303 / 391
―元の世界へ、帰そう―
302話 遺跡装置の元へ
しおりを挟む
シルブに乗せてもらい、さくらは空を翔ける。地平線からは太陽がむっくりと持ち上がってくる様子を見て、ふと彼女は思い出した。
この世界に来て、初めて竜崎と共に飛んだ空。タマの背に乗り、照らし始めた日光の元眼下の景色を見下ろした。
綺麗だった。木々の緑が、異世界の村や街が、獣たちが。元いた世界では見ることのできないその様子に、思わず心躍らせたものだ。
そして今、場所は違えど同じような景色が自分の前にある。それは変わらず美しくはあった。が…。
全く、気持ち良くなかった。あの時味わった爽快感、何が起こるかわからないという楽しいドキドキ感、そしてこの世界においてたった一人の『同郷』である竜崎が傍にいるという安心感。それらがさくらの心の中では押しつぶされていた。
何に? それは漠然とした恐怖に、である。
この世界とお別れかもしれないという恐怖、本当に帰ることが出来るのかという恐怖、そして、その竜崎を犠牲にしなければいけないという恐怖。そういったものに彼女は苛まれ始めていたのだ。
そんなさくらの胸中を無視するかの如く、地上の村や木々は高速で後方へと過ぎ去っていく。
頼れるのは、横でシルブを操る竜崎だけ。さくらはそんな彼を見やる。するとその視線に気づいたらしく、彼は静かに微笑んだ。
「到着までにはまだしばらくかかる。少し眠ってていいよ」
まただ。またあの時、この世界に来たばかりの時と同じ言葉を竜崎は投げかけてくれる。それが優しさであることはわかっている。
だが、ちょっと怖かった。何故彼はそこまでしてくれるのか。何故彼は死ぬかもしれないというのにそう笑顔を向けてくれるのか。私がごねなければ、今日もまた平和に学園に通っていたであろうのに。
罪悪感交じりに、さくらは目を伏せる。すると竜崎はそんな彼女の頭を優しく撫でた。
「何も考えなくて大丈夫だよ。そうだ、ちょっと寝ちゃおうか。今寝ておかないと、何かあった時まともに動けないだろうしね」
彼のその言葉の直後、さくらの瞼はとろんと落ちてくる。どうやら睡眠魔術をかけられたようだ。不安な気持ちも、罪悪感も、睡魔が朧気にしてくれる。彼女はそのまますやっと眠りについた。
「さくらさん、起きて。ついたよ」
軽く竜崎に身体を揺らされ、目を覚ますさくら。ハッと起き上がり、目を擦る。いつの間にかシルブは地上に降りていた。
いったいどれほど寝ていたのだろうか。ここはどこなのだろうか。確認しようと辺りを見回すが…。
「森…?魔界…?」
周囲の毒々しめな草木から、それはわかった。しかし、魔界の何処かが全くわからない。そして、時間も。
周囲は霧深く、よく先が見通せない。空も覆われ、太陽がどこにあるのかが不明。こんな場所に例の遺跡装置があるのだろうか。
「はい、さくらさん」
困惑気なさくらの前に、竜崎の手が差し伸べられる。そっとそれを掴むと、彼の暖かな体温が伝わってきた。
シルブから降りながら、さくらは安堵する。彼がいれば、どんな場所でも大丈夫。安心して歩くことができる。
しかし、それと同時に浮かび上がってくるのは、彼を犠牲にしなければいけないかもという恐怖。縋るようにさくらは手をぎゅっと握る。
すると、竜崎はそれを包むように優しく握り返してきた。まるで不安を覆ってくれるかのように。
「さて、ここだ」
竜崎に連れられ、着いた場所。それは―。
「…? 崖、ですか…?」
首を捻るさくら。崖と言っても、そこまで大きいものではない。人1人分の高さはある、切り立った段差のような感じか。土壁と言い換えてもいいその崖の下で、竜崎は足を止めたのだ。
「ニアロン、手伝ってくれ」
―…あぁ―
仏頂面で出てくるニアロンを確認し、竜崎はさくらから手を離す。そして、彼女に自らの服をつまませた。
「絶対に離さないでね」
そう言うと、竜崎はシャキンと杖を取り出す。そしてニアロンと共に詠唱を始めた。
「「―――。」」
紡がれる術式に呼応し、目の前の崖の一部が仄かに光る。すると、竜崎はその場所へまっすぐに歩を進めた。
ズッ…
竜崎の身体は土壁を透過し、どこかへと。これって、図書館や『竜の生くる地』で見た障壁…!理解したさくらはごくりと息を呑み、竜崎の服に引っ張られるまま後に続いた。
崖の中…そう形容するしか他にないが…には、地下へと続く階段。入口の解除魔術に連動したのか、ところどころに灯りがついていた。
しかしこの灯りの置き方、階段の見た目、どこかで見たような…。そう頭を捻るさくらを余所に、竜崎とニアロンは術式を詠唱し続けながらゆっくりと階段を降りていく。
彼らが一つ詠唱するたびに、道の先にある幾つもの小さな魔法陣が消え、横に開けられた穴が塞がっていく。どうやらそれらは罠のようで、さくらが後ろを振り返ると、遅れながらに矢や棘が飛び出してくるものが幾つもあった。
まるでダンジョンである。竜崎は罠を消す、あるいは検知されないよう誤魔化して進んでいるのだ。どこにどの罠があるかを理解していなければ、腕の良い魔術士であろうともたちどころに殺されてしまうだろう。
帰る方法が重要なのはわかるが、何故ここまで厳重に…。よく理解できず眉を潜めるさくら。と―。
―…ついたな―
「あぁ」
ニアロン達の声で気づき、さくらは竜崎の陰から正面をひょこりと覗く。そこにあったのは…。
「なんですかここ…!」
灯りもない、闇の空間。天井の形からドーム型になっているようだが、何分先が見通せない。ここにあの装置が…?
「もう手を離して大丈夫だよ」
竜崎はさくらにそう言うと、杖を地面に突き刺しニアロンと共に一際強く詠唱する。
杖の先、地面に浮かび上がった魔法陣は近場の壁へと走り、接続。すると次の瞬間…。
オォォオォ…
その場が震えるかのような音と共に、ドーム型の天井と壁に魔法陣が浮かび上がる。そこから発せられる光は、辺りを昼間のように明るく染め上げた。
ようやく見通せたその場は、まるで野球場のスタジアムのように広かった。しかし、生物はおろか、草木すらも存在しない、ただところどころに岩が転がってるだけの不毛の空間だった。
そしてど真ん中には―、あの装置が、竜崎のノートに描かれていた『元の世界に帰れるかもしれない装置』が無口に鎮座していた。
この世界に来て、初めて竜崎と共に飛んだ空。タマの背に乗り、照らし始めた日光の元眼下の景色を見下ろした。
綺麗だった。木々の緑が、異世界の村や街が、獣たちが。元いた世界では見ることのできないその様子に、思わず心躍らせたものだ。
そして今、場所は違えど同じような景色が自分の前にある。それは変わらず美しくはあった。が…。
全く、気持ち良くなかった。あの時味わった爽快感、何が起こるかわからないという楽しいドキドキ感、そしてこの世界においてたった一人の『同郷』である竜崎が傍にいるという安心感。それらがさくらの心の中では押しつぶされていた。
何に? それは漠然とした恐怖に、である。
この世界とお別れかもしれないという恐怖、本当に帰ることが出来るのかという恐怖、そして、その竜崎を犠牲にしなければいけないという恐怖。そういったものに彼女は苛まれ始めていたのだ。
そんなさくらの胸中を無視するかの如く、地上の村や木々は高速で後方へと過ぎ去っていく。
頼れるのは、横でシルブを操る竜崎だけ。さくらはそんな彼を見やる。するとその視線に気づいたらしく、彼は静かに微笑んだ。
「到着までにはまだしばらくかかる。少し眠ってていいよ」
まただ。またあの時、この世界に来たばかりの時と同じ言葉を竜崎は投げかけてくれる。それが優しさであることはわかっている。
だが、ちょっと怖かった。何故彼はそこまでしてくれるのか。何故彼は死ぬかもしれないというのにそう笑顔を向けてくれるのか。私がごねなければ、今日もまた平和に学園に通っていたであろうのに。
罪悪感交じりに、さくらは目を伏せる。すると竜崎はそんな彼女の頭を優しく撫でた。
「何も考えなくて大丈夫だよ。そうだ、ちょっと寝ちゃおうか。今寝ておかないと、何かあった時まともに動けないだろうしね」
彼のその言葉の直後、さくらの瞼はとろんと落ちてくる。どうやら睡眠魔術をかけられたようだ。不安な気持ちも、罪悪感も、睡魔が朧気にしてくれる。彼女はそのまますやっと眠りについた。
「さくらさん、起きて。ついたよ」
軽く竜崎に身体を揺らされ、目を覚ますさくら。ハッと起き上がり、目を擦る。いつの間にかシルブは地上に降りていた。
いったいどれほど寝ていたのだろうか。ここはどこなのだろうか。確認しようと辺りを見回すが…。
「森…?魔界…?」
周囲の毒々しめな草木から、それはわかった。しかし、魔界の何処かが全くわからない。そして、時間も。
周囲は霧深く、よく先が見通せない。空も覆われ、太陽がどこにあるのかが不明。こんな場所に例の遺跡装置があるのだろうか。
「はい、さくらさん」
困惑気なさくらの前に、竜崎の手が差し伸べられる。そっとそれを掴むと、彼の暖かな体温が伝わってきた。
シルブから降りながら、さくらは安堵する。彼がいれば、どんな場所でも大丈夫。安心して歩くことができる。
しかし、それと同時に浮かび上がってくるのは、彼を犠牲にしなければいけないかもという恐怖。縋るようにさくらは手をぎゅっと握る。
すると、竜崎はそれを包むように優しく握り返してきた。まるで不安を覆ってくれるかのように。
「さて、ここだ」
竜崎に連れられ、着いた場所。それは―。
「…? 崖、ですか…?」
首を捻るさくら。崖と言っても、そこまで大きいものではない。人1人分の高さはある、切り立った段差のような感じか。土壁と言い換えてもいいその崖の下で、竜崎は足を止めたのだ。
「ニアロン、手伝ってくれ」
―…あぁ―
仏頂面で出てくるニアロンを確認し、竜崎はさくらから手を離す。そして、彼女に自らの服をつまませた。
「絶対に離さないでね」
そう言うと、竜崎はシャキンと杖を取り出す。そしてニアロンと共に詠唱を始めた。
「「―――。」」
紡がれる術式に呼応し、目の前の崖の一部が仄かに光る。すると、竜崎はその場所へまっすぐに歩を進めた。
ズッ…
竜崎の身体は土壁を透過し、どこかへと。これって、図書館や『竜の生くる地』で見た障壁…!理解したさくらはごくりと息を呑み、竜崎の服に引っ張られるまま後に続いた。
崖の中…そう形容するしか他にないが…には、地下へと続く階段。入口の解除魔術に連動したのか、ところどころに灯りがついていた。
しかしこの灯りの置き方、階段の見た目、どこかで見たような…。そう頭を捻るさくらを余所に、竜崎とニアロンは術式を詠唱し続けながらゆっくりと階段を降りていく。
彼らが一つ詠唱するたびに、道の先にある幾つもの小さな魔法陣が消え、横に開けられた穴が塞がっていく。どうやらそれらは罠のようで、さくらが後ろを振り返ると、遅れながらに矢や棘が飛び出してくるものが幾つもあった。
まるでダンジョンである。竜崎は罠を消す、あるいは検知されないよう誤魔化して進んでいるのだ。どこにどの罠があるかを理解していなければ、腕の良い魔術士であろうともたちどころに殺されてしまうだろう。
帰る方法が重要なのはわかるが、何故ここまで厳重に…。よく理解できず眉を潜めるさくら。と―。
―…ついたな―
「あぁ」
ニアロン達の声で気づき、さくらは竜崎の陰から正面をひょこりと覗く。そこにあったのは…。
「なんですかここ…!」
灯りもない、闇の空間。天井の形からドーム型になっているようだが、何分先が見通せない。ここにあの装置が…?
「もう手を離して大丈夫だよ」
竜崎はさくらにそう言うと、杖を地面に突き刺しニアロンと共に一際強く詠唱する。
杖の先、地面に浮かび上がった魔法陣は近場の壁へと走り、接続。すると次の瞬間…。
オォォオォ…
その場が震えるかのような音と共に、ドーム型の天井と壁に魔法陣が浮かび上がる。そこから発せられる光は、辺りを昼間のように明るく染め上げた。
ようやく見通せたその場は、まるで野球場のスタジアムのように広かった。しかし、生物はおろか、草木すらも存在しない、ただところどころに岩が転がってるだけの不毛の空間だった。
そしてど真ん中には―、あの装置が、竜崎のノートに描かれていた『元の世界に帰れるかもしれない装置』が無口に鎮座していた。
0
お気に入りに追加
110
あなたにおすすめの小説
【完結】転生7年!ぼっち脱出して王宮ライフ満喫してたら王国の動乱に巻き込まれた少女戦記 〜愛でたいアイカは救国の姫になる
三矢さくら
ファンタジー
【完結しました】異世界からの召喚に応じて6歳児に転生したアイカは、護ってくれる結界に逆に閉じ込められた結果、山奥でサバイバル生活を始める。
こんなはずじゃなかった!
異世界の山奥で過ごすこと7年。ようやく結界が解けて、山を下りたアイカは王都ヴィアナで【天衣無縫の無頼姫】の異名をとる第3王女リティアと出会う。
珍しい物好きの王女に気に入られたアイカは、なんと侍女に取り立てられて王宮に!
やっと始まった異世界生活は、美男美女ぞろいの王宮生活!
右を見ても左を見ても「愛でたい」美人に美少女! 美男子に美少年ばかり!
アイカとリティア、まだまだ幼い侍女と王女が数奇な運命をたどる異世界王宮ファンタジー戦記。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。

スローライフとは何なのか? のんびり建国記
久遠 れんり
ファンタジー
突然の異世界転移。
ちょっとした事故により、もう世界の命運は、一緒に来た勇者くんに任せることにして、いきなり告白された彼女と、日本へ帰る事を少し思いながら、どこでもキャンプのできる異世界で、のんびり暮らそうと密かに心に決める。
だけどまあ、そんな事は夢の夢。
現実は、そんな考えを許してくれなかった。
三日と置かず、騒動は降ってくる。
基本は、いちゃこらファンタジーの予定。
そんな感じで、進みます。

元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。

巻き込まれ召喚されたおっさん、無能だと追放され冒険者として無双する
高鉢 健太
ファンタジー
とある県立高校の最寄り駅で勇者召喚に巻き込まれたおっさん。
手違い鑑定でスキルを間違われて無能と追放されたが冒険者ギルドで間違いに気付いて無双を始める。
転生したら死んだことにされました〜女神の使徒なんて聞いてないよ!〜
家具屋ふふみに
ファンタジー
大学生として普通の生活を送っていた望水 静香はある日、信号無視したトラックに轢かれてそうになっていた女性を助けたことで死んでしまった。が、なんか助けた人は神だったらしく、異世界転生することに。
そして、転生したら...「女には荷が重い」という父親の一言で死んだことにされました。なので、自由に生きさせてください...なのに職業が女神の使徒?!そんなの聞いてないよ?!
しっかりしているように見えてたまにミスをする女神から面倒なことを度々押し付けられ、それを与えられた力でなんとか解決していくけど、次から次に問題が起きたり、なにか不穏な動きがあったり...?
ローブ男たちの目的とは?そして、その黒幕とは一体...?
不定期なので、楽しみにお待ち頂ければ嬉しいです。
拙い文章なので、誤字脱字がありましたらすいません。報告して頂ければその都度訂正させていただきます。
小説家になろう様でも公開しております。
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。

ユーヤのお気楽異世界転移
暇野無学
ファンタジー
死因は神様の当て逃げです! 地震による事故で死亡したのだが、原因は神社の扁額が当たっての即死。問題の神様は気まずさから俺を輪廻の輪から外し、異世界の神に俺をゆだねた。異世界への移住を渋る俺に、神様特典付きで異世界へ招待されたが・・・ この神様が超適当な健忘症タイプときた。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる