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小さな優しさは案外響くものだ
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かなり気まずい状態で授業が進み、一限目の授業は俺とノネリア以外は誰も合格ラインをもらう事ができず、別日の補講が確定しまった。
補講が決まった何人かは時間が足りなかった事が原因だったようで、何故かその時間が足りない事を俺の所為にして睨んでくる人は後をたたなかった。
授業時間押したのはノネリアくん所為なんだけどなー。
向けられる視線を無視して直ぐに二限目の準備を始めた。
ここの学校は少し変わっていて、各クラス毎に授業時間の割り振りが異なっている。
俺の魔道具クラスは他のクラス以上に一限に当てられる時間がかなり長い。
二限目が終わるとお昼休憩になるように設定されている。
三限目は三限目という形をとっているだけで、午後まるまる同じ授業になる。
どういう内容を勉強するのかは先生によって変わる。
フレット先生が黒板に書いた授業内容は、午前中の二限で合格ラインを取れなかった魔道具の再作成だ。
午後にまで伸びた生徒の成績は全て普通しか付けられないとも書かれている。
だから俺とノネリアだけ真っ当な評価をしてもらう事ができる。
ただし、ノネリアが学校に通い続けれるかどうかは罰金に掛かっている。
知らなかった事だからという理由で俺が、罰金額を決めるのであれば壊されたペンの費用分だけで済ませられるけど、高性能故に権利が国預かりになってしまっているから、俺がどうにか助けてあげるという事ができない。
貴族から徴収できるいい機会だと言って相当ボリそうな気がするんだよな。
そうなると子爵家なんて直ぐに消えてしまう。
平民として生きていく事を受け入れられるのであれば、ペンの改良を行った事による利益で生きていくこともできるし、学校に通い続けることもできる。
代わりに貴族から嘲笑の的になってしまう可能性もあるかもだけど…。
二限目の授業の準備もできたから、フレット先生が開始の合図をするまでは暇だ。
暇すぎて何もする事がないから、ぼんやりと一限目で作った感知の魔道具を眺めた。
魔力を詰めていないから、音沙汰なく目の前で存在しているけど魔力を注ぎ込めばきっとうるさいだろうな。
くだらない事を考えて時間を潰すけど…やっぱり暇だ。
「あの…」
「ん?どうした?」
「さっきは私を庇ってくださりありがとうございます!」
急にお礼を言われるなんて思っても見なかった。
「平民同士でも自分も嫌な思いをしたくないからってことで無視する人が多いのに、ルドくんは私の事を助けてくれてすごく嬉しかったんです!だから本当にありがとうございます!」
慣れていないお礼に狼狽えていたら、直ぐにファミリエは二限目の授業の準備に戻った。
嵐のような彼女が可愛らしくてふっと笑い声が吹き出してしまった。
嫌な事の連続で知り合い以外は敵だと思っていたけど、お礼を言ってくれる優しい人はまだここにいるんだなと思うと少し心が温まったようだ。
もしかしたら、こんないい子に触れていたら俺の腐った考えも落ち着いてくれるだろうか。
補講が決まった何人かは時間が足りなかった事が原因だったようで、何故かその時間が足りない事を俺の所為にして睨んでくる人は後をたたなかった。
授業時間押したのはノネリアくん所為なんだけどなー。
向けられる視線を無視して直ぐに二限目の準備を始めた。
ここの学校は少し変わっていて、各クラス毎に授業時間の割り振りが異なっている。
俺の魔道具クラスは他のクラス以上に一限に当てられる時間がかなり長い。
二限目が終わるとお昼休憩になるように設定されている。
三限目は三限目という形をとっているだけで、午後まるまる同じ授業になる。
どういう内容を勉強するのかは先生によって変わる。
フレット先生が黒板に書いた授業内容は、午前中の二限で合格ラインを取れなかった魔道具の再作成だ。
午後にまで伸びた生徒の成績は全て普通しか付けられないとも書かれている。
だから俺とノネリアだけ真っ当な評価をしてもらう事ができる。
ただし、ノネリアが学校に通い続けれるかどうかは罰金に掛かっている。
知らなかった事だからという理由で俺が、罰金額を決めるのであれば壊されたペンの費用分だけで済ませられるけど、高性能故に権利が国預かりになってしまっているから、俺がどうにか助けてあげるという事ができない。
貴族から徴収できるいい機会だと言って相当ボリそうな気がするんだよな。
そうなると子爵家なんて直ぐに消えてしまう。
平民として生きていく事を受け入れられるのであれば、ペンの改良を行った事による利益で生きていくこともできるし、学校に通い続けることもできる。
代わりに貴族から嘲笑の的になってしまう可能性もあるかもだけど…。
二限目の授業の準備もできたから、フレット先生が開始の合図をするまでは暇だ。
暇すぎて何もする事がないから、ぼんやりと一限目で作った感知の魔道具を眺めた。
魔力を詰めていないから、音沙汰なく目の前で存在しているけど魔力を注ぎ込めばきっとうるさいだろうな。
くだらない事を考えて時間を潰すけど…やっぱり暇だ。
「あの…」
「ん?どうした?」
「さっきは私を庇ってくださりありがとうございます!」
急にお礼を言われるなんて思っても見なかった。
「平民同士でも自分も嫌な思いをしたくないからってことで無視する人が多いのに、ルドくんは私の事を助けてくれてすごく嬉しかったんです!だから本当にありがとうございます!」
慣れていないお礼に狼狽えていたら、直ぐにファミリエは二限目の授業の準備に戻った。
嵐のような彼女が可愛らしくてふっと笑い声が吹き出してしまった。
嫌な事の連続で知り合い以外は敵だと思っていたけど、お礼を言ってくれる優しい人はまだここにいるんだなと思うと少し心が温まったようだ。
もしかしたら、こんないい子に触れていたら俺の腐った考えも落ち着いてくれるだろうか。
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