50 / 173
2
24
しおりを挟む
ふんふふーん。
昨日魔法を使えた事が嬉しくて、スキップをしながら登校してる。
今日は昨日の事で何があるかわからなかったから先に学院に行ってもらうようにと、前日にハルト様に伝えていたので今日は1人で登校だ。
久々の1人の登校だったから好きに動けているけど、そろそろ不審な人として見られる視線に耐えられなかったから普通に歩くようにした。
元々ラグくんを抱っこしている姿ですら、嫌な視線に晒されることも多いから慣れているっちゃいるけど。
不審な目は普段の視線とは別だからちょっと恥ずかしかった。
教室に入るとハルト様の最早タックルに似たものを受けた。
今までとは違ってグホッとなる感覚はなくて、ちょっと後ろによろめくだけで済んだ。
ハルト様もレザリアが言っていた事を覚えていてくれた。
それでもそこそこ勢い強いんだけどね。
「ネヴィが無事でよかったよ。魔法使えた?」
「ハルト様心配してくれてありがとう。魔法無事に使えるようになったよ」
「へへっ、よかった。ネヴィが魔法を使えてよかった」
ふにゃっと笑うハルト様が可愛くて、よしよしと頭を撫でると手のひらに頭を擦り付けて、もっと撫でてと催促してきたので沢山ハルト様を撫でた。
ふわふわで、少し癖っ毛だけど撫でがいのある髪も一緒に撫でるのを楽しんだ。
「そこ、すでに授業の始まりの鐘が鳴っているが?」
レラッサ先生の声に驚いて跳ね上がった。
声のした方に向くとレラッサ先生はにっこりと笑っていた。
女性って笑顔だけでこう圧倒させる感じを醸し出せるのはなんでなんだろう。
大人しく自分の席に着いた。
「問題児も着席したようだし授業を始めようか」
レラッサ先生は何事もなかったかのように授業を始めた。
午前の授業は魔法と魔法陣との違いについてという内容だった。
魔法陣は魔力量が少ない人でもどんな魔法でも利用できるというものである。
簡単にして頂いた説明によると、普通の魔法で火種を使用すると10の魔力を消費するが、魔法陣を使用して火種を使用すると5の魔力で済むということだ。
例として挙げただけで、魔法陣の完成度によって魔力消費量が左右される。
魔法陣の出来が悪ければ10の魔力を使用する可能性があるし、出来が良ければ1の魔力で済むというものである。
なので精度の良い魔法陣は高価になるし、精度の悪い魔法陣は安価になる事が多いらしい。
基本的には魔法陣は自分で作る事が多いけど、冒険者という人達がおりその人達は凄腕ではない限り、時間を割いてまで魔法陣を作成する事ができないでの、魔法陣を買って魔法を使用する術を持つ。
また、属性関係なく魔法を利用できるので多種多様な場面でも使用される事が多い。
代わりに持ち運びが必須になるのでどうしても嵩張ってしまうし、魔法の発動にも時間がどうしても掛かってしまうのがデメリットではある。
そして対戦闘になるとどうしても不利になる傾向がある。
代わりに魔法は魔法陣と比べると魔力消費量が多いが、魔法陣より圧倒的に発動が早いメリットがある。
魔力量自体は人それぞれなので、どうしても発動回数にはばらつきが出るが、魔法の発動速度自体は練習をすれば魔力関係なく早める事ができる。
魔法のデメリットとしては生活魔法を除く魔法は、適応属性の属性魔法しか使用できないのがデメリットである。
他の属性は数百年の歳月を得ても、どう頑張っても他属性を利用できない事が証明されている。
簡単にまとめた筈なのに、かなりの量になったのはレラッサ先生が沢山教えてくれたせいだと思いたい。
丁寧にまとめ、最後にという言葉で先生は止まった。
「禁忌とされている魔法陣と魔法がある。というか、この魔法陣と魔法は一つのものだと認識するように」
レラッサ先生が一つため息を吐いてから、重々しく口を開けた。
「別世界から他生物を召喚するから魔法がある。これらは世界各国で禁止されており使用したものは即刻死刑とされている代物だ。もし、召喚の魔法を見つけた、使用している盤面を見てしまった場合は即王国騎士団に報告をするように。これが魔法と魔法陣にて話す最重要の内容だ。必ずメモを取るように」
レラッサ先生の言葉の重みは強く、本当に使用してはならないものだと骨の髄まで叩き込むそんな意志も感じられるものだった。
もしかするとレラッサ先生は何か見てしまったのだろうか。
「あれは、存在してていいものではない」
最後にそう締めくくるとレラッサ先生は教室から退出した。
昨日魔法を使えた事が嬉しくて、スキップをしながら登校してる。
今日は昨日の事で何があるかわからなかったから先に学院に行ってもらうようにと、前日にハルト様に伝えていたので今日は1人で登校だ。
久々の1人の登校だったから好きに動けているけど、そろそろ不審な人として見られる視線に耐えられなかったから普通に歩くようにした。
元々ラグくんを抱っこしている姿ですら、嫌な視線に晒されることも多いから慣れているっちゃいるけど。
不審な目は普段の視線とは別だからちょっと恥ずかしかった。
教室に入るとハルト様の最早タックルに似たものを受けた。
今までとは違ってグホッとなる感覚はなくて、ちょっと後ろによろめくだけで済んだ。
ハルト様もレザリアが言っていた事を覚えていてくれた。
それでもそこそこ勢い強いんだけどね。
「ネヴィが無事でよかったよ。魔法使えた?」
「ハルト様心配してくれてありがとう。魔法無事に使えるようになったよ」
「へへっ、よかった。ネヴィが魔法を使えてよかった」
ふにゃっと笑うハルト様が可愛くて、よしよしと頭を撫でると手のひらに頭を擦り付けて、もっと撫でてと催促してきたので沢山ハルト様を撫でた。
ふわふわで、少し癖っ毛だけど撫でがいのある髪も一緒に撫でるのを楽しんだ。
「そこ、すでに授業の始まりの鐘が鳴っているが?」
レラッサ先生の声に驚いて跳ね上がった。
声のした方に向くとレラッサ先生はにっこりと笑っていた。
女性って笑顔だけでこう圧倒させる感じを醸し出せるのはなんでなんだろう。
大人しく自分の席に着いた。
「問題児も着席したようだし授業を始めようか」
レラッサ先生は何事もなかったかのように授業を始めた。
午前の授業は魔法と魔法陣との違いについてという内容だった。
魔法陣は魔力量が少ない人でもどんな魔法でも利用できるというものである。
簡単にして頂いた説明によると、普通の魔法で火種を使用すると10の魔力を消費するが、魔法陣を使用して火種を使用すると5の魔力で済むということだ。
例として挙げただけで、魔法陣の完成度によって魔力消費量が左右される。
魔法陣の出来が悪ければ10の魔力を使用する可能性があるし、出来が良ければ1の魔力で済むというものである。
なので精度の良い魔法陣は高価になるし、精度の悪い魔法陣は安価になる事が多いらしい。
基本的には魔法陣は自分で作る事が多いけど、冒険者という人達がおりその人達は凄腕ではない限り、時間を割いてまで魔法陣を作成する事ができないでの、魔法陣を買って魔法を使用する術を持つ。
また、属性関係なく魔法を利用できるので多種多様な場面でも使用される事が多い。
代わりに持ち運びが必須になるのでどうしても嵩張ってしまうし、魔法の発動にも時間がどうしても掛かってしまうのがデメリットではある。
そして対戦闘になるとどうしても不利になる傾向がある。
代わりに魔法は魔法陣と比べると魔力消費量が多いが、魔法陣より圧倒的に発動が早いメリットがある。
魔力量自体は人それぞれなので、どうしても発動回数にはばらつきが出るが、魔法の発動速度自体は練習をすれば魔力関係なく早める事ができる。
魔法のデメリットとしては生活魔法を除く魔法は、適応属性の属性魔法しか使用できないのがデメリットである。
他の属性は数百年の歳月を得ても、どう頑張っても他属性を利用できない事が証明されている。
簡単にまとめた筈なのに、かなりの量になったのはレラッサ先生が沢山教えてくれたせいだと思いたい。
丁寧にまとめ、最後にという言葉で先生は止まった。
「禁忌とされている魔法陣と魔法がある。というか、この魔法陣と魔法は一つのものだと認識するように」
レラッサ先生が一つため息を吐いてから、重々しく口を開けた。
「別世界から他生物を召喚するから魔法がある。これらは世界各国で禁止されており使用したものは即刻死刑とされている代物だ。もし、召喚の魔法を見つけた、使用している盤面を見てしまった場合は即王国騎士団に報告をするように。これが魔法と魔法陣にて話す最重要の内容だ。必ずメモを取るように」
レラッサ先生の言葉の重みは強く、本当に使用してはならないものだと骨の髄まで叩き込むそんな意志も感じられるものだった。
もしかするとレラッサ先生は何か見てしまったのだろうか。
「あれは、存在してていいものではない」
最後にそう締めくくるとレラッサ先生は教室から退出した。
156
お気に入りに追加
2,586
あなたにおすすめの小説
悪役令息の死ぬ前に
やぬい
BL
「あんたら全員最高の馬鹿だ」
ある日、高貴な血筋に生まれた公爵令息であるラインハルト・ニーチェ・デ・サヴォイアが突如として婚約者によって破棄されるという衝撃的な出来事が起こった。
彼が愛し、心から信じていた相手の裏切りに、しかもその新たな相手が自分の義弟だということに彼の心は深く傷ついた。
さらに冤罪をかけられたラインハルトは公爵家の自室に幽閉され、数日後、シーツで作った縄で首を吊っているのを発見された。
青年たちは、ラインハルトの遺体を抱きしめる男からその話を聞いた。その青年たちこそ、マークの元婚約者と義弟とその友人である。
「真実も分からないクセに分かった風になっているガキがいたからラインは死んだんだ」
男によって過去に戻された青年たちは「真実」を見つけられるのか。
モブらしいので目立たないよう逃げ続けます
餅粉
BL
ある日目覚めると見慣れた天井に違和感を覚えた。そしてどうやら僕ばモブという存存在らしい。多分僕には前世の記憶らしきものがあると思う。
まぁ、モブはモブらしく目立たないようにしよう。
モブというものはあまりわからないがでも目立っていい存在ではないということだけはわかる。そう、目立たぬよう……目立たぬよう………。
「アルウィン、君が好きだ」
「え、お断りします」
「……王子命令だ、私と付き合えアルウィン」
目立たぬように過ごすつもりが何故か第二王子に執着されています。
ざまぁ要素あるかも………しれませんね
普通の学生だった僕に男しかいない世界は無理です。帰らせて。
かーにゅ
BL
「君は死にました」
「…はい?」
「死にました。テンプレのトラックばーんで死にました」
「…てんぷれ」
「てことで転生させます」
「どこも『てことで』じゃないと思います。…誰ですか」
BLは軽い…と思います。というかあんまりわかんないので年齢制限のどこまで攻めるか…。
お決まりの悪役令息は物語から消えることにします?
麻山おもと
BL
愛読していたblファンタジーものの漫画に転生した主人公は、最推しの悪役令息に転生する。今までとは打って変わって、誰にも興味を示さない主人公に周りが関心を向け始め、執着していく話を書くつもりです。
もう人気者とは付き合っていられません
花果唯
BL
僕の恋人は頭も良くて、顔も良くておまけに優しい。
モテるのは当然だ。でも――。
『たまには二人だけで過ごしたい』
そう願うのは、贅沢なのだろうか。
いや、そんな人を好きになった僕の方が間違っていたのだ。
「好きなのは君だ」なんて言葉に縋って耐えてきたけど、それが間違いだったってことに、ようやく気がついた。さようなら。
ちょうど生徒会の補佐をしないかと誘われたし、そっちの方に専念します。
生徒会長が格好いいから見ていて癒やされるし、一石二鳥です。
※ライトBL学園モノ ※2024再公開・改稿中
貧乏貴族の末っ子は、取り巻きのひとりをやめようと思う
まと
BL
色々と煩わしい為、そろそろ公爵家跡取りエルの取り巻きをこっそりやめようかなと一人立ちを決心するファヌ。
新たな出逢いやモテ道に期待を胸に膨らませ、ファヌは輝く学園生活をおくれるのか??!!
⚠️趣味で書いておりますので、誤字脱字のご報告や、世界観に対する批判コメントはご遠慮します。そういったコメントにはお返しできませんので宜しくお願いします。
BL世界に転生したけど主人公の弟で悪役だったのでほっといてください
わさび
BL
前世、妹から聞いていたBL世界に転生してしまった主人公。
まだ転生したのはいいとして、何故よりにもよって悪役である弟に転生してしまったのか…!?
悪役の弟が抱えていたであろう嫉妬に抗いつつ転生生活を過ごす物語。
嫌われ者の僕が学園を去る話
おこげ茶
BL
嫌われ者の男の子が学園を去って生活していく話です。
一旦ものすごく不幸にしたかったのですがあんまなってないかもです…。
最終的にはハピエンの予定です。
Rは書けるかわからなくて入れるか迷っているので今のところなしにしておきます。
↓↓↓
微妙なやつのタイトルに※つけておくので苦手な方は自衛お願いします。
設定ガバガバです。なんでも許せる方向け。
不定期更新です。(目標週1)
勝手もわかっていない超初心者が書いた拙い文章ですが、楽しんでいただければ幸いです。
誤字などがありましたらふわふわ言葉で教えて欲しいです。爆速で修正します。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる