺のおでこに手を当てるが・・・
「大山、お前は大丈夫なのかよっ!イテテ・・・・ 」
と急に起き上がるし・・
「!?あっ、ちょっと、急に起きたらあかんやん・・・。傷開きかけたんやから・・・ 」
「なんでや!なんでおるんや!なんでなんともないんや! 」
と、ここで和の手を取った。
「いや、なんでって・・・。俺は大丈夫やで?(笑)火傷したのは俺やないから・・・(手・・繋いでるし・・・・///) 」
「へっ? 」
「大丈夫やないのは孝くんの方やん。まだまだ動けへんのに歩こうとするやなんて・・・ 」
「・・・・ 」
「心配してくれたのは嬉しいけど、無理はせんといて・・・。こっちが心配したから・・・ 」
「・・・・わ、わかった・・・ 」
(な、何をしようとしていたんだ?俺は)
また素直なふたりだ。
見つめあっちゃってるやん。
手、繋いだままやし。
「えーっと・・・・この後どうすれば? 」
手を繋いだまんまとまうすればいいかわからなくなってる2人。
付き合いたてのカップルか!っつーの!(By大)
そんなことになってたんや。2人、いい感じですね(By光)
告白し合うのさえ忘れてますね?
コンコン
Σ(///^/// )ビクッΣ( ˙꒳˙ ;).ᐟ .ᐟ
繋いでた手を咄嗟に離した2人!
「こんにちは 」
担当医がやってきて・・・初めて気づく2人。
「うわっ!恥ずっ何しようとしてた俺ら 」
⤴再び2人で一緒にプチパニック状態。
「もしかしてお取り込み中でした? 」
真っ赤になる2人に何かを察したみたいで?
「いえ、別に・・・ 」
声、揃ってるし・・・
「(このお医者さん見たことあるような?) 」
「あの時はどうも 」
「えっΣ(゚д゚;)あの時?(あの時っていつや) 」
⤴記憶にございません?孝くんだけパニック状態が継続。
「さっき聞いたんや・・・ 」
「えっΣ(゚д゚;)な、何を?何を聞いたんや! 」
「俺が風邪ひいた時に連れてきてくれた病院やったんやな。随分前だから思い出すのに俺も時間かかったけど・・ 」
「えーっと、何を聞いたんや・・・ 」
「孝くんがここに連れてきてくれた時に診てくれた先生やったんやってこと 」
「あの時のことは覚えてますよ? 」
とにっこりとする。
「えっΣ(゚д゚;)あ、あの・・・(・^・💦) 」
明らかに焦ってる孝くん 。
「(まさか俺に知られたくなかったんか?この焦りようは・・・) 」
「大山さんを病院に任せていくかと思われましたが、部屋が隣だから連れて帰ると仰って・・・ 」
「・・・・っ 」
「!?(そこまで言うたらあかんやん!!絶対バレたくなかったのに!) 」
もうバラされた以上何も言えねぇ状態となってしもたみたいやわ。
ドンマイ、孝くん。
「そうやったんやな 」
「いやだからな? 」
「これで謎は解けたから 」
「・・・・・謎? 」
これで何もかもわかった。
やっぱりあの時の人は孝くんで間違いない。
やっと繋がった。
────────────────────────
「・・・・うん・・・誰? 」
「大山、俺や・・・ 」
聞いたことある声やなーって思ってはいた。
「俺も知っとる人? 」
昴にも聞いたっけ?
「よく知ってるで?王子様なんちゃう?それか、足ながおじさん? 」
王子とか言ったり足ながおじさんって言ったり(笑)
「知ってるで?和も知っとる人やで? 」
ホンマに誰かはあの時は思い浮かばずいて・・・
「すぐ近くにいる大切な人の存在に気づかなあかんで? 」
「(ほんまや。すぐそばにおった) 」「(みんなが知ってて(特に大ちゃんと昴。大ちゃんがニヤついていたのはそのせいか?) 」
⤴よく覚えてるね
俺の家を知ってて、部屋に入ることも出来て・・・(お隣さんやから)
そんなことできるのは後にも先にも孝くんだけやったなんて。
「お前病み上がりやのにバイト行くんか? 」
「行くよ?やわやないはずやし・・・?じゃあ、行ってきます! 」
────────────────────────
あの時無意識に俺のおでこに手を当てたのは、熱がないか確かめるためやったん?
「(そっか。だからあの時熱計ってくれたんや! )」
「・・・・・(/// ^///) 」
もうバレてしまってまいってる孝くんはお手上げ状態になっている。
「孝くん、いまさらやけど、あの時はありがとう 」
お礼、やっといえたわ。
だから言うたやん!【お互い様】やって。
「・・・・もう、恥ずいからやめて・・ 」
「恥ずかしくないやん・・・ 」
あの声も、あの香水も・・・全部孝くんに繋がったんやから!!
それに気がつくまでどんだけ時間掛かっただろう。
俺は孝くんをからかいつつ笑っていた。
「誰か!救急車呼んでください! 」
よく通る大山くんの声が響いたのか・・・
? 「えっ?あれは藤巻と・・・大山くん? 」
「・・・えっ・・・ 」
隣にいた大学生が、よく知る名前を言ったから僕はその方を向き・・・
すぐさま駆けつけようとして肩を叩かれた。
あの中で彼らを知ってる人に出会うなんてどんだけの確率なんだよってくらいやった。
? 「君!2人の知り合い? 」
「・・・・はい・・・ 」
「救急車呼ぶのは任せて?君はあのふたりに声をかけてきて・・・ 」
「・・・・はい 」
そう救急車を呼んでくれたのはその大学生で、孝くんの友人達だったのだ。
たまたまみんな大学の帰りだったらしい。
そんな事実もありながら、それから2週間くらい経っていて、その友人たちもお見舞いに来てくれていたりした。
「ちょっと、大山・・・ここで寝るなって言うとるやん・・・ 」
「・・・・ん、もう少し・・」
「(寝言・・・) 」
みんなで交代でお見舞いに行く中、今日は俺がお見舞いに行く日で・・・前日徹夜したせいか、いつの間にか孝くんのベッドでうたた寝てしまっていた。
「こんにちは。あら、今日は大山さんの日?」
「・・・あっ・・・どうも 」
交代でお見舞いに来るからみんなの名前を覚えられてしまったらしい。
「ふふ、大山さんはよっぽど藤巻さんの事が心配なんですね。孝くんにいつか食べさせるんだーっていま、レシピを考えているみたいですよ? 」
「ったく、自分徹夜して(なぜ知ってる)ここに通って・・・からだ大丈夫なのかよ。ケガもまだ治ってないのに・・・。いくら丈夫だからって・・・ 」
「よっぽど藤巻さんの事が好きなんですね 」
と、ニヤつかれた気がするが・・・
「Σ(゚д゚;)好きって・・・(/// ^///) 」
⤴好きって言葉に過敏に反応して赤くなる孝くん。
あっ、自爆したな?
わかりやすい反応やで?
それからかわれるやつやから!
「ふふ(赤くなってる、可愛い) 」
⤴ほら、からかわれた
「いや、あの見なかったことにしてください(やべぇからかわれてる?いま、赤くなったのバレたやろうか) 」
⤴はいバレてます
そして、自覚。
「(いやいやいや。好きってそういう意味の好きやないよな?うん) 」
⤴自己完結
「あと、ほかのお仲間の皆さんも可愛らしい方ばかりで、仲のいいご兄弟みたいな関係なんですね!わたし、ファンになっちゃった。入れ替わってお見舞いに来てくれるなんてよっぽど皆さんも藤巻さんの事お好きなんですね。尊敬してるのかしら?ラビットセブン?って名前、素敵ですね 」
「・・・・あーはい 」
「(あら?こっちの好きには赤くならなかったわね) 」
⤴めっちゃ鋭い
「ラビットセブン・・・、なんかアイドルグループの名前みたい 」
「( ̄▽ ̄;)ハハ……確かに意外とみんな気に入っとる名前になったしな 」
「なにかきっかけが?」
「みんなお揃いのうさぎのキーホルダー持ってるんで・・・」
「あら、可愛い♡おそろいだなんて」
「・・・・・」
でもやっぱりこういうのって・・・
「男子でお揃いって有り得やんやろうか」
「全然ありですよ!わたしは大歓迎」
「あっ、そうですか」
なんだか看護婦の祐希さんは【BL】が好きなんか知らないが・・・・ものすごく嬉しそうなんやけども。
その様子に戸惑い気味の孝くんだった。
そして、少しづつだが、車椅子で移動できるまで回復してきていた。
散歩から帰ってきたある日、俺は途中でしんどくなり熱が出てしまった。
「藤巻さん、ちょっとここで待っててくださいね?少し熱があるみたいですから病室に戻ったら直ぐに寝てくださいね・・・ 」
「・・・・はい・・ハァハァ(微熱やったんやけどな・・・・) 」
そして周りから聞こえてきた声で・・・
「あの!レストランマリノの・・・ 」
「Σ(゚д゚;)えっ?今のレストランの名前って、確か大山のバイト先の・・・・ ?」
意識朦朧とする中何故かその名前だけは鮮明に聞こえて・・・"
「従業員が火傷を負ったそうですね 」
「ハァハァ・・・行かないと・・・ 」
ドサ・・・・
俺は車椅子から落ちてしまい・・・。
だけど、今日は起き上がることが出来ずにいて・・・・ 。
「・・・・あいつきっとつまずいて・・・ 」
火傷を負った従業員が大山だと勝手に思い込んでいたから・・・・。
その連絡があった訳やないのに。
そこにはちゃんと大山の姿があったのに・・・ !
「お願いします 」
「お願いします・・・・ 」
そこに和の姿があると、いまの孝くんには見えてなかったみたいや。
「・・・・・ 」
「ちょっと!?藤巻さん?まだ、ダメですよ!まさか歩こうとしたんですか? 」
「・・・・だって・・・大山が・・・ 」
「えっ?大山さん? (大山さんなら確か・・あそこに)」
上手く立てず・・・俺は気絶してしまった。
「藤巻さん!!しっかりしてください!佐久間さん、担架持ってきて? 」
佐久間 「はい! 」
一方、和はたまたまみた視線の先に患者が倒れているのを発見して・・・、それがなんだか見た事ある人で・・・
「・・・・・ハァハァ 」
「藤巻さん、大丈夫ですよ? 」
「藤巻・・・・?えっ?孝くん? 」
倒れていたのは紛れもなく孝くんで・・・・何があったか分からないが苦しそうにしていいる。
「大山くん、君の知り合いなのかな? 」
一緒に来ていた店の人が俺が見ている視線に気付いてくれた。
「・・・・はい、俺の友人で・・・こないだの事故でいま、ここに入院してるんです・・・・ 」
「こっちは大丈夫だから行ってあげなさい 」
「えっ・・・でも 」
「彼なんだろう?助けてくれたのは・・・。心配じゃないの? 」
「・・・心配ですけど・・・ 」
「いいから行きなさい 。休みなのに来てくれてありがとう。」
「はい、行ってきます 」
俺は、孝くんが運ばれていく担架に追いつき・・・
「あ、あの? 」
「あっ・・・・大山さん・・・。藤巻さん、大山さん無事ですよ? 」
「 ・・・・・ 」
「えっ(;゚Д゚)?無事って・・・。あの?孝くんどうして・・・ 」
「さっきまで散歩に行っていたんですが、少し熱があって早めに戻ってきたんです。・・・わたしが受付に行ってる間になぜか無理に動こうとしたみたいで・・ 」
「えっ・・・ 」
な、なんでそんなことに!?
「さっき運ばれたのが、大山さんのバイト先の従業員さんなんですって? 」
「・・・・あっ、はい。(さすが情報早いな) 」
「何かの拍子でそれを聞いて、もしかしたら運ばれたのが大山さんだと勘違いされたのではないでしょうか・・・。私の憶測ですけど・・ 」
「・・・・・!? 」
気を失ったままの孝くんを見つめて何も言えなくなってしまった。
「(孝くん・・・俺は大丈夫やで?) 」
「・・・・・ 」
「とにかく処置をしますね?大丈夫です。大山さんが無事だってわかったら安心すると思うのでそばにいてあげてくださいね 」
「・・・・はい 」
そして処置も終わり・・・しばらくして・・・
「・・・・あれ? 」
孝くんが目を覚ました。
よかった。
「!? 」
めちゃくちゃ驚いている笑
横を見ると、大山がいて・・
「孝くん?気がついた?気分どう? 」
なんて普通に答えていて・・・
「えっΣ(゚д゚;)な、なんで? 」
⤴プチパニック
大橋和也 「熱下がったみたいやね 」
と、俺のおでこに手を当てるが・・・
「大山、お前は大丈夫なのかよっ!イテテ・・・・ 」
と急に起き上がるし・・
「!?あっ、ちょっと、急に起きたらあかんやん・・・。傷開きかけたんやから・・・ 」
「なんでや!なんでおるんや!なんでなんともないんや! 」
と、ここで和の手を取った。
「いや、なんでって・・・。俺は大丈夫やで?(笑)火傷したのは俺やないから・・・(手・・繋いでるし・・・・///) 」
「へっ? 」
「大丈夫やないのは孝くんの方やん。まだまだ動けへんのに歩こうとするやなんて・・・ 」
「・・・・ 」
「心配してくれたのは嬉しいけど、無理はせんといて・・・。こっちが心配したから・・・ 」
「・・・・わ、わかった・・・ 」
(な、何をしようとしていたんだ?俺は)
また素直なふたりだ。
見つめあっちゃってるやん。
手、繋いだままやし。
「えーっと・・・・この後どうすれば? 」
手を繋いだまんまとまうすればいいかわからなくなってる2人。
付き合いたてのカップルか!っつーの!(By大)
そんなことになってたんや。2人、いい感じですね(By光)
告白し合うのさえ忘れてますね?
コンコン
Σ(///^/// )ビクッΣ( ˙꒳˙ ;).ᐟ .ᐟ
繋いでた手を咄嗟に離した2人!
「こんにちは 」
担当医がやってきて・・・初めて気づく2人。
「うわっ!恥ずっ何しようとしてた俺ら 」
⤴再び2人で一緒にプチパニック状態。
「もしかしてお取り込み中でした? 」
真っ赤になる2人に何かを察したみたいで?
「いえ、別に・・・ 」
声、揃ってるし・・・
「(このお医者さん見たことあるような?) 」
「あの時はどうも 」
「えっΣ(゚д゚;)あの時?(あの時っていつや) 」
⤴記憶にございません?孝くんだけパニック状態が継続。
「さっき聞いたんや・・・ 」
「えっΣ(゚д゚;)な、何を?何を聞いたんや! 」
「俺が風邪ひいた時に連れてきてくれた病院やったんやな。随分前だから思い出すのに俺も時間かかったけど・・ 」
「えーっと、何を聞いたんや・・・ 」
「孝くんがここに連れてきてくれた時に診てくれた先生やったんやってこと 」
「あの時のことは覚えてますよ? 」
とにっこりとする。
「えっΣ(゚д゚;)あ、あの・・・(・^・💦) 」
明らかに焦ってる孝くん 。
「(まさか俺に知られたくなかったんか?この焦りようは・・・) 」
「大山さんを病院に任せていくかと思われましたが、部屋が隣だから連れて帰ると仰って・・・ 」
「・・・・っ 」
「!?(そこまで言うたらあかんやん!!絶対バレたくなかったのに!) 」
もうバラされた以上何も言えねぇ状態となってしもたみたいやわ。
ドンマイ、孝くん。
「そうやったんやな 」
「いやだからな? 」
「これで謎は解けたから 」
「・・・・・謎? 」
これで何もかもわかった。
やっぱりあの時の人は孝くんで間違いない。
やっと繋がった。
────────────────────────
「・・・・うん・・・誰? 」
「大山、俺や・・・ 」
聞いたことある声やなーって思ってはいた。
「俺も知っとる人? 」
昴にも聞いたっけ?
「よく知ってるで?王子様なんちゃう?それか、足ながおじさん? 」
王子とか言ったり足ながおじさんって言ったり(笑)
「知ってるで?和も知っとる人やで? 」
ホンマに誰かはあの時は思い浮かばずいて・・・
「すぐ近くにいる大切な人の存在に気づかなあかんで? 」
「(ほんまや。すぐそばにおった) 」「(みんなが知ってて(特に大ちゃんと昴。大ちゃんがニヤついていたのはそのせいか?) 」
⤴よく覚えてるね
俺の家を知ってて、部屋に入ることも出来て・・・(お隣さんやから)
そんなことできるのは後にも先にも孝くんだけやったなんて。
「お前病み上がりやのにバイト行くんか? 」
「行くよ?やわやないはずやし・・・?じゃあ、行ってきます! 」
────────────────────────
あの時無意識に俺のおでこに手を当てたのは、熱がないか確かめるためやったん?
「(そっか。だからあの時熱計ってくれたんや! )」
「・・・・・(/// ^///) 」
もうバレてしまってまいってる孝くんはお手上げ状態になっている。
「孝くん、いまさらやけど、あの時はありがとう 」
お礼、やっといえたわ。
だから言うたやん!【お互い様】やって。
「・・・・もう、恥ずいからやめて・・ 」
「恥ずかしくないやん・・・ 」
あの声も、あの香水も・・・全部孝くんに繋がったんやから!!
それに気がつくまでどんだけ時間掛かっただろう。
俺は孝くんをからかいつつ笑っていた。
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