4 / 31
―前章までのあらすじ―
『異世界を先に生きる』第一部までのあらすじ
しおりを挟む―――――――――――――――
永きにわたる、魔たるものとの戦を収めるには彼の者らが鍵となる
闇を秘めた鋭俊豪傑たる勇の者
老練にして英明果敢たる賢の者
年若く才気煥発たる巧の者
異界より来たりし伯楽一顧たる術の者
彼らを集め、希望をもって送り出せ。
さすれば、必ずや魔を払い共存共栄の道を歩めるだろう――。
――祈祷師シビラによる『勇者一行の予言』――――――――
14歳の中学生の少女『雪谷さくら』は、夏休み目前の学校からの帰り道、ひょんなことから異世界に転移してしまう。
そこは見事な『剣と魔法のファンタジー世界』であったが…言語も理も、何もかもが違う世界であった。
言葉が伝わらず、特別な力も持っていないさくらは、ひとりぼっちのまま絶望の淵に立たされてしまう。
――しかし、そんな彼女の前に現れたのは、1人の男性『竜崎清人』であった。
なんと彼は、20年前に転移して来ていた、さくらと同じ世界の出身者であったのだ。
竜崎、そして彼に憑りついている女霊体『ニアロン』の口から語られた様々なる事情は、どれもこれもさくらを驚かせた。
この世界は、魔術が包む異世界であるということ。20年前当時、大戦争が繰り広げられていたということ。
そして竜崎は、『勇者一行の予言』の『術の者』に選ばれ、戦争を終結させた英雄であると――。
そんな彼らに連れられ、さくらは『アリシャバージル』という国の『学園』へ籍を置くことに。
竜崎達から言葉や魔術を教わった彼女はメキメキと力をつけ、友人も数多く作ることができた。
また竜崎と共に各地へ赴くことで、元の世界では到底味わえぬ経験を積ませて貰えもした。
波乱万丈あれども、異世界生活を謳歌していたのだ。
……しかし、さくらが世界を深く知り、更に奥へと足を踏み入れると同時に、様々なことに巻き込まれ出してしまうのであった。
―ある日の事、さくらは命を狙われる事態に陥る。駆け付けた竜崎により事なきを得たが…。思わぬ拍子で、彼女は彼が隠していたあるものを見つけ出してしまう。
それは、『元の世界に帰れるかもしれない方法』。ただし、竜崎かさくら、どちらかが生贄となる必要がある危険な賭けでもあった。
竜崎はさくらの想いを聞き入れ、リスクのあるその方法を実行しに向かう。…彼自身が、生贄となる覚悟を決めて。
そして、いざ敢行…―。 …と思ったその矢先、竜崎達は『謎の魔術士達』による襲撃を受けてしまう。
奮戦虚しく、被害甚大。さくらの武器を奪われ、帰るための装置を破壊され、竜崎も瀕死の重傷を負ってしまった。
直後現れた『勇者一行』達により、彼の命は今際の際で救われたが…。数週間の昏睡を余儀なくされてしまう。
さくらは自らの軽率な行いを猛省。大切な人が死ぬ恐怖を学び、想いを改めた。
そして目覚めた竜崎へ、自らが魔術で作り出した『桜』の前で、共に歩むことを誓ったのであった―。
―――物語は、その直後。 一旦病室へと戻った竜崎達の元から始まる――。
0
お気に入りに追加
9
あなたにおすすめの小説
魔王女さまのレコンキスタ ~勇者と魔王、並び立ち~
空戸乃間
ファンタジー
《ファンタジーVS宇宙人》
剣と魔法を武器として、宇宙からの襲撃者に勝てるのか⁈
人間と魔族が争い続ける世界【オーリア】
百年にわたる人魔戦争に終止符をうつため、勇者率いる戦士達は黒の大陸へと渡り魔王城へと攻め入り、前進し続ける勇者達は、玉座で待つ魔王との最後の決戦に挑むことになる。
しかし、勇者達が魔王と剣を交えている最中に新たな脅威が現れた。
――あれは一体何なんだ?
その光景を目の当たりにした誰もが、同じ事を思ったはずだ。
勇者も、魔王も、
人間も、魔族も隔たり無く
彼らは雲を燃やして現れた、空に浮かぶ巨大な円盤を見上げていた
――――――――――――
ゆっくり更新していきますのでどうぞよろしくお願いします
一言感想とかでも嬉しいので、どうぞよろしく!!
25歳のオタク女子は、異世界でスローライフを送りたい
こばやん2号
ファンタジー
とある会社に勤める25歳のOL重御寺姫(じゅうおんじひめ)は、漫画やアニメが大好きなオタク女子である。
社員旅行の最中謎の光を発見した姫は、気付けば異世界に来てしまっていた。
頭の中で妄想していたことが現実に起こってしまったことに最初は戸惑う姫だったが、自身の知識と持ち前の性格でなんとか異世界を生きていこうと奮闘する。
オタク女子による異世界生活が今ここに始まる。
※この小説は【アルファポリス】及び【小説家になろう】の同時配信で投稿しています。
蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる
フルーツパフェ
大衆娯楽
転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。
一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。
そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!
寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。
――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです
そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。
大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。
相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。
異世界二度目のおっさん、どう考えても高校生勇者より強い
八神 凪
ファンタジー
旧題:久しぶりに異世界召喚に巻き込まれたおっさんの俺は、どう考えても一緒に召喚された勇者候補よりも強い
【第二回ファンタジーカップ大賞 編集部賞受賞! 書籍化します!】
高柳 陸はどこにでもいるサラリーマン。
満員電車に揺られて上司にどやされ、取引先には愛想笑い。
彼女も居ないごく普通の男である。
そんな彼が定時で帰宅しているある日、どこかの飲み屋で一杯飲むかと考えていた。
繁華街へ繰り出す陸。
まだ時間が早いので学生が賑わっているなと懐かしさに目を細めている時、それは起きた。
陸の前を歩いていた男女の高校生の足元に紫色の魔法陣が出現した。
まずい、と思ったが少し足が入っていた陸は魔法陣に吸い込まれるように引きずられていく。
魔法陣の中心で困惑する男女の高校生と陸。そして眼鏡をかけた女子高生が中心へ近づいた瞬間、目の前が真っ白に包まれる。
次に目が覚めた時、男女の高校生と眼鏡の女子高生、そして陸の目の前には中世のお姫様のような恰好をした女性が両手を組んで声を上げる。
「異世界の勇者様、どうかこの国を助けてください」と。
困惑する高校生に自分はこの国の姫でここが剣と魔法の世界であること、魔王と呼ばれる存在が世界を闇に包もうとしていて隣国がそれに乗じて我が国に攻めてこようとしていると説明をする。
元の世界に戻る方法は魔王を倒すしかないといい、高校生二人は渋々了承。
なにがなんだか分からない眼鏡の女子高生と陸を見た姫はにこやかに口を開く。
『あなた達はなんですか? 自分が召喚したのは二人だけなのに』
そう言い放つと城から追い出そうとする姫。
そこで男女の高校生は残った女生徒は幼馴染だと言い、自分と一緒に行こうと提案。
残された陸は慣れた感じで城を出て行くことに決めた。
「さて、久しぶりの異世界だが……前と違う世界みたいだな」
陸はしがないただのサラリーマン。
しかしその実態は過去に異世界へ旅立ったことのある経歴を持つ男だった。
今度も魔王がいるのかとため息を吐きながら、陸は以前手に入れた力を駆使し異世界へと足を踏み出す――
異世界楽々通販サバイバル
shinko
ファンタジー
最近ハマりだしたソロキャンプ。
近くの山にあるキャンプ場で泊っていたはずの伊田和司 51歳はテントから出た瞬間にとてつもない違和感を感じた。
そう、見上げた空には大きく輝く2つの月。
そして山に居たはずの自分の前に広がっているのはなぜか海。
しばらくボーゼンとしていた和司だったが、軽くストレッチした後にこうつぶやいた。
「ついに俺の番が来たか、ステータスオープン!」
平凡冒険者のスローライフ
上田なごむ
ファンタジー
26歳独身動物好きの主人公大和希は、神様によって魔物・魔法・獣人等ファンタジーな世界観の異世界に転移させられる。
平凡な能力値、野望など抱いていない彼は、冒険者としてスローライフを目標に日々を過ごしていく。
果たして、彼を待ち受ける出会いや試練は如何なるものか……
ファンタジー世界に向き合う、平凡な冒険者の物語。
【第一部】異世界を先に生きる ~先輩転移者先生との異世界生活記!~
月ノ輪
ファンタジー
―私達と共に来てくれないか? 帰る方法も必ず見つけ出そう。
平凡な中学生の雪谷さくらは、夏休みに入った帰り道に異世界に転移してしまう。
着いた先は見慣れない景色に囲まれたエルフや魔族達が暮らすファンタジーの世界。
言葉も通じず困り果てていたさくらの元に現れたのは、20年前に同じ世界からやってきた、そして今は『学園』で先生をしている男性“竜崎清人”だった。
さくら、竜崎、そして竜崎に憑りついている謎の霊体ニアロン。彼らを取り巻く教師陣や生徒達をも巻き込んだ異世界を巡る波瀾万丈な学園生活の幕が上がる!
※【第二部】、ゆっくりながら投稿開始しました。宜しければ!
【第二部URL】《https://www.alphapolis.co.jp/novel/333629063/270508092》
※他各サイトでも重複投稿をさせて頂いております。
30年待たされた異世界転移
明之 想
ファンタジー
気づけば異世界にいた10歳のぼく。
「こちらの手違いかぁ。申し訳ないけど、さっさと帰ってもらわないといけないね」
こうして、ぼくの最初の異世界転移はあっけなく終わってしまった。
右も左も分からず、何かを成し遂げるわけでもなく……。
でも、2度目があると確信していたぼくは、日本でひたすら努力を続けた。
あの日見た夢の続きを信じて。
ただ、ただ、異世界での冒険を夢見て!!
くじけそうになっても努力を続け。
そうして、30年が経過。
ついに2度目の異世界冒険の機会がやってきた。
しかも、20歳も若返った姿で。
異世界と日本の2つの世界で、
20年前に戻った俺の新たな冒険が始まる。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる