子悪党令息の息子として生まれました

菟圃(うさぎはたけ)

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「それこそそのなんだハーレム?が魅了魔法を使っているんじゃないのか?」

説明後に話した後ケロッと教師が回答した内容が妙に納得してしまった。

「あの公平にが口癖の奴が妙な肩入れをする時点で察しは付くからな。そもそも魅了の魔法は禁忌として扱われているが、その詳細な使用方法は分からないって体であるだけで、使用方法自体は全く失われていない。どこかで聞いてそのハーレムが使ったって考えた方が妥当だろうな」

「情報が流出しただなんて…それこそ過去の最悪な出来事が起こるじゃないですか!」

「魅了っていうのは難しいように思えてそう難しくはない。あれは割と簡単な魔法なんだ」

「レラッサ先生は魅了魔法を使えるのですか?」

「いや?使用方法はもちろん知らないが、ある程度の魔法師の資格を持って入れば魅了魔法についての大枠を触れられるからな。その大枠を元に研究を重ねたら一つの結論に辿り着いたんだ」

「その結論とは?」

「魅了魔法はただの催眠魔法の一種だという事だ。まぁ実際の効力は大きく異なってくるが、催眠魔法を違った使い方をすれば魔法を解くまでは違った認識をさせる事ができる」

「その魔法でここまで違った認識をさせる事は可能なのでしょうか?」

「無理だ。精々できるのは認識が似ている物同士を違うものと認識させられる程度だ。大きく認識を変えて仕舞えば魔法をかけられた側に大きな負担を掛ける事になるからな。そもそも大きな認識を変える事前提の作り方はしていないから、大きな効力をもつこともなく使用できるように設定している」

「今回先生方がおかしくなっているのは魅了魔法で間違いないですね…」

「聞いている限り大規模でかつ、貴族歴が浅いと考えると魔法の能力は低いから洗脳魔法は確実に除外される。私の魔法も論文としては作成したが到底公にできる内容ではないから、知らないとするとどこかで魅了魔法の使い方を聞いたという突拍子もない考えを出す方が合理的だろう」

魅了魔法の使用方法が噂程度で流れるんだろうか。

「厳重に管理されていると思いますが、魅了魔法の使用方法を聞くなんてあり得ない事があるのでしょうか?」

「そんな事はあり得ないがな。だがどこで魅了魔法を習得したのが今回の問題点になるだろうな」

「その、レラッサ先生は魅了魔法にここまで詳しいのであれば、解き方もお分かりになりますでしょうか?」

「知らん」

スパッと知らないと言い切られた。

「魅了魔法の大凡の解明は済んでいるが、正確な魅了魔法を解析した訳ではないから魅了魔法の解き方は全く分からん」

「そうでしたか…。その魅了魔法の解き方が分かれば先生方がおかしくなったのを治す事ができるでしょうか?」

「無論だな。では王城に直行するか」

「え?」

教師にイディとアデライトの首根っこが掴まれ、教師が魔法を私たちに許可なく使用した。
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