127 / 391
―ゴスタリアからの依頼―
126話 いざ結果報告
しおりを挟む
それから少し経ち、どうやら最終会議は終わったらしい。調査結果を報告するために一行は王の元へ移動を行う。
「いやー…有意義な時間でした」
「はい、でもあっという間でしたね…」
さくらと合流したメリッサとメストはずっとその調子。存分に語り合っていたと見える。
「そうだメリッサさん、これを。僕が持っているよりも貴方が持っていたほうが」
と、バルスタインの絵を渡そうとするメストをメリッサは止める。
「いえ、それは頂けません!貴方が貰った物、私がとるわけにはいきません。大切にしてください!」
そんなやり取りに苦笑いしつつ、さくらは列の先頭を歩くバルスタインの元に向かいさりげなく話を振ってみる。すると―。
「メリッサはメストさんと仲良くなったみたいですね。何で盛り上がってるのかはわかりませんが、楽し気なのを見るとこちらまで楽しくなってきます」
とのことである。
「しかし、いつもは冷静なメリッサがあそこまで感情を出すとは…一体何なのでしょうね。さくらさんは検討がつきますか?」
「え、いやー…あはは…」
貴方についてです、とは口が裂けても言えない。恐らく普段のメリッサは表面に出さないだけで、バルスタインの行動を見るたびに内心「尊い」とか言ってそうだなと思うさくらだった。世界違えど、ファンの心中は一緒なのだろう。
謁見の間に案内された竜崎達。そこは広く、さくら達も端の方に立たせてもらった。正面の高い席に座っているのはゴスタリア王とその王妃、そして一足先に移動していたテレーズ姫である。その横にバルスタインが控え、彼らの前には調査隊が持ち込んだ資料が掲示された。
「準備できました」
調査隊メンバーの合図を聞き、竜崎はうやうやしく一礼をした。
「では、調査隊の調査結果をお伝えさせていただきます。まずは先程確認いたしましたサラマンドの様子ですが…」
「…以上の事柄と記録からこのような結果に。火を吹く竜は確かに存在しますが、彼らにサラマンドを作り出せるほどの能力はありません。その点を考慮すると…」
持ってきた資料を大いに活用し、要点を的確に説明していく竜崎の姿は確かに教師。ゴスタリア王だけでなく、王妃王女、バルスタインをはじめとする騎士兵士も聞き入っている。これならば充分に信用させることができそうだ。
「…ですので、可能性として最も高いのは火の高位精霊イブリート様の介入です。あの方の性格上、自らの行いをひけらかすといったことは致しません。王の問いかけに対してお答えにならなかったのも道理です」
「ふむ…リュウザキ殿がそう仰るのならばそうなのだろうな。確かにあの夜、お叱りを受けた際も遠回しに民を危惧してくださった。あの方らしいといえばらしいのか」
そもそも竜崎が得ている信頼が大きい。高位精霊と仲が良い彼の言葉に王は疑おうともしない。今弁舌を振るっている目の前の男が大嘘つきかつ熱望している竜の正体だとはどうやっても思わないだろう。まあそのためにわざわざ手間をかけて調査を行ったのだが。甲斐があったというものである。
しかし、とさくらは思う。一国の王を相手取り、竜崎は一切ボロを出していない。もし自分がそんなことをやったらたちまち露呈してしまうだろう。今までも要所要所でさくらを庇い平然と嘘をついてきた彼だが、それは大人の特権か、はたまた本人の性根か。それとも、この世界で鍛えられたのか。どれかはわからないが、この調子だと自分にも何か隠していることがありそうだな。そう頭の端で考える彼女だったが、それ以上に思考が回るものではなく、それきりとなってしまった。
「ということですので、王の許可が頂けましたら私自らイブリート様の元へ向かわせていただきます」
「良いのか?」
竜崎の提案にゴスタリア王は驚く。彼はそれを見て胸を叩いた。
「えぇ。彼のことです、再度王が向かったところで絶対に正直には答えないでしょう。ならば私が無理やりにでも事の仔細を聞き出してみせます」
どうやらそこでイブリートと口裏合わせをするようだ。魔神とも呼ばれる高位精霊が起こした奇跡、それを伝説の勇者一行の1人として名高い竜崎が証言すれば国に寄ってくる悪い虫もいなくなるだろう。
王妃と王女もその提案に頷き有難がる。これで終幕と思えたが、そこに待ったをかけたのは他ならぬゴスタリア王であった。
「実は前々から気になっていることが合ってな。かの精霊は竜の形をしていたという。私も叱られ、剣を交えたからわかるが、イブリート様はリュウザキ殿の言うような性格で合っているのであろう。だが、わざわざ竜を模して飛んでいたというのが引っかかるのだ。突如私の寝室に現れることの出来たあの方ならば、そのようなまだるっこしいことはせずに各火山に転移しそのままサラマンドを生まれさせるということも出来たはず。これは勝手な推測だが、私としては『竜の魔神』殿が関わっている気がしてならない」
「竜の…魔神…?」
聞いたことのない単語に思わず耳を澄ますさくら。対して竜崎はなるほど、と頷いた。
「確かにその点に関しましては調査隊のメンバーからも疑問の声が上がっていました。ですが、本件にあの方が関わっているような痕跡は無いため可能性は低いものとしていましたが…」
学者達にアイコンタクトをとる竜崎。送られた彼らもまた、竜崎の考えを支持するかのように頷いた。
「確かにあの方のお力ならばサラマンドを作り出すことは可能です。それに、火の高位精霊と竜の魔神が協力している可能性はあるかもしれません」
「やはりか…!」
予想が当たり嬉しそうなゴスタリア王。竜崎は続けて提案を行う。
「では、この後に私が向かい聞いて見ましょうか。イブリート様のことです、一日二日では口を割らないことも容易く想像ができます。ならば、先に魔神殿に話をお聞きし、王のお考えが当たりましたら占めたものです」
と、それに乗っかるように声を挙げた人物が1人。ゴスタリア王女、テレーズ姫である。
「そのようなことでしたら、お父様、私もリュウザキ様についていってよろしいですか?」
「な!?」
思わぬ提案に大口を開ける王。姫は自らの考えを説明する。
「流石に王族が一人も向かわぬのは魔神殿に失礼です。しかしお父様は執務がございます。その点私ならばある程度自由に動けます」
「だが…」
渋る王。そこに竜崎が助け船を出す。ただし姫側の。
「私としては構いません。必ずや姫様の身を御守りいたしましょう」
それでもまだ王は不安らしく、声を漏らす。
「リュウザキ殿の実力は存じておるし、信頼がおける方だ。だが、男女2人旅というのは…」
気にすべきところはそこなのか。さくらは思わずズッコケかける。
―私もいるんだが―
ニアロンはニアロンで不満そうに腕を組む。
「これは失礼をニアロン殿。しかし…そうだ、バルスタイン。リュウザキ殿と共に行ってはくれないか?」
「はっ!」
いくらこの後に予定が入っているとはいえ、王命とあらばそちらが優先。彼女は即座に応じた。
そんな中、姫様は何かを思いついたらしく…。
「でしたら、リュウザキ様。一つ我が儘を言ってもよろしいかしら?」
「はい、なんなりと」
「リュウザキ様がお連れしたお弟子さん方、さくらさんとメストさん、お二人共先の代表戦で大活躍だったそうではないですか。是非道中の護衛に来ていただきたいのです。あ、でもメストさんは確か腕に怪我を負っていらしたのでしたね…。後ろ髪を引かれる思いですが、怪我人を無理に登用するのもいけませんし…。さくらさん、是非共にいらしてくださいませんか?」
「いやー…有意義な時間でした」
「はい、でもあっという間でしたね…」
さくらと合流したメリッサとメストはずっとその調子。存分に語り合っていたと見える。
「そうだメリッサさん、これを。僕が持っているよりも貴方が持っていたほうが」
と、バルスタインの絵を渡そうとするメストをメリッサは止める。
「いえ、それは頂けません!貴方が貰った物、私がとるわけにはいきません。大切にしてください!」
そんなやり取りに苦笑いしつつ、さくらは列の先頭を歩くバルスタインの元に向かいさりげなく話を振ってみる。すると―。
「メリッサはメストさんと仲良くなったみたいですね。何で盛り上がってるのかはわかりませんが、楽し気なのを見るとこちらまで楽しくなってきます」
とのことである。
「しかし、いつもは冷静なメリッサがあそこまで感情を出すとは…一体何なのでしょうね。さくらさんは検討がつきますか?」
「え、いやー…あはは…」
貴方についてです、とは口が裂けても言えない。恐らく普段のメリッサは表面に出さないだけで、バルスタインの行動を見るたびに内心「尊い」とか言ってそうだなと思うさくらだった。世界違えど、ファンの心中は一緒なのだろう。
謁見の間に案内された竜崎達。そこは広く、さくら達も端の方に立たせてもらった。正面の高い席に座っているのはゴスタリア王とその王妃、そして一足先に移動していたテレーズ姫である。その横にバルスタインが控え、彼らの前には調査隊が持ち込んだ資料が掲示された。
「準備できました」
調査隊メンバーの合図を聞き、竜崎はうやうやしく一礼をした。
「では、調査隊の調査結果をお伝えさせていただきます。まずは先程確認いたしましたサラマンドの様子ですが…」
「…以上の事柄と記録からこのような結果に。火を吹く竜は確かに存在しますが、彼らにサラマンドを作り出せるほどの能力はありません。その点を考慮すると…」
持ってきた資料を大いに活用し、要点を的確に説明していく竜崎の姿は確かに教師。ゴスタリア王だけでなく、王妃王女、バルスタインをはじめとする騎士兵士も聞き入っている。これならば充分に信用させることができそうだ。
「…ですので、可能性として最も高いのは火の高位精霊イブリート様の介入です。あの方の性格上、自らの行いをひけらかすといったことは致しません。王の問いかけに対してお答えにならなかったのも道理です」
「ふむ…リュウザキ殿がそう仰るのならばそうなのだろうな。確かにあの夜、お叱りを受けた際も遠回しに民を危惧してくださった。あの方らしいといえばらしいのか」
そもそも竜崎が得ている信頼が大きい。高位精霊と仲が良い彼の言葉に王は疑おうともしない。今弁舌を振るっている目の前の男が大嘘つきかつ熱望している竜の正体だとはどうやっても思わないだろう。まあそのためにわざわざ手間をかけて調査を行ったのだが。甲斐があったというものである。
しかし、とさくらは思う。一国の王を相手取り、竜崎は一切ボロを出していない。もし自分がそんなことをやったらたちまち露呈してしまうだろう。今までも要所要所でさくらを庇い平然と嘘をついてきた彼だが、それは大人の特権か、はたまた本人の性根か。それとも、この世界で鍛えられたのか。どれかはわからないが、この調子だと自分にも何か隠していることがありそうだな。そう頭の端で考える彼女だったが、それ以上に思考が回るものではなく、それきりとなってしまった。
「ということですので、王の許可が頂けましたら私自らイブリート様の元へ向かわせていただきます」
「良いのか?」
竜崎の提案にゴスタリア王は驚く。彼はそれを見て胸を叩いた。
「えぇ。彼のことです、再度王が向かったところで絶対に正直には答えないでしょう。ならば私が無理やりにでも事の仔細を聞き出してみせます」
どうやらそこでイブリートと口裏合わせをするようだ。魔神とも呼ばれる高位精霊が起こした奇跡、それを伝説の勇者一行の1人として名高い竜崎が証言すれば国に寄ってくる悪い虫もいなくなるだろう。
王妃と王女もその提案に頷き有難がる。これで終幕と思えたが、そこに待ったをかけたのは他ならぬゴスタリア王であった。
「実は前々から気になっていることが合ってな。かの精霊は竜の形をしていたという。私も叱られ、剣を交えたからわかるが、イブリート様はリュウザキ殿の言うような性格で合っているのであろう。だが、わざわざ竜を模して飛んでいたというのが引っかかるのだ。突如私の寝室に現れることの出来たあの方ならば、そのようなまだるっこしいことはせずに各火山に転移しそのままサラマンドを生まれさせるということも出来たはず。これは勝手な推測だが、私としては『竜の魔神』殿が関わっている気がしてならない」
「竜の…魔神…?」
聞いたことのない単語に思わず耳を澄ますさくら。対して竜崎はなるほど、と頷いた。
「確かにその点に関しましては調査隊のメンバーからも疑問の声が上がっていました。ですが、本件にあの方が関わっているような痕跡は無いため可能性は低いものとしていましたが…」
学者達にアイコンタクトをとる竜崎。送られた彼らもまた、竜崎の考えを支持するかのように頷いた。
「確かにあの方のお力ならばサラマンドを作り出すことは可能です。それに、火の高位精霊と竜の魔神が協力している可能性はあるかもしれません」
「やはりか…!」
予想が当たり嬉しそうなゴスタリア王。竜崎は続けて提案を行う。
「では、この後に私が向かい聞いて見ましょうか。イブリート様のことです、一日二日では口を割らないことも容易く想像ができます。ならば、先に魔神殿に話をお聞きし、王のお考えが当たりましたら占めたものです」
と、それに乗っかるように声を挙げた人物が1人。ゴスタリア王女、テレーズ姫である。
「そのようなことでしたら、お父様、私もリュウザキ様についていってよろしいですか?」
「な!?」
思わぬ提案に大口を開ける王。姫は自らの考えを説明する。
「流石に王族が一人も向かわぬのは魔神殿に失礼です。しかしお父様は執務がございます。その点私ならばある程度自由に動けます」
「だが…」
渋る王。そこに竜崎が助け船を出す。ただし姫側の。
「私としては構いません。必ずや姫様の身を御守りいたしましょう」
それでもまだ王は不安らしく、声を漏らす。
「リュウザキ殿の実力は存じておるし、信頼がおける方だ。だが、男女2人旅というのは…」
気にすべきところはそこなのか。さくらは思わずズッコケかける。
―私もいるんだが―
ニアロンはニアロンで不満そうに腕を組む。
「これは失礼をニアロン殿。しかし…そうだ、バルスタイン。リュウザキ殿と共に行ってはくれないか?」
「はっ!」
いくらこの後に予定が入っているとはいえ、王命とあらばそちらが優先。彼女は即座に応じた。
そんな中、姫様は何かを思いついたらしく…。
「でしたら、リュウザキ様。一つ我が儘を言ってもよろしいかしら?」
「はい、なんなりと」
「リュウザキ様がお連れしたお弟子さん方、さくらさんとメストさん、お二人共先の代表戦で大活躍だったそうではないですか。是非道中の護衛に来ていただきたいのです。あ、でもメストさんは確か腕に怪我を負っていらしたのでしたね…。後ろ髪を引かれる思いですが、怪我人を無理に登用するのもいけませんし…。さくらさん、是非共にいらしてくださいませんか?」
0
お気に入りに追加
110
あなたにおすすめの小説
大工スキルを授かった貧乏貴族の養子の四男だけど、どうやら大工スキルは伝説の全能スキルだったようです
飼猫タマ
ファンタジー
田舎貴族の四男のヨナン・グラスホッパーは、貧乏貴族の養子。義理の兄弟達は、全員戦闘系のレアスキル持ちなのに、ヨナンだけ貴族では有り得ない生産スキルの大工スキル。まあ、養子だから仕方が無いんだけど。
だがしかし、タダの生産スキルだと思ってた大工スキルは、じつは超絶物凄いスキルだったのだ。その物凄スキルで、生産しまくって超絶金持ちに。そして、婚約者も出来て幸せ絶頂の時に嵌められて、人生ドン底に。だが、ヨナンは、有り得ない逆転の一手を持っていたのだ。しかも、その有り得ない一手を、本人が全く覚えてなかったのはお約束。
勿論、ヨナンを嵌めた奴らは、全員、ザマー百裂拳で100倍返し!
そんなお話です。
転生したら死んだことにされました〜女神の使徒なんて聞いてないよ!〜
家具屋ふふみに
ファンタジー
大学生として普通の生活を送っていた望水 静香はある日、信号無視したトラックに轢かれてそうになっていた女性を助けたことで死んでしまった。が、なんか助けた人は神だったらしく、異世界転生することに。
そして、転生したら...「女には荷が重い」という父親の一言で死んだことにされました。なので、自由に生きさせてください...なのに職業が女神の使徒?!そんなの聞いてないよ?!
しっかりしているように見えてたまにミスをする女神から面倒なことを度々押し付けられ、それを与えられた力でなんとか解決していくけど、次から次に問題が起きたり、なにか不穏な動きがあったり...?
ローブ男たちの目的とは?そして、その黒幕とは一体...?
不定期なので、楽しみにお待ち頂ければ嬉しいです。
拙い文章なので、誤字脱字がありましたらすいません。報告して頂ければその都度訂正させていただきます。
小説家になろう様でも公開しております。
王宮で汚職を告発したら逆に指名手配されて殺されかけたけど、たまたま出会ったメイドロボに転生者の技術力を借りて反撃します
有賀冬馬
ファンタジー
王国貴族ヘンリー・レンは大臣と宰相の汚職を告発したが、逆に濡れ衣を着せられてしまい、追われる身になってしまう。
妻は宰相側に寝返り、ヘンリーは女性不信になってしまう。
さらに差し向けられた追手によって左腕切断、毒、呪い状態という満身創痍で、命からがら雪山に逃げ込む。
そこで力尽き、倒れたヘンリーを助けたのは、奇妙なメイド型アンドロイドだった。
そのアンドロイドは、かつて大賢者と呼ばれた転生者の技術で作られたメイドロボだったのだ。
現代知識チートと魔法の融合技術で作られた義手を与えられたヘンリーが、独立勢力となって王国の悪を蹴散らしていく!
【書籍化決定】俗世から離れてのんびり暮らしていたおっさんなのに、俺が書の守護者って何かの間違いじゃないですか?
歩く魚
ファンタジー
幼い頃に迫害され、一人孤独に山で暮らすようになったジオ・プライム。
それから数十年が経ち、気づけば38歳。
のんびりとした生活はこの上ない幸せで満たされていた。
しかしーー
「も、もう一度聞いて良いですか? ジオ・プライムさん、あなたはこの死の山に二十五年間も住んでいるんですか?」
突然の来訪者によると、この山は人間が住める山ではなく、彼は世間では「書の守護者」と呼ばれ都市伝説のような存在になっていた。
これは、自分のことを弱いと勘違いしているダジャレ好きのおっさんが、人々を導き、温かさを思い出す物語。
※書籍化のため更新をストップします。
元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。
最低最悪の悪役令息に転生しましたが、神スキル構成を引き当てたので思うままに突き進みます! 〜何やら転生者の勇者から強いヘイトを買っている模様
コレゼン
ファンタジー
「おいおい、嘘だろ」
ある日、目が覚めて鏡を見ると俺はゲーム「ブレイス・オブ・ワールド」の公爵家三男の悪役令息グレイスに転生していた。
幸いにも「ブレイス・オブ・ワールド」は転生前にやりこんだゲームだった。
早速、どんなスキルを授かったのかとステータスを確認してみると――
「超低確率の神スキル構成、コピースキルとスキル融合の組み合わせを神引きしてるじゃん!!」
やったね! この神スキル構成なら処刑エンドを回避して、かなり有利にゲーム世界を進めることができるはず。
一方で、別の転生者の勇者であり、元エリートで地方自治体の首長でもあったアルフレッドは、
「なんでモブキャラの悪役令息があんなに強力なスキルを複数持ってるんだ! しかも俺が目指してる国王エンドを邪魔するような行動ばかり取りやがって!!」
悪役令息のグレイスに対して日々不満を高まらせていた。
なんか俺、勇者のアルフレッドからものすごいヘイト買ってる?
でもまあ、勇者が最強なのは検証が進む前の攻略情報だから大丈夫っしょ。
というわけで、ゲーム知識と神スキル構成で思うままにこのゲーム世界を突き進んでいきます!
転生したおばあちゃんはチートが欲しい ~この世界が乙女ゲームなのは誰も知らない~
ピエール
ファンタジー
おばあちゃん。
異世界転生しちゃいました。
そういえば、孫が「転生するとチートが貰えるんだよ!」と言ってたけど
チート無いみたいだけど?
おばあちゃんよく分かんないわぁ。
頭は老人 体は子供
乙女ゲームの世界に紛れ込んだ おばあちゃん。
当然、おばあちゃんはここが乙女ゲームの世界だなんて知りません。
訳が分からないながら、一生懸命歩んで行きます。
おばあちゃん奮闘記です。
果たして、おばあちゃんは断罪イベントを回避できるか?
[第1章おばあちゃん編]は文章が拙い為読みづらいかもしれません。
第二章 学園編 始まりました。
いよいよゲームスタートです!
[1章]はおばあちゃんの語りと生い立ちが多く、あまり話に動きがありません。
話が動き出す[2章]から読んでも意味が分かると思います。
おばあちゃんの転生後の生活に興味が出てきたら一章を読んでみて下さい。(伏線がありますので)
初投稿です
不慣れですが宜しくお願いします。
最初の頃、不慣れで長文が書けませんでした。
申し訳ございません。
少しづつ修正して纏めていこうと思います。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる