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痛みと苦しみと
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塞がれた唇は優しく喰まれ、何度も何度も角度を変えられながら喰まれ続ける。
初めてのキスは自身で望んだ物だった。
本当になんて考えられない。
ただただ柔らかい唇に喰まれ続けるのが気持ちいい。
ちゅっとリップ音と共に唇が離れるのが惜しく感じてしまう。
「舌を出して」
何も考えずに舌を出せば噛みつかれ、ちくっとした痛みが走るけどそれすらも何故か気持ちよく感じてしまう。
最初は何度も何度も喰まれ、痛みが段々と痺れに変わっていく頃には息も絶え絶えになっていた。
「あ…はっ…」
「とろとろになっているルドは可愛いね」
俺は可愛いの?
嬉しくて嬉しくて表情が緩んでしまう。
「もう少しだけ、僕の我儘に付き合ってね」
ヴァンの我儘?
これは俺の我儘だよ?
ぼんやりとした頭でヴァンを見る。
ヴァンの表情は無表情に近くなっているけど、瞳に熱がたたえられているのがわかる。
「口を開けて」
言われた通りに口を開けば、また口を塞がれるけど口の中にぬるりと舌が入り込んでくる。
ただ口内を荒らされるだけではなく、息すらも飲み込まれ息苦しくもなるけどその苦しさが気持ちいい…。
舌は絡め取られ、ついでの様に何度も何度も喰まれ続ける。
偶に鉄っぽい味がするけど、それもただ興奮を煽るだけの材料にしかならない。
「ねぇ、ルド…少し、少しだけ…許して…」
瞳にたたえられていただけの熱が、ヴァンの表情にまで伝播して興奮しているのが分かる。
ヴァンが俺で興奮してくれるなんて嬉しい…。
ベッドに押し倒され上にヴァンが乗ってくる。
マウントを取られている状態で、俺達二人は完全におかしいと思う。
でも、そのおかしな状態に興奮してしまっている。
ヴァンの両手が首に添えられ、少しずつ首を絞められていく。
強くなる度に息が吸えなくなっていき、酸素が脳にいかなくなり苦しさと共に頭がぼんやりとしていく。
普通なら抵抗するけど絞めてくる相手はヴァンだからか抵抗する気も全く起きない。
ただ与えられるそれを受け入れる。
後少しで意識が途切れる…それぐらいで解放されて咽せながら肺いっぱいに空気を吸い込む。
一気に空気を吸い込んだら頭の中がチカチカとする。
「ルドの首に…僕がつけた痕があるなんて…凄く嬉しい」
表情は視界が霞んで見えないけど、声は聞いたことがない程嬉しそう。
「やっと僕の…我の物になった…。これ程までに喜ばしい事はない」
「おれ、も…」
俺も嬉しいと言おうとしたけど、何故か言葉が詰まって続きの言葉を紡ぐ事ができなかった。
どうして次の言葉が出なかったのかは分からない。
だけどそれもどうでもいいと思うぐらいに興奮した気持ちが強くなり、ヴァンから与えられる痛みも、苦しみも全て受け入れたかった。
「どうしてここまでルドは愛らしいんだ」
今度は首を絞められながらキスで口を塞がれ、徹底的に息を吸えないようにされた。
なんで、こんなに苦しいのが、心地よいんだろうか…。
知らないことなのに心が痛みを苦しみを渇望していて、ヴァンから与えられるそれらに甘さを感じている自分がいた。
初めてのキスは自身で望んだ物だった。
本当になんて考えられない。
ただただ柔らかい唇に喰まれ続けるのが気持ちいい。
ちゅっとリップ音と共に唇が離れるのが惜しく感じてしまう。
「舌を出して」
何も考えずに舌を出せば噛みつかれ、ちくっとした痛みが走るけどそれすらも何故か気持ちよく感じてしまう。
最初は何度も何度も喰まれ、痛みが段々と痺れに変わっていく頃には息も絶え絶えになっていた。
「あ…はっ…」
「とろとろになっているルドは可愛いね」
俺は可愛いの?
嬉しくて嬉しくて表情が緩んでしまう。
「もう少しだけ、僕の我儘に付き合ってね」
ヴァンの我儘?
これは俺の我儘だよ?
ぼんやりとした頭でヴァンを見る。
ヴァンの表情は無表情に近くなっているけど、瞳に熱がたたえられているのがわかる。
「口を開けて」
言われた通りに口を開けば、また口を塞がれるけど口の中にぬるりと舌が入り込んでくる。
ただ口内を荒らされるだけではなく、息すらも飲み込まれ息苦しくもなるけどその苦しさが気持ちいい…。
舌は絡め取られ、ついでの様に何度も何度も喰まれ続ける。
偶に鉄っぽい味がするけど、それもただ興奮を煽るだけの材料にしかならない。
「ねぇ、ルド…少し、少しだけ…許して…」
瞳にたたえられていただけの熱が、ヴァンの表情にまで伝播して興奮しているのが分かる。
ヴァンが俺で興奮してくれるなんて嬉しい…。
ベッドに押し倒され上にヴァンが乗ってくる。
マウントを取られている状態で、俺達二人は完全におかしいと思う。
でも、そのおかしな状態に興奮してしまっている。
ヴァンの両手が首に添えられ、少しずつ首を絞められていく。
強くなる度に息が吸えなくなっていき、酸素が脳にいかなくなり苦しさと共に頭がぼんやりとしていく。
普通なら抵抗するけど絞めてくる相手はヴァンだからか抵抗する気も全く起きない。
ただ与えられるそれを受け入れる。
後少しで意識が途切れる…それぐらいで解放されて咽せながら肺いっぱいに空気を吸い込む。
一気に空気を吸い込んだら頭の中がチカチカとする。
「ルドの首に…僕がつけた痕があるなんて…凄く嬉しい」
表情は視界が霞んで見えないけど、声は聞いたことがない程嬉しそう。
「やっと僕の…我の物になった…。これ程までに喜ばしい事はない」
「おれ、も…」
俺も嬉しいと言おうとしたけど、何故か言葉が詰まって続きの言葉を紡ぐ事ができなかった。
どうして次の言葉が出なかったのかは分からない。
だけどそれもどうでもいいと思うぐらいに興奮した気持ちが強くなり、ヴァンから与えられる痛みも、苦しみも全て受け入れたかった。
「どうしてここまでルドは愛らしいんだ」
今度は首を絞められながらキスで口を塞がれ、徹底的に息を吸えないようにされた。
なんで、こんなに苦しいのが、心地よいんだろうか…。
知らないことなのに心が痛みを苦しみを渇望していて、ヴァンから与えられるそれらに甘さを感じている自分がいた。
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