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「さて一番の問題は解決したとはいえ、まだまだ問題は残ってしまっているよね。ルドくんは今日含めて後二日で戻ってくるとはいえ、この子をどうするかが問題なんじゃないかな?」
キアの腕に抱かれた赤子はスヤスヤと気持ちよさそうに寝ている。
「ルドと俺の子であるが、ルドがこの子を自身の子供として認知してくれるかどうか…。俺が犯してしまった事とはいえ、子を成してしまった罪は俺にあるから、ルドがこの子を望まないのであれば俺が引き取ろうと思う」
ヴィシャスの表情は殆ど沈んではいるが、自身の手によって生まれた命を蔑ろにする事なく育てる決意はしっかりと持っていた。
だが、あまりにも早い出産に確固たる決意は完全には出来上がっていなかった。
何せ、妊娠期間は経ったの八日だ。
妊娠させるとは言っても経ったの八日で出産してくるのは露程考えていなかった。
「ゼゼ、確かに君が起こした事ではあるけど、この子は紛れもなくルドの子供でもあるんだ。ルドが戻ってからしっかりと全員で話し合おう。それに、君にはルドにしっかりと償ってもらわないといけないからね」
「分かっております…。ですが、ルドがこの子を拒否してしまうのであれば俺一人の手で育て上げようと思います」
「ヴィシャスって本当に自分勝手だよね?だから僕にも振られるし、ルドにも嫌われてしまうんだ。ルド自身は意識がない訳じゃないよ。僕たちの会話が聞こえているし、今後の事もしっかりと考えようとしてる。彼はずっと酷い目に遭い続けているのに、心が折れる事もなく一人で今後の事を考えてるよ。場合によっては彼は一人でこの子を育てようとも考えている。正直な所彼にとって家族かヴァンクラフト、ヴァバリアスが信頼を置くことができるとは思っているみたいだよ?」
淡々と語る事実に全員が押し黙っていく。
「まさか彼が聞いてないとでも思ってたの?本当に君たちはばかばっかりなんだから。この子についても勝手に決めたら許さないと言っていたから本当に勝手に決めない方がいいと思うよ?何せ僕は後二日で消えてしまうんだから、その後彼としっかりと話し合って決めないとだね」
キアは愛おしそうに赤子を抱きながら話す。
赤子は話し声で起きると思いきや全く起きず、スヤスヤと寝ている。
「そうだね…。勝手に先走って申し訳ない」
「僕もすまなかった。ルドの気持ちを考えきれていなかった」
「それにしても…こうして同じ顔があるのは気持ち悪い物だね。ヴィシャスは自分の体はどうしたの?君はヴァバリアスが封印される前に女神に殺されちゃったでしょ?」
「俺は転生したのだが…その時に女神の話に乗ってしまって、今世の体は昔に捨ててしまって…土に還ってると思う…」
ヴィシャスから放たれた言葉に全員が呆気に取られるしかなかった。
キアの腕に抱かれた赤子はスヤスヤと気持ちよさそうに寝ている。
「ルドと俺の子であるが、ルドがこの子を自身の子供として認知してくれるかどうか…。俺が犯してしまった事とはいえ、子を成してしまった罪は俺にあるから、ルドがこの子を望まないのであれば俺が引き取ろうと思う」
ヴィシャスの表情は殆ど沈んではいるが、自身の手によって生まれた命を蔑ろにする事なく育てる決意はしっかりと持っていた。
だが、あまりにも早い出産に確固たる決意は完全には出来上がっていなかった。
何せ、妊娠期間は経ったの八日だ。
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「ゼゼ、確かに君が起こした事ではあるけど、この子は紛れもなくルドの子供でもあるんだ。ルドが戻ってからしっかりと全員で話し合おう。それに、君にはルドにしっかりと償ってもらわないといけないからね」
「分かっております…。ですが、ルドがこの子を拒否してしまうのであれば俺一人の手で育て上げようと思います」
「ヴィシャスって本当に自分勝手だよね?だから僕にも振られるし、ルドにも嫌われてしまうんだ。ルド自身は意識がない訳じゃないよ。僕たちの会話が聞こえているし、今後の事もしっかりと考えようとしてる。彼はずっと酷い目に遭い続けているのに、心が折れる事もなく一人で今後の事を考えてるよ。場合によっては彼は一人でこの子を育てようとも考えている。正直な所彼にとって家族かヴァンクラフト、ヴァバリアスが信頼を置くことができるとは思っているみたいだよ?」
淡々と語る事実に全員が押し黙っていく。
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キアは愛おしそうに赤子を抱きながら話す。
赤子は話し声で起きると思いきや全く起きず、スヤスヤと寝ている。
「そうだね…。勝手に先走って申し訳ない」
「僕もすまなかった。ルドの気持ちを考えきれていなかった」
「それにしても…こうして同じ顔があるのは気持ち悪い物だね。ヴィシャスは自分の体はどうしたの?君はヴァバリアスが封印される前に女神に殺されちゃったでしょ?」
「俺は転生したのだが…その時に女神の話に乗ってしまって、今世の体は昔に捨ててしまって…土に還ってると思う…」
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