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第四章 高校生活

高校へ編入2

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 ■ 高校へ編入2
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 職員室を出て担任の後ろをいそいそと付いていく、初めての校舎ってこともあり、ついキョロキョロとしてしまう為に遅れがちになりちょっと急ぎ足になったりしながら付いていく。前世で通った時も鉄筋の作りではあったものの質実剛健というか、比較的簡素な作りでファッション性は皆無だったようにおもうが、現状は色々と考えて作られているように思う。
 
 前世で通っていた高校とは全く異なった作りで高校というよりはちょっとした市立の大学って感じで時代というか世界の違いを改めて感じてしまう。
 
 「先に入りますので呼んだら入ってきて下さいね。」
 「はい」
 
 担任が教室に入ると騒がしかったのが静まり、号令の音が廊下まで聞こえてくる
 
 「お知らせがあります。今日から新しいクラスメートが加わる事になりました。」
 「新宮君、入って...自己紹介をして下さい。」
 
 自己紹介かぁ...前世では転校したことなんてなかったからまあ、初めての経験ってやつだが、緊張するかと思ったが以外に緊張しない自分に驚いてたりする。
 
 いっぱつかましてやるかぁなんて思わないでもないが、やっぱり止めておく。
 
 俺が教室に入ると一斉にざわめき立つ。
 「ほ、本当に男だわ...男、男よ」
 「おおっ、イケメンだわ。うひゃー超イケメンじゃん..あぁ~抱かれたい~」
 
 皆の視線がグサグサと刺さって痛いのなんのって...おい、おい、よだれたれてるやつまでいるぞ!。
 時代に淘汰されたのか皆、容姿端麗の美人さんばかりだ、楽しいこうこうせいかつになると良いな。
 
 パン、パン!!、担任の中田日奈先生が手を叩く
 「皆さん、静かに、彼の自己紹介を聞いて下さい。」
 
 「今日から皆さんと一緒に勉強することになりました新宮和人です。趣味はB級グルメ食べ歩きですが、男ってところもありあまり行けてないですが...
 
 部活の方は今まで特に何もしていないので入るかどうかはわかりませんが、一通り見学してみたいと思っています、えっ、最後に今後は皆さんと仲良く出来たらと思います。」
 
 「わぁーーっ、仲良くだってぇ~。いいのぉ~。」
 隣同士や小さな声では色々と話しが飛び交っているようだがこちらへ直接、質問とかはないようだ...
 
 「一つ質問していいですか?」
 最前列、左側の女子が手をあげた。ショート、胸はあまり目立ってはいない。
 
 「はい、どうぞ!」
 「私は学級委員長の香月由希恵です、先程、皆さんと仲良く出来たらと言われたと思いますがそれには私達、女子も含まれますか?」
 えっ、皆と行ったら当然含まれるはずだけど...何を言ってるのこの子って思ったがこの世界の感覚で言ったら普通なのかも知れない。
 
 そう言えば不用意な接触は禁止とかあったけどあれって学校内でも適用されるのか?
 
 「はい、もちろん含まれますよ。第一、女子を除いたら2人しかいないので皆って言うには少ないと思いますが...」
 
 わーーっ、ほんとうかしら?
 「それって女子から話しかけても問題ないって事でしょうか?」
 「?、それって、外部での女性は男性に重要な要件でなけれが話してはいけないって言うのが適用されるかどうかってことですか?」
 
 「はい、それが適用されると私達は話しかけることが殆どの場合出来なくなります。」
 俺は担任の顔を見ると理解したようで解説してくれた。
 
 「はい、はい、いま、新宮くんが言った規制は、原則としてて適用されます、ただ、これは親告罪なので成立には本人、もしくは代理人が管理局に届ける事が必要です。」
 
 「はい、理解しました。あくまでも僕に限っての話ですが、クラスメイトに限っては無用接触禁止条例を適用しませんので多少のセクハラぐらいならOKです、もちろん一切、届出等をしない事を先生を証人として約束します。」
 
 『えーっ、神だわ。神が降臨した。』
 俺が無用接触禁止条例を適用しないと言うと一斉に騒ぎ始める。
 
 『じゃ、キスしてぇ!とかおっぱいもんでぇ!とか言っても訴えない?』
 全然、問題ないから訴えないし先生にチクったりしないよ。
 
 「ちょっと、静かにしてまだ、質問の途中なんだから...」
 委員長がそう叫ぶと、一切に無音状態になる、ううん、どうやらうまく調教されているよだなぁ、まあ、統率されたって感じなのか...若干男子に乱れがでるのは仕方ないだろう。
 
 「ありがとうございます、それは登下校中などの屋外も含まれますか?」
 「別にいいんじゃないの?...というような言い方は誤解を招きそうなのでYESです。」
 
 「はぁ、本当なの?、いいのそれで?、」
 はぁ、彼は分かってるのかしら?、まあ、泣きを見るようなら私が間に入ってサポートしてあげないといけないわね、前みたいにショックで退学なんて困るし...そもそも転校自体がセクハラかなんかが原因じゃないのかなぁ~
 
 「もちろん、かまわないよ、ただ、訴えたりはしないけど、その要求を飲むかどうかは別の話だけどね、なにか言われたり、触られたからと言ってセクハラ扱いにはしない。
 
 『えっ、お触りもいいのぉ~、マジ神じゃん!』
 
 「ちょっとソコソコ、あのね、物には限度ってものもありますからね。怒る時は怒るのでその辺はちゃんと見極めて欲しい。」
 何人か同時に言ってるので誰が言ってるのかはわからないけど、彼女らの声を聞いていると怖くなってきた...ほんと、大丈夫かなぁ...俺、もしかして言いすぎてしまったか?
 
 「では、そろそろHRを終わります、質問もその辺でいいでしょ。」
 先生が質問を打ち切ろうとした時...まだ、聞きたりなさそうな委員長の態度を見て先生は察したようだった。
 
 「はぁ、もう、1時限目は私の授業ですから特別です、あと一つだけですよ。」
 
 「では、最後に一つだけ、答えたくないのなら答えなくてもいいのでランクを教えて下さい。」
 「ランクですか?」
 俺は先生の顔を見てみる。ちょっと考えたようで少しの間を置いてから話しだした。
 
 「男性のランクはプライベートな情報ですよ、それを聞くのはあまり感心出来ません、ただ、女性の方としては知りたいでしょう。新宮くんが言う言わないは自由ですし、無理に聞き出すのは犯罪になります。ただ、近い将来バレますけどね。」
 
 ※ランクは一般には公開はされていない。ただ、Cランク以上の上位ランク者は自分の立場を優位にする為に公開するものが殆どで公開を渋るのはDランク以下だと言われていた。
 
 「分かりました、僕のランクはA3Ωです。」
 「......」
 『ま、マジですか?』
 『えぇーーーっ、』
 『うわーーっ、激ヤバじゃん。いたよ、いたよ此処に』
 
 「ほんとうですか?、男性のランク詐称は重罪ですよ。」
 「んんっ、ちょっとまってね。」
 俺はIDを取り出そうとしたら教師から止めらた。?、教師は机からメディングテープを取り出した。
 
 「IDを見せるつもりなら番号にはこれを張りなさい、念の為ですよ。」
 「あぁ、そうね、はい」
 素直にテープを受け取って俺はIDの番号にテープを張った。基本番号だけでは何も出来ないと高をくくっていたが、どうやらまずいみたいだ...
 
 「後ろの人は見えないと思いますが、前の人に変わって見てもらって下さい。」
 おれはそう言ってIDカードを提示した。カードには大きく''A3Ω''の文字が刻まれている。
 
 「す、すごい..ホントなんだ...」
 えぇーーーっ、ほんとにいたのぉ~
 クラスの女子から一斉に歓声が上がった。男子2名も驚いたようで口が空いたまま、呆れている。
 
 『ねぇねぇ、あれってブルーカードじゃないの?』
 『だからぁ?、A3だからブルーなんじゃないの?』
 『そんな訳ないじゃない、ブルーは一般人の使用は禁止よ。皇族のみが使用できるIDだから..』
 『でも、皇族がこんな学校に来るわけないし...どうなんだろう。』
 一人の女子が言ったことで一部で普請な顔をしているものがいた...
 
 そう言えば俺の元のIDは白だった気がする...そう、公爵位を貰った時に変わったんだった、うん、うっかり忘れてと言うか、気にもしてなかったよ。まずかったかな?
 
 「カードの下地がブルーというのはどういうことですか?」
 先程の委員長も理解していないようで不思議な顔をしながらも聞いてきた。
 
 先生は俺の顔を見る...もう隠せないだろうと感じたので俺は首を縦にする...
 
 「はい、静かに、それに付いては先生が説明します。新宮くんは皇族ではありませんが新宮公爵家の当主です。新宮くんは最近、国に多大なる貢献をしたので平民から公爵へと一気に叙爵されました、皆さんに気をつけてほしいのは叙爵理由は国家機密です。聞くだけでも駄目です、無論先生も知りません。」
 
 「すいません、少し混乱しています、ではお貴族様って事で良いんですか?」
 「ま、そういうことなんだけど、気にしなくていいです、クラスメイトに限っては不敬罪を適用するつもりも無いので普通に、ごく普通に接してくれると嬉しいです。」
 
 えっ、なに?、貴族がこういう学校にくるの?、貴族って見たことがないのに...下手すると不敬罪で打首?なんてあるの...いやいや、それ、時代劇よね。
 
 「はい、はい、もう、此処まで...授業に入りますよ。教科書を開いて下さい。」
 
 教師、日奈先生の質問打ち切りによって強制的に授業へとはいった。
 ほぼ20年ぶりの数学だったが、多少の違いはあったものの基本的に変わっていなくて話を聞いていれば問題なく理解できた。これでも一応は大学出てるんだし何とかならない方が変だよね
 
 休み時間はランクを聞き直されたり、趣味など聞かれたが時間が短いこともあってそう、騒々しい結果には成らなかった。
 
 ちなみに俺の席は電車で会った仲村香織の後ろで窓際では有るけど窓には机の半分ほどしかかかっていなかったりする。隣の席は男子で長谷陽治って言うらしい。ちょうど俺の位置と反対側、廊下側の席の最後部に東御健吾がいた。
 
 4時間目が終わった時に前の日奈に声を掛けることにした。
 「香織!!」
 「ホェッ!!」
 声を掛けると素っ頓狂な声を上げる香織、声を掛けられるとは思っていなかったらしい..
 
 「あっ、お昼だけど弁当?、それとも学食?」
 「あっ、ハイ、お弁当ですけど...」
 (えっ、なに、びっくりしたぁ~...まさか声かけられるなんて、それもいきなり名前呼び...他の人から勘違いされたら怖いよ~、なに?、なんなの?)
 
 「うん、弁当なら一緒に食べようよ、学校の事とか色々聞きたいし...」
 えっ、私とぉ~...う、嬉しいけど...皆に殺されないかしら...でも、男性から声を掛けられるなんて一生に一度も無いかも知れない、断ったら駄目よね。
 
 「うん、良いよ。じゃ、机そっち向けるからちょっと引いてくれない?」
 「おう、了解!」
 日奈に言われて机を引いていると前から声がかかる。
 
 「ねぇ、私も一緒にいいかしら...駄目?」
 ん?と思って顔を上げると斜め前の女子がだった、誰だかは知らないけどまあ、問題はない。髪の長いとてもスレンダーな女子だ。
 
 「もち、良いよ。」
 「やったぁ~、長谷さん、ちょっと机動かすので少し机引いてもらっていいかしら?、ごめんね。」
 (えへへ、割り込み成功!!、睨まれたりしたらどうしようって思ってたけど、言ってみれば意外とすんなり行くものね、フフッ、これを足がかりに毎日、一緒にお弁当実現しないかな)
 
 「ん、いいよ」
 後ろからずる~い、裏切り者~、うらやまし~ぃ、などと怨念のような声が聞こえてきたがあまり多いと話にならないので
 「あぁ、長谷も一緒に食べないか?」
 
 「う、うん、じゃぁ、お邪魔しようかな?」
 「おう、一緒に食べようや、男子の意見も聞きたいし」




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