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―賢者は語る―
155話 預言の一行結成③
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これで残った予言の人物は『勇の者』のみ。それを決める武術大会は近日開催ということ。それまでは出発することもできないため、竜崎青年達は準備を整えることに。
「まさか杖が使えんとはの…」
『裏通り』と呼ばれている暗く危険な商店通りから出てきたミルスパールは先程起きた予想外の出来事を思い返していた。と、一緒に来ていた竜崎青年は気まずそうに謝る。
「ごめんなさい…」
青年の魔術行使の負担を減らすため、ミルスパールは自身が懇意にしている杖売りの店に彼を連れて行ったのだ。だがいくら青年が頑張って杖を振っても魔術は出ず、手放してから杖内に溜まった力が放出されるという妙な現象が発生。青年の身体の構造が違うのか、他に問題があるのかは定かではないが、とにかく市販の杖は使えないということがわかってしまった。
「気にするでない。無くても魔術は充分に使えるのじゃからの。ただまあ、あった方がいいのは事実じゃな。ふーむ、ダメ元でソフィアに頼んでみるかの」
そう青年を慰めるミルスパール。と、戦士然とした幾人かがどこかへ向かう姿を目撃した。
「そういえば今日が武術大会参加者募集の締め切りじゃったな」
どうせ数日後には行くじゃろうが、今行ってみるかの?と問われ、青年は大きく頷いた。それを見たミルスパールが進む方向を変えようとした時だった。
「ミルスパール様…少しお話が…」
現れたのは焦った様子の兵士。
「実は先日牢に入れた2人についてなのですが…」
「それなら確か朝の内に解放してやれと指示したはずじゃが…」
ただ喧嘩をしていただけの2人。そう罪はないため、一晩だけの逮捕だったのだが…。兵士は言いにくそうに仔細を話し始めた。
「はい、牢から出したのですが…怒りからかその場で暴れ始めまして…。何人もの看守に怪我を負わせたあげく、建物や壁に大穴を開けて逃げ出しました…」
それを聞いてミルスパールは呆れた表情。そのまま出て武術大会に参加すれば事は済んだのに…と溜息をついた。
「流石『勇の者』の座を狙う連中よの…実力は充分にあるようじゃ。すまぬ、リュウザキよ。ワシは様子を見てくる。一人で闘技場に行けるかの?」
―私もいるんだぞ―
「そうじゃったの。ちょい待っておれ…」
霊体のツッコミを軽く受け流し、紙に何かを書き込むミルスパール。それを青年に渡した。
「よし、闘技場の受付にこの手紙を届けてくれ。逃げ出したあやつらの特徴が書いてある。危険人物リストに入れるようにとの指示書じゃ」
それを受け取った青年はミルスパールと別れ、一路闘技場へと向かった。
「すごい……!!」
馬車に乗り、着いた闘技場で青年は歓声を挙げる。テレビ等でしか見たことないその建物に心を弾ませながら足を踏み入れた。
「これ、ミルスパールさんからです」
手紙を受付に渡し、任務完了。帰る前に隅々まで見学しようと青年はぶらつくことに。
本番はまだだが、闘技場の至るところでは参加者らしき屈強な人物がちらほら。事前の下見でもしているのだろう。中には闘技場内で模擬戦をしている者達も。剣戟を交わす音が響いてくる。
通路にも人は数多く。筋骨隆々な者、大きな傷跡を持つ者、威厳たっぷりな者、周囲を常に睨んでいる者、自慢の武器を手入れしている者etcetc…。その全員が歴戦の貫禄を秘めている。そんな大人達の中を普通の青年が歩く様は少し違和感。ただ、それは相手にとっても同じようで…。
「おう、そこの子供。お前も参加者か?」
「い、いえ。私は…」
「なんだ違うのか。帰ってママに甘えてろよ」
少し歩くたびにエンカウント、もといガンを付けられる青年。もっと見ていたかったが、流石にいたたまれなくなり少し小走りで逃げるように出口へ向かう。
だがそんな様子も、意地悪な参加者の心をくすぐったらしい。うち1人がわざとらしくドン!とぶつかってきた。
「気いつけろ!」
反動で思わず青年は転んでしまう。その拍子に身に着けていた精霊石の袋をゴトンと落とし、中身を周囲にばら撒いてしまった。
―燃やすか―
「ニアロンさん、大丈夫だから…! 前をよく見ていなかった自分が悪いんだし…」
怒る霊体を抑えた青年は急いで落ちた精霊石を拾い集める。これはエアスト村で使っていた安物ではなく、ミルスパールから貰った戦闘用の高価な精霊石なのだ。失くすわけにはいかない。そう必死になる彼を見ても、周りの人々は手助けをせず笑うだけ。しかもあろうことか…
「ほい!」
コン! コロコロコロ…
「よいしょ!」
コツン! コロコロコロ…
拾われていない幾つかを蹴りあい、上手く拾わせないように悪戯までしてきたのだ。あちらこちらに転がっていく精霊石を頑張って拾おうとする青年だが、彼らの無駄に巧みな足さばきによってまた別の場所へと。
―こいつら…!―
流石に見過ごせず、霊体がブチギレそうになったその時だった。
「へへ…あん?」
蹴って遊んでいた精霊石が突如何者かによって拾い上げられる。青年を含めた皆がその人物を見ると、美しいダークエルフの女性だった。
「はい、これ」
その女性は精霊石を青年に手渡す。
「あ、ありがとうございます…」
反射的にお礼を言う青年だったが、女性はそれに答えず他に落ちていた石を次々に拾い集めてくれた。
「これで全部?」
「あ、えっと…あれ?風の精霊石が一つ足りない…」
それを聞いた女性はくるりと周りの様子を窺う。そして内1人にスタスタと近づいていくと、突然相手の手を捻り上げた。
「痛ててててて!!!!!」
悲鳴を挙げた人物は握っていた拳を思わず開く、するとコツンッと地面に精霊石が落ちた。緑色。つまり風の精霊石である。
「あったよ」
相手の手を捻り上げたまま、平然と教えてくれる女性。青年は急いでそれを拾う。だが、面白くないのは盗んだ相手である。
「なんだこいつ…女の癖に逆らえねぇ…! 糞ったれが!それは俺のだぞ!」
苦悶の表情を浮かべながらも、そう主張する。だが女性は手を離さない。
「ううん、嘘ついている感じがする」
ギュイ!
更に力強く捻り上げられる腕。すると相手は即座に自白した。
「嘘ついた!嘘ついたの認めるから!千切れる…!」
思わず真実を言ってしまい、バツが悪くなった相手の矛先は青年へと。痛む腕をさすりながら八つ当たりをしてきた。
「ガキがそんな高級品持っているわけないだろ!どうせどっかで盗んだんだろ!?」
「え、これはミルスパールさんに貰った物で…」
それを聞くと相手は押し黙る。この青年がこの国の御意見番と知り合いなのは実にマズい。もし密告でもされたら試合前に出場停止もありうる。彼は舌打ちをし、逃げるように去っていった。
「じゃあね」
と、女性もどこかへと向かっていく。青年のお礼の声を背に、手をひらひらと振って受付方面へと向かっていった。
―妙なやつだったな―
「助けてもらった人にそんなこと言っちゃ駄目だと思うんですけど…。名前ぐらい聞いておけばよかったです」
―なんだ?惚れたか?―
「またそうやってからかう…」
そんな会話をしながら、青年達はミルスパールの元へ戻っていった。
一方そのダークエルフの女性は受付にいた。武術大会参加の手続きをするらしい。
「ではこちらの方をよく読み、確認なされましたらお名前を…」
担当職員に登録用紙を渡された女性は一読。筆をとると、ピタリと止まる。書く欄は名前のみ、何を迷っているのだろうかと職員は首を傾げた。
「どうなされたのですか?出場取りやめになさいます?危険ですしね」
「…」
答えないまま少し考える素振りを見せた女性は、ふと登録用紙の上部に書いてある文字を見る。すると、その一部をそのまま名前欄にさらさらと書きこんだ。
「…こちら、本名ですか?」
眉をひそめ、訝しむ職員。だが彼女はしれっと言い放った。
「今からそうする」
その紙の上部に書かれていた文字は、「アリシャバージル王国武術大会参加表明契約書」という何も変哲もないただの説明書き。
そして、サイン欄に書かれていたのは「アリシャ」という文字だった。
「まさか杖が使えんとはの…」
『裏通り』と呼ばれている暗く危険な商店通りから出てきたミルスパールは先程起きた予想外の出来事を思い返していた。と、一緒に来ていた竜崎青年は気まずそうに謝る。
「ごめんなさい…」
青年の魔術行使の負担を減らすため、ミルスパールは自身が懇意にしている杖売りの店に彼を連れて行ったのだ。だがいくら青年が頑張って杖を振っても魔術は出ず、手放してから杖内に溜まった力が放出されるという妙な現象が発生。青年の身体の構造が違うのか、他に問題があるのかは定かではないが、とにかく市販の杖は使えないということがわかってしまった。
「気にするでない。無くても魔術は充分に使えるのじゃからの。ただまあ、あった方がいいのは事実じゃな。ふーむ、ダメ元でソフィアに頼んでみるかの」
そう青年を慰めるミルスパール。と、戦士然とした幾人かがどこかへ向かう姿を目撃した。
「そういえば今日が武術大会参加者募集の締め切りじゃったな」
どうせ数日後には行くじゃろうが、今行ってみるかの?と問われ、青年は大きく頷いた。それを見たミルスパールが進む方向を変えようとした時だった。
「ミルスパール様…少しお話が…」
現れたのは焦った様子の兵士。
「実は先日牢に入れた2人についてなのですが…」
「それなら確か朝の内に解放してやれと指示したはずじゃが…」
ただ喧嘩をしていただけの2人。そう罪はないため、一晩だけの逮捕だったのだが…。兵士は言いにくそうに仔細を話し始めた。
「はい、牢から出したのですが…怒りからかその場で暴れ始めまして…。何人もの看守に怪我を負わせたあげく、建物や壁に大穴を開けて逃げ出しました…」
それを聞いてミルスパールは呆れた表情。そのまま出て武術大会に参加すれば事は済んだのに…と溜息をついた。
「流石『勇の者』の座を狙う連中よの…実力は充分にあるようじゃ。すまぬ、リュウザキよ。ワシは様子を見てくる。一人で闘技場に行けるかの?」
―私もいるんだぞ―
「そうじゃったの。ちょい待っておれ…」
霊体のツッコミを軽く受け流し、紙に何かを書き込むミルスパール。それを青年に渡した。
「よし、闘技場の受付にこの手紙を届けてくれ。逃げ出したあやつらの特徴が書いてある。危険人物リストに入れるようにとの指示書じゃ」
それを受け取った青年はミルスパールと別れ、一路闘技場へと向かった。
「すごい……!!」
馬車に乗り、着いた闘技場で青年は歓声を挙げる。テレビ等でしか見たことないその建物に心を弾ませながら足を踏み入れた。
「これ、ミルスパールさんからです」
手紙を受付に渡し、任務完了。帰る前に隅々まで見学しようと青年はぶらつくことに。
本番はまだだが、闘技場の至るところでは参加者らしき屈強な人物がちらほら。事前の下見でもしているのだろう。中には闘技場内で模擬戦をしている者達も。剣戟を交わす音が響いてくる。
通路にも人は数多く。筋骨隆々な者、大きな傷跡を持つ者、威厳たっぷりな者、周囲を常に睨んでいる者、自慢の武器を手入れしている者etcetc…。その全員が歴戦の貫禄を秘めている。そんな大人達の中を普通の青年が歩く様は少し違和感。ただ、それは相手にとっても同じようで…。
「おう、そこの子供。お前も参加者か?」
「い、いえ。私は…」
「なんだ違うのか。帰ってママに甘えてろよ」
少し歩くたびにエンカウント、もといガンを付けられる青年。もっと見ていたかったが、流石にいたたまれなくなり少し小走りで逃げるように出口へ向かう。
だがそんな様子も、意地悪な参加者の心をくすぐったらしい。うち1人がわざとらしくドン!とぶつかってきた。
「気いつけろ!」
反動で思わず青年は転んでしまう。その拍子に身に着けていた精霊石の袋をゴトンと落とし、中身を周囲にばら撒いてしまった。
―燃やすか―
「ニアロンさん、大丈夫だから…! 前をよく見ていなかった自分が悪いんだし…」
怒る霊体を抑えた青年は急いで落ちた精霊石を拾い集める。これはエアスト村で使っていた安物ではなく、ミルスパールから貰った戦闘用の高価な精霊石なのだ。失くすわけにはいかない。そう必死になる彼を見ても、周りの人々は手助けをせず笑うだけ。しかもあろうことか…
「ほい!」
コン! コロコロコロ…
「よいしょ!」
コツン! コロコロコロ…
拾われていない幾つかを蹴りあい、上手く拾わせないように悪戯までしてきたのだ。あちらこちらに転がっていく精霊石を頑張って拾おうとする青年だが、彼らの無駄に巧みな足さばきによってまた別の場所へと。
―こいつら…!―
流石に見過ごせず、霊体がブチギレそうになったその時だった。
「へへ…あん?」
蹴って遊んでいた精霊石が突如何者かによって拾い上げられる。青年を含めた皆がその人物を見ると、美しいダークエルフの女性だった。
「はい、これ」
その女性は精霊石を青年に手渡す。
「あ、ありがとうございます…」
反射的にお礼を言う青年だったが、女性はそれに答えず他に落ちていた石を次々に拾い集めてくれた。
「これで全部?」
「あ、えっと…あれ?風の精霊石が一つ足りない…」
それを聞いた女性はくるりと周りの様子を窺う。そして内1人にスタスタと近づいていくと、突然相手の手を捻り上げた。
「痛ててててて!!!!!」
悲鳴を挙げた人物は握っていた拳を思わず開く、するとコツンッと地面に精霊石が落ちた。緑色。つまり風の精霊石である。
「あったよ」
相手の手を捻り上げたまま、平然と教えてくれる女性。青年は急いでそれを拾う。だが、面白くないのは盗んだ相手である。
「なんだこいつ…女の癖に逆らえねぇ…! 糞ったれが!それは俺のだぞ!」
苦悶の表情を浮かべながらも、そう主張する。だが女性は手を離さない。
「ううん、嘘ついている感じがする」
ギュイ!
更に力強く捻り上げられる腕。すると相手は即座に自白した。
「嘘ついた!嘘ついたの認めるから!千切れる…!」
思わず真実を言ってしまい、バツが悪くなった相手の矛先は青年へと。痛む腕をさすりながら八つ当たりをしてきた。
「ガキがそんな高級品持っているわけないだろ!どうせどっかで盗んだんだろ!?」
「え、これはミルスパールさんに貰った物で…」
それを聞くと相手は押し黙る。この青年がこの国の御意見番と知り合いなのは実にマズい。もし密告でもされたら試合前に出場停止もありうる。彼は舌打ちをし、逃げるように去っていった。
「じゃあね」
と、女性もどこかへと向かっていく。青年のお礼の声を背に、手をひらひらと振って受付方面へと向かっていった。
―妙なやつだったな―
「助けてもらった人にそんなこと言っちゃ駄目だと思うんですけど…。名前ぐらい聞いておけばよかったです」
―なんだ?惚れたか?―
「またそうやってからかう…」
そんな会話をしながら、青年達はミルスパールの元へ戻っていった。
一方そのダークエルフの女性は受付にいた。武術大会参加の手続きをするらしい。
「ではこちらの方をよく読み、確認なされましたらお名前を…」
担当職員に登録用紙を渡された女性は一読。筆をとると、ピタリと止まる。書く欄は名前のみ、何を迷っているのだろうかと職員は首を傾げた。
「どうなされたのですか?出場取りやめになさいます?危険ですしね」
「…」
答えないまま少し考える素振りを見せた女性は、ふと登録用紙の上部に書いてある文字を見る。すると、その一部をそのまま名前欄にさらさらと書きこんだ。
「…こちら、本名ですか?」
眉をひそめ、訝しむ職員。だが彼女はしれっと言い放った。
「今からそうする」
その紙の上部に書かれていた文字は、「アリシャバージル王国武術大会参加表明契約書」という何も変哲もないただの説明書き。
そして、サイン欄に書かれていたのは「アリシャ」という文字だった。
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