168 / 391
―鬼の頼み―
167話 千手の巨兵
しおりを挟む
「完全にヤマタノオロチですね…」
荒れた森から少し離れた山間の開けた場所。さくら達はそこで暴れる白蛇を見ていた。幸いまだ森破壊に精を出しているだけで里を襲おうとはしてないが、それも時間の問題だろう。
その蛇ではあるが普通の蛇ではない白蛇の姿を見たさくらの感想がそれである。日本神話に出てくるあの有名な蛇の化け物、八岐大蛇。当然のことながら本物(本物というわけでもないが)を見るのは始めて。うねうねと動き回り交差する蛇の首にさくらは少し鳥肌が出てしまう。
「言われてみれば確かにそうだね。お酒飲ませて酔っぱらわせれば楽に解決できるかな」
さくらの言葉を聞いた竜崎は神話に基づいた解決法を冗談交じりに口ずさむ。そのネタがわかるのは当然さくらだけ。白鬼は残念そうに首を振った。
「確かにあいつは酒が好きだが、あの状態になってから目もくれない。今や某達のことすら認識していないのだ」
既に試しはしているらしい。ならば違う方法を探すしかないのだろう。
と、しげしげと観察していたメルティ―ソンが口を開いた。
「白鬼さん、あの方ってあそこまで大きくなれたんですか…?」
彼女が指摘した通り、白蛇は山のような大きさとなっている。同じ霊獣であるタマも巨大化はできるが、精々は人を数人背に乗せることが出来るぐらい。最も、力を隠しているのなら別なのだが…。
「そこだ。あいつも霊獣、ある程度の身の丈の変化は自在ではある。だが、ここまで巨大となれるとは思わなかった。どうもおかしい」
眉をひそめる白鬼に続き、里長も腕を組み溜息をつく。
「従来通りの姿ならば、俺や白鬼で取り押さえることも可能だったろう。だがあれほどとなるとな…。傷つけずに、とはどうやってもいかない」
「人獣や魔獣の数も多いですわね。この辺りは元から多いのですか?」
今度はイヴが質問をする。地上ではどこからか湧き出た大量の人獣や魔獣を追い払うオーガ族。森が荒らされた影響か猛っているため対処もままなっていない様子である。それに答える際にも白鬼はしかめ面を浮かべた。
「それも、おかしい。オグノトスの者達は力試しとして魔獣達と闘うことがよくある。この辺りの魔獣達は軒並み狩られてしまい数は少なかったはずなのだが…」
異常続きで手をこまねき、救援依頼を飛ばしたということらしい。学園長は音頭をとる。
「私達はオーガの皆の救援に赴きます。リュウザキ先生、イヴ先生、メルティ―ソン先生、三人は白蛇の沈静化に尽力を」
「「「はい!」」」
彼らの返事を聞いた学園長は微笑み、武器を担いでオーガ族の救援へと向かう。それに続く形で白鬼と里長も駆けていった。
「さくらさん、大丈夫?待っていても良いんだよ?」
「行けます!イヴさんのゴーレムに乗ってみたいですし」
竜崎の心配する声もなんのその。ラケットを取り出しさくらの準備も万端である。イヴはずいっと進み出ると、杖を地面に突き刺し詠唱を始めた。
「じゃ、昨日の汚名返上と行きましょうか!」
周囲に巨大な魔法陣が広がり、空中に術式が浮かび始める。さくら達はそんなイヴの近くに集まる。
「しっかり掴まっていてね」
「はーい」
竜崎とさくらがそう言葉を交わしている間に術式は地面に染みわたり、足元が蠢き始める。
「行くわよ、準備はいい?」
さくら達が頷いたのを確認し、イヴは詠唱を締めくくった。
「現れなさい!『千手の巨兵』!」
ゴゴゴゴゴッ…!
地面が揺れ、イヴを中心に盛り上がり始める。揺れる足元に耐えながら、さくら達は空へと押し上げられる。その場に出来たのは先日並みの巨大ゴーレム。
ただし、姿形は全く異なる。昨日のは至る所にゴーレムが仕込まれ、砦のような装いをした重厚なる『要塞』だった。だが今回のは要塞ではない。体格は普通(巨大だが)である代わりに、その背や側面から生えているのは長い腕、沢山。四十本は生えている。頭頂部から落ちないように下を見たさくらは思わず声をあげた。
「これって…!」
「そう!センジュカンノン、だったかしら?リュウザキ先生が持ってきた異世界の教科書から着想を得たのよ」
自信満々なイヴ。確かに顔や体格は違えど、千手観音のような出で立ちである。竜崎が一枚噛んでいるのも驚きだが、気になるのはイヴの体調。昨日の今日でこんな大きなゴーレムを作り出すとは…。
「イヴさん魔力大丈夫なんですか?」
「ちょっときついけど、大丈夫よ。昨日長風呂して魔力蓄えておいたしね!」
そういえば昨日の夜イヴが顔を真っ赤にしながら長時間風呂につかっていたのをさくらは思い出す。メルティ―ソンが終始心配しながらちょこちょこ様子を見に行っていた。竜崎曰く、教師寮の風呂は含有魔力がとても多い温泉。そんな使い方も出来るらしい。
と、さくらはとある疑問が思い浮かぶ。
「そういえば、千手観音って千本手が生えていないのばかりですよね?なんででしょう?」
千本腕が生えている仏像も見たことがあるが、だいたいの場合百本も生えていない。
「それは理由があるみたいでね。えっと確か腕一本当たりで二十五の世界を救うとかなんとか…」
そう説明してくれる竜崎だが、イヴは平然と答えた。
「千本生えてるわよ?」
「「えっ?」」
驚くさくら達に応えるようにイヴが杖を振ると、腕の一本一本からガシャシャシャと小さい腕が生えてくる。その数、一腕当たり二十五本ほど。それらが一斉にわしゃわしゃ動き始めた。
「うわっ…」
さくらは思わずドン引き。言っちゃなんだが、すごく気持ち悪い…。
「腕が増える分操作性が悪くなっちゃうから仕舞っているだけよ。さ、動かすわ。落ちないようにね」
ズシィン…ズシィン…と動き始める巨兵。地上にいるオーガ族達はおぉ…!と感嘆の声をあげる。巨兵が動く様はやはり圧巻のようだ。
「―!シュルルルルルウル!!」
どうやら白蛇の方も巨兵を敵と認識したらしい。八つの首全てで威嚇をしてくる。対するゴーレムは四十本もの腕をわきわきと動かし臨戦態勢。八岐大蛇vs千手観音という謎の、まるで特撮のような巨大バトルが幕を開けた。
荒れた森から少し離れた山間の開けた場所。さくら達はそこで暴れる白蛇を見ていた。幸いまだ森破壊に精を出しているだけで里を襲おうとはしてないが、それも時間の問題だろう。
その蛇ではあるが普通の蛇ではない白蛇の姿を見たさくらの感想がそれである。日本神話に出てくるあの有名な蛇の化け物、八岐大蛇。当然のことながら本物(本物というわけでもないが)を見るのは始めて。うねうねと動き回り交差する蛇の首にさくらは少し鳥肌が出てしまう。
「言われてみれば確かにそうだね。お酒飲ませて酔っぱらわせれば楽に解決できるかな」
さくらの言葉を聞いた竜崎は神話に基づいた解決法を冗談交じりに口ずさむ。そのネタがわかるのは当然さくらだけ。白鬼は残念そうに首を振った。
「確かにあいつは酒が好きだが、あの状態になってから目もくれない。今や某達のことすら認識していないのだ」
既に試しはしているらしい。ならば違う方法を探すしかないのだろう。
と、しげしげと観察していたメルティ―ソンが口を開いた。
「白鬼さん、あの方ってあそこまで大きくなれたんですか…?」
彼女が指摘した通り、白蛇は山のような大きさとなっている。同じ霊獣であるタマも巨大化はできるが、精々は人を数人背に乗せることが出来るぐらい。最も、力を隠しているのなら別なのだが…。
「そこだ。あいつも霊獣、ある程度の身の丈の変化は自在ではある。だが、ここまで巨大となれるとは思わなかった。どうもおかしい」
眉をひそめる白鬼に続き、里長も腕を組み溜息をつく。
「従来通りの姿ならば、俺や白鬼で取り押さえることも可能だったろう。だがあれほどとなるとな…。傷つけずに、とはどうやってもいかない」
「人獣や魔獣の数も多いですわね。この辺りは元から多いのですか?」
今度はイヴが質問をする。地上ではどこからか湧き出た大量の人獣や魔獣を追い払うオーガ族。森が荒らされた影響か猛っているため対処もままなっていない様子である。それに答える際にも白鬼はしかめ面を浮かべた。
「それも、おかしい。オグノトスの者達は力試しとして魔獣達と闘うことがよくある。この辺りの魔獣達は軒並み狩られてしまい数は少なかったはずなのだが…」
異常続きで手をこまねき、救援依頼を飛ばしたということらしい。学園長は音頭をとる。
「私達はオーガの皆の救援に赴きます。リュウザキ先生、イヴ先生、メルティ―ソン先生、三人は白蛇の沈静化に尽力を」
「「「はい!」」」
彼らの返事を聞いた学園長は微笑み、武器を担いでオーガ族の救援へと向かう。それに続く形で白鬼と里長も駆けていった。
「さくらさん、大丈夫?待っていても良いんだよ?」
「行けます!イヴさんのゴーレムに乗ってみたいですし」
竜崎の心配する声もなんのその。ラケットを取り出しさくらの準備も万端である。イヴはずいっと進み出ると、杖を地面に突き刺し詠唱を始めた。
「じゃ、昨日の汚名返上と行きましょうか!」
周囲に巨大な魔法陣が広がり、空中に術式が浮かび始める。さくら達はそんなイヴの近くに集まる。
「しっかり掴まっていてね」
「はーい」
竜崎とさくらがそう言葉を交わしている間に術式は地面に染みわたり、足元が蠢き始める。
「行くわよ、準備はいい?」
さくら達が頷いたのを確認し、イヴは詠唱を締めくくった。
「現れなさい!『千手の巨兵』!」
ゴゴゴゴゴッ…!
地面が揺れ、イヴを中心に盛り上がり始める。揺れる足元に耐えながら、さくら達は空へと押し上げられる。その場に出来たのは先日並みの巨大ゴーレム。
ただし、姿形は全く異なる。昨日のは至る所にゴーレムが仕込まれ、砦のような装いをした重厚なる『要塞』だった。だが今回のは要塞ではない。体格は普通(巨大だが)である代わりに、その背や側面から生えているのは長い腕、沢山。四十本は生えている。頭頂部から落ちないように下を見たさくらは思わず声をあげた。
「これって…!」
「そう!センジュカンノン、だったかしら?リュウザキ先生が持ってきた異世界の教科書から着想を得たのよ」
自信満々なイヴ。確かに顔や体格は違えど、千手観音のような出で立ちである。竜崎が一枚噛んでいるのも驚きだが、気になるのはイヴの体調。昨日の今日でこんな大きなゴーレムを作り出すとは…。
「イヴさん魔力大丈夫なんですか?」
「ちょっときついけど、大丈夫よ。昨日長風呂して魔力蓄えておいたしね!」
そういえば昨日の夜イヴが顔を真っ赤にしながら長時間風呂につかっていたのをさくらは思い出す。メルティ―ソンが終始心配しながらちょこちょこ様子を見に行っていた。竜崎曰く、教師寮の風呂は含有魔力がとても多い温泉。そんな使い方も出来るらしい。
と、さくらはとある疑問が思い浮かぶ。
「そういえば、千手観音って千本手が生えていないのばかりですよね?なんででしょう?」
千本腕が生えている仏像も見たことがあるが、だいたいの場合百本も生えていない。
「それは理由があるみたいでね。えっと確か腕一本当たりで二十五の世界を救うとかなんとか…」
そう説明してくれる竜崎だが、イヴは平然と答えた。
「千本生えてるわよ?」
「「えっ?」」
驚くさくら達に応えるようにイヴが杖を振ると、腕の一本一本からガシャシャシャと小さい腕が生えてくる。その数、一腕当たり二十五本ほど。それらが一斉にわしゃわしゃ動き始めた。
「うわっ…」
さくらは思わずドン引き。言っちゃなんだが、すごく気持ち悪い…。
「腕が増える分操作性が悪くなっちゃうから仕舞っているだけよ。さ、動かすわ。落ちないようにね」
ズシィン…ズシィン…と動き始める巨兵。地上にいるオーガ族達はおぉ…!と感嘆の声をあげる。巨兵が動く様はやはり圧巻のようだ。
「―!シュルルルルルウル!!」
どうやら白蛇の方も巨兵を敵と認識したらしい。八つの首全てで威嚇をしてくる。対するゴーレムは四十本もの腕をわきわきと動かし臨戦態勢。八岐大蛇vs千手観音という謎の、まるで特撮のような巨大バトルが幕を開けた。
0
お気に入りに追加
110
あなたにおすすめの小説
【完結】転生7年!ぼっち脱出して王宮ライフ満喫してたら王国の動乱に巻き込まれた少女戦記 〜愛でたいアイカは救国の姫になる
三矢さくら
ファンタジー
【完結しました】異世界からの召喚に応じて6歳児に転生したアイカは、護ってくれる結界に逆に閉じ込められた結果、山奥でサバイバル生活を始める。
こんなはずじゃなかった!
異世界の山奥で過ごすこと7年。ようやく結界が解けて、山を下りたアイカは王都ヴィアナで【天衣無縫の無頼姫】の異名をとる第3王女リティアと出会う。
珍しい物好きの王女に気に入られたアイカは、なんと侍女に取り立てられて王宮に!
やっと始まった異世界生活は、美男美女ぞろいの王宮生活!
右を見ても左を見ても「愛でたい」美人に美少女! 美男子に美少年ばかり!
アイカとリティア、まだまだ幼い侍女と王女が数奇な運命をたどる異世界王宮ファンタジー戦記。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。

スローライフとは何なのか? のんびり建国記
久遠 れんり
ファンタジー
突然の異世界転移。
ちょっとした事故により、もう世界の命運は、一緒に来た勇者くんに任せることにして、いきなり告白された彼女と、日本へ帰る事を少し思いながら、どこでもキャンプのできる異世界で、のんびり暮らそうと密かに心に決める。
だけどまあ、そんな事は夢の夢。
現実は、そんな考えを許してくれなかった。
三日と置かず、騒動は降ってくる。
基本は、いちゃこらファンタジーの予定。
そんな感じで、進みます。

元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。

巻き込まれ召喚されたおっさん、無能だと追放され冒険者として無双する
高鉢 健太
ファンタジー
とある県立高校の最寄り駅で勇者召喚に巻き込まれたおっさん。
手違い鑑定でスキルを間違われて無能と追放されたが冒険者ギルドで間違いに気付いて無双を始める。
転生したら死んだことにされました〜女神の使徒なんて聞いてないよ!〜
家具屋ふふみに
ファンタジー
大学生として普通の生活を送っていた望水 静香はある日、信号無視したトラックに轢かれてそうになっていた女性を助けたことで死んでしまった。が、なんか助けた人は神だったらしく、異世界転生することに。
そして、転生したら...「女には荷が重い」という父親の一言で死んだことにされました。なので、自由に生きさせてください...なのに職業が女神の使徒?!そんなの聞いてないよ?!
しっかりしているように見えてたまにミスをする女神から面倒なことを度々押し付けられ、それを与えられた力でなんとか解決していくけど、次から次に問題が起きたり、なにか不穏な動きがあったり...?
ローブ男たちの目的とは?そして、その黒幕とは一体...?
不定期なので、楽しみにお待ち頂ければ嬉しいです。
拙い文章なので、誤字脱字がありましたらすいません。報告して頂ければその都度訂正させていただきます。
小説家になろう様でも公開しております。
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。

ユーヤのお気楽異世界転移
暇野無学
ファンタジー
死因は神様の当て逃げです! 地震による事故で死亡したのだが、原因は神社の扁額が当たっての即死。問題の神様は気まずさから俺を輪廻の輪から外し、異世界の神に俺をゆだねた。異世界への移住を渋る俺に、神様特典付きで異世界へ招待されたが・・・ この神様が超適当な健忘症タイプときた。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる