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「英才教育」編
99話 「ハビナ・ザマに到着」
しおりを挟むアンシュラオンは、夕方になる前に帰還。
帰りもサナに戦い方の講義をしていたので少しばかり遅くなったが、ほぼ移動に時間を使ったのであり、戦闘していた時間は十数分にも満たない。
それだけ敵との間に実力差があったことと、武人の戦闘がいかに速いかがわかるだろう。パミエルキとジルたちが十二時間以上戦っていたが、体感速度を考慮すると、一般人ならば数ヶ月におよぶ戦いに匹敵するかもしれない。
「ただいま。倒してきたよ。はい、この魔獣でいいよね?」
一体だけ解体しないで残しておいたデリッジホッパーを放り投げる。
ジョイたちは、目を丸くして死骸を見つめる。
「ほ、本当に倒してきたのかい!?」
「もちろんだよ。親玉のでかいやつも倒したよ。証拠は結晶しか残ってないけど、森の中に半壊した胴体が残ってるかな? まあ、死臭がきついからあまり行かないほうがいいと思うけどね。ああ、そういえばハンター証にも磁気情報が記録されてるかも」
「いやはや、君には驚かされるね。言葉にできないよ」
「一つだけ残念なお知らせ。連れ去られた人たちは全員死んでたよ」
「…そうか。それは君の責任ではないよ。確認してくれただけでも助かるよ」
「やつらは連れ去った人間を殺していた。食べるためでもなく何かの材料にするわけでもなく、ただ殺すためにね。オレの経験からすると違和感があるんだよね。魔獣らしくない行動だ。誰かがあいつらに何かしたのかな? たとえばハンターたちがやつらの仲間を殺したとか? それなら憎まれる理由もわかるんだけど」
「うーん、ずっとここを見張っているわけじゃないからね。勝手に森に入るハンターもいるだろうし、ハローワークに依頼を出した者もいるかもしれない。ただ、私が記憶している限りじゃ、そういったことはなかったはずだよ。特別な懸賞金の多くは危険な魔獣にかけられるから、あえてこの魔獣を狙う必要性はないかな。素材も貴重なものではないみたいだし、高値では売れないと聞くね」
「たしかに強さに対して、それに見合うだけの報酬はないかもね。親玉は第三級の討滅級みたいだし、ブラックハンターでないと倒せないレベルだ。普通なら返り討ちに遭って死ぬか、数匹殺された程度で群れ全体があれだけ攻撃的になるのもおかしい。まあ、たまたま気が立っていた時期なのかもしれないね。繁殖期とかだと魔獣は凶暴になるし」
「原因はわからないけど、このことはハローワークに連絡しておくよ。それで対処を考えてもらえばいい。我々にできるのはそこまでだ」
「そうだね。移動はどうする? オレも護衛に付くから大丈夫だと思うけど…」
「今からだと夜になるから今日はここで野営して、明日の朝早くに森を抜けよう」
「わかった。この魔獣は…さすがに食べないよね?」
「はは…さすがにね」
デリッジホッパーは、一応は蛙なのでイブゼビモリに近い感じはするが、ジョイの反応を見ると微妙なようだ。いまいち食用の基準がわからない。まあ、食べたいとも思わないが。
今後の方針が決まったため、ジョイは襲われた馬車の一団に状況を説明しに行った。
連れ去られた家族や友人が死んだことを聞かされた人々の多くは、沈痛な面持ちであった。
ただ、移動中に事故に遭うのは荒野に生きる者にとっては当たり前だ。これも仕方ないと受け入れる者が多いのも印象的である。
(これが下界の生活か。オレも火怨山じゃ上位者じゃなかったけど、底辺はどこもきついんだな)
「サナ、あれもよく見ておくんだぞ。弱いと理不尽も我慢しないといけない。攻撃したほうが悪いんじゃない。守れなかったほうが悪いんだ。言い換えれば彼らは、強い力を得ることよりも他者を犠牲にして自分を守るやり方を選んだんだ。それはそれで一つの自衛の手段ともいえる。人は数が多いから、多少死んでも必要経費にすぎないと割り切れるのが強みだ」
「…こくり」
「でも、自分が犠牲にされたらたまったものじゃないよな。ああいう連中とはできるだけ関わらないほうがいい。弱い人間は、わが身可愛さにすぐに人を裏切る。ならば、こちらもそういう存在だと理解したうえで連中を利用すべきだ。利用するのだから気を許してはいけないよ。オレたち身内以外はすべて使い捨ての道具だ。わかったね?」
「…こくり」
今回は利害が一致したから助力したが、もし安易に人助けなどしようとしたら、あっという間に自分を利用しようとする者たちが集まってくるだろう。
弱い人間は常に利用できる相手を探す。詐欺師や宗教の勧誘が騙しやすそうな人間を探すのと一緒だ。ここは日本の安っぽい道徳観が通用する場所ではない。弱くてお人好しな人間が食い物にされる世界だ。
まずは力。武力を得ること。
それができてからすべてが始まる。
∞†∞†∞
翌日になって移動を開始。一気に森を抜ける。
森は至って静かで魔獣の襲撃はなかった。
その後は特に異常なく馬車は進み、さらに翌日の昼になって目的地に到着。
グラス・ギースを旅立ってから、およそ十四日目のことであった。
「お待たせ、あそこがハビナ・ザマだよ」
交易消費都市、ハビナ・ザマ。
グラス・ギースとハピ・クジュネを結ぶ西側のルートに存在し、両者の間を行き交う人々が疲れを癒すためにお金を落とす娯楽都市である。
「さっそく街に入ろうか」
ジョイたちは、街の外に設置された駐車スペースに馬車を止める。
周囲には数多くの馬車が止まっており、馬番用のモーテル型の宿泊施設も近くにあるようだ。
「人が多いね。ここってグラス・ギースより栄えてない? ハビナ・ザマは都市より一段階下の『街』だよね?」
アンシュラオンが最初に抱いた感想を素直に述べる。
この世界の基準では都市にも【ランク】があり、一番規模が大きいものを『都市』と呼び、その下に『街』があって『町』、『村』と続く。
グラス・ギースを見てもわかるように都市は複数の街の集合体だ。ハビナ・ザマも都市という名称が付いてはいるが、実際のランクは『街』である。
これは地図上でも明確に区別されており、都市は赤、街以下は青で表示されている。つまりハビナ・ザマは、ランク的にはグラス・ギースにある一般街や下級街と同じ規模なのだ。
しかしながら、人の数もグラス・ギースより幾分か多い気がするし、まだ中に入っていないにもかかわらず活気が見て取れた。
ジュエルを使った外灯も多く、馬車を洗うための水も一定量までは無料のようだ。
「グラス・ギースは中型の都市ではあるけど、最北端の寂れた都市なのは間違いないんだ。あそこはもともと魔獣を水際で止めるための防衛拠点の意味合いが強いから、やはり南に行けば行くほど栄えているのは仕方ないね」
「やっぱりそうなんだね。ちょっと南に下っただけでこれなら、ハピ・クジュネはもっとすごいんだろうね。ますます行くのが楽しみになってきたよ。その前に、まずはこの街を楽しもうかな」
「それがいい。ここは良い街だよ。ある程度のものはそろっているし、治安も悪くない。住み心地もいいね」
両都市の物資が行き交う都市でもあるので、グラス・ギースにまで行かずとも、だいたいの品物はここで手に入れることができる。
グラス・ギースと比べれば小さいのかもしれないが、城塞都市は城壁を含めての大きさなので、中の街部分だけを見れば思っていたより差はないのかもしれない。
しばらく観察していたが、人の流れが途絶えることはなかった。
(意外と商人の馬車も多く入っていくな。東ルートより安全だから人気があるんだろう。そう考えるとグラス・ギースって必要なのかな? いらなくないか?)
どう考えてもグラス・ギースの必要性を感じないが、一つだけ気になったことがある。
「ねぇ、『壁』はないの?」
「ここは城塞都市じゃないからね。あんなものだよ」
ハビナ・ザマには鉄製らしき囲いはあるが、グラス・ギースのように圧倒的に大きなものではない。
高さは五メートル程度で、門も鉄格子だ。術式で強化しているようだが、かなり心もとない。
「こんなもので大丈夫? 魔獣が出たら簡単に壊されちゃうよ。デリッジホッパーだって、これくらいなら簡単に飛び越えられるよね?」
「うーん、森とはかなり離れているからね。大丈夫じゃないかな。あんまり厳重にしたら人が入りにくいだろう?」
「たしかにグラス・ギースは入るのにも苦労するよね。南門からあんなに歩かないといけないし、東門でもチェックがあるしね。ちょっとお祭りがあれば食糧も不足するくらいだし」
「グラス・ギースは特殊な事情があるからね。物資や人の流れを犠牲にしても安全面を重視する傾向にある。それと違ってこのハビナ・ザマは、消費によって経済が成り立っているんだ。だから人と物が入りやすい雰囲気を大事にしているのさ」
「うーん、経済は大事だけど…防衛力は大丈夫なのかな。不安だなぁ」
「君はあれだけ強いのに心配性なんだね」
「そりゃ可愛い妹がいるからね。心配にもなるよ」
「それもそうだね。森の一件もあるし、それくらい用心していたほうがいいのかもしれない。私たちも少し油断していた面があったのは間違いない。気を引き締めようか」
「ジョイさんたちは、ここまでだよね? またグラス・ギースに行くの?」
「それが仕事だからね。四日後くらいには旅立つかな」
「森はもう大丈夫だと思うけど用心したほうがいいよ。死んだら終わりだからね」
「そうするよ。私はこれから事情を説明しにハローワークに行くが、君はどうする?」
「オレも素材を売りたいけど焦ることはないかな。街に興味があるから、ちょっと観光して今日泊まる場所を探すことにするよ。ハローワークはそれからでいいや」
「それもいいね。ここはホテルも多いから宿泊施設には困らない。新鮮とまではいかないけど海の幸も多少はあるんだ。楽しんでくるといい」
「武器屋もある? 借りた剣みたいに魔獣相手だとすぐ壊れちゃうから定期的に買い足したいんだよね」
「たしかアズ・アクスの支店があったかな?」
「へぇ、ハビナ・ザマにもあるんだね」
「ここはもうハピ・クジュネの衛星都市だからね。この街は各人の武器の持ち込みも自由になっているから武器の買取も盛んらしいよ」
「それって大丈夫? 中で揉めたら死人が出るよね?」
「武器を取り扱う商人も多くいるし、いちいち規制していたら大変なんだろうね。自警団も優秀な傭兵たちを雇っているし、逆に武器があるから諍いはあまり見かけないかな」
「なるほどね。グラス・ギースとは逆の発想か」
グラス・ギースでは、武器を規制することで治安を維持している。
それと比べてハビナ・ザマは強力な支配体制がないので、逆に市民たちに武装をさせることによって、各人に自衛させて治安を守っているらしい。
相手が刃物や銃を常に持っていると思えば、そう簡単に喧嘩を吹っかける者は出てこない。些細なことでも殺し合いになってしまうからだ。
「君はハピ・クジュネに向かうのだったね。大丈夫だと思うけど、一つだけ忠告させてもらおうかな」
「何も知らないから情報は助かるよ。どんなこと?」
「ハビナ・ザマはまだいいんだけど、次の街の『ハピナ・ラッソ』には気をつけたほうがいい」
「え? 何かあるの?」
「あの街も表向きはここと同じ交易消費都市なんだけど、『カジノ』があるんだよ」
「カジノ? 賭け事の?」
「そうなんだよ。そういうお金の集まる場所には悪いやつらも集まるから気をつけたほうがいい。そもそもカジノを管理しているのが『ギャング』だからね」
「ギャング? グラス・ギースにもマフィアがあるんだよね?」
「どこの街にも何かしらの裏の組織はあるものさ。内情はよく知らないけど、グラス・ギースがあれだけ静かなんだから、今はそれなりに落ち着いているのかもしれないね。でも、ハピナ・ラッソのほうは旅人を標的にすることが多いから、けっこう派手なこともするみたいだ」
「子供の誘拐とかも?」
「それはないと思いたいけど、良い噂は聞かないね。街全体にギャングが根を張っているから、子供だけの旅ならば用心したほうがいいと思ってね。危ない場所に近寄らなければ大丈夫だから、カジノや裏通りには行かないほうがいいよ。多少高くともホテルもできるだけ表通りを選ぶといい」
「情報ありがとう。気をつけるよ」
「短かったけど、君たちとの旅はとても楽しかった。またいつか会おう」
ジョイとは、ハビナ・ザマの入り口で別れた。
彼らはさっそく積荷の一部を降ろし、馬車が盗まれないように駐車場の窓口に金を払って馬番を雇っていた。
こうして都市に金を払った馬車は襲われることはない。逆に金を払わずに自分たちで番をしていると、なぜか夜になると盗みが入るという不思議な現象が起こるのだ。
(どこの街も利権構造は変わらないな。綺麗なのは表だけか。それにしても、オレの強さを知っているジョイさんがわざわざ忠告するくらいだ。そのカジノってのは相当危ないんだろうな。…そうか。危ないか。そんなに振られたら行くしかないじゃないか)
押すな! 絶対に押すなよ!?
と言われると、そうしたくなるのが人情である。むしろ義務かもしれない。
「よし、まずは観光だ! いろいろ見て回ろうな!」
「…こくり」
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