127 / 386
「英才教育」編
127話 「ロリ子『三十路前の女性って、ちょっとおかしいですよね』」
しおりを挟むハピ・ヤックに向かい、ちょうど半分の道程、二週間が経った頃である。
所々にあるロードキャンプに寄りながら、旅は順調に進む。
しかしながら、その日の夜営中に異変が起きた。
「はぁはぁ……はぁはぁ」
ホロロの様子がおかしい。
抱っこしていたサナが寝付いたので、寝袋に戻して自分のスペースに戻ったまではよかったのだが、それからずっとソワソワしている。
こういった現象は旅の途中何度もあったのだが、強い精神力でずっと耐えてきた。
だが、ついに我慢も限界に達する。
「はぁああああああ! はぁはぁっ! あぁぁぁああっ!」
突然、ホロロが自身の身体を抱きしめながら床に転がる。
嗚咽を洩らし、シーツを引っ張って悶えているではないか。
その様子に驚き、慌ててアンシュラオンが駆け寄った。
「ホロロさん!? ど、どうしたの!?」
「はっはっはっ…ぁっぁああっ……あ、アンシュラオン様ぁ…ぁぁ!」
「オレはここだよ。え? 泣いてる?」
「はー、はーー! やだぁ…やですぅ……いやですぅ…」
「何が嫌なの?」
「アンシュラオン様ぁ…がばっ!」
「よしよし、大丈夫だよ。オレがいるからね」
ホロロが抱きついてきたので優しく受け止める。
だが、まだ涙は止まらない。
「はぁはぁ…ぅぅ…」
「落ち着いた?」
「…大変申し訳ございません。わ、私、アンシュラオン様になんという無様な姿を…」
「大丈夫だよ。こんなことで君のことを嫌いになったりしないからさ」
「本当…ですか? よかった…」
「何があったのか教えてくれる? ここ最近、ちょっと様子が変だったけど…」
「それは…その……実はあの日から…自分の感情を上手く制御できないのです」
「それってギャングと戦った日のこと?」
「はい。母が病気になってから、負けてはいけないとずっと心を強く保ってきました。だから…何でもできたのです。あらがうことも人を殺すこともできました。それがあの日、限界を迎えて…」
「いろいろあったからね。戸惑うのも仕方ないよ。あまり無理せず、ゆっくり…」
「アンシュラオン様の…せいなのです」
「オレ?」
「あなた様が私を許したから…包んでくださったから、あの瞬間に気丈で頑迷な心が粉々になってしまったのです。だから私は…どこに自分の『芯』を置いてよいのかわからないのです。毎日、毎時間、毎分、毎秒、いつでも心の中にあなた様がおられて…どうにか心を平静にしようとしても、もう二度と元の私には戻れないのです」
「ホロロさん…」
「アンシュラオン様…ぎゅっ」
ホロロがしがみついてくる。
その瞳は弱々しく、何かにすがるようでもある。
(なんか…妙に可愛いぞ。色っぽさと可愛さが交じったような…いつもとは違う表情だ)
ホロロの印象は、丁寧な物腰の中に気丈な面を持つ強い女性、といったところだろうか。
ギャングにさえあらがい、守るためならば人も殺せる強さを持つ。
だがそれは、今まで自分がやりたいことを我慢し続けてきたことで得たものだ。母親が病気になったこともあり、そうしなければならなかった。
「本当ならば、ずっとこのまま独りで生きていこうとしていたのに……ああ、アンシュラオン様。このままでは私……壊れてしまいます」
「そ、そんなこと言われても…どうすればいいんだろう?」
「あああああああああ!!! あはぁぁああああ! 駄目です、駄目ですぅうう!」
「ちょっと!? ホロロさん!?」
「なんだなんだ、どうした?」
「アンシュラオンさん、どうしました?」
大きな声を出してしまったせいか、ロリコン夫妻がやってきた。
幸いながらサナは一度寝ると簡単には起きないので、ぐっすり爆睡中である。
「ああ、ごめんね。実は…」
そして、アンシュラオンが説明を終えると、ロリ子が一言。
「三十路前の女性って、ちょっとおかしいですよね」
「ロリ子!! それは失礼だよ!?」
さすがにロリコンも、その言葉にはつっこむしかない。
「いえ、違うんです! 馬鹿にしているとかじゃないんですよ! ただ、結婚前に働いていた職場にも同じくらいの年齢の人が数人いたんですけど、なんかこう…日々追い詰められていて精神的に不安定というか、普段からも無理している人が多かったんです。突然奇声を上げたり、変な趣味にはまったり、いつもとは違う行動をしてしまうのです。特に独り身の女性にその傾向が強いみたいですね」
「女性が独りで生きるのは大変だもんね。情緒不安定にもなるよ」
「まあ、そうなんですけど…その…ちょっと失礼な言い方をすると、【結婚適齢期を過ぎている】ので、焦りや強迫観念が強いんです。自分だけ取り残される感じがしますからね」
「この地域の女性って、早いとロリ子ちゃんくらいの歳で結婚しちゃうんだよね?」
「はい。私は早いほうですけど、だいたい十八歳までには相手を決める人が多いようです。ですので、二十代になると焦りが強くなると聞いています」
「そっか。ホロロさんも二十九歳だもんね…」
(最近の日本だと三十代半ばくらいまでは、まだギリギリ適齢期扱いされるけど、この地域で三十路前ってことは、地球だと五十歳前くらいに思われちゃうんだろうな。まだまだ綺麗なんだけどね)
姉が理想のアンシュラオンからすれば、むしろ三十歳に到達していないと女性として熟していないとさえ思える。
その意味でいえば、ホロロはまさに女の絶頂期なのだが、時代や地域、そもそもの世界が違えば価値観は大きく変わる。
さらにホロロは母親が病気になって苦労してきた。だからこそ心が深く傷ついていても仕方がない。
「で、どうすれば解決できるの?」
「アンシュラオンさんって、自覚があるのに意外とそういうところは鈍いですよね」
「え? そういう話?」
「最初からずっと、そういう話ですよ」
ロリ子から妙な圧力を感じる。
こういう話題になると女性のほうが強いのは、全宇宙共通なのだろうか。
「いや…オレもさ、グラス・ギースを出るまでは気軽に考えていて、女性二人にプロポーズもしちゃった身なんだけど、サナを手に入れてから慎重になっててさ。あんまりその話題に触れないようにしていたんだよね」
「お前、そんなことをしていたのかよ。その女性二人はどうしたんだ?」
「二人とも定職に就いていたし、巻き込んだら悪いかなと思ってグラス・ギースに置いてきたけど…」
「それでよく刺されなかったな。女にとって結婚は命がけだ。女の恨みは怖いぞ」
「うーん、冷静に考えれば、ちゃんと責任は取らないとたしかに危ないよね。サナもいるんだし。ところで重婚はこの地域では問題ないんだよね?」
「特にルールはないな。ただ、その分だけ管理が大変になるから、実際に奥さんが複数人いるやつは、金持ち以外では少ないんじゃないのか? というか、お前は金があるじゃないか」
「金はあるけど、サナがいるからさ…。それで、ホロロさんはどうしたいの?」
「もう一度私が私になるためには、どうしてもあなた様が必要なのです。どうか…ずっとお傍に置いてください。メイドの身でかまいません。どうか…どうか! その確信があれば、今まで通りに強く生きられる気がするのです」
「オレのせいで心と身体のバランスが崩れちゃったんだね」
「何でも致します。私はあなた様のためならば…なんでも…」
(他の女性がいるとサナに悪いと思っていたけど、それはオレの独りよがりだったのかもしれないな。サナもホロロさんに懐いているし、ホロロさんもサナを敬ってくれている。教育のことを考えても、これ以上の人材はいないか)
自分の言うことを何でも聞く女性が欲しいと願い、その結果としてサナという最高の女性を手に入れた。
あまりに可愛くて従順なので夢中になってしまっているが、彼女はまだ子供だ。子育て経験がない自分にとって周りのサポートは必須だろう。
子供には戦い以外にもさまざまな経験が必要なのだ。それはこの二週間を見ていてよくわかった。
だから―――決断
「うん、いいよ。ずっとオレの傍にいるといい」
「あ、アンシュラオン様…! 本当ですか!?」
「オレもホロロさんを気に入ったし、オレ一人じゃどうしてもサナを育てるのは難しい。この子にはいろいろな関わりが必要なんだと思う。男のオレだけじゃなくて、女性の視点からも世話ができる人が必要なんだ。その点、ホロロさんなら安心してサナを任せられるよ。でも、オレって普通の人は愛せないんだよね。どうしても【スレイブ】しか愛せないんだ」
「おいおい、またスレイブか!? そこまでいけば病気だな」
「ロリコンだって同じでしょ? これは性分だから仕方ない。スレイブでないと心の底から信用することができないのさ。だから、それが絶対条件になる」
「スレイブになれば、あなた様の傍に置いてくださいますか?」
「うん、約束するよ」
「では、喜んでスレイブになります。この身、心のすべてをあなた様に捧げます」
「本当にいいの? 一生のことだよ?」
「ええ、もちろんでございます。私の…神よ」
恍惚な表情でアンシュラオンにひざまずき、すがるように抱きつく姿は、まさに神に対する礼拝と同じであった。
「あなた様とサナ様を女神様と同じように崇めます。あなた様の声は神のもの。神からの言葉は私のすべてです。命令に背くことなどありえません」
「オレとしては普通に接してくれていいんだけど…」
「そういうわけにはまいりません。これよりは誰よりも忠実な『専属メイド』としてご奉仕させていただきます」
「うん、まあ…ホロロさんがいいなら、こっちもかまわないんだけど…ロリ子ちゃんもこれでいいかな?」
「愛の形はそれぞれですもの。いいと思いますよ! 女性をその気にさせた責任を取るのも男性の務めですからね!」
「責任か…好きな言葉じゃないけど全部サナのためだ。受け入れよう。じゃあ、ホロロさんのギアスはハピ・クジュネで付けるってことでいいかな?」
「はい。待ち遠しいです」
―――――――――――――――――――――――
名前 :ホロロ・マクーン
レベル:15/50
HP :90/90
BP :60/60
統率:D 体力: F
知力:C 精神: E
魔力:E 攻撃: F
魅力:D 防御: F
工作:E 命中: F
隠密:F 回避: F
【覚醒値】
戦士:0/0 剣士:0/0 術士:0/0
☆総合:評価外
異名:白き魔人を崇拝するメイド
種族:人間
属性:
異能:絶対忠誠心、信仰心、冷静、中級メイド、下級料理人
―――――――――――――――――――――――
(戦闘向けじゃないから小百合さんと似たようなタイプだよな。精神は『E』だから普通のジュエルでもギアス契約は可能なのか。どの原石を使うかはハピ・クジュネに着いてから考えればいいかな)
ファテロナの事例から考えると、精神がDまでならば一般ジュエルでも効果がある。
そのままスレイブ館のものを使うか、あるいはロードキャンプで手に入れた原石の中にも候補があるので、それを使ってみるか。
どちらにせよクレイジーホッパーは、イメージに合わないので論外だろう。目が良いという共通点はあっても、さすがにこれは違う用途に使うべきだ。
「なあ、これでお前も既婚者ってことでいいのか?」
「どうだろう? でも、責任を取るんだから似たようなものじゃないのかな。オレはスレイブになった女性は全員等しく愛するからね」
「そうかそうか。お前も同じ苦しみを背負うんだな」
「仲間みたいに言うなよな」
「どうせ眠気も覚めたし、一杯やろうぜ。お祝いだ」
その晩はロリコンと酒を酌み交わすのであった。
アンシュラオンは酒を飲んでも酔わないが(酒は毒素なので『毒無効』があると酔わない)、ロリコンがいろいろと結婚のつらさを語るので、思わず『二人』のことも思い出す。
(ホロロさんは成り行きで連れてきたし、こうなるのも必然だったけど…マキさんと小百合さんには申し訳ないことをしたな。二人とも元気かな?)
「聞いてるか? だからな、結婚っていうのはな…人生の墓場なんだが、同時に男にとってはな…」
「あー、はいはい。聞いてる聞いてる」
という感じで夜は過ぎていった。
0
お気に入りに追加
389
あなたにおすすめの小説
誰一人帰らない『奈落』に落とされたおっさん、うっかり暗号を解読したら、未知の遺物の使い手になりました!
ミポリオン
ファンタジー
旧題:巻き込まれ召喚されたおっさん、無能で誰一人帰らない場所に追放されるも、超古代文明の暗号を解いて力を手にいれ、楽しく生きていく
高校生達が勇者として召喚される中、1人のただのサラリーマンのおっさんである福菅健吾が巻き込まれて異世界に召喚された。
高校生達は強力なステータスとスキルを獲得したが、おっさんは一般人未満のステータスしかない上に、異世界人の誰もが持っている言語理解しかなかったため、転移装置で誰一人帰ってこない『奈落』に追放されてしまう。
しかし、そこに刻まれた見たこともない文字を、健吾には全て理解する事ができ、強大な超古代文明のアイテムを手に入れる。
召喚者達は気づかなかった。健吾以外の高校生達の通常スキル欄に言語スキルがあり、健吾だけは固有スキルの欄に言語スキルがあった事を。そしてそのスキルが恐るべき力を秘めていることを。
※カクヨムでも連載しています
スライムすら倒せない底辺冒険者の俺、レベルアップしてハーレムを築く(予定)〜ユニークスキル[レベルアップ]を手に入れた俺は最弱魔法で無双する
カツラノエース
ファンタジー
ろくでもない人生を送っていた俺、海乃 哲也は、
23歳にして交通事故で死に、異世界転生をする。
急に異世界に飛ばされた俺、もちろん金は無い。何とか超初級クエストで金を集め武器を買ったが、俺に戦いの才能は無かったらしく、スライムすら倒せずに返り討ちにあってしまう。
完全に戦うということを諦めた俺は危険の無い薬草集めで、何とか金を稼ぎ、ひもじい思いをしながらも生き繋いでいた。
そんな日々を過ごしていると、突然ユニークスキル[レベルアップ]とやらを獲得する。
最初はこの胡散臭過ぎるユニークスキルを疑ったが、薬草集めでレベルが2に上がった俺は、好奇心に負け、ダメ元で再びスライムと戦う。
すると、前までは歯が立たなかったスライムをすんなり倒せてしまう。
どうやら本当にレベルアップしている模様。
「ちょっと待てよ?これなら最強になれるんじゃね?」
最弱魔法しか使う事の出来ない底辺冒険者である俺が、レベルアップで高みを目指す物語。
他サイトにも掲載しています。
貴族家三男の成り上がりライフ 生まれてすぐに人外認定された少年は異世界を満喫する
美原風香
ファンタジー
「残念ながらあなたはお亡くなりになりました」
御山聖夜はトラックに轢かれそうになった少女を助け、代わりに死んでしまう。しかし、聖夜の心の内の一言を聴いた女神から気に入られ、多くの能力を貰って異世界へ転生した。
ーけれども、彼は知らなかった。数多の神から愛された彼は生まれた時点で人外の能力を持っていたことを。表では貴族として、裏では神々の使徒として、異世界のヒエラルキーを駆け上っていく!これは生まれてすぐに人外認定された少年の最強に無双していく、そんなお話。
✳︎不定期更新です。
21/12/17 1巻発売!
22/05/25 2巻発売!
コミカライズ決定!
20/11/19 HOTランキング1位
ありがとうございます!

元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。
欲張ってチートスキル貰いすぎたらステータスを全部0にされてしまったので最弱から最強&ハーレム目指します
ゆさま
ファンタジー
チートスキルを授けてくれる女神様が出てくるまで最短最速です。(多分) HP1 全ステータス0から這い上がる! 可愛い女の子の挿絵多めです!!
カクヨムにて公開したものを手直しして投稿しています。
間違い召喚! 追い出されたけど上位互換スキルでらくらく生活
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
僕は20歳独身、名は小日向 連(こひなた れん)うだつの上がらないダメ男だ
ひょんなことから異世界に召喚されてしまいました。
間違いで召喚された為にステータスは最初見えない状態だったけどネットのネタバレ防止のように背景をぼかせば見えるようになりました。
多分不具合だとおもう。
召喚した女と王様っぽいのは何も持っていないと言って僕をポイ捨て、なんて世界だ。それも元の世界には戻せないらしい、というか戻さないみたいだ。
そんな僕はこの世界で苦労すると思ったら大間違い、王シリーズのスキルでウハウハ、製作で人助け生活していきます
◇
四巻が販売されました!
今日から四巻の範囲がレンタルとなります
書籍化に伴い一部ウェブ版と違う箇所がございます
追加場面もあります
よろしくお願いします!
一応191話で終わりとなります
最後まで見ていただきありがとうございました
コミカライズもスタートしています
毎月最初の金曜日に更新です
お楽しみください!

クラス転移で神様に?
空見 大
ファンタジー
空想の中で自由を謳歌していた少年、晴人は、ある日突然現実と夢の境界を越えたような事態に巻き込まれる。
目覚めると彼は真っ白な空間にいた。
動揺するクラスメイト達、状況を掴めない彼の前に現れたのは「神」を名乗る怪しげな存在。彼はいままさにこのクラス全員が異世界へと送り込まれていると告げる。
神は異世界で生き抜く力を身に付けるため、自分に合った能力を自らの手で選び取れと告げる。クラスメイトが興奮と恐怖の狭間で動き出す中、自分の能力欄に違和感を覚えた晴人は手が進むままに動かすと他の者にはない力が自分の能力獲得欄にある事に気がついた。
龍神、邪神、魔神、妖精神、鍛治神、盗神。
六つの神の称号を手に入れ有頂天になる晴人だったが、クラスメイト達が続々と異世界に向かう中ただ一人取り残される。
神と二人っきりでなんとも言えない感覚を味わっていると、突如として鳴り響いた警告音と共に異世界に転生するという不穏な言葉を耳にする。
気が付けばクラスメイト達が転移してくる10年前の世界に転生した彼は、名前をエルピスに変え異世界で生きていくことになる──これは、夢見る少年が家族と運命の為に戦う物語。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる