Timeless Love~君の隣で~

藤原葉月

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第1章

第13話

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何もしなくても朝はやってくる。 

 「よし、行くか!! 」

昨日泣き腫らした顔を隠すために
顔を洗って歯磨きをし、いつもどおり身支度をする。 

「よし、出発!いつも通りしやな 」

ガチャ

ドアを開けると同時に孝くんも部屋から出てきて・・・ 

「大山、おはよう・・・・。あのさ・・・昨日は・・・ 」

珍しく孝くんから声をかけてきてくれた。

昨日のことを謝ろうとしてくれてるんやろうけどそれを遮るように 、

 「孝くん、おっはー! 」

いつものボリュームで挨拶。


「うわっ!うるさっ 」

いつもの答えが返ってきた。

良かった・・・。

いつも通りや・・・。 

「はよ行かなまた遅れるで!どっちが先に着くか勝負や! 」
 「って、おい、コラ待て!ずるいぞ!ってか怒ってないんかいっ!! 」

「えー?なんのことかなぁ? 」

・・・・あいつはいつも通りの態度や。


怒ってないんか?

ってか泣いてたやん !
こっちは謝ろうとしとるのになんなんや!


あいつはいつもより瞬足で自転車を漕ぎ始めた。

だけどいつも通りの大山に俺はいつの間にかホッとしていた。 

「・・・・・ 」

 「(俺は今の関係でいたいんや )」

2人は同じことをこの時思っていた。 

「(でも、この気持ちはしばらくしまっておこう・・・・) 」

 「ちょっ、大山!待てやー!! 」

「早く早く!! 」

結局一緒に電車乗るとか。


そしていつも通り2人がそれぞれ降りる駅で 、

 「じゃあ、また放課後な・・・ 」

 「うん、じゃあね 」

俺は先に降りて孝くんを見送る。

電車のドアが閉まっても俺は高橋くんに手を振り続けていた。

いつも通り、いや?いつもより仲良く別れた2人だった。


そして、いつの間にか丈くんたちと出会ってから3ヶ月が過ぎようとしていた。 

「和、もうすぐ夏休みやな 」

「そうやな!楽しみやな !大学に入っての初めての夏休みや」

「なぁ?サークルのみんなで旅行行かへん?大学生は夏休み長いし!7月はタッキー、8月は光、和、昴くんの誕生日あるし・・・みんなのお祝い兼ねてさ!合同誕生会みたいな 」

「ええの? 」

 「ええのええの!和は大事なメンバーの一員になったんやし!歓迎会の延長や! 」

「いいですね!それは大賛成!楽しそうです 」

⤴話を聞いていたらしい 

「あはは!そうやろ? 高校生組も参加してな?そして旅館の予約は畑野に任せなさい! 」

ドンと胸を叩く大ちゃんだが、じぶんで自分を叩いて、それが力加減が強かったみたいで(笑) 

 「ケホ 」

とむせていた(笑) 

 「大丈夫か?(笑)けど、頼りにしてます 」

 「あはは!大ちゃん、可愛い 」

 「可愛いやろー? 」

 「・・・・・ 」

「可愛いっす!いまのカメラに押えましたから 」

「ちょっ!それやめて・・・ 恥ずかしいから」

「(笑) 」

 「ほな、日付は改めてみんなの予定を聞いてから決めるわ 」

「今から楽しみやわ 」

「ホンマやな! 初めての7人旅やな!」

「大ちゃんとまた、一緒におれるから嬉しいわー!! 」

「おれもや!! 」

2人は、いつものハグをした。 

 「・・・・・・・(いつものハグ、激しすぎやろ。ってかそこ、ハグするとこなん?) 」
 「・・・・・ 」  

会話に入りきれてない昴くんに誰も気づかず・・・・。


そんな会話が繰り広げられていた。

ここにいない孝くんも来てくれるやろうか? 

「・・・・(孝くんも来てくれるよな?) 」

密かな楽しみになっている自分がいた。 

そんなある日・・・ 

「ねっ!和くん! 」

「渚ちゃん・・・どうしたん?か、和くんやなんて 」

休み時間に声をかけてきたのは渚ちゃんで、
「和樹くんじゃなくて、和くんって呼んでいい?」

「別に構わんけど・・・」


「和くんってさ・・・今、付き合ってる子とかいるの? 」

「えっ(ドキン)お、おらんけど💦 」

「(付き合ってる人いないんだ) じゃあ、好きな子は?気になる子とか・・・・ 」

「えっΣ(゚д゚;)好きな子? 」

さらにドギマギする質問をしてきた渚ちゃん。 

「好きな子ぐらいいるんでしょ? 」

「・・・・あー、好きな人・・・いや、好きな子も付き合ってる子も、気になる子もおらんよ?うん(嘘やけど・・・) 」

「(言い直したってことは、いるんだ) 」

⤴鋭い。


「なに?急に・・・・ 」

「じゃあさぁ・・・合コンに行かない? 」

「でも俺、このあとサークルあるし・・ 」

「そっか、ダンスサークルに入ってるんだっけ? 」

「よく知っとるな。あっ、でも大学のやないけどな。男ばっかりやけど・・・ 」

「合コンは今からじゃないよ(笑)今度の日曜日、暇? 」

「・・・・・日曜日か。バイトは休みやし、サークルもないから予定はないけど・・・ 」

 「じゃあ、合コンするみんなでバーベキューするんだけどー。男手が足りないらしくて・・・。(本当は頼りないやつばっかりだから)来てくれない?お願い(>人<;) 」

そう手を合わせてくる渚ちゃん。 

 「いやでも、俺なんかほらお酒まだ飲めやんやん ?」

「それはみんなもだよー(笑)私もだし。まぁ、一部飲める人も来るみたいだけど・・・。和也くんって、料理できるよね? 」

 「するけど、俺つまらんやつやで? 」

「なんでつまらないって勝手に決めるの?それに、ちゃんとした彼女作るチャンスだよ? 」

 「・・・・・・(彼女・・・) 」

「お願い!いるだけでもいいから! (-人-)」

 「・・・・・・わかった・・・ 」

「ほんとに?やったぁ!ありがとう 」
となぜか手を握られる。



あまり乗り気ではなかった。

でも・・・・【好きな人も、気になる人もいない】と俺は嘘をついてしまった。

そしてその合コンに誘われたことをサークルのみんなに報告すると・・・?


「えー?合コン、憧れてます 」


目をキラキラさせてるのはタッキーやった。

「そういうと思ってたよ、タッキーくんは。安心して、タッキーくんやったら大学生や、社会人になったらきっと、いや絶対誘って貰えるわ。もう少しの辛抱や !なにせイケメンくんやしな」

「ええなぁ、合コン。俺も憧れてます 」

大橋和也 「涼太も、もう少し我慢やな 。涼太みたいなイケメンなら誘われるの間違いないから」

「俺は、みんなの写真撮りたいから 、カメラマンだけやってるかも」

 「(笑)あはは。光は? 」

 「・・・・・僕はいいです。 誘われても断ります」
と塩対応な答えが帰ってきた。


「・・・・・ (なんか光らしからぬこたえやな)」

「へぇ?バーベキューしながらの合コン?ええやん。どこかの大学生たちと交流できるわけやろ?
まぁ、お酒飲むようになってからの方が楽しそうやけど?俺も憧れるなぁ・・・ 」

「そうやろ?大ちゃんもそう思うやろ?俺もそう思うんや。それに、どこの大学生と交流できるか聞いてなくて・・・。なぁ?大ちゃん、一緒に行ってくれやん?俺一人じゃ不安なんやわ 」

 「この日曜日やろ?俺、用事あるんやわ。ごめん!🙏 」

「そっか・・・ 」

 「孝くんには聞いたん?参加してくれそう ?」

「・・・・うん、聞いた。そしたらな ?」

 「興味無い。あと、用事あるわ。ひとりで頑張れ 」

「って言われたんや。そんな言い方せんでもええよな( - - `)ハァ… 」

なぜだかシュンとする和。
もしかして、孝くんの方に一緒に行って欲しかったんやろか? 

「冷たいなぁ・・・ (でも、孝くんの気持ちちょっとわかるかも。好きな人が合コンに参加するやなんてちょっと耐えられんから))

「はい!(˙꒳˙ก̀)ハーイじゃあ、僕行きます! 」

⤴興味津々。
行く気満々 なタッキー。


「いや、いくらなんでも現役高校生はあかんやろー 」

 「ぇ━(*´・д・)━!!! 」

「未成年やのに、ええんやろか?俺なんかといてもつまらんって言うたんやけど・・。断ればよかったかな 」

「ほら、そこ・・・ 」

 「えっΣ(゚д゚;) 」

「和の悪い癖やで? 」

「悪い癖? 」

「すぐ【なんか】を付ける 」

「・・・・・ 」

「誘ってくれた渚ちゃん・・・やっけ ?」

「・・・・うん 」

「はっすんが料理上手なん知っててくれたんやろ?少なくともさ、見とってくれとる子がおるってことやん? 」

 「そうやけど・・・ 」

西「その腕前を見せたらさ、和にすぐ惚れるわ 」
 「えー?そうなんかなぁ? 」

なんやかんや嬉しそうな反応する和。嫌がってないってことやな。 

 「そう、だから自信もって行ってこい! 」

 「じゃあさぁ・・・上手くいかんかったら慰めてくれる? 」

 「おー!当たり前やん!いくらでも慰めたろ! 」

「・・・・・大ちゃん・・・ 」

「ん? 」

 「大好きやー 」

と、ハグしてきた和。
ちょっ・・・みんな見とる・・・ 。
いや、何回かしてきたけど・・・・。

 「・・・・・・・ 」

このハグシーンをそろそろ見飽きてきた3人と・・・ 
 「・・・・・(な、なんで?なんでいつも2人はハグするん?) 」

2人の様子を、実は複雑な気持ちで見ている昴くんであった。

あれ?孝くんは?

バイトが入ってしまったみたいで早々といなくなってしまっていた。 

そしてなんやかんやで日曜日がやってきてしもた。

そして・・・ 

 「遅れてすみません 」

みんな一通り自己紹介を終えたあとで遅れてきた人がいた。

なぁんか聞いたことある声やな。

その遅れてきた人の顔を見ると? 

「えっΣ(゚д゚;)孝くん!? 」

「あれ?彼、この前の・・・・ 」

 「えっΣ(゚д゚;)お、大山? 」

そこに現れたのは、なんと孝くんやった。



興味無い言うてたのに。
用事あるって断ってきた癖に・・・。

なんで? 

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