Timeless Love~君の隣で~

藤原葉月

文字の大きさ
上 下
52 / 58
第2章

第21話

しおりを挟む
そうあの時救急車呼んでくれたのは・・・ 

 「誰か!救急車呼んでください! 」

よく通る大山くんの声が響いたのか・・・ 

? 「えっ?あれは藤巻と・・・大山くん? 」

「・・・えっ・・・ 」

隣にいた大学生が、よく知る名前を言ったから僕はその方を向き・・・ 

すぐさま駆けつけようとして肩を叩かれた。
あの中で彼らを知ってる人に出会うなんてどんだけの確率なんだよってくらいやった。 

? 「君!2人の知り合い? 」

 「・・・・はい・・・ 」

 「救急車呼ぶのは任せて?君はあのふたりに声をかけてきて・・・ 」

「・・・・はい 」

そう救急車を呼んでくれたのはその大学生で、孝くんの友人達だったのだ。
たまたまみんな大学の帰りだったらしい。 

そんな事実もありながら、それから2週間くらい経っていて、その友人たちもお見舞いに来てくれていたりした。

 「ちょっと、大山・・・ここで寝るなって言うとるやん・・・ 」

「・・・・ん、もう少し・・」 

 「(寝言・・・) 」

みんなで交代でお見舞いに行く中、今日は俺がお見舞いに行く日で・・・前日徹夜したせいか、いつの間にか孝くんのベッドでうたた寝てしまっていた。 

 「こんにちは。あら、今日は大山さんの日?」

「・・・あっ・・・どうも 」

交代でお見舞いに来るからみんなの名前を覚えられてしまったらしい。 

「ふふ、大山さんはよっぽど藤巻さんの事が心配なんですね。孝くんにいつか食べさせるんだーっていま、レシピを考えているみたいですよ? 」

「ったく、自分徹夜して(なぜ知ってる)ここに通って・・・からだ大丈夫なのかよ。ケガもまだ治ってないのに・・・。いくら丈夫だからって・・・ 」
「よっぽど藤巻さんの事が好きなんですね 」

と、ニヤつかれた気がするが・・・ 

 「Σ(゚д゚;)好きって・・・(/// ^///) 」

⤴好きって言葉に過敏に反応して赤くなる孝くん。
あっ、自爆したな? 
わかりやすい反応やで?
それからかわれるやつやから!

「ふふ(赤くなってる、可愛い) 」

⤴ほら、からかわれた

「いや、あの見なかったことにしてください(やべぇからかわれてる?いま、赤くなったのバレたやろうか) 」

⤴はいバレてます 
そして、自覚。

 「(いやいやいや。好きってそういう意味の好きやないよな?うん) 」

⤴自己完結 
「あと、ほかのお仲間の皆さんも可愛らしい方ばかりで、仲のいいご兄弟みたいな関係なんですね!わたし、ファンになっちゃった。入れ替わってお見舞いに来てくれるなんてよっぽど皆さんも藤巻さんの事お好きなんですね。尊敬してるのかしら?ラビットセブン?って名前、素敵ですね 」

 「・・・・あーはい 」

「(あら?こっちの好きには赤くならなかったわね) 」

⤴めっちゃ鋭い 

「ラビットセブン・・・、なんかアイドルグループの名前みたい 」
「( ̄▽ ̄;)ハハ……確かに意外とみんな気に入っとる名前になったしな 」
「なにかきっかけが?」
「みんなお揃いのうさぎのキーホルダー持ってるんで・・・」


「あら、可愛い♡おそろいだなんて」

「・・・・・」

でもやっぱりこういうのって・・・
「男子でお揃いって有り得やんやろうか」

「全然ありですよ!わたしは大歓迎」

「あっ、そうですか」

なんだか看護婦の祐希さんは【BL】が好きなんか知らないが・・・・ものすごく嬉しそうなんやけども。

その様子に戸惑い気味の孝くんだった。

そして、少しづつだが、車椅子で移動できるまで回復してきていた。 

散歩から帰ってきたある日、俺は途中でしんどくなり熱が出てしまった。 

「藤巻さん、ちょっとここで待っててくださいね?少し熱があるみたいですから病室に戻ったら直ぐに寝てくださいね・・・ 」

「・・・・はい・・ハァハァ(微熱やったんやけどな・・・・) 」

そして周りから聞こえてきた声で・・・ 

 「あの!レストランマリノの・・・ 」

「Σ(゚д゚;)えっ?今のレストランの名前って、確か大山のバイト先の・・・・ ?」

意識朦朧とする中何故かその名前だけは鮮明に聞こえて・・・"

 「従業員が火傷を負ったそうですね 」

 「ハァハァ・・・行かないと・・・ 」

ドサ・・・・

俺は車椅子から落ちてしまい・・・。
だけど、今日は起き上がることが出来ずにいて・・・・ 。

 「・・・・あいつきっとつまずいて・・・ 」

火傷を負った従業員が大山だと勝手に思い込んでいたから・・・・。

その連絡があった訳やないのに。




そこにはちゃんと大山の姿があったのに・・・ !

「お願いします 」

 「お願いします・・・・ 」

そこに和の姿があると、いまの孝くんには見えてなかったみたいや。 

 「・・・・・ 」

「ちょっと!?藤巻さん?まだ、ダメですよ!まさか歩こうとしたんですか? 」

 「・・・・だって・・・大山が・・・ 」

「えっ?大山さん? (大山さんなら確か・・あそこに)」

上手く立てず・・・俺は気絶してしまった。 

「藤巻さん!!しっかりしてください!佐久間さん、担架持ってきて? 」

佐久間 「はい! 」

一方、和はたまたまみた視線の先に患者が倒れているのを発見して・・・、それがなんだか見た事ある人で・・・ 

「・・・・・ハァハァ 」

「藤巻さん、大丈夫ですよ? 」

 「藤巻・・・・?えっ?孝くん? 」

倒れていたのは紛れもなく孝くんで・・・・何があったか分からないが苦しそうにしていいる。 

「大山くん、君の知り合いなのかな? 」
一緒に来ていた店の人が俺が見ている視線に気付いてくれた。


 「・・・・はい、俺の友人で・・・こないだの事故でいま、ここに入院してるんです・・・・ 」

「こっちは大丈夫だから行ってあげなさい 」

「えっ・・・でも 」

「彼なんだろう?助けてくれたのは・・・。心配じゃないの? 」

 「・・・心配ですけど・・・ 」

「いいから行きなさい 。休みなのに来てくれてありがとう。」

「はい、行ってきます 」

俺は、孝くんが運ばれていく担架に追いつき・・・ 

「あ、あの? 」

「あっ・・・・大山さん・・・。藤巻さん、大山さん無事ですよ? 」

「 ・・・・・ 」

「えっ(;゚Д゚)?無事って・・・。あの?孝くんどうして・・・ 」

「さっきまで散歩に行っていたんですが、少し熱があって早めに戻ってきたんです。・・・わたしが受付に行ってる間になぜか無理に動こうとしたみたいで・・ 」

「えっ・・・ 」

な、なんでそんなことに!?


「さっき運ばれたのが、大山さんのバイト先の従業員さんなんですって? 」

「・・・・あっ、はい。(さすが情報早いな) 」

「何かの拍子でそれを聞いて、もしかしたら運ばれたのが大山さんだと勘違いされたのではないでしょうか・・・。私の憶測ですけど・・ 」

「・・・・・!? 」

気を失ったままの孝くんを見つめて何も言えなくなってしまった。 

「(孝くん・・・俺は大丈夫やで?) 」

「・・・・・ 」

「とにかく処置をしますね?大丈夫です。大山さんが無事だってわかったら安心すると思うのでそばにいてあげてくださいね 」

 「・・・・はい 」

そして処置も終わり・・・しばらくして・・・ 

 「・・・・あれ? 」

孝くんが目を覚ました。
よかった。 



「!? 」

めちゃくちゃ驚いている笑

横を見ると、大山がいて・・ 



「孝くん?気がついた?気分どう? 」

なんて普通に答えていて・・・


「えっΣ(゚д゚;)な、なんで? 」

⤴プチパニック 

大橋和也 「熱下がったみたいやね 」

と、俺のおでこに手を当てるが・・・ 

「大山、お前は大丈夫なのかよっ!イテテ・・・・ 」

と急に起き上がるし・・ 

 「!?あっ、ちょっと、急に起きたらあかんやん・・・。傷開きかけたんやから・・・ 」

 「なんでや!なんでおるんや!なんでなんともないんや! 」

と、ここで和の手を取った。 

「いや、なんでって・・・。俺は大丈夫やで?(笑)火傷したのは俺やないから・・・(手・・繋いでるし・・・・///) 」

「へっ? 」

 「大丈夫やないのは孝くんの方やん。まだまだ動けへんのに歩こうとするやなんて・・・ 」

「・・・・ 」

「心配してくれたのは嬉しいけど、無理はせんといて・・・。こっちが心配したから・・・ 」

 「・・・・わ、わかった・・・ 」


(な、何をしようとしていたんだ?俺は)

また素直なふたりだ。
見つめあっちゃってるやん。
手、繋いだままやし。

「えーっと・・・・この後どうすれば? 」
 手を繋いだまんまとまうすればいいかわからなくなってる2人。
付き合いたてのカップルか!っつーの!(By大)

そんなことになってたんや。2人、いい感じですね(By光)


告白し合うのさえ忘れてますね?


コンコン 



Σ(///^/// )ビクッ‪Σ( ˙꒳​˙ ;).ᐟ .ᐟ 

繋いでた手を咄嗟に離した2人! 

 「こんにちは 」
担当医がやってきて・・・初めて気づく2人。

 「うわっ!恥ずっ何しようとしてた俺ら 」

⤴再び2人で一緒にプチパニック状態。 

「もしかしてお取り込み中でした? 」

真っ赤になる2人に何かを察したみたいで? 

 「いえ、別に・・・ 」

声、揃ってるし・・・ 

「(このお医者さん見たことあるような?) 」
「あの時はどうも 」

 「えっΣ(゚д゚;)あの時?(あの時っていつや) 」

⤴記憶にございません?孝くんだけパニック状態が継続。 

「さっき聞いたんや・・・ 」

 「えっΣ(゚д゚;)な、何を?何を聞いたんや! 」

 「俺が風邪ひいた時に連れてきてくれた病院やったんやな。随分前だから思い出すのに俺も時間かかったけど・・ 」

「えーっと、何を聞いたんや・・・ 」

「孝くんがここに連れてきてくれた時に診てくれた先生やったんやってこと 」
 「あの時のことは覚えてますよ? 」

とにっこりとする。


「えっΣ(゚д゚;)あ、あの・・・(・^・💦) 」

明らかに焦ってる孝くん 。
 「(まさか俺に知られたくなかったんか?この焦りようは・・・) 」



「大山さんを病院に任せていくかと思われましたが、部屋が隣だから連れて帰ると仰って・・・ 」

「・・・・っ 」

 「!?(そこまで言うたらあかんやん!!絶対バレたくなかったのに!) 」

もうバラされた以上何も言えねぇ状態となってしもたみたいやわ。
ドンマイ、孝くん。 

「そうやったんやな 」

 「いやだからな? 」

 「これで謎は解けたから 」

「・・・・・謎? 」

これで何もかもわかった。
やっぱりあの時の人は孝くんで間違いない。


やっと繋がった。


────────────────────────
「・・・・うん・・・誰? 」

 「大山、俺や・・・ 」

聞いたことある声やなーって思ってはいた。 

「俺も知っとる人? 」

昴にも聞いたっけ?


 「よく知ってるで?王子様なんちゃう?それか、足ながおじさん? 」

王子とか言ったり足ながおじさんって言ったり(笑) 

 「知ってるで?和も知っとる人やで? 」

ホンマに誰かはあの時は思い浮かばずいて・・・ 

「すぐ近くにいる大切な人の存在に気づかなあかんで? 」

 「(ほんまや。すぐそばにおった) 」「(みんなが知ってて(特に大ちゃんと昴。大ちゃんがニヤついていたのはそのせいか?) 」

⤴よく覚えてるね 

俺の家を知ってて、部屋に入ることも出来て・・・(お隣さんやから) 

そんなことできるのは後にも先にも孝くんだけやったなんて。 

 「お前病み上がりやのにバイト行くんか? 」

「行くよ?やわやないはずやし・・・?じゃあ、行ってきます! 」

────────────────────────

あの時無意識に俺のおでこに手を当てたのは、熱がないか確かめるためやったん? 

 「(そっか。だからあの時熱計ってくれたんや! )」

 「・・・・・(/// ^///) 」

もうバレてしまってまいってる孝くんはお手上げ状態になっている。 
「孝くん、いまさらやけど、あの時はありがとう 」

お礼、やっといえたわ。
だから言うたやん!【お互い様】やって。 

「・・・・もう、恥ずいからやめて・・ 」

「恥ずかしくないやん・・・ 」

あの声も、あの香水も・・・全部孝くんに繋がったんやから!!



それに気がつくまでどんだけ時間掛かっただろう。
俺は孝くんをからかいつつ笑っていた。 

しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

そんなの真実じゃない

イヌノカニ
BL
引きこもって四年、生きていてもしょうがないと感じた主人公は身の周りの整理し始める。自分の部屋に溢れる幼馴染との思い出を見て、どんなパソコンやスマホよりも自分の事を知っているのは幼馴染だと気付く。どうにかして彼から自分に関する記憶を消したいと思った主人公は偶然見た広告の人を意のままに操れるというお香を手に幼馴染に会いに行くが———? 彼は本当に俺の知っている彼なのだろうか。 ============== 人の証言と記憶の曖昧さをテーマに書いたので、ハッキリとせずに終わります。

初恋はおしまい

佐治尚実
BL
高校生の朝好にとって卒業までの二年間は奇跡に満ちていた。クラスで目立たず、一人の時間を大事にする日々。そんな朝好に、クラスの頂点に君臨する修司の視線が絡んでくるのが不思議でならなかった。人気者の彼の一方的で執拗な気配に朝好の気持ちは高ぶり、ついには卒業式の日に修司を呼び止める所までいく。それも修司に無神経な言葉をぶつけられてショックを受ける。彼への思いを知った朝好は成人式で修司との再会を望んだ。 高校時代の初恋をこじらせた二人が、成人式で再会する話です。珍しく攻めがツンツンしています。 ※以前投稿した『初恋はおしまい』を大幅に加筆修正して再投稿しました。現在非公開の『初恋はおしまい』にお気に入りや♡をくださりありがとうございました!こちらを読んでいただけると幸いです。 今作は個人サイト、各投稿サイトにて掲載しています。

黄色い水仙を君に贈る

えんがわ
BL
────────── 「ねぇ、別れよっか……俺たち……。」 「ああ、そうだな」 「っ……ばいばい……」 俺は……ただっ…… 「うわああああああああ!」 君に愛して欲しかっただけなのに……

年越しチン玉蕎麦!!

ミクリ21
BL
チン玉……もちろん、ナニのことです。

尊敬している先輩が王子のことを口説いていた話

天使の輪っか
BL
新米騎士として王宮に勤めるリクの教育係、レオ。 レオは若くして団長候補にもなっている有力団員である。 ある日、リクが王宮内を巡回していると、レオが第三王子であるハヤトを口説いているところに遭遇してしまった。 リクはこの事を墓まで持っていくことにしたのだが......?

イケメンに惚れられた俺の話

モブです(病み期)
BL
歌うことが好きな俺三嶋裕人(みしまゆうと)は、匿名動画投稿サイトでユートとして活躍していた。 こんな俺を芸能事務所のお偉いさんがみつけてくれて俺はさらに活動の幅がひろがった。 そんなある日、最近人気の歌い手である大斗(だいと)とユニットを組んでみないかと社長に言われる。 どんなやつかと思い、会ってみると……

さよならの合図は、

15
BL
君の声。

美人に告白されたがまたいつもの嫌がらせかと思ったので適当にOKした

亜桜黄身
BL
俺の学校では俺に付き合ってほしいと言う罰ゲームが流行ってる。 カースト底辺の卑屈くんがカースト頂点の強気ド美人敬語攻めと付き合う話。 (悪役モブ♀が出てきます) (他サイトに2021年〜掲載済)

処理中です...