上 下
223 / 386
『翠清山の激闘』編

223話 「決着フラッグファイト! 覇王の資質!」

しおりを挟む

「みんな、今まで以上に力を絞り出すんだ!! 気を抜いたら全員お陀仏だよ!」


 両者の戦いが過熱する中、スザクは海兵を叱咤。

 身体を張って必死に余波から守る。

 だが、それでも徐々に押されて、ジリジリと後退を余儀なくされてしまう。


「くっ…この二人は尋常じゃない! このままじゃ…」

「おい、スザク!! てめぇらだけでやれると思ってんのか! ああ!?」

「海兵だけじゃ貧弱で見てられねぇよ! 後ろは支えてやるから死ぬ気で押せ!!」

「皆さん…僕を助けてくれるんですか!?」

「ばーか、こんな面白い勝負を間近で見るためさ!! それに、てめぇは一番最初に身を挺して前に出た。性癖が汁王子なのは残念だが、お前が言っていたことは信じてやる!」

「お前ら!! 気合を入れて押せえええええええ! 傭兵とハンターの力を海兵どもに見せてやるぞ!!」

「なめてんじゃねえぞ、おらああああああああ!」

「こちとら毎日、命張ってんだよ! 普段は訓練ばかりの海兵に負けるか!!」


 スザクたちの後ろを傭兵とハンターたちが支え、なんとか余波を抑えることに成功。

 アンシュラオンとガイゾックの波動が、大勢の人壁に支えられて『ビッグウェーブ』となって会場を廻っていく!


「足を踏み鳴らせ!! 男の意地を見せろ!! 戦え! 闘え!! 魂をすべて吐き出せぇええええ!! 俺たちは武人だぁあああ!」


 ドンドンドンッ!!
 ドンドンドンッ!!
 ドンドンドンッ!!

 ガイゾックの咆哮が人々を刺激し、自然と足が動き出す。

 叩く、叩く、踏み叩く!!
 
 海兵も傭兵もハンターも、関係のないはずのハローワーク職員さえも、戦いのリズムに合わせて勝手に足が動いてしまう!


「師匠たちが死ぬ気で伝えてきた武! 連綿と続いてきた覇の道!! ここだ!! オレはここにいる!! オレたちの目指す場所は、この先にある!! 気合を入れろ! 立ち向かえ!! 力を振り絞れぇえええええええええええええええ!!」


 ドンドンドンッ!!
 ドンドンドンッ!!
 ドンドンドンッ!!

 アンシュラオンの覇の波動が、人々の心をぶっ叩き、強引に押し上げる!

 限界なんてない! 終わりなんてない!

 自分が望むだけ戦い、望むだけ上に昇れると叫ぶ!!

 そう、それこそが光の女神マリスが示した可能性の光!

 人々が目指す『無限の可能性』であり、武人が求める山の頂!


「どおおおらああああ!!」


 ガイゾックがアンシュラオンをぶん殴る!

 もう縄も何も関係ない。力の限り、拳を叩きつける。


「うおおおお!」


 アンシュラオンも気持ちに応えるように、ガイゾックをぶっ叩く!

 二人とも防御など気にせず殴り合っているため、出血や骨折は当たり前。筋肉も断裂して、殴るたびに腱が切れることもある。

 それでも殴ることをやめない!

 これがフラッグファイトだからだ。意地の張り合いだからだ。


「いけええええ! ぶん殴れ!!」

「やっちまえええええ!」

「俺も身体が熱くて仕方ねえ! 一度でいいから、あんな闘いをしてみてぇぜ!!」


 両者の力がぶつかるたびに発する閃光は、命の輝き。

 その光を見るだけで怖れが消えていく。勇気が湧いてくる。

 細かいことなんて、どうでもよくなっていく。

 海兵も傭兵もハンターも誰もが自分のことのように熱くなる。そこに境目などはない。たくさんの大馬鹿どもがいるだけだ。


(僕がいくら言葉を尽くしても信じてもらえなかったことを、ただ殴るだけで成し得てしまった! これじゃ、まるで僕が馬鹿みたいじゃないか! でも、なんてすごい人たちなんだ。アンシュラオンさんも父さんも素敵すぎる!)


 スザクは、ここでガイゾックの真意を知る。

 それに応じてくれたアンシュラオンの男気にも感謝していた。


「ファテロナ、彼らは何をしているの!?」

「殿方には、時に殴り合いが必要なようです。お二人とも生粋の馬鹿ということでございます」

「不思議ね。胸がドキドキする…どうしてかしら?」

「それは恋です」

「恋!? 恋とは、殿方を好きになる…あれのこと?」

「その通りです。お嬢様は恋に落ちてしまわれたのです」

「そ、そんな…わたくしはまだお友達すら満足にいないのに…」

「満足にではありません。一人もおりません」

「えーーっ!?」

「ですが、あの御方とは仲良くしていたほうがよろしいでしょう」

「お髭のほう?」

「強いて言えば白いほうでございます。つーか、ここで間違えるとかアリエネー!! 今まで何ミテタンダヨー! しかし、アンシュラオン様は我々が扱えるような御仁ではないようですね。今回はガイゾック様にしてやられた、というわけですか」


 ファテロナもスザクと同じく、ガイゾックの意図を理解する。

 そして、多くの人々が見守る中、フラッグファイトも終局に向かっていった。


「ふーーーふーー!! アンシュラオン、そろそろ決めるか!」

「スタミナ切れ? 運動不足じゃない?」

「お前の体力がおかしいんだよ! どうして疲れねぇんだ!」

「オレからすると、ようやく準備運動が終わったくらいなんだけど…」

「ったくよ! いつまでもやっていられるか! お前と全力で戦える間に俺様も限界を超えてやる! いくぞ! これが海賊の流儀だぁあああああああああ!!」


 ガイゾックの『バイキング・ヴォーグ〈海王賊の流儀〉』が発動。

 すでにスザクとライザックが発動させているため、もはや多くを語る必要はないだろう。

 クジュネ家の血統遺伝であり、能力とスキルを強化するものだ。そして、因子を覚醒限界まで引き上げる効果もチート級である。

 ガイゾックはすでに因子を限界値まで上げているものの、これを使うことでより純度の高い因子を覚醒させることができる。


「アンシュラオン! 俺様の海を見せてやる!!」


 ガイゾックの旗が輝きを増し、世界が大海原に変化していく。

 美しい平和な海、シケた海、大荒れで雷雨に見舞われる自然の驚異!

 多くの恵みを与え、時には絶対的な厳しさを教える、母たる海!


「俺たちは海を信仰している! 海賊にとって女神様といえば『海の女神様』だ!」

「光と闇以外にも、海の女神様もいるんだね」

「ああ、今度俺の船を見せてやる。船首像が海の女神様を模しているんだ。きっとお前も気に入るぜ!」

「海の女神様って、おっぱいは大きい?」

「おうよ! 半端ねぇぜ! あの乳のためならば死ねる!」

「今日からオレも海の女神様を崇拝するぞ! ぜひ見せてくれ!」

「がははは! 調子のいいやつだ! だが男なんざ、それくらいでいい! んじゃ、いくぜええええ!!」


 ガイゾックの拳に、今までで最大の闘気が集まっていく。

 彼が海にかける情熱と畏怖、愛のすべてをかけて、この一撃を女神に捧げる!!


「正真正銘の全力パンチだぁあああああああ!」


 もうこの段階に至れば、綱引きにあまり意味はない。

 アンシュラオンも仁王立ちして、真正面から受け止める。

 ガードもしない。ただ両手を脇に添えて、完全我慢の構え。

 そこにガイゾックの渾身の一撃が―――激突!!

 身体中から蒸気が噴き出し、その一撃をさらに押し込む。

 押す、圧す、推す!!

 これでもかと自分の海自慢を叩きつける!!

 アンシュラオンの額が割れ、鼻が潰れ、荒れ狂う衝撃が首や脳にダメージを与える。

 が、一瞬だけぐらついたものの―――踏ん張る!!

 これほどの拳を受けても瞬き一つせず、血を吐き出しながらも、ガイゾックのすべてを受け止めた。


「はぁはぁ…どうだい!! 俺様の海への愛はよ!!」

「…効いたよ。本当に気持ちのいい拳だ。あんたはやっぱりゼブ兄に少し似ている。あの人もいつだって真っ直ぐに拳を突き出してきたもんだ。オレもそんな戦いをしてみたかった。ずっと憧れていた」


 この戦いが始まった時からゼブラエスを思い出していた。

 兄弟子であり、完成された身体と強い意思を持った、武を目指す者ならば誰もが憧れるような最高の男。

 タイプが違うため同じような戦い方はできなかったが、ガイゾックが新しい可能性を教えてくれた。

 殴ってもいいのだと。

 ただただ思うがままに、真っ直ぐに打ち込んでいいのだと。

 それが―――気持ちいいのだと!!


「オレも今打てる最高の拳をもって、あんたに応える!!」


 アンシュラオンから闘気が消えた。

 それからゆっくりと腰を落とし、右腕を引く。

 なんてことはない。幾多の武人が日々繰り返してきた基本の形、正拳突きの構えだ。

 さまざまな変化やカスタマイズがあるとはいえ、まずはこの型があってこそ、すべての打撃が始まると言っても過言ではない。

 アンシュラオンも最高の拳を打とうと思った瞬間、自然とこの型を取っていたにすぎない。


(邪念を捨てろ。ただ思い出すんだ。オレが毎日やってきたこと。師匠に教えられて、ゼブ兄に反復させられて、姉ちゃんに何度も手本を見せられてきた、ただただ純粋に打ち抜く拳を!!)


 闘気が消えた代わりに、体表から光り輝く粒子が現れる。

 以前、気質の説明をした時にも出した『神気』だ。

 清浄な澄んだ波動が、ガイゾックのマグマで熱せられた会場に荘厳な空気を運ぶ。

 だが、そこで終わらない。


「高まれ!! オレの戦士因子!! 廻れ、廻れ、廻れぇええええええええ!!」


 身体の中で急速に戦士因子が回転を始める。

 廻る、廻る、車輪が廻る!!

 それと同時に『デルタ・ブライト〈完全なる光〉』が輝きを増し、戦士因子をさらに押し上げていく!


「うおおおおおおおおおおおおお!」


 アンシュラオンが激しい黄金の輝きに包まれ、再び強烈な覇の波動が会場を席巻!!

 黄金の風によって世界が一色に染まっていく。

 だが、そんな中にあっても、そこにいる一人の少年から目が離せない!

 世界が見ている。自然が見ている。人が見ている。


 覇の旗がたなびく瞬間を―――待ち望んでいる!!


 その光景は、まるでスローモーションだった。

 アンシュラオンが、すっと足を前に出す。

 ゆっくりと右拳が放たれ、ガイゾックの腹に、とんっと優しく触れる。

 相手を滅しようとか、壊してやろうとか、上に立ってやろうといった邪念はない。

 ただただ、武に素直。

 ただただ、武に純粋。

 だからこそ―――覇に至る


「見せて…もらったぜ。お前の…心意気ってやつを…な。でっけぇなぁ。長いなぁ。遠いなぁ…。武ってのは、こんなにも巨大なのか」

「だが、オレたちはそこを目指さないといけない。途上で終わらせるわけにはいかないんだ。つらくても山を登らないといけないのさ」

「ならよ…バトンタッチだ。俺は海で十分だ。お前たち…息子の世代に…任せるぜ」

「ああ、受け取った」


 直後、ガイゾックが大噴火!!

 溜め込んでいた闘気が、身体中の裂け目から血と一緒に吐き出され、周囲を焼き尽くしていく。

 そして、手から縄が抜け落ちる前に、アンシュラオンにバトンタッチ!

 バチーーーンという強い音とともに縄が託された。

 ガイゾックは床に大の字に倒れ込み、ぴくりとも動かなくなる。


 フラッグファイト、ここに決着!!



「覇の旗に負けはない!! オレは勝ち続ける!!」



 世界から贈られる祝福の風を受けて、覇の旗が激しく揺れ動く。

 その衝撃で屋根が吹き飛び、天に『覇』の文字が浮かび上がる!

 覇こそ最強であると!

 覇を目指す者にだけ、その資格があるのだと!

 当人が望む望まないは関係ない。世界は常に勝者を欲するのだ。

 覇の旗を受け継ぐアンシュラオンこそ、【覇王の資質】があるのだと世界が認めた瞬間であった。


しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる

フルーツパフェ
大衆娯楽
 転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。  一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。  そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!  寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。 ――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです  そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。  大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。  相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。      

転移した場所が【ふしぎな果実】で溢れていた件

月風レイ
ファンタジー
 普通の高校2年生の竹中春人は突如、異世界転移を果たした。    そして、異世界転移をした先は、入ることが禁断とされている場所、神の園というところだった。  そんな慣習も知りもしない、春人は神の園を生活圏として、必死に生きていく。  そこでしか成らない『ふしぎな果実』を空腹のあまり口にしてしまう。  そして、それは世界では幻と言われている祝福の果実であった。  食料がない春人はそんなことは知らず、ふしぎな果実を米のように常食として喰らう。  不思議な果実の恩恵によって、規格外に強くなっていくハルトの、異世界冒険大ファンタジー。  大修正中!今週中に修正終え更新していきます!

神の宝物庫〜すごいスキルで楽しい人生を〜

月風レイ
ファンタジー
 グロービル伯爵家に転生したカインは、転生後憧れの魔法を使おうとするも、魔法を発動することができなかった。そして、自分が魔法が使えないのであれば、剣を磨こうとしたところ、驚くべきことを告げられる。  それは、この世界では誰でも6歳にならないと、魔法が使えないということだ。この世界には神から与えられる、恩恵いわばギフトというものがかって、それをもらうことで初めて魔法やスキルを行使できるようになる。  と、カインは自分が無能なのだと思ってたところから、6歳で行う洗礼の儀でその運命が変わった。  洗礼の儀にて、この世界の邪神を除く、12神たちと出会い、12神全員の祝福をもらい、さらには恩恵として神をも凌ぐ、とてつもない能力を入手した。  カインはそのとてつもない能力をもって、周りの人々に支えられながらも、異世界ファンタジーという夢溢れる、憧れの世界を自由気ままに創意工夫しながら、楽しく過ごしていく。

異世界でぺったんこさん!〜無限収納5段階活用で無双する〜

KeyBow
ファンタジー
 間もなく50歳になる銀行マンのおっさんは、高校生達の異世界召喚に巻き込まれた。  何故か若返り、他の召喚者と同じ高校生位の年齢になっていた。  召喚したのは、魔王を討ち滅ぼす為だと伝えられる。自分で2つのスキルを選ぶ事が出来ると言われ、おっさんが選んだのは無限収納と飛翔!  しかし召喚した者達はスキルを制御する為の装飾品と偽り、隷属の首輪を装着しようとしていた・・・  いち早くその嘘に気が付いたおっさんが1人の少女を連れて逃亡を図る。  その後おっさんは無限収納の5段階活用で無双する!・・・はずだ。  上空に飛び、そこから大きな岩を落として押しつぶす。やがて救った少女は口癖のように言う。  またぺったんこですか?・・・

Switch jobs ~転移先で自由気ままな転職生活~

天秤兎
ファンタジー
突然、何故か異世界でチート能力と不老不死を手に入れてしまったアラフォー38歳独身ライフ満喫中だったサラリーマン 主人公 神代 紫(かみしろ ゆかり)。 現実世界と同様、異世界でも仕事をしなければ生きて行けないのは変わりなく、突然身に付いた自分の能力や異世界文化に戸惑いながら自由きままに転職しながら生活する行き当たりばったりの異世界放浪記です。

クラス転移で神様に?

空見 大
ファンタジー
空想の中で自由を謳歌していた少年、晴人は、ある日突然現実と夢の境界を越えたような事態に巻き込まれる。 目覚めると彼は真っ白な空間にいた。 動揺するクラスメイト達、状況を掴めない彼の前に現れたのは「神」を名乗る怪しげな存在。彼はいままさにこのクラス全員が異世界へと送り込まれていると告げる。 神は異世界で生き抜く力を身に付けるため、自分に合った能力を自らの手で選び取れと告げる。クラスメイトが興奮と恐怖の狭間で動き出す中、自分の能力欄に違和感を覚えた晴人は手が進むままに動かすと他の者にはない力が自分の能力獲得欄にある事に気がついた。 龍神、邪神、魔神、妖精神、鍛治神、盗神。 六つの神の称号を手に入れ有頂天になる晴人だったが、クラスメイト達が続々と異世界に向かう中ただ一人取り残される。 神と二人っきりでなんとも言えない感覚を味わっていると、突如として鳴り響いた警告音と共に異世界に転生するという不穏な言葉を耳にする。 気が付けばクラスメイト達が転移してくる10年前の世界に転生した彼は、名前をエルピスに変え異世界で生きていくことになる──これは、夢見る少年が家族と運命の為に戦う物語。

異世界に転移した僕、外れスキルだと思っていた【互換】と【HP100】の組み合わせで最強になる

名無し
ファンタジー
突如、異世界へと召喚された来栖海翔。自分以外にも転移してきた者たちが数百人おり、神父と召喚士から並ぶように指示されてスキルを付与されるが、それはいずれもパッとしなさそうな【互換】と【HP100】という二つのスキルだった。召喚士から外れ認定され、当たりスキル持ちの右列ではなく、外れスキル持ちの左列のほうに並ばされる来栖。だが、それらは組み合わせることによって最強のスキルとなるものであり、来栖は何もない状態から見る見る成り上がっていくことになる。

エラーから始まる異世界生活

KeyBow
ファンタジー
45歳リーマンの志郎は本来異世界転移されないはずだったが、何が原因か高校生の異世界勇者召喚に巻き込まれる。 本来の人数より1名増の影響か転移処理でエラーが発生する。 高校生は正常?に転移されたようだが、志郎はエラー召喚されてしまった。 冤罪で多くの魔物うようよするような所に放逐がされ、死にそうになりながら一人の少女と出会う。 その後冒険者として生きて行かざるを得ず奴隷を買い成り上がっていく物語。 某刑事のように”あの女(王女)絶対いずれしょんべんぶっ掛けてやる”事を当面の目標の一つとして。 実は所有するギフトはかなりレアなぶっ飛びな内容で、召喚された中では最強だったはずである。 勇者として活躍するのかしないのか? 能力を鍛え、復讐と色々エラーがあり屈折してしまった心を、召還時のエラーで壊れた記憶を抱えてもがきながら奴隷の少女達に救われるて変わっていく第二の人生を歩む志郎の物語が始まる。 多分チーレムになったり残酷表現があります。苦手な方はお気をつけ下さい。 初めての作品にお付き合い下さい。

処理中です...