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犯人は誰だ

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次々と真偽の魔道具を使いながら話を聞いていくけど、魔道具は全く反応せず使用後は魔石がボロボロと崩れ落ちていく。
真偽の魔道具の使用は一回きりで、魔石が崩れ落ち再生する事も何もできない。

だから真偽の魔道具の利用自体はそこまで好まれないけど、確実に真偽を見抜くから重要な盤面特に裁判で利用される事が多い。
裁判は特に真偽の判定を行う事ができなければ、無罪の人を有罪にする事にする訳にいかない。

嘘の情報を話した場合は魔石が真っ赤に光、真実を話した場合は魔石は光らない。
ただ質問の仕方を誤れば本来毒殺した人の言葉に魔石が光らなくなったりする。

だから質問の方法はかなり慎重にしなければいけない。
ただ確実な情報を獲得したいなら俺が真偽の魔道具を大量生産をすればいいだけなんだよな。

「あと一人だね」

残ったのは傲慢な侍従でその侍従の顔色は最初とは違って青ざめ始めている。
真偽の魔道具を持ってこられるとは思ってなかったようだ。

この侍従以外の真偽の魔道具は一切光らなかったから、多分この侍従が犯人かもしれないけどまだ真偽の魔道具が光らない限り犯人とは断定できない。

「それじゃあ最後は君だね。まずは質問をしよう。君はルドに危害を加える為の行動は行ったかい?」

「いいえ!侍従の名に恥じるような行動は行っておりません!」

真偽の魔道具の魔石は光らなかった。
俺に危害を与えるつもりはない?

本当にあの発言以外に敵意を持たせるような行動をしてないって事なのかな?
それとも俺自身をルドだと認識していない可能性はあるのかな?

「それでは…この子に危害を加える為の行動は行ったかい?」

「いいえ」

ルドの名前の時には反応したのに、俺の姿に関しては全く違う姿を見せた。
なんでここまで反応が違うんだろう。

ちらっと魔道具の魔石を見れば弱々しくはあるが光を放っている。
間違いなくルドめがけてはなく、俺に対してだけに敵意を持っている。

もしかして俺は父さんの息子であるルドと認識していないのかな?
もしかしてただの平民だと思って行動していたし、膿だと思っているだけなのかもしれない。

平民であればヴァンクラフトの客人を害してもいいともで思っているのだろうか。

「そうか。君は大公子息のルドには害を与える危害はないけど、今ここにいるこの子には害を与えようと思っているって事だね」

「そ、その様なことは考えておりません!ただこの平民は第五王子殿下の屋形にいるのには相応しくありません!」

やっぱり俺の事を平民だと思っているみたい。
この館からでた事がないのか、それとも新聞を読んでいないのか…。

ただフレミネがそんな重要な内容を伝えていない訳がないから、しっかりと聞いていなかったのかそれとも敢えて話をしてなかったのかは分からない。
ただフレミネがヴァンクラフトの評判を下げるような事はしないから、必ず俺の事を伝えていると思う。

だからこの侍従が独断で行っているのか、それとも後ろに誰かいるかもしれない。
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