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第一章 始まり

入院中2

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 ■ 入院中2
 
 腹減ったなぁ~
 転移系で食いもんかっぱらうにもどこにあるかが分からないと出来ないし、千里眼使ってやれない事は無いか...さすがにまず過ぎるだろうと思い、発動一歩手前でやめた。
 
 アイデアが浮かんだのだよ。
 入り口の引き戸をロックを外して中が少し見える程度開けておく
 
 ちなみに担当看護師らはマスターキーを持っているのでロックしておいても問題はない。
 俺の事はそれなりに噂になってるはずだ、だとしたら暇な看護師は絶対に見に来ると踏んだのだ...名付けて看護師ポイポイ。
 
 それは5分としないうちに獲物は掛った。
 見に来た看護婦と目があう...「ジィーーーーーっ」
 
 「す、すいません、覗くつもりはなかったんですけど、開いていたもので変に思いまして、本当にごめんなさい。」
 
 ※自分の担当以外、特に男性の病室を除くのは懲罰もの。
 
 「はぁ、良いからちょっと入ってきて。」
 「はい、すみません。」
 
 彼女は借りて来た猫の様に大人しく、覚悟を決めたのか静かにしずしずと入ってきた。
 「本当に、申し訳ございませんでした。黙っていてもらえたら何でもしますので許して下さい。」
 掛った、もう、こっちのものだね。
 
 「いいよ、俺として騒ぎを起こすのも忍びないし、開けていた俺も悪いからね。
 お金あげるからパンと飲み物を買って来てくれない?」
 なぜか、きょとんとした顔をしてこちらを見ている。
 
 「へっ、そんな事でいいんですか?」
 うん、いいよ、俺は金を出そうと昨日母からもらった封筒を開けて思わず声を上げそうになった。
 万札が5枚ほど入っていたのだ...少ないけどっていいながら5万もわたすかぁ...
 
 「どうかされましたか?」
 俺のひきつった顔をみて心配になったんだろう、不安げにこちらを見ている。
 
 「これでお願い、そう言って1万を渡した。」
 「直ぐに行ってきますので少しお待ちください。」
 
 彼女はそう言うと急いで出て行った。
 彼女が外へ行こうと振り向いた時にブルンとメロンがゆれた。身長は低めだがダントツだな。
 
 きっちりと鑑定を作動させるのを忘れてはいない。
 
 名前:  片桐早苗
 種別:  人族
 性別:  女
 職業:  准看護師
 身長:  152cm
 体重:  47kg
 状態:  健康
 B :  92cm Hカップ 巨乳
 W :  58cm
 H :  84cm 美尻
 趣味:  スイーツ探訪
 受精案内: ///
 経験数:  0人 独身(特定者なし)
 性欲指数: 88Ft
 性癖:   M(犯され願望有り)

 いや、お胸は凄かった。もう、あれってメロンを入れてるって言われても信じちゃうよ。
 早苗ちゃん、君にロックオンしたからね。フフフッ...
 
 あれ、俺ってこんな変態じみた性格だったか?、和人の性格か?、いや、和人でもなさそうだよな、うーん、何かに引きずられてる気がする。
 俺ってこのままでは強姦魔になるんじゃないか...
 
 ※和人は知らないがこの世界には婦女暴行は存在していなかった。
 
 5分もしないうちに彼女は帰ってきた。
 サンドウィッチにアンパン、焼きそばパン、コーヒー牛乳だ。
 
 「ただいま、帰りました。」
 「分からなかったので適当に買ってきましたけど、良かったですか?」
 
 「うん、うん、問題ないよ、ありがとう!!」
 アンパン数日前に食べたのに何年も食べなかったように感じるのはなぜ?
 あぁ、和人の記憶だと数カ月ぶりかぁ...
 
 「食欲がわかないでしょうから私、出て行きますね。本当にすみませんでした。」
 「へっ、忙しいの?、それなら引き留められないけど...」
 なぜか彼女は慌てて出て行こうとする。
 
 「いえ、私みたいに醜いのが目の前にいたら気持ち悪くて食事が進まないでしょ、これ以上、ご迷惑をおかけする訳には行きませんから...」
 何とも、訳の分からない、うーん、やっぱりこの世界に慣れるには時間がかかりそうだなぁ。。
 
 「いて、いいよ。寧ろ暇ならいてくれた方が楽しいな、俺的には好みだし、ナイスバディーじゃないの...歓迎だよ。」
 
 「えぇっーー私こんな体系だから男性病棟から外されてるんですけど...」
 優しい男性何だなぁ...すっごいイケメンなのにこんな私の事でも気遣ってくれるなんて...なんか、ときめいてきちゃった。
 あぁ、こんな人って現実にいるんだぁ。。。
 
 「まあ、俺ってさぁちょっと変ってるって自覚あるからね、...ねぇ、良かったこっち座って...ほら、早く...」
 おれはそう言って自分の座ってるソファーの左側をポンポンと叩く...
 
 「ほ、ほんとにいいんですか?」
 か、神さま本当にいいんでしょうか?、早苗はもう、天に召されても悔いはないです。
 
 「たべる~アンパンを半分に切って渡す。。。あっ、コーヒー牛乳を飲んでもいいよ。」
 彼女は魂が抜けたように放心状態になっている。
 
 (こ、これ飲んだら私、か、か、間接キスになるのでは。。。い、いけない事ですよね。そこまで甘える訳には行きませんよね。)
 
 早苗のおかげでお腹の方は落ち着いた。。。他病棟の看護師って所が運がよかった、同じ病棟だと食べちゃダメって言われそうだったからね、ま、それでも何とか押し切るつもりだったけど、すんなり言ってよかったよ。
 
 「お腹が落ち着いたら少し眠くなってきた、ねぇ、早苗ちゃん、膝枕していい?」
 「ひゃい、いいでしゅ、こんな太腿でよかったら思う存分使ってください。」
 
 「じゃ、遠慮なく...」
 彼女のふとももにしずかに横たわるとそこには絶景が広がっていた。
 下から見上げると彼女の顔が見えないのだ...これがメロンの破壊力なのか?
 あぁ、俺は幸せだ。。。今度はその谷間に顔をうずめたい、この様子ならいけそうな気がする。
 
 
 こ、これって全女性が憧れる伝説の膝枕ですよ。もう、現実には存在しなくて大人の物語でした存在しないという膝枕なのでは...
 あぁ、もう、私、死んでもいいです。いっそこの幸せの絶頂の時に天に思召し下さい。
 
 あれ、早苗ちゃんて呼んで下さいましたけど私名乗ってないですよね、えっどうして?、あっ名札かぁって、着替えた時に着けるの忘れてるし...
 まあ、この際、そんな事、どうでも良いわ、幸せだもん。
 
 幸せはそう長くは続かなかった。
 
 『ガラッ』
 「えっ、あ、あんた、さ、さなえ。。。あんたそこで何してるの?、あなたの担当はここじゃないでしょう。ひ、ひざまくらってそんなうりゃやましゅい事しちゃっていいと思ってんの」
 
 「は、は、先輩、あ、あのう...」
 
 人が折角、膝枕してもらってうとうとしてたところなのに遥の奴邪魔しやがって、上手く行けばこの後、パフパフまで行けたかもしれないのに...
 
 「遥さん、ちょっとうるさいよ、ここは病室でしょ、静かにしなきゃ...」
 「すみません、で、でも早苗が...」
 
 「あぁ、彼女ならここを通りがかったから俺が引っ張り込んだ、文句ある?」
 「い、いえ、そう言う事なら仕方ないですが、彼女には彼女の持ち場がありますので勝手な事をしてもらっては困ります。」
 
 「彼女は休憩時間だったからね。ここで休憩しても問題ないでしょう。」
 「そうですが。。。」
 俺には強く出れないのを知っていてあえてそれを利用さっせて貰う事にした、まあ、彼女も結構いいものをお持ちなので彼女に責任を取ってもらうって方法もあるけどね。
 
 「まあ、まあ、遥ちゃんもそう、目くじら立てないで折角の美人が台無しだよ。」
 「ひぇっ...なんてことをもう。。。夏目様はとんでもないですぅ~」
 遥は顔を一瞬でまっかに染め上げる。
 
 「うん、そうだ、遥ちゃんにも膝枕してもらいたいなぁ。。。」
 ここは遥の機嫌も取っておかないと後で早苗が虐められても困るしね。
 うん、フォローは大切だよ。
 
 「えっ、いいんですか?、ほんとに...」
 「もちろん、歓迎だよ。っていうか是非、遥ちゃんにもやって欲しい。」
 
 「えぇーーーっ、キャ!、うふふっ」
 あぁ、なんて事なの、看護師になってよかった。うん、私の選択は間違ってなかったわ。
 
 「あら、あら、騒がしいと思ったら何の騒ぎですか?」
 いつの間にか担当医の鈴木京香が立っていた。
 
 「いまから処置を行いますので二人とも出て行きなさい。
 さぁ、さぁ、早く。。。。」
 二人とも特に遥は非情に残念そうな顔をしながら出て行った。
 
 「あんまり、おいたしちゃ困りますよ。」
 京香は笑いながらバットを持って来た。バットの中には採血用の器具と静脈用と思われる注射器が入っていた。
 
 「CVPの値が低いようなので採血と注射をしますのでベッドに横になって貰えますか?」
 「嫌です。」
 とうぜん、受け入れると思っていたのに拒否されて驚いている。
 
 「値が下がってるから注射が必要なのよ。」
 少し、目が泳いでいる。
 
 CVPってなんだ?
 その時、スキル獲得の様に脳内に響いてきた。
 ネット検索しますか? Yes No
 
 当然、Yes
 CVPとは中心静脈圧の事で正常値は3.5~9.5 cmH2です。
 現在の値は4.2cmH2を示しており正常値です。
 
 鑑定を発動します。
 注射器の中は生理食塩水にベンゾジアゼピン系睡眠薬です。
 
 医師の動機の乱れがあります、真偽判定により偽の判定が出ました。
 
 なるほど、なんとなく目的も分かったよ、ばれなければOKってとこだね。
 
 「先生、俺の奴隷になりませんか?。命令したらどんなことでも従って貰います拒否権は一切ありません、どうしますか?」
 
 「夏目様、何を言ってるのかしら?」
 えっ、ばれてる、そんな馬鹿な...
 
 「はぁ、じゃいいますけど...中心静脈圧が下がってるって根拠はどこにあるんでしょう?
 下がってるのなら、降圧剤でも投与しましたか?、一番、こじつけ易いのは循環血液量不足ってところでしょうか?、だとしたら、輸血か輸液が必要で静注1本で改善するとは思えませんが...
 
 恐らく注射器の中は生食にベンゾジアゼピン系の睡眠薬って所でしょう。
 外れました?、ねぇ、先生。。。
 
 別件で今日は人口管理局の部長を呼んでますので報告していいですか?、うちの母も管理局の人間ですけど...
 
 ま、俺としてはどっちでもいいんですけどね。」
 
 「処分してしまえば証拠はないわよ。」
 ば、ばれてる、なに、何でバレてるの、チクるにも誰も知らないはず、すぐに来たから見られていたとしてもチクる暇はなかったはず。。。
 
 俺はスマートフォンで録音状態になっているのを見せた。
 「いちおう、会話は録音させてもらっていますよ。」
 
 やられたわ、そこまで知恵が回るとは思ってもいなかった。
 もし上にでも報告されたらと思うと生きた心地はしないわ...
 
 通常なら医師免許剥奪だけで済むと思うけど今回はかなりまずい、良くて私財没収の上に鉱山奴隷だわね、下手すりゃ死刑だわ。
 
 「はぁ、わかった、負けたわ、私の負けね」
 絶対にバレるはずなかったのにどうしてバレたのかしら...そう言えば医学に詳しい兆候はあったはず、中卒労働って事でうっかり抜けていたわね。
 
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