『覇王アンシュラオンの異世界スレイブサーガ』 (旧名:欠番覇王の異世界スレイブサーガ)

園島義船(ぷるっと企画)

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「翠清山死闘演義」編

343話 「将対将の一騎討ち その1『パワー 対 パワー』」

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 ハイザクの力が加速していく。

 海に回転が加えられ、そのエネルギーによって波が生まれると、今度は波同士が激突し合って『渦』となる。


「…んんんんっ!!」


 ハイザクがフルスイングの斬撃で大剣を弾きながら、破邪猿将の皮膚を傷つけていく。

 破邪猿将は他の個体と違って、力を誇示するために鎧を着ていない。

 だからこそのダメージでもあるのだが、そもそもこの魔獣を傷つける相手など山には存在しなかった。

 せいぜい他の三大ボスの二頭程度であるが、縄張りが確立されている以上、ボス同士の戦いなど起こるわけがないのだ。

 しかし目の前の人間は、この十メートル級の巨躯の魔獣に対して積極的に襲いかかってくる。

 それは善戦するとか手向かうといったレベルではない。

 殺しに―――きている!!


「…んんんんっ!!」


 ハイザクの渾身の一撃が、破邪猿将の腹に突き刺さった。

 人間と同じ赤い血が、どぼっと地面に落ちて土と混じる光景は、独特の臨場感と高揚感を与えてくれる。

 命をかけるに値する戦いであることを、視覚を通じて証明してくれるからだ。


「キ゛キ゛キ゛ィ」


 歯軋りをしたような低い声が破邪猿将から発せられた。

 これは怒っているのではなく『悦び』。

 自分と対等に戦う者に対する興味が湧き、笑顔を浮かべる。

 普通の動物の猿が笑った時は強い相手への敵意のなさを示す行動だが、グラヌマは感情豊かな魔獣である。

 これは正真正銘、笑っているのだ。

 破邪猿将は刺さった矛を荒々しく振り払うと、一度下がって剣を地面に突き刺してから、両手で胸を―――叩く!!

 ドドドンッ! ドドドンッ! ドドドンッ!

 ゴリラのドラミングのごとくノリノリで胸を叩く姿は、この殺し合いの場に相応しくないように見える。

 がしかし、これこそ彼らにとって『一騎討ち』の始まりを意味する神聖な行為。

 自身の強さを周囲にアピールする、試合前のマイクパフォーマンスのようなものだ。


「…ん」


 それを見たハイザクも一度矛を地面に突き刺すと、鎧を脱ぎ出す。

 もう二度目なのでいまさら説明の必要もないが、これがハイザクという男なのだから仕方がない。

 そして上半身が裸になると、同じようにドンドンドン!と胸を叩き始めた。

 鍛えられた肉体が手を弾き返す音は、重低音の中に張りを感じさせて独特の趣がある。もちろんこれは、自分のほうが強いとアピールしているのだ。

 それを見た破邪猿将は平手で胸を叩き出し、今度はパンパンと高音を奏で始める。

 両者の音が響き渡り、不思議な協奏曲が生まれた。

 ここは戦場であり、なおかつ燃える森の中だ。なんともおかしな状況ではあるが、当人たちは至って真面目なのである。


「…ん!」

「ッ…!」


 気分が盛り上がったのか、それに付け加えてハイザクはマッスルポーズを披露。

 両腕をガッツポーズする『フロントダブルバイセップス』で、自慢の上腕二頭筋を見せつける。

 それに対して破邪猿将も、両腕の筋肉を肥大化させて同じポーズを取る。人間とは異なる強靭な筋肉がボゴンと膨れ上がる姿は、なかなか見ごたえがあるものだ。

 それを見たハイザクは息を大きく吸い込み、広背筋を見せる『フロントラットスプレッド』、ボディビルでお馴染みの『サイドチェスト』等々、自慢の筋肉を見せつける。

 破邪猿将も、それを真似て自身の強さをアピール。人間には負けないという強い意思を感じさせる。


「………」

「………」


 サイズも規格も違うとはいえ、両者共に人間と猿の中で飛び抜けた筋肉を持つ者同士である。

 その視線には敵意だけではなく、称え合う心情が混ざっていたことは否定できないだろう。

 ちなみに『サイドチェスト』で検索すると、最初に木製棚が出てくるので注意が必要だ。残念ながら、いまだ世間ではマイナーな業界なのだろうか。

 魅せ合いが終わるとハイザクは再び鎧を着る。

 この間、破邪猿将は攻撃しない。万全の敵を叩きのめしてこそ王将としての威厳が保たれるからだ。魔獣のほうが人間よりも正々堂々というのは、なんとも皮肉であるが。

 そして、互いが得物を握り―――猛撃開始!!

 これまでのゆったりとしたやり取りから一転して、いきなり激しい攻防が始まった。

 いや、攻防ではない。

 お互いに全力の攻撃を叩きつけるパワー勝負だ!!

 普通の人間には、さきほどのやり取りが無駄に思えるかもしれないが、ノリに乗った筋肉は今まで以上のパワーを生み出している!

 矛と剣がぶつかるたびに激震にも似た衝撃が森を襲う。

 ここで優勢になったのはハイザク。

 彼のほうがスピードを加えたフルスイングかつ、二倍の手数で攻撃をしているからだ。

 当然それだけ消耗が激しくなるのだが、この男の体力は尋常ではない。何度振るっても疲れた様子はなく、全力攻撃を続けてくる。

 そこで破邪猿将は、二本同時に叩きつける剣撃にシフト。

 速度は二刀流よりもわずかに遅くなってしまうものの、両腕の力を相手に叩きつけることを優先。

 ハイザクもジンロ同様、回避をまったくしない武人である。

 よけることなく両腕のパワーを受け止めた結果、その重さに身体が沈み込んでしまい矛を動かすことができない。

 両腕を使ったパワー勝負では猿のほうが勝っていた。

 こうなると反撃ができないため、破邪猿将が一方的に攻撃する展開になる。

 叩く、叩く、叩く!!

 『剣の達人』スキルによって剣撃自体はスマートだが、荒々しいパワーで強引に二本の大剣を叩きつけている!

 ガーンッ! ガーンッ! ガーンッ!と得物同士が激突する音だけが森の中に響き、それを聴いた両軍の兵が思わず竦み上がる。

 海兵たちは、こんな音を立てる怖ろしい魔獣がいることに。

 猿たちは、ボスの全力の攻撃に耐える人間がいることに。

 互いに知的生命体である以上、ボス同士の一騎討ちが与える心理的影響は大きい。どちらが優勢かによって戦況も大きく変わっていく。

 破邪猿将が、大剣で叩きつけて動きを押さえたハイザクを―――蹴り飛ばす!

 猿の凄まじい脚力で蹴られたハイザクは、吹き飛ばされて木の幹に激突。身体が半分めり込む。


「キキッ!」

「キーーー! キーーーー!」


 それを見た猿たちは武器を叩いて剣舞を踊り、自分たちのボスの強さに勢いづく。

 やはり破邪猿将こそ最強だ! 人間は身の程を知れ!と酔いしれる。

 が、その直後。

 すぐさまハイザクが木から這い出てくると同時に、ダッシュ!

 両手で矛を強く握り、跳躍して上段から叩きつける!

 破邪猿将は両手の剣で迎撃。

 逆にハイザクを打ち落とそうとするも、勢いをつけたことで威力が向上した一撃は、破邪猿将の剣を押し込む。

 それで反撃を封じたハイザクは、着地すると同時に身体を一回転させて全力打撃!

 破邪猿将は右手の大剣でガードするも体勢が悪い。

 強烈な一撃が叩き込まれて―――吹っ飛ぶ!


「キーー!!??」

「キキッ!?!」


 あの巨体が、たかだか三メートル程度しかない人間によって飛ばされて木に激突する光景に、部下の猿たちは目が飛び出んばかりに驚愕。

 思わず動きを止めてしまう。


「おっしゃあああ! さすがハイザク様だああああ!」

「俺たちもいくぞおおおお!」


 今度は海兵たちの士気が上がり、猿たちに猛攻を仕掛ける。

 だが、破邪猿将もすぐさま立ち上がるとハイザクにダッシュ。同じように勢いをつけた剣撃で弾き飛ばす。

 それを受けたハイザクも立ち上がり、また突進してやり返す!!

 戦場のど真ん中で、両者が防御無視の攻撃を繰り出し続けるごとにピンボールのごとく飛んでいき、戦況もその都度変わっていく。

 これが両軍のエース同士の戦い。

 生物が群れを作る以上リーダーは生まれ、その統率者によって性質はいかようにも変化する。これが『影響力』というものなのだ。


(なんという戦いよ。これはもう人間の戦い方ではない。生き物と生き物同士の闘争だ)


 ギンロも解き放たれたハイザクの力に驚いていたが、多少見慣れたことで冷静に状況を判断できるようになった。

 両者の力は互角。

 与えたダメージも受けたダメージも、まったく同じだった。


(しかし、人間と魔獣とでは体力に大きな差がある。このまま続けていればハイザク様のほうが先に力尽き―――)


 と、ギンロが至極全うな思考をしようとした時だった。


「…んんんんんん―――んっ!!」


 ハイザクのパワーが、また一段階上昇。

 それに伴ってスピードも上がり、破邪猿将を一方的にボコり始めた。

 破邪猿将は両手の剣で対応しているのだが、それだけでは押し込まれてしまい、徐々に傷が増えていく。

 気づけば破邪猿将の白い毛が、三分の一ほど赤く染まっているではないか。


(ええええええええ!? 何が起こっとるんじゃーーー!?)


 これにはさすがのギンロも、口をあんぐりと開けて驚く。

 ついさっきまで互角だったハイザクが、いつの間にか破邪猿将を追い込んでいるのだから当然の反応だ。


「…ふーー、ふーーー!」


 ハイザクの呼吸が荒いことからも、多少疲れがあるのは間違いない。

 しかし、それは身体が温まってきたことを意味し、筋肉が最高のパフォーマンスを発揮し始める頃合いでもある。


(まさか慣れてきたのか? そのうえで超える…のか!?)


 左腕猿将との戦いで実際に見たからこそわかるが、ハイザクは今この瞬間にも『成長』していた。

 破邪猿将という上位の討滅級魔獣と対することで、魔獣の本当の強さを直接身に受けて体験。その経験値を肉体にフィードバックすることで、爆発的な速度でステータスが上がっているのである。

 因子はバネのようなものだ。

 ぎゅううっと限界まで押し込んでから解き放つことで、今まで以上の伸びを見せるようになる。

 戦士因子がきついカーブを抜けてから急加速。直線に出てトップスピードに至る。

 現状でのハイザクの戦士因子は『6』であったが、それが『7』に駆け上がったことで筋肉が一気に変質を開始。

 戦いながら古い筋肉を破壊し、即座に超回復することで新たな筋組織が生まれる。

 原理としては普通の筋肉の作用なのだが、常人では絶対にありえない速度でこれが成せるからこそ、武人という存在は驚異なのである。


 ハイザクのパワーが破邪猿将を―――超える!!


 正面から一発。左から一発。右から一発。上から一発。

 下から―――いっぱぁぁあああつ!!

 地面を軽々と抉りながら振られた矛が、ガードした破邪猿将を浮かす。

 そこにハイザクが突進して体当たり!

 強烈なぶちかましをくらった王将が、ついに決壊。

 血反吐を撒き散らしながら吹っ飛んでいった。


「…んっ!!!」


 ハイザクが矛を振り回すパフォーマンス。

 完全なパワーでの勝利に戦場がどっと湧いた。


「おおおおおおおおおおおおおお!!」

「ハイザク様ぁああああああああ! これが俺らの英雄の力だ!!」

「猿どもを一気に叩き潰せえええええ!」


 イスヒロミースに強い活気が宿り、水を得た魚のように躍動。

 怪我や疲労を忘れるほどに高揚した心が身体を突き動かし、猿たちに突進。突撃を仕掛けて大打撃を与えていく。

 猿の親衛隊の剣舞猿将たちも、海兵の勢いに呑まれてしまって力を発揮しきれない。

 今が勝機なのは間違いない!


「………」


 しかしながらハイザクは、じっと一点を見つめていた。

 視線の先から、ドスンドスンと身体を血に染めた破邪猿将が歩いてくる。

 たしかにダメージを与えたが、高いHPからすれば些細なものだ。切り傷に関しても耐性があるので血はすでに止まっている。

 何事もなかったかのように悠然と歩く姿は、いまだに王将の威風に満ちており、負けるなど露ほどにも思っていない。

 それどころか楽しそうに両手の剣同士を叩きつけて、ガッチンガッチンとリズミカルな音を立てているではないか。

 なんて雄大。なんて精悍。なんて豪快。

 この時、ハイザクは思った。


―――こいつは、でかいな


 と。

 ハイザクは暇があれば大半を海を見て過ごしている。

 海はいい。海は強い。海は広い。

 海の底知れぬ深さと果てなき大きさを感じるだけで心が満たされた。傍にいたいと思った。触れていたいと願った。

 だが、今初めて『山もいい』と思った。

 山脈の大きさは知っての通りだ。険しい地形と気候の厳しさは、人間だけではなく魔獣にとってもつらいだろう。

 されど、それと同等以上の恵みを与えてくれる。包んでくれる。教えてくれる。

 世界はでっかいんだぞ、と。

 そして、目の前の魔獣こそ山を愛し、山のために戦う『好敵手』であった。


「キ゛キ゛キ゛キ゛キ゛キ゛ィ―――!!!」

「ッッ!?」


 破邪猿将の大声が響くと、猿たちがびくっと背筋を正す!

 なぜ自分たちのボスが劣勢だと思ったのか。

 勘違いするな。俺は何一つ変わっていない。

 戦況は何ら―――変わっていない!!

 猿たちはその一声で正気を取り戻し、再び人間たちに苛烈に襲いかかっていく。

 その勢いは過去最大級であり、故郷を守る戦士に相応しい振る舞いを見せつける!

 勝負はまだこれからだ!


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