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第一章 始まり

検査結果と進路

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 ■検査結果と進路
───────────────────────────────

 ▼検査結果
 
 「ただいま~...」
 「お帰りなさい。。。」
 
 「あれ、母さん...母さん仕事じゃないの?」
 学校から帰ってみると母さんがいる...ん?、仕事じゃないのか?
 どうしたんだろう...
 
 「えへっ、母さん、ナギ君が心配で今日は会社休んじゃった。」
 雰囲気、大丈夫みたいね、おとなしい子だから検査はかなり怖かったんじゃないかと心配していたけどなんだか大丈夫そうで一安心したわ...
 
 「それって、駄目でしょう。」
 あぁ、母さんに心配かけたなぁ、悪いとは思うけどちょっと嬉しい...
 
 「今日は怜奈に内緒でお寿司でも取って食べましょうか?、たまにはいいでしょ。」
 「うん、たまにはいいよね。」
 
 「母さん、心配しなくても検査は大丈夫だったよ、ちょっとは怖かったけど、終わってみると大した事はないって思えたし、まあ、医者が女医だったのはちょっと恥ずかしかったけど...」
 
 「そう、なら良かったわ、ナギ君の事だから大丈夫とは思っていたけど...」
 あぁ、この子はやっぱり優しい、私が心配しているのを分かっていて話してくれてる...私からは聞きだし難いのを分かっていているのよね。
 
 あぁ、この子に生殖機能があればなぁ...ずっと一緒に暮らせるのに...
 どうしてこんな世になったかなぁ...テロに加担した長谷川って女は殺してやりたい。。
 
 事件を起こしたテロ組織は世界中で組織された捜査機構によってほとんどが処刑台送りとなって壊滅したが一部の幹部と長谷川女性は現在も逮捕されておらず、生死も未確認だが100年前の話なので本人が生きていれば確実に130を超えている事になるので死亡と見なされ現在は捜査はされていない。
 
 
 
 リビングで母さんと他愛もない会話をしながらお寿司を食べてお茶を飲んでいると母さんはとんでもない事を言いだした。
 
 「ねぇ、ナギ君、今から一緒にお風呂入ろう..ね、いいでしょ。」
 「えっ、無理、無理だよ、母さん1人で入ってきなよ。」
 
 「ふーん、そうなんだ、女医さんには見せても母さんには見せられないんだ、はぁ、がっかり、家族より他人の女医さんがナギ君の中では上なのね」
 
 「い、いや、そう言う訳じゃないよ、」
 この人、何言ってんのよ、中学生とお風呂とか。。。ん、お風呂、そう言えば妹とは今も一緒に入ってるから母さんと入っても問題ないのか...
 
 「わかった、いいよ。」
 
 「ほんと、じゃ早速用意するね。」
 これって最後のチャンスかもしれないわ。
 もし、これでナギが勃起するようであればたとえ検査で駄目でも可能性ありで押し切る事も可能だわ、職権乱用かもしれないけど、これでも人口管理局の調査室長だからこんな時ぐらい使わせてもらわないと。
 
 和人は妹の怜奈とは今でも一緒にお風呂に入っている、妹が誘ってるのが理由らしいけど、妹で更新してる要素はないみたいだけど、怜奈はまだ、お子様体系だから私ならもしかすると和人は発情してくれるかもしれない...
 
 「ナギ君、先に入って置いて...母さんすぐ行くから...」
 「はーーぃ!!」
 ま、これも親孝行と思えばなんて事はない、もう、こんな事も出来なくなるだろうし、それまで母さんが望むことは何でもしてあげたいと思う。
 
 『ガラッ』
 浴槽に浸かっていると母さんが入ってきた。
 前を隠す事もなく堂々と入ってきた。
 
 妹とは全然違う大人の体...胸があんなに膨らんで気持ち悪くはないんだろうか?、僕だったら嫌だなぁ...重そうだし邪魔でキモイ...まあ、母さんには言えないけど...
 
 「ナギ君上がって、母さんが洗ってあげるから」
 「...う、うん、」
 そう言うとちょっと恥ずかしいのでさりげなくチ○コを隠しながら椅子に座る、恥ずかしくて母さんの顔を見れなかった。
 
 あっ、母さんの胸が背中に当たってる...何でわかんないはずないよね、意識的?、意識的なら何で...ちょっとべたとして気持ち悪いんですけど...
 
 母親に背中を洗ってもらい、前の申し出は拒否して、母さんの背中を洗ってあげて一緒に湯船につかってから先の上がった。
 
 はぁ、何だかが一仕事した気がする。
 
 ▼ 母親 Side
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 ふう~...親子でちょっと変態チックかとおもったけど駄目だった...
 和人は私の裸を見ても興味を示した様子はないし、オッパイを押し付けても何の反応もしなかった..生殖能力のある男性だときっと勃起するのよね。
 
 その手の雑誌を見ると、女の裸を見たり考えるとギンギンになるって書いてあったけど...
 はぁ、経験不足はどうしようもないわ...
 
 沙羅は男性経験がない...高校を卒業してから抽選で当たったので人工授精をして和人を授かったのだから、生殖能力のある男性の本当の反応が分からなかった。
 
 現代の男性は女性の裸を見たり触ったぐらいでは元気にはならない、もっと直接的な行動が必要なので、沙羅は人口管理局に勤めてはいるが調査室の室長であり、数字でしか知らない。
 これが搾精課に勤めていればまた、違った結果が出せていたのかもしれない。
 
 
 ▼ 検査結果
───────────────────────────────

 検査から2週間後
 
 生殖機能検査の結果が送られてきた。
 
 沙羅は震える手を抑えながらキッチンの引き出しより鋏を取り出して通知書を開封した。
 
 貴殿の生殖機能は無しと判断された、よって西横河地区男性労働研修センターへ下記の日付に出頭せよ。
 
 「あぁぁぁぁっ~.....ん、ん、んっ」
 母親の沙羅は通知書の内容を見て立っていられなくなりその場に座り込んでしまった。
 ただ、涙が溢れ出てきた。
 
 その母の様子を見た、和人は通知書の内容を把握したのだった。
 
 「...あぁ、やっぱりかぁ...」
 
 特に何の感慨もなく受け止める事が出来た、元々こうなると思っていたので落ち込むことはな、独立するのが早くなっただけと思えばそれでいい。
 ただ、横で涙を流している母を見るのが辛かった。
 
 これにより和人の進路は決定した。この進路はけっして覆る事は無い。
 ただ、働き続けるだけの生活が待っているのだが和人は
 
 母親 Side
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 はぁ、やっぱりかぁ~、覚悟は決めていたけれども実際に通知を目にすると涙が溢れて止まらない、しかたないことだと分かっているのにどうしようもない。
 
 せめて会いに行ける時ぐらいは会いに行こう。でも遠方に飛ばされたらどうしよう。
 研修に2週間、それから最低でも3カ月は外出は禁止される。和人は優秀だし真面目だからすぐに優良労働者になれるだろうから4カ月待てば会えるかな。
 4カ月は長い...
 
 
 妹 怜奈 Side
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 アニィはやっぱり駄目だった。元々そう思ってたしね。
 男性労働者として頑張るだろうから母さんが会いに行くときはたまにはついて行ってやろうかな?
 
 アニィとは小さなころからずっと一緒にお風呂に入っていた、今でも入っているけど、友達の話によると生殖機能のある男子の場合は胸とかあそこをじっと見たりするんだって。。。すごく視線が嫌らしいので直ぐにわかるって話だったけど、アニィと一緒に入っていてもそんな事は感じなかったしアニィのチ〇コが大きくなってるのを見た事もなかった。
 
 アニィが居なくなるとちょっとは寂しくなるなぁ~
 
 
 夏目家は物悲しさと失望でいっぱいの沈痛な雰囲気に包まれていた。
 その日の夕食はまるでお通夜の様な雰囲気の中、妙に元気にふるまう和人の声が響いているのだった。
 
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