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「海賊たちの凱歌 後編」

180話 「蛇の道は蛇 その2『アル先生』」

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「次はテンペランターに会いに行こうか」


 モヒカンから教えてもらった闇市場はアズ・アクス工房の先にあるのと、夜に行ったほうが品揃えも良いとのことで、まずは予定通りに「変なジジイ」の家に行くことにする。

 場所はスレイブ館から南西に進んだ、都市の防壁により近い場所である。

 バイクタクシーで近くまで行き、降ろしてもらう時に運転手が忠告。


「ここから先は、子供と女性だけで行くのはお勧めしないけど…大丈夫かい?」

「危ない場所なの?」

「都市に馴染めない人たちが暮らす場所なんだ。治安もあまり良くないからね」

「住宅街の多くは港湾区にあるとか聞いたけど、そこに住めない低所得の人ってこと?」

「まあ、そんなところさ。偏見で物を言うわけじゃないけど、犯罪者とかも逃げ込みやすいうえに、住んでいる人たちも非協力的だから普通の人は近寄らないんだよ」

「オレたちは大丈夫だよ。ほら、あそこに海兵がいるでしょ? 護衛なんだ」

「ああ、そうだったのか。ずっとついてくるから何かと思ったけど、それならば安心かな。でも、気をつけたほうがいいよ」

「ありがとう、お兄さん。用事が終わったらすぐに戻るよ」


 そう言ってバイクタクシーは去っていった。


「このあたりは治安が悪いらしいから、オレから離れないようにしてね」

「小百合はいつでも傍におりますよ!」

「かしこまりました」

「サナも周囲の警戒は怠らないようにな。何かあったら二人を守ってあげるんだぞ」

「…こくり」


 小百合とホロロの女性二人に加え、見た目上はアンシュラオンもサナも子供なので変に絡まれると面倒である。

 こういうときに強面こわもての大男がいれば楽なのだが、残念ながらこちらも宗教上の理由で無理なのだ。すまぬ侍、再びである。


(まあ、一応は都市の中だから大丈夫だと思うけどね。逆にオレが相手を殺しちゃうほうが問題だろうし、面倒事になったらカットゥさんたちに任せることにしよう)


 さっそく移動を開始。

 情報通り、そこから西に進めば進むほど家屋が寂れていき、活気がなくなって殺伐とした雰囲気が漂ってきた。

 ハピ・クジュネの中間層の家は港湾区側にあるが、当然ながら誰もが富んでいるわけではない。そこからあぶれた低賃金の労働者の家や、行き場をなくした浮浪者たちのたまり場がこの地域にあるらしい。

 グラス・ギースでいうところの下級街の下層部であろうか。どこの都市でも裏の顔は持っているものである。


「こんなに大きくて栄えている都市でも、やっぱりこういう場所は存在するんだね」

「誰もが商売で成功するわけでもないですからね。グラス・ギースの十倍以上の経済力を誇っていても、結局は格差が十倍になるだけなのかもしれません」

「富める者は富んで、貧する者は貧するか。自由経済の最大の問題点だね。生活保護とかはないのかな?」

「そこまでの余裕はないでしょうね。全体的に見れば、この北西部のエリアはかなり寂れています。その中でハピ・クジュネだけがかろうじて踏ん張っている、というのが実情になります」

「グラス・ギースも大変そうだったしね。ここも海があるからギリギリやっていけるって感じなのかな」


 ハピ・クジュネが豊かでついつい忘れそうになるが、この北部エリア自体はかなり寂れており、全体的に生産力に乏しく、それだけ仕事の数も少ない。

 逆にこの都市の規模で、これだけで済んでいるほうがすごいのだろう。

 ただ、警戒したわりには特に何事もなく目的の場所に到着。少し拍子抜けだ。


(ふむ、この都市から感じられる負の波動は『無気力』かな? グラス・ギースとは少し違うな)


 グラス・ギースでは妙に粘りつく視線を感じたり、得体の知れない薄気味悪さを感じたものだが、この都市の下層部は張り合いの無さを感じる。

 ここでガツンと喧嘩を売ってくるやつがいたほうが面白いのだが、少し離れた位置にカットゥたちがいるので、彼らを警戒しているのかもしれない。道行く人たちも海兵のほうに目を奪われているようだ。


「えーと、ここでいいんだよね?」

「住所は合っていますね」

「看板も出ていないし、手入れもあまりされていないように見えるんだけど…はっきり言えばボロ屋だね」

「そうですね…人が住んでいるかも怪しいですよね」


 目の前にあるのは、家と呼ぶにも憚られるようなボロボロの掘っ立て小屋である。倉庫や大きめの物置と言われても違和感を覚えないくらいだ。


「とりあえず入ってみようか。はい、お邪魔しますよー」


 と、アンシュラオンが扉に手をかけると―――バキンッ

 扉ごとあっさりと外れた。


「あれ? 取れちゃったかな? まあいいや。ぽいっ」

「アイヤー! 何事ネ!!」


 その音を聴きつけ、マッハで飛んできた人物がいた。

 ひとまず人が住んでいたようで何よりである。


「あっ、どうもお邪魔します。ドスドス」

「靴! 靴脱ぐアル! ここは土足禁止ネ!」

「ああ、ごめんごめん。ぐりぐり」

「ちょっとーーー! そこで汚れを拭くんじゃないネ!」

「ん? あまりに汚いから何かと思ったけど、これって絨毯だったのか。早く買い替えなよ。むしろ靴が汚れたじゃないか」

「人の家にいきなり来て、汚いとか言うなアル! うちの扉を壊しておいて、その態度は何ネ!」

「オレは普通に開けようとしただけだよ。ボロいのが悪いんだ。というかさ―――うさんくせー! なんだその顔! ぎゃははは!」

「人の顔を見て笑うとは何事アルか! 失礼にも程があるヨ!」

「いや、どう見ても詐欺師だろう。外見が胡散臭すぎるって」


 アンシュラオンよりも背が小さく、ちょび髭を生やした丸顔で細目の老人。

 しかも赤い武術服とチャイナハットを被っており、漫画でよくいそうなステレオタイプのエセ中華そのものである。

 これで怪しくないと思うほうがおかしい。


「外見で人を判断するなんて最低アル。ほれ、さっさと弁償するネ」

「これって最初から壊れていたんじゃないのか? 詐欺だろ。死ね」

「死ね!? 今のご時勢、初対面でそんなこと言うやつはいないアル! とんでもない小僧ネ。いいからさっさと金払えアル」

「こんなボロ屋なんて、風が吹けば倒壊するレベルだろう。ほら、ドゴンッ」

「あー! 壁も壊したアル! どうしてくれるネ!」

「ゲラゲラゲラ、随分と風通しがよくなったなぁ。これで夏も快適だ。感謝しろよ、じいさん」

「ぬぐぐっ! さっさと金払わないと痛い目見るヨ!」

「欲しいなら生ゴミでもくれてやる! ほーれ!」

「ぎゃー! 生臭いアル! どこでそんなの手に入れたネ!」

「外に置いてあった魚の廃棄物だ。ありがたくとっておけ」

「これ以上の狼藉は許さんアル! ミーの実力を思い知るといいネ! 鉄拳制裁雨あられしてやるヨ!」

「アタタタタタタッ!」

「ひぶぁっ!? なんでそっちが殴るネ!? 老人に暴力を振るうとは最低アル!」

「馬鹿め。誰が待ってやるか。先制攻撃だ」

「もう許さんアル! ホアタタタタタッ!」

「アチョー!」

「あいたーー! 老人に上段蹴りかます若者なんて怖ろしいアル!! アチョーなんて久々に聴いたヨ!」

「オレは平和主義者だからな。老人に対しても容赦しない主義なんだ」

「平和主義者が殴っていいアルか!?」

「今のは蹴りだぞ」

「さっき殴ったヨ!?」

「オレは過去は忘れる主義なんだ。そもそもお前はどこの出身なんだ。しゃべり方が怪しすぎるだろう」

「大きなお世話ネ! からの、アチョー!」

「アチョー返し! ぶすっ!」

「アイヤー! 目潰しするとは卑怯アル!」

「お前だって目を狙ってきただろうが。というか、目があるのか? まったく開いていないくらい細いぞ」

「ぬぐぐぐ! 生意気な小僧ネ!」


 アンシュラオンと老人が睨み合う。

 だが、冷静に考えると軽い小突き合いとはいえ、アンシュラオンと殴り合う段階でおかしい。まさに変なジジイである。


「あのー、おじいさんがテンペランターなんですか?」

「ん? 何ネ?」

「私たち、ハローワークのおばあさんから紹介されて来たんですけど…」


 このままでは話が始まらないと小百合が間に入る。


「ばあさん? 誰ネ?」

「錬金術師でテンペランターのおばあさんです」

「…ああ、あのばあさんアルか。まだ生きてたネ」

「お前だってジジイだろうが」

「ふん、好きでジジイになったわけじゃないアル。ミーも昔はブイブイ言わせてたヨ」

「ブイブイってバブル期の人間かよ。で、あんたがテンペランターなの?」

「一応ネ。あんたら客アルか?」

「そうだ。わざわざ会いに来てやったんだ。ありがたく思えよ」

「じゃあ、金払えアル」

「ちゃんと仕事をしたら払ってやる。いいか、成功報酬だぞ。満足できる結果を出したらだ」

「金がないなら帰るアル! 仕事では信頼関係が重要アル! 扉を壊したやつの仕事は受けないアル!」

「札束ビンタ!! ばしーんっ!」

「何でも命令してくれアルぅうううううううっ!」


 札束の力によって和解に成功。

 中に通されるが、やはりボロ屋なので内部もボロボロであった。


「おい、アル先生。これはさすがにボロすぎるだろう。家の概念を問いただしてやりたい気分になるぞ。ほぼ外じゃないか」

「誰がアル先生ネ。これだから若いやつは礼儀を知らないアル。目上の人間には敬語を使うヨ。これ常識アル。というか、壁を壊したのはお前ネ」

「仕事をしたら、いくらでも金は払ってやる。それで直せばいいだろう」

「まったく、横柄なやつが来たもんアル」

「それより本当に腕利きのテンペランターなんだよな? この惨状はどうしたんだ? 表の業界では仕事ができないと聞いたけど、何をやらかした?」

「そんな話まで聞いてきたアルか。まあ、昔は良かったネ。高品質なジュエルの鑑定や調整の仕事が多くてブイブイ言わせてたヨ。あのばあさんとも昔からの馴染みネ。でも、だんだんそうした仕事が減ってきたアル。それで文句を言っていたら、さらに仕事を減らされて干されただけヨ」

「もしかして、ハローワークの『抜き』と関係しているのか?」

「よく知っているネ。もちろん、それもあるヨ。珍しいものや高品質なものが正規ルートから抜かれるから、こっちにろくな仕事が回ってこないネ。かといって、そこをつつかれると困る連中もいるアル。表の世界こそ利権や不正でガチガチになっているネ」


 アル先生も若い頃は、他のテンペランターと一緒にハローワークで仕事をしていたものだ。

 だが、モヒカンから聞いた『抜き』によって、仕事は安物の鑑定や調整ばかりになっていく。それでも仕事自体はあるので、妥協してやっていれば生きていくことはできるが、腕が良すぎると満足できなくなる。

 そこでハローワークの闇の部分を追求したり、他から寄せられた怪しげな依頼をこなしていたら、いつの間にか表から干されていたというわけだ。


「じいさんも苦労しているんだな」

「それはいいアル。どうせハローワークなんて素人の集まりネ。あいつらは物の価値もわからないで適当に扱うから、全部台無しヨ。ただ、この『都市の政策』にも問題があるアル」


※「あるアル」が正しい使い方なのかは不明


「都市の政策に問題? どういうことだ?」

「おっと、愚痴が出たアル。それは知らなくてもいいことネ」

「だったら最初から言うなよな。オレとしてはあんたが優秀ならばまったく問題はない。仕事はしてもらえるのか?」

「物と金額次第ね」

「仕事を選べる立場じゃないだろうに。見てもらいたいのは、こいつだよ」


 アンシュラオンがポケット倉庫からデアンカ・ギースの原石を出す。

 が、置かれた机のほうが耐え切れずに破壊される。


「アイヤー! また壊したアル!」

「机が弱すぎるんだ。仕方ないだろう」

「こんなに大きいなら外で出してほしかったアル!」

「外で出したら目立つだろう。ほら、さっさと見てくれ」

「ほんと、とんでもない小僧ネ。ふーむ…こんなでかいのを見るのは久々アル」


 アル先生の表情が変わる。

 糸目だった目が開き、懐から何かのジュエルを取り出してから、じっくりと原石に触れていく。


(パチもんかと思ったが、いい雰囲気を持っているな。こいつはプロだ)


 特定の分野に精通するほど、それ以外のことには疎くなるので変わり者になっていく傾向にある。

 アル先生もその一人だろう。見た目は怪しいが、醸し出す雰囲気は熟練した達人を彷彿させた。

 その証拠に、原石から黒いモヤが生まれてアル先生に絡みつこうとするが、するりと素通りして消えていく。


「お前、酷いやつアル。『呪詛』のことを黙っていたネ?」

「それくらい自力で回避できないと来た意味がないからな。だが、どうやって防いだ?」

「こういう怪しいものと接触する際は、万一のためにバイパスを作っておくアル。そこが汚染されている間に切り離すネ。一流のテンペランターならば誰でもやることヨ」

「それなら、おばあさんはどうして呪いを受けたんだ?」

「あのばあさんは昔は腕が良かったアル。でも、金のために不正を見逃してからは、どんどん楽な仕事ばかりやるようになったネ。そういう仕事しか来ないから仕方ないアルが、そんな環境にいたら弱くなるのは当然ヨ。自業自得ネ」

「武人と同じだな。弱い環境下にいたらどんどん弱くなる。しかし、あんたは違う。本当は金になんて興味はないんじゃないのか? それだけの腕があれば金はいくらでも稼げるはずだ。こんなボロ小屋に住む必要はない」

「まあネ。ミーは面白いものが好きアル。表の世界にはない闇が深いものに惹かれるヨ。こんな家を探し当てるような物好きを待っているだけアル」

「たいしたもんだよ。じいさんのほうが、よほど物好きに思えるけどな」

「で、こいつをどうするネ?」

「呪いを解いて武器か何かにする予定だが、あんたから見てどうだ? おばあさんは竜人ならば解けるかもしれないと言っていたが…」

「アズ・アクスの竜人アルか? ふむ…なるほどネ。できるかもしれないけど、今は無理だと思うヨ」

「どうしてだ? アズ・アクス工房には『ディムレガン〈竜紅人〉』がいるだろう? もしかして大金が必要か? 金ならあるぞ」

「説明するのは面倒アル。一緒についてくるといいネ。アズ・アクスに案内してやるヨ」

「おい、待てって」

「早く来ないと置いていくアル」

「ったく、しょうがないな…」


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