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『翠清山の激闘』編

236話 「作戦会議 その2『全包囲作戦』」

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「現状わかっているターゲット情報は以上だ。他の魔獣に関してはハローワークから情報提供を受けることができるが、まだ未確認の魔獣が生息している可能性もある。十分注意して進んでもらいたい。さて、次に各戦力の侵攻ルートを見てほしい」


 グランハムが、地図に線を描く。





「この作戦の肝は『多方面からの同時侵攻』にある。なぜならば、どちらか一方からの侵攻では、パニックになった魔獣たちが街に流れ込む危険性があるからだ。同様にターゲットを逃がす可能性もある。全方面から包囲し、討ち洩らしがないように心がけてもらいたい」


 作戦の概要はこうだ。

 最初に各陣営が交通ルート上に待機し、少しずつ翠清山に近寄って包囲網を狭めていく。

 その中には、ハピ・ヤックやグラ・ガマンの守備防衛隊も含まれており、万一逃げたり討ち洩らした魔獣を抑える役割を果たす。

 ただし、この広大な荒野をすべてカバーするのは人数的に不可能だ。そのため中間地点にこまめに見張りを点在させ、何かあればすぐに伝書鳩で報告できる体制を作っている。

 これもまたハピ・クジュネの伝書鳩があってこその戦術といえる。

 また、以前募集していた義勇兵や志願兵は、比較的危険が少ない防衛隊に配属されることになった。


「包囲が完成したら、次はスザク隊約六千がグラ・ガマン方面より『銀鈴峰』を目指す。こちらは海兵のみの編成であることと、総司令官自らの希望でこのルートを選択した。その勇気に賞賛を贈りたい」


 翠清山の北側は岩場や切り立った岸壁も多く、移動するには難しいルートになっている。

 山の恵みも豊富ではないためロードキャンプも少なく、普段は人が立ち入ることがないエリアだった。

 あえてスザクがこのルートを選んだのは、総司令官自らが一番厳しい道を歩むという意思表示である。


「汁王子もなかなか根性があるじゃねえか」

「スザクの兵力が足りないが、大丈夫なのか?」

「包囲網を維持する都合上、派遣できる数はこれが精一杯だ。これでも強引に新兵を編入させたりと、かなり無理をしているようだ。だが、海兵だけで構成された軍隊は、寄せ集めの我々より練度と連携が高い。向こうの心配は不要だ」


 スザクの第三海軍は、訓練兵を編入することで数を八千近くにまで増やしたが、やはり実戦不足は否めず、二千は予備兵力として包囲部隊に置くことにした。

 さらにグラ・ガマン方面は、ハピ・ヤックから遠いため食糧供給に若干の難がある。

 スザクと別れる前に魔獣を食べる話が出ていたのは、そうした食糧事情が絡んでいたからだ。

 草木があまりない場所では、そもそも食べるものが少ない。となれば、魔獣を食べるしかないだろう。


「で、俺らはどうするって? 地図を見ると南から行くのか?」

「その通りだ。我々の傭兵・ハンター混成部隊、約一万七千も南より『銀鈴峰』を目指す」

「17000!? そんなにいたのか?」

「初日だけでも一万はいたのだ。この八日でさらに増えて数は倍増している。もちろん、この数にはベルロアナ嬢と私の隊も含まれている」


 グランハムたちも当初は、ファテロナ隊を入れて800だったが、本格的に作戦に参加することが決まり、ほぼ全部隊を呼び寄せて第一から第三警備隊を含めて計1500人を集めていた。

 同時にファテロナ隊も衛士を呼び寄せて500に増員し、グラス・ギース派遣部隊だけで2000人を用意する。

 グラス・ギースの都市にいる防衛隊3000と含めて、約5000の兵力を出したことになった。


「こいつはすげぇことになってきたな。規模がでかいのは燃える!」

「ああ、楽しくなってきた」

「この配置だと銀鈴峰を挟み撃ちで落とすようだが、その目的は何だ?」

「当然ながら強固な熊型魔獣がいることも理由だが、銀鈴峰は冬になると大雪が降るエリアだ。できれば早めに一気に落としたい。もう一つの理由は、ここがグラ・ガマンとの間の『交通ルート』になる予定だからだ」

「たしかにハピ・ヤックとハピナ・ラッソから通るにはいい道だな。だが、そのまま直進するわけじゃあるまい?」

「むろんだ。険しい場所は避けて迂回を繰り返す可能性が高い。残念ながら目視で作った登山ルートしかなく、詳細なルートはまだ決まっていない」

「そんなんで無事に到着できるのかよ? 到着した頃には疲労で戦えないってんじゃ話にならないぜ」

「その対策はしている。我々は移動しながら各所に簡易的な防塞拠点を作り、補給路を確保しながら進んでいく。のちにそれが交通ルートの基盤となっていくだろう。拠点建造の際は皆にも任意で手伝ってもらうことはあるが、基本的には海軍から人員が派遣される予定だ」

「戦いながらも半分は開発を進めていくのか。拠点があるのはありがたいが、魔獣が東に逃げたらどうするんだ? というか、東側が空きすぎじゃないか?」

「挟み撃ちによって銀鈴峰の魔獣が東西に散ったとしても、それはそれでいい。翠清山脈は西から東にかけて緩やかに標高が下がっていく形をしており、東側には食料以外の資源は乏しいからだ」


 東側の山脈は、以前ア・バンドたちが根城にしていた廃墟があった方面であり、アンシュラオンも少しだけ山に入ったが、猿神のような強力な魔獣は生息していない。

 木の実や川といった魔獣が生活するのに必要な資源がある程度で、ハピ・クジュネが欲している鉱物資源はあまり採れないことがわかっている。

 東の山脈も何十年後かには開発に着手するかもしれないが、少なくとも今ではない。


「もし山を下りて東方面に逃げればグラ・ガマンとハピ・クジュネの防衛隊が迎え撃つだろう。こちらは最悪第一海軍が対応するから問題はない。東の山に篭った場合は、そのまま放置でかまわない。むしろ包囲が容易になるし、抵抗しないのならばそこを魔獣の住処にしても問題はないそうだ」

「なるほど、まずは翠清山脈そのものを真っ直ぐ半分に切るのか。それでさらに包囲網を狭める算段だな」

「そういうことだ。アンシュラオンも言ったように雑魚にかまっている暇はない。だが、相手がこちらの思い通りに動くとは限らない。我々とスザク軍が『銀鈴峰』に向かっている間、ハイザク軍一万は中央の『三袁峰』に侵攻する。これだけの戦力が向かえば、相手も無視することはできないだろう」

「敵の最大勢力に、こちらの最大戦力をあてるか。こりゃガチの殴り合いになりそうだな」

「ハイザクが猿のボスを討ち取れば、ほぼ勝ちは確定になる。そのうえ相手もパニックになるだろうから、こっちもやりやすくなりそうだな」

「おいおい、猿はハピ・クジュネにくれてやるのか? かなり報酬が旨いんじゃないのか?」

「では、お前たちが猿の王の群れと戦うか? 猿どもは第二海軍の連中より遥かにマッチョだぞ。存分に肉弾戦を味わうとよかろう」

「………」

「うんまあ、ハピ・クジュネが発起人だしな。美味しいところはくれてやろうぜ」


 こちらも甚大な損害が発生する可能性がある手前、できれば正面対決はしたくないのが本音だろう。

 この点に関しても、一番危険な任務をハイザクが請け負ったともいえるのだ。逆にこれだけの覚悟を示さねば、資源争奪戦において権利を主張することはできないだろう。


「ハイザク軍が三袁峰を制圧できた場合は、そこで陣を張り、我々が銀鈴峰を制圧して合流するのを待つことになる。そして、魔獣を掃討しつつ合流を果たしたのちは、残りの『灸瞑峰』をグラス・ギース防衛隊とともに挟撃する! つまりは、魔獣を西に西に追い込んでいく形となる」





 地図を見ればわかるように、山脈全体を南東から北西に向かって進軍し、包囲しながら追い込む作戦である。

 最悪東に強い魔獣が逃げた場合も、ハピ・クジュネ方面から援軍を出すこともできるため、山から出さなければ対処は難しくない。


「大まかな作戦内容は以上だ。何か質問はあるか?」

「はいはーい! グラス・ギースが信用できません!!」


 真っ先に手を上げたのは、アンシュラオンである。

 もちろん最初につっこむのは、グラス・ギースに関してだ。


「南東から追い込んでも、そのままグラス・ギース軍を突破して北に行っちゃうんじゃないの? べつにグラス・ギースが犠牲になってもいいけど、獲物を逃がしたらもったいないよ」

「たしかにグラス・ギース軍の数は少ない。相手が突破を図るのならば北しかないだろう。だが、以前グラス・ギースに向かった魔獣の群れが全滅していることを忘れるな。作戦に参加すると決めた以上、都市側も最低限の役割は果たすと期待している」

「そのあたりがまだ信用できないんだよなぁ。まあ、オレが責任を取るわけじゃないからいいんだけどさ。あっちがへましたら、ちゃんと責任追及しておいてよ」

「嫌でもハピ・クジュネがそうする。ほかに質問は?」

「山に入る際は全部隊が固まって動くのか?」

「それでは何かあった場合に対応できない。そのうえ我々は自分たちのやり方で戦うことに慣れている。その都度目的地を決めて、各自の傭兵団やパーティーで個別に動いてもらう。出発点と目的地が同じならば、そうそう迷いはせんだろう。その中で大きな部隊と固まって動きたいのならば好きにすればいい」

「そんなん絶対アンシュラオンと行くよな。ホワイトハンターと一緒なら安全だ」

「男はついてくるな。自分で戦え!」

「同じ方向に行くんだから仕方ないだろう」

「倒した獲物はどうする? たしかハローワークから報酬が出るんだよな。より多くの稼ぎを出すためには素材の剥ぎ取りも必要だが、その分だけ動きが遅れるんじゃないのか?」

「仕留めた魔獣に関しては、剥ぎ取らずとも素材込みの報奨金は出る予定になっているが、剥ぎ取りたければ取ってかまわない。そのあたりも個別の判断を優先する」

「食糧は支給されるそうですが、それ以外の物資は自己負担ですか?」

「武器や弾薬は各自でそろえてもらうが、食糧を含む医薬品、燃料などの補給物資は別途ハピ・クジュネが用意する。毎日炊き出しも行う予定だ。そのあたりは心配はいらないが、万一のために最低限は自分で用意しておいてくれ。それはいつもの仕事と一緒だ。また、有償だが武器を融通する場所も拠点には設ける予定だ。臨時の武器屋と思ってくれていい」

「厳しい戦いになったら逃げるやつも出てくるんじゃないのか?」

「長期間の交戦記録の更新がない者は、その段階で抜けたものと判断する。最低でも各拠点でカードの更新はしておいたほうがいいだろう。また、参加申請をしながら参加しなかった者は、ペナルティとしてハローワークの利用制限を設ける。準備費を返還しない限り、今後仕事は請け負えなくなるだろう。そこは注意してもらいたい」

「作戦行動以外の目的、不正行為とか殺人とかを目的に参加した連中は?」

「傭兵の流儀に従い、発見次第その場で処刑する。疑わしい場合はハピ・クジュネ軍に一時身柄を拘束してもらう。目を見ればわかる。嘘が通じるほど甘くはない。意図的な犯罪行為は一切許さん」

「死んだら死体は拾ってくれるのか?」

「死体を持ち歩く暇はない。諦めろ。それが武人の死にざまだ」


 グランハムが中心となって質疑応答が続けられていき、会議が終わった頃には、もう日が暮れようとしていた。


「では、明後日の朝、ハローワークで集合だ。遅れるなよ」


 各隊のリーダーたちが、それぞれ情報交換をしながら会議場を後にする。

 この議事録は紙に印刷され、会議場にいなかった者たちにも配布されるだろう。そこでまた活発な議論が交わされるに違いない。


「お疲れさん。大変だったな」


 アンシュラオンが、誰もいなくなった会議場でグランハムを労う。


「誰かがまとめねばならん。他にやれる者がいないのならば、できる者が率先してやるだけだ」

「この前のバーでの会話でも感じたけど、あんたは優等生タイプだよね。委員長タイプかな?」

「なんだそれは?」

「どこの組織にも一人だけ飛び抜けて優秀なやつっているだろう? そういうやつのことだよ」

「そうかもしれんな。だが、それは周りが弱いだけだ。もっと上の段階に行けば俺などたいした存在ではない。しかし、お前は違う。それだけの力がありながら、なぜもっと上を目指さない?」

「家があって、奥さんがいて、美味しいご飯もある。それ以上求めるものがある?」

「欲のない男だな。いや、達観していると言うべきか」

「スザクは最低でも『三袁峰』を獲れればいいと考えているようだね。ハイザクを向かわせたことからも、あのあたりが例のポイントなのかな?」

「可能性はある。だからといってハイザク軍が負ければ、こちらもかなり苦しくなる。現状では他人の不幸は願えない。何事も他力本願ではなく自分の力で成し遂げたほうが確実だ」

「まあ、そうだね。こっちの話は、とりあえずディムレガンと接触してからかなぁ。一度会ってみないと何も言えないからね」

「お前には期待している。では、また明後日に会おう」

「ああ、あんたも過労死しないようにね」

「これくらい酒があれば苦でもないさ」


 グランハムは顔色一つ変えずに出て行った。

 彼としてもこれだけ大きな戦は初めてだろうが、いつもとまったく変わらない。それだけ覚悟ができている証拠だろう。

 そしてついに、作戦当日がやってきた。



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