私の愛した召喚獣

Azanasi

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第一章 召喚

【再召喚】

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【再召喚】

 ひずんだ景色が走馬燈の様に移り変わるのが終わると、アメリアの自室に転移していた。

 「お帰りなさい、ちゃんと召喚できるか心配したよーー」
 「バゥワウ」

 そう、答えた瞬間に頭の中に声がした。
 「スキル:昆虫使役を会得しました。」
 (昆虫使役ってなんだよ、使えそうもないなぁ・・・初回のランダムスキルも逃げ足5倍速だったよなぁ、そもそもランダムでくれるスキルってカススキルなんじゃんぇーの?)
  
 シロがそんな事を考えている・・
 昆虫使役
 『昆虫全般を使役できます、パスを通す事で視野などの五感を共有できます、また、手練次第ではゴキちゃんに盆踊りをさせる事も可能になるかも?』

 なに、それ、使いようがないじゃない・・・

 「シロ、シロ、大丈夫?」
 アメリアが今にも泣き出しそうな目をして不安げな顔を俺を覗いている」

 「な、なんだよ、別になんの問題もないぞ!」
 「うぁーっ、バウォンとしか鳴かないからしゃべれ無くなったのか、普通の犬になったかと思って心配したじゃない」

 安心したのか涙目になっている・・・
 まずい、そんなつもりは無かったがやりすぎたかなぁ・・・

 「ごめん、ごめん、悪かったよ、お土産買ってきたから許して・・・」

 「もう、そんなんじゃごまかされないんだから・・・」

 俺はアメリア用に買ってきたチョラーテとシャンプーとコンディショナーのセット、を取り出した。

 「なに、これ?、えつ、あんた一体何処から出したのよ、もしかしてアイテムボックス持ちなの?」
 「あぁ、そうだよ。」

 平然と答える俺にアメリアはかなり驚いていたが、直ぐにその矛先はチョコレートへとむかった。
 イルメニア王国ではカカオは栽培しておらず(南部では栽培化)原料の輸入はなく製品として輸入されていた為、チョコレートの価格は非常に高価で一部の貴族でしか食べる事は無かった。

 「こんな、高級品、良く買えたわねぇそんなお金持ってたの?、あ、そっかぁ、自分の世界では結構な高給取りだもんねぇ・・・」
 
 「これ、皆貰って良いの?」
 「いいよ」
  
 「ジェシカ達にも少し味見させてあげないと可哀想だよねぇ・・・食べた事ないだろうし・・・」

 (分けてあげるんでなく味見かよ、アメリアも食意地くいいじが張ってるなぁ・・・ま、甘い物に飢えてるからしかたないか?)
 
 アメリアには安物の板チョコレートと300円程度のチョコレートを散り混ぜて5点ほど買ってきた。

 「あ、それは大丈夫、皆に個別にちゃんと買ってきたから、後で渡してくるよ。」
  
 「辺境伯と執事のロゴスさんには甘い物は好きじゃないだろうか買ってきてないけど・・・」

 「あら、お父様はチョコラは大の好物よ、知らなかったの?」

 「そんなの知らないって見た事ないし・・・」
 「そうよねぇ、,王都に行った時に食べる事があるぐらいだもの・・・」
 (実は甘い物好きと知っていたけどあえて買って来なかったんだもんね)

 「このシャンプーってなに?」
 「うん、明日の夜、お風呂に入る時に詳しく説明するけど、これがボディーソープって言って体を洗う奴、これがシャンプーと言って髪を洗う奴で、これがコンディショナーと言って髪を洗った後に、髪がさらさらになる用にする奴だよ。そして、これが俺用のシャンプー、髪も体も一緒だけどね、」

 「シャンプーとコンディショナーはメイドさん達用のも別に買ってきてるから渡してくるね。」

 俺はメイドさんに集まって貰って各個人にチョコレートを渡して、シャンプーなども同じ様に説明してきた。

 チョコレートは皆、大変感激して喜んでくれて、エミリーなんかは初めてですなんて、涙流してた・・・
 原価、78円の板チョコでそんなに喜んで貰えるならまた、買ってこようって思った。

 「辺境伯様やリネーネ様にもお土産があるけど、もう、遅いから明日で良いよね。」
 「そうね、朝食の時で良いんじゃない?」
 

 そんな話をしていたらメイドさん達がやって来た。
 「シロちゃん、今からお風呂に入るから使い方を教えて」
 「うん、いいよ」って事で、それなら私もって事でアメリアももう一度入るって事で皆でお風呂へ直行・・・

 皆の脱衣を楽しんでいたら・・・
 「シロちゃん、退屈でしょう、先にお風呂行ってて良いよ」
 マーラが要らぬ気遣いをしてくれた、あえて拒否もしづらいので浴場で待つ。・・・
 (マーラの奴、要らぬ事言いやがって、次回、お土産に差を付けてやろう・・・)

 皆が入ってきた・・

 「絶句・・・」

 マーラは爆乳だった。まったく垂れてもいずに、上を向くところはツンと上を向いている。なんて事だ、こんなのを見逃しているとは・・・

 俺とした事がうかつだった・・・恐らくさらしか何かで押さえつけていたんだろう・・・

 体のラインもぐずれていずにとても30とは思えない、ナイスバディーだ・・・
 お土産に差を付けようなんて考えた俺は愚か者だ・・・次回もマーラーにはしっかりと買ってきてあげようと心に誓ったのだった。

 もちろん、皆、ナイスバディなんだけどね、マーラの肢体は俺の脳の奥深くに焼き付けられた。もちろん保存用記録として・・・

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 「ボディシャンプーは特に使い方なんてないのでポンプの部分をおして出てきたのをこの濡らしたタオルに付けて馴染ませたら洗うだけです。」

 「では、最初は洗ってあげますね。・・・・・」
 (くそーっ、この肉球が憎いとこの時ほど思った事は無かった。本来なら、あんなとこや、こんな所を洗えるチャンスだったのに・・・)

 「ごめん、自分で洗ってみて下さい。」
 「シロちゃん、気にしなくて良いのよ、気持ちだけでも凄く嬉しいわ・・」
 ジェシカの慰めの言葉もただ、吹き抜けて行くだけだった・・・

 皆、泡立ちの良さに驚いてる、

 「うわーっ、凄い泡立ち、それに泡がきめ細かくて・・良い香りだわ・・・」
 うん、皆さんに好評で良かった。
 
 見てる俺も好評だ・・・
 (しゃがんで髪を洗う姿は何ともエロチックだ・・・」
 やっぱりシャンプーはシャワーより座って洗う方が風情がある・・・)

 今日のお風呂は楽しさと悔しさが入り交じった何とも微妙な入浴タイムだったが、マーラの新発見ができた事だけでも良しとしよう。

 この後、メイドさん達は部屋に戻った後、お風呂上がりにチョコレートを感動しながら食べたらしい・・・
 歯ブラシと歯磨き粉を渡してあったのでちゃんと磨いたらしい。
 
 この国では特に歯磨きの習慣は無く一部の貴族は布に塩を付けて磨いたりしていたみたいだが塩は高級品なので当然、庶民では使えない、虫歯になると抜くしか治療方法が無かった。

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 「ねえ、シロちゃん嬉しいけど、無理しないでね、あんな高級な物を皆に沢山買ってくるなんて・・」

 「うん、初回だったしね、次回からは多少は加減するよ。」
 「今度も買ってくるつもり、いいよ、そんな召喚の度にお土産なんて必要ないって・・・」
 「ま、気持ち程度にしておくね。」

 「獣魔に負担を掛ける主って笑えないんだぞ・・・」
 アメリアはお土産の事を相当気にしている様だ。

 「ねぇ、失礼だと分かってるけど、これ、幾らぐらしたの?」
 「アメリアは78円の板チョコをもって聞いてきた。」

 「うーん、こっちの金額に直すと、100ルドしないぐらいだよ、この中で一番高いのがこれで300ルドしないぐらい。」

 「えーっ、そんなに安いの?、こっちだったら一万ルドだしてもこれより不味いよ。」

 「向こうだともっと安いのもあるよ、量は減るけど10ルドとか・・・(」
 「こっちに比べるとチョコレートとかはもの凄く安いね。」

 「でも、夜食べると虫歯になるから歯を磨いた方が良いよ。」
 歯ブラシと歯磨き粉を渡した。
 「何これ、このブラシにね、このクリームを絞り出して磨くんだよ。」
 「後は、クチュクチュ、ペッってしてお終い。」

 歯磨きに付いてはメイドさんにもきちんと磨き方を教えた。..この世界では虫歯になったら抜く事になるからね、ま、虫歯事態が少ないんだが、貴族になると食生活が贅沢なのでそれなりに多いらしい・・・

 こちらでは歯磨き棒という木の枝を折った奴で磨くので、歯茎は痛いし辟易して居たので向こうから持って来た。

 召喚二回目の夜はアメリアの胸に抱かれて眠る。..


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2018/09/02:誤字&脱字を修正しました。
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