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王女の悪行
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「ただの貴族如きがお父様にお会い出来る訳がないでしょう!?ふざけた事を言わないでくれる!?」
ただの貴族であったら確かに王様に会おうかとか簡単には言えなかったよね。
こういう時は聖者である事に感謝しかない。
「ふざけたことなんて言わないよ。王女として期待されていない君と、ヴァンクラフトですらヴァンクラフトの謁見を優先するぐらい君は王様から期待されていないでしょ?期待されていたら君の謁見も毎回通るというのにね?」
ヴィシャスがゼゼの時から行っていた隠密活動を再開して、この国の情報を集めてくれていた。
その中でも一番気になっていたのはこの王女の事だった。
ヴァンクラフトを狙っている事もそうだったけど、王女としての育った環境の悪さが気になってしまってはいた。
俺は別に環境が悪かった訳ではなく、サミュエルが終わっていただけだからサミュエルがいなくなってからは攻略対象者が消えた事もあって変な事はされていない。
この王女は母親が踊り子で、王様が興味本意で抱いたとかじゃなくて踊り子が王様を襲って王女を孕んだのが王女の地獄の始まりだったと思う。
侍従からは王様の命令でしっかりと面倒は見られていたみたいだけど、他の王族からはそこそこ酷めのいじめは受けていたようだけどせいぜい、服を隠されたりする程度で家庭教師の授業は問題なく受けられていたし、隠されていた服も切られたとかでもなく、本当に別室に隠されていた程度で全く問題ないぐらいだった。
まあ、俺が受けた物が酷過ぎた事もあってこんな事でと思ってしまうけど、受けた本人はこんな些細な事でも辛いのだろうなと考えていたんだけど…。
その考えも吹っ飛ぶぐらいにはその後の王女の悪行に隠されていった。
気に入った男がいれば婚約者が居ようが別れさせて自身の男にしたり、でもってその男に飽きると直ぐに捨てて悪評を流したりとやりたい放題をしていた。
そのやりたい放題もかなり酷い物も含まれていて、かなり前に一度物凄い傷を顔に負った令嬢の治療をした事があったんだけど、その令嬢の顔の傷の原因がこの王女だと知った時は絶句した。
令嬢にとっての武器である顔を、ズタボロにして正直目を当てられない程の酷い傷だった事を覚えている。
ただの治癒師であれば治す事もできない酷い怪我だった。
俺がいたからその令嬢の顔も元通りになって、少し前に治癒団の方に結婚した手紙を貰ったのはいい思い出ではあったけど…、ヴィシャスから貰った情報でこれを知った時は王女の可哀想な過去なんて全部吹き飛んで怒りしか湧かなかった。
「あの令嬢は許してくれていたけど、令嬢の事も含めた話も一緒にしようか」
「何を言っているの?」
「王城に行くよ?俺結構今回の事の件もそうだけど、それ以外の事にもかなり怒っているからさ何も文句を言わずについてきた方がいいよ」
「は、え…?」
クルドに視線を向けたら王女を捕まえてくれて、そのまま馬車乗り場まで連れて行き馬車の中に詰め込んでくれた。
馬車の扉は外から鍵を閉めて出れないようにしてくれる。
「無事に王女殿下を送り届けます。先に王城に向かってください」
「ルド行くよ」
ヴァンクラフトに手を取られながら馬車に乗り込んで王城に向かった。
ただの貴族であったら確かに王様に会おうかとか簡単には言えなかったよね。
こういう時は聖者である事に感謝しかない。
「ふざけたことなんて言わないよ。王女として期待されていない君と、ヴァンクラフトですらヴァンクラフトの謁見を優先するぐらい君は王様から期待されていないでしょ?期待されていたら君の謁見も毎回通るというのにね?」
ヴィシャスがゼゼの時から行っていた隠密活動を再開して、この国の情報を集めてくれていた。
その中でも一番気になっていたのはこの王女の事だった。
ヴァンクラフトを狙っている事もそうだったけど、王女としての育った環境の悪さが気になってしまってはいた。
俺は別に環境が悪かった訳ではなく、サミュエルが終わっていただけだからサミュエルがいなくなってからは攻略対象者が消えた事もあって変な事はされていない。
この王女は母親が踊り子で、王様が興味本意で抱いたとかじゃなくて踊り子が王様を襲って王女を孕んだのが王女の地獄の始まりだったと思う。
侍従からは王様の命令でしっかりと面倒は見られていたみたいだけど、他の王族からはそこそこ酷めのいじめは受けていたようだけどせいぜい、服を隠されたりする程度で家庭教師の授業は問題なく受けられていたし、隠されていた服も切られたとかでもなく、本当に別室に隠されていた程度で全く問題ないぐらいだった。
まあ、俺が受けた物が酷過ぎた事もあってこんな事でと思ってしまうけど、受けた本人はこんな些細な事でも辛いのだろうなと考えていたんだけど…。
その考えも吹っ飛ぶぐらいにはその後の王女の悪行に隠されていった。
気に入った男がいれば婚約者が居ようが別れさせて自身の男にしたり、でもってその男に飽きると直ぐに捨てて悪評を流したりとやりたい放題をしていた。
そのやりたい放題もかなり酷い物も含まれていて、かなり前に一度物凄い傷を顔に負った令嬢の治療をした事があったんだけど、その令嬢の顔の傷の原因がこの王女だと知った時は絶句した。
令嬢にとっての武器である顔を、ズタボロにして正直目を当てられない程の酷い傷だった事を覚えている。
ただの治癒師であれば治す事もできない酷い怪我だった。
俺がいたからその令嬢の顔も元通りになって、少し前に治癒団の方に結婚した手紙を貰ったのはいい思い出ではあったけど…、ヴィシャスから貰った情報でこれを知った時は王女の可哀想な過去なんて全部吹き飛んで怒りしか湧かなかった。
「あの令嬢は許してくれていたけど、令嬢の事も含めた話も一緒にしようか」
「何を言っているの?」
「王城に行くよ?俺結構今回の事の件もそうだけど、それ以外の事にもかなり怒っているからさ何も文句を言わずについてきた方がいいよ」
「は、え…?」
クルドに視線を向けたら王女を捕まえてくれて、そのまま馬車乗り場まで連れて行き馬車の中に詰め込んでくれた。
馬車の扉は外から鍵を閉めて出れないようにしてくれる。
「無事に王女殿下を送り届けます。先に王城に向かってください」
「ルド行くよ」
ヴァンクラフトに手を取られながら馬車に乗り込んで王城に向かった。
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