『覇王アンシュラオンの異世界スレイブサーガ』 (旧名:欠番覇王の異世界スレイブサーガ)

園島義船(ぷるっと企画)

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「白い魔人と黒き少女の出会い」編

18話 「気質の種類」

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 村を出たアンシュラオンは現在、『グラス・ギース』という都市に向かっていた。ブシル村から南東にある、この辺り一帯をまとめる中心都市である。


「あと何キロくらいだ?」


 ロリコン妻から買った地図を開いてみる。





 安い地図なので大雑把なのは仕方ないが、周囲の状況がわかるだけましだろうか。

 まずは火怨山である。一目見た瞬間に巨大であることがわかるだろう。

 おおよそ直径一万キロメートル以上の巨大な山脈群であり、周囲の森を加えれば、二万キロ近くになるかもしれない。

 地球一周が約四万キロらしいので、この段階で地球の四分の一はある計算になる。


「どうりで見渡す限り山だったわけだ。よくこんな場所に二十年もいたな。たしか師匠の話じゃ、この星には八十億人くらい人類がいるらしい。どう考えてもこの地図だけが世界のすべてじゃないだろう。この星はかなり大きいんだな」


 去り際に軽く訊いてみたが、ブシル村は開拓村であるらしい。

 本当は火怨山側の森を開拓していたのだが、一気に魔獣が強くなって進めなくなり、仕方なく放置されている村だという。

 森にはアンシュラオンが手に入れたような希少な薬などもあるので、一応の存在理由はあり、最低限の村として機能しているらしいが、これ以上の発展はまず無理だろう。

 ロリコンたちは村の住人ではなく、グラス・ギースやハピ・クジュネなどの大きな都市から仕入れた物資を、この近くの集落で売る行商人を生業としている。

 馬車だとかなり距離のある旅となるが、グラス・ギースから支援もあるらしいので、それほど悪くないそうだ。


(新婚旅行気分なんだろうな。そういう人生も憧れるよ。でも、火怨山に近づくのは危ないよな。あの森だって、もう少し行ったら一般人じゃ対抗できない魔獣がたくさんいるしね。仮にロリコンたちが一般的な人間だとすると、軍隊レベルでも厳しいかもしれないな)


 いまだこの世界の人間の戦闘力がわからないが、村にいた人間は、下から三番目の第六級の駆除級魔獣に対抗するのが精一杯のようだ。わかりやすく言えば、野犬や狼程度の敵に苦慮するわけだ。

 それは弱いわけではない。地球の一般人だって、野生動物と簡単に戦うことはできないだろう。銃があっても群れで来られたら死ぬ可能性も高くなる。

 あの先の森には、最低でも第四級の根絶級以上の魔獣がぞろぞろいる。一般人なら兵器クラスの武器がないと難しい。開拓が中止されたのも納得である。


「グラス・ギースまでは三千キロ弱くらいか? そこそこあるな」


 地図の位置が正しければという条件付きだが、自分が火怨山から逃げた距離を考えると、だいたいそんなものだろう。

 しかもこの一番安い地図には道すら載っていない。小学生が思い出しながら適当に描いたレベルである。縮尺も正しいのか怪しいところだ。


(まあ、だいたいの場所がわかればいいや。近づけば人の気配も増えるだろうしね)


 思えば、たかだか三千キロである。

 本気で走れば一日で踏破できるだろう。ただし、それをやるにはリスクが伴う。


(姉ちゃん、追ってきてないよな? 大丈夫だよな?)


 あの姉が自分を放っておくとは思えない。彼女が本気になれば逃げきる自信はない。特にこんな見通しの良い平地では、あっさりと捕まるだろう。

 それゆえに極力身を隠せそうな場所を選びながら、隠密能力を使って静かに移動する予定だ。

 その場合、また一週間から二週間くらいかかってしまいそうだが仕方ない。


「それもいいか。初めての外を楽しもう!」


 見るもの、聴くもの、感じるもの、すべてが新鮮だ。何もない殺風景な平地でも美しく見える。それは心が解放された証拠なのだろう。

 今のアンシュラオンは知る由もないが、現在姉はジルたちと交戦中なので追ってくることはない。すでに麓の森は外から戦いが見えないようになっているため、村人には音すら聴こえていないはずだ。

 知らないところで守られている。それもまたこの男の運の良さなのだろう。

 その後、日が暮れるまで移動を続けた。

 途中、いくつか集落のようなものがあったが、ブシル村同様にあまり栄えてはいなかった。特に用事もないので、軽く見て回ったあとは移動を再開する。(スレイブ商もいなかった)

 ゆっくりと周囲を観察して楽しみながら移動したので、今日はあまり進まなかった。

 逃げる旅ではあるが急ぐ旅ではない。何者にも支配されない人生は楽しさに満ちている。



 その夜、アンシュラオンは途中で見つけた森に潜伏していた。

 地図では何もない荒れた大地に見えるが、至る所に森が存在しているようだ。地図上の森は、あくまで「大森林」レベルのものだと考えたほうがよいかもしれない。

 普通ならば休憩がてらに食事を取るところだが、アンシュラオンは優れた武人なのでその必要性はあまりない。

 ここで一度、武人に関して説明しておこう。

 【武人】とは一般的に、人間に宿っている『無限の因子』から才能を引き出した特殊な存在を指す。

 戦士は肉体能力、剣士は武器を扱う能力、術士は法則を操作する能力を意味し、戦士因子が1も覚醒していれば、口径の小さな銃弾をくらっても致命傷には至らない状態になる。

 アンシュラオンの戦士因子は8なので、ここまでくればもう『超人』に等しい。地球のマシンガンで撃たれても傷一つ付かないだろう。

 だが当然、武人同士の戦いとなれば話は別だ。


「姉ちゃんがいつ来るかわからないし、鍛錬だけはしておくか」


 免許皆伝になっても姉がいる限りは油断できない。山でやっていた修練は続ける必要があるだろう。

 まずは『練気れんき』。


「ふぅううう! すーーーはーーー!」


 呼吸によって自身の細胞を活性化させ、気を練る技だ。活性化された細胞は生体磁気を生み出すので、肉体機能を維持するための基本エネルギーとなる。

 これによって食事がなくても身体の細胞は維持されるため、練気さえマスターすれば何も食べる必要はない。老化もかなり遅くなるか、場合によっては止まることもあるようだ。

 師匠の陽禅公が三百年以上生きていることからも、練気がいかに重要かがわかるだろう。

 ただ、一般的な武人においては練気が未熟で、そこまで達していないことが多いため、食事によって足りない要素を摂取する必要がある。

 また、必要ないからといって食べてはいけないわけでもないので、味覚を楽しませるためにアンシュラオンも食事を取ることが多い。

 次に【戦気せんき】。

 戦気とは武人が戦闘をする際に発する特殊な力のことで、一般的なレベルに達すれば肉体能力が最低でも通常の三倍に引き上げられるため、これが使えないと対武人戦ではお話にならない。

 戦気を生み出すためには生体磁気のほかに、もう一つの要素、【神の粒子】を周囲から吸収する必要がある。

 神の粒子とは、普遍的流動体として全宇宙に瀰漫びまんしている、あらゆるエネルギーの根源的要素である。

 この星の大気も大地も、水や電気さえも、これが形を変えたものだといわれている。エネルギー自体は常時大気中に存在しているのだ。

 あとは、着火すればいい。


「ふんっ」


 アンシュラオンが、自身の細胞から発した生体磁気と周囲にある神の粒子を混ぜた化合物を生成し、そこに『戦う意思』を使って火を付ける。

 すると、体表を熱い炎が包み込んだ。

 未熟な者だと熱量しか感じないが、しっかり生み出すと一般人にも普通に見える。ただし文字通り『戦う気質』であり、触れると火傷したり、指自体がなくなってしまうこともあるので注意が必要だ。

 次に【属性変化】の修練。

 生み出した戦気を、火、水、風、雷に変化させることで、それぞれ『火気かき』、『水気すいき』、『風気ふうき』、『雷気らいき』といった属性戦気にすることができる。

 こちらは訓練すれば誰でも可能だが、対応した属性を持っていると通常よりも質の高い気質に変化する特徴がある。

 アンシュラオンの場合は、『光、火、水、凍、命、王』を持っているので、火気と水気に加え、水の上位属性の『凍気』と最上位属性である『命気めいき』を扱うことができる。

 光はマタ・サノスが『光気』を使っていたのを思い出すかもしれないが、光の下位属性は『陽気ようき』、上位属性は『寿気じゅき』、最上位属性は『愛気あいき』となっているので、まったく別のものだ。

 また、属性には火と水、風と雷がそれぞれ反対の性質になっており、一緒に使うと磁石のNS極のように【属性反発】が起きるので注意が必要だ。

 そのため通常の武人が扱える気質は一つか、あるいは属性反発しないもう一つを含めた二種類程度であるが、アンシュラオンは『対属性修得』スキルを持っているため、相反する属性も扱うことができるのが最大の強みだ。

 そもそも『デルタ・ブライト〈完全なる光〉』がすべてのスキルと因子と属性を内包しているので、修得できないものはこの世に存在しないのだ。


「さて、ちょっと気合を入れるか」


 戦気はそのまま使っても強い力だが、さらに上の段階が存在する。

 アンシュラオンが気合を入れて戦気の放出を続けると、猛々しいマグマのような気質に変化。

 これを『闘気とうき』と呼ぶ。

 戦気以上の【闘争本能】を発することで、より攻撃性の高い気質になるのだ。これを使った技はとても強力で、ただ放つだけでもそこらの魔獣は一瞬で消滅する。


「ぬんっ、うおおおおおお!」


 これだけでもすごいのだが、その闘気をさらに出し続け、圧縮して固めると『剛気ごうき』へと変化。

 剛気はジルも使っていたが、闘気が圧縮された気質のため極めて頑強だ。これをまとったままアンシュラオンが軽く岩を指で撫でると、その部分だけがにゅるんと簡単にめくれてしまうほどだ。

 攻撃にも防御にも『硬さ』を重視する時に最適の気質といえる。

 が、欠点もある。


「いやー、きつい。オレは姉ちゃんほど好戦的じゃないし、闘気と剛気は苦手なんだよな。数十分ならともかく長時間維持は難しいよ」


 ふっと気を抜くと剛気が消えてしまう。通常の戦気よりも消耗が激しいのだ。剛気ともなると十倍以上の消耗量になるのが困ったところだ。

 そもそも激しい闘争本能がなければ闘気自体を操れないので、「人殺し大好き!」の姉や「肉弾戦大好き!」のゼブラエスのような武人でないと完全には扱えない気質である。

 どちらかというとアンシュラオンは器用なタイプなので、ゴリゴリ物理強化するよりも属性変化を使ってテクニカルに戦うことを好む。そのほうが楽に倒せるからだ。


「次は『神気しんき』だ。心を清浄にして…と」


 アンシュラオンが心を落ち着けて半瞑想状態に入ると、体表が神々しく輝き出した。これを『神気』と呼ぶ。

 神気は本来、読んで字の如く『神の気質』であり、この世界にいる『自然の神々』が発するものであったが、人間が無限の因子を持つことになってから自由に扱えるようになったものだ。

 使い方は戦気と大差ないものの、特に『破邪』の力に優れており、不浄なものと対する時は段違いの効果をもたらす。(なぜか姉の場合はどす黒いが)

 威力や圧力も通常の戦気とは比べ物にならないので扱えたほうがいいし、何よりも闘神を生み出す際に必要になるので遠隔操作には必須の力だ。

 そのほかに、殺気を集めた『鬼気きき』、生命力の塊である『精気』等々、『気』が付く亜種はさまざまあるが、一般的に使われるのは、戦気、闘気、剛気くらいであり、神気を扱えるものは少ない。

 あとは、ジルが使っていた『覇気』、マタ・サノスが使っていた『光気』があるのだが、アンシュラオンにはまだ使うことができない。光気は発するだけならば因子が10でなくても使えるものの、極めるためにはさらなる修練が必要になる。

 しかし、アンシュラオンには別の武器がある。


「この包丁、やっぱり良いものだ。師匠のところにあった剣とは違うけど、いけるかな?」


 アンシュラオンが包丁を取り出し、【剣気けんき】を発した。

 『剣気』とは、剣士の因子で発する戦気のことであり、武器を媒介することで通常の戦気よりも鋭利で強く、五割り増しの力を発揮する気質だ。

 なぜそんなことができるかといえば、武器には『伝導率』というものがあり、戦気を強化する特徴を持っているからだ。

 戦士よりも肉体能力に劣る剣士が、攻撃力では頭一つ抜けているのは、ひとえにこの剣気のおかげであるといえるだろう。

 だが当然、刀や剣などの媒体がないと発動できないので、武器を失ったら出すことはできない。それゆえに剣士は、剣を手放してはいけないと教育されるらしい。

 アンシュラオンは基本戦士タイプなので、いまいち重要性を感じないが、剣気は便利なので包丁の存在はありがたい。特にこの包丁は伝導率もそこそこあり、普通に拳で殴るより強い力を発揮できるだろう。


「悪くないな。『剣硬気けんこうき』はどうかな?」


 包丁から剣気が五メートルほど伸び、赤光の剣となった。包丁自体の長さは変わらないため、剣気によるエネルギーソードのようなものが作られたと思えば理解しやすいだろう。

 それを軽く岩に振るうと、音もなく岩が真っ二つになった。


「うーむ…駄目だな」


 上々の結果のはずだが、アンシュラオンの顔は渋い。

 包丁の質ではなく、自分の剣気に納得していないのだ。


「師匠には剣士の素質もあると言われたけど、まだまだ実戦じゃ使い物にならないな。姉ちゃんにはまったく通じる気配がない。指一本で止められそうだ」


 パミエルキの腕を切り落としたマタの『剣光気』と比べると、アンシュラオンのものは数段劣る。そもそも気質が違うのだから仕方ないが、常に姉を基準にしなければいけないのがつらいところだ。

 残念ながらアンシュラオンは戦士として育てられたため、剣の素養はあっても完全に扱うことはできないでいた。


「師匠が戦士だから剣を上手く教えられないのはわかるけどさ、姉ちゃんはどこで剣技を習ったんだろう? 不思議だよな。才能は同じなのにな」


 それから改めて包丁を見る。


「それにしても、包丁なのにやたら伝導率がいいな。たしかアズ・アクス工房製とか言ってたよね。おっ、銘が入っているぞ。…『V・F』? イニシャルか?」


 包丁に刻まれた銘は、V・F。

 イニシャルだと思うが、それ以上のことはわからない。わかるのは、腕が良い職人ということくらいだ。


「行けば剣とか作ってくれるのかな。とりあえず、そこらで売っているものでも武器の代用になることがわかっただけでも収穫だな」


 軽く日々の鍛錬を終えたアンシュラオンは、木の上に移動すると気配を消す。

 彼の肉体はパミエルキと同じ要素で作られているので、食事同様に一ヶ月くらい寝ないでも大丈夫だ。数秒瞑想すれば眠気すら感じない。

 そもそも火怨山では、異様に探知能力が高い撃滅級魔獣を出し抜いて生存しなければいけなかったのだ。こうした技術も自然に身に付いていったものである。

 ただ、最初の頃は子供なので慣れておらず、ミスをして死にそうになったこともある。そのたびにパミエルキが助けてくれたものだ。


「姉ちゃん…か。もう少しまともだったら、こんなことにはならなかったのに。オレも姉ちゃんが好きなんだけど…性格が……重いよなぁ。ガチで殺しに来るからな。あれで悪気がないんだから怖ろしいよ」


 アンシュラオンが自己を犠牲にして姉の傍にいれば、世界は平和になるだろう。あんな大騒動も起きていないはずだ。

 がしかし、そんな世界は真っ平御免である。

 他人が犠牲になったとしても自分の人生は自分のものだ。誰にも渡すつもりはない。

 そう決意した夜でもあった。

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