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完全版
異世界にやってきたのに、まさか空から落ちていくとは俺は驚いた。
しおりを挟む俺は、神様にお願いをして貰い、異世界に転送して貰った。
しかし、まだ異世界に着いていない。
周りには、何も見えなくずっと暗闇の世界にいる感じがする。
自分に一体何が起きてるかわからないまま、ずっと底に落ちていく。
「おいおい、まだかよ! 転送からして貰って、もう5分は経ってるぞ!」
早く異世界に行きたそうな気持ちが溢れるまま落ちていく。
だんだん落ちていくと、小さな粒ぐらいの光が底から見えてくる。
「おっ、やっと着いたか!いよいよ異世界生活の始まりだ~!!」
嬉しそうな表情なまま、底にある光の粒の方に吸い込まれる。
先ほどの暗闇の世界から脱出した。
嬉しそうな表情なまま、ワープの底に落ちていくと
…………えっ??
「えっ、ええええええぇぇぇぇぇぇぇ?!!」
俺が初めて見た景色は、空の風景だった。
だがそれよりも、もっと重大な事がある。
それは…………下に落ちていく事だ。
「ちょ、ちょっと待て。普通この展開は足元に地面があるだろ! それに比べ俺は、空から落ちてるじゃん。あの神様~転送した後の事考えないまま転送しただろ。
次会ったときに、一発殴り倒す」
神様に怒る事もあるけど、今はそんな事を考える時間はない。
だんだん俺は、落ちていく。
「誰か~助けてくれ!!」
誰かに助けもらいたく、救いような事を言うけど、ここは空。誰も助ける人はいない。
そのまま地面の方に落ちていく。
一方、俺が落ちていく方になにやら怪しげな人たちが、馬車の周りを囲んでる。
「へっへっへっへっ、お金になる物を置いて貰おうか?!」
白いフードを被ってる盗賊が、馬車に乗っている人たちに告げる。
「わっ、わかった。君の言う通りにする!」
馬車に乗っていたのは、歳を取ったおじいちゃん、まだ小さい女の子。
二人が馬車に乗っていて、盗賊たちに馬車から降ろされお金の物になるのを置いていく。
「これでいいだろう。どうか私たちを解放してくれないか」
「ほう、結構沢山あるじゃないか。へっへっへっ、それじゃ頂くよ。ありがとな!」
馬車を乗った人たちが置いたお金の物を拾うとすると
ガツン!
お金になる物を拾うとした盗賊の片手に石が当たった音だった。
「いってぇぇ!誰だ、石を投げたやつは!」
そう言うと、人質の方を振り向くと両手に石を持った、まだ小さな女の子だった。
「触るな! それは私たちの物だ。お前らみたいな悪者に渡さんぞ!」
「あぁ? てめぇ人質のくせに生意気だな。そんなにひどい目になりたいんだな!」
小さな女の子の放った一言で、盗賊の頭が怒り人質の方にゆっくりと歩き出す。
「こ、これミオ! 謝るんだあの人達に。お金の事は大丈夫から。さぁ謝るんだ」
「嫌よ、あれは今からお金に換える物だもん。悪いのは、あいつらだよ」
おじいちゃんと、話をしてる間に盗賊の頭が目の前に現れた。
「そんなにひどい目になりたいんだな。それじゃ遠慮なくするぞ!」
腰に掛けてる鉄の棒を手で持ち、人質の小さな女の子に振ろうとする
……時だった。
なにやら大きな叫び声が聞こえ、盗賊の頭は振るのを止めた。
「なんだ、この叫び声は。一体どこから聞こえてるんだ!」
だんだん叫び声が、大きくなっていく。
すると
「ねぇおじいちゃん、あれなに? なにか落ちてるよ!」
初めて気づいたのは、人質の女の子だった。
「えっ!」
小さな女の子の一言で、人質と盗賊の全員が女の子の指す方に振り向く。
振り向くと、人が空から落ちていく姿を見り始める。
「なんだあれは! 人か?なんで落ちてるんだ、バカだろあいつ!あれは死ぬぞ。はははは」
盗賊の頭が笑うと、盗賊の全員が笑いだす。
一方落ちていく一宮悠真は……。
「やばいやばいやばい、もう地面が見えてる。もうダメだ!」
ドドォォォン!!
凄い高さから落ち、すごい轟音が響く。
結構高い場所から落ちたから、地面が割れる。
「キャャァァァァ!!」
「うっわぁぁぁぁぁ!!」
地面が割れ、人質と盗賊の人たちは怯える。
「ミオ、大丈夫か。おじいちゃんから離れたらいかんぞ」
「うん!!」
段々地震が収まり、揺れがなくなった。
「収まったか? 一体なんなんださっきのあれは!?」
「ねぇおじいちゃん、さっき空から落ちた人はどうなったの?」
「おぉう、そうだった。たしかあっちの方に落ちたはず!」
先ほど空から落ちた人のほうに、おじいちゃんと小さな女の子と一緒にその場を離れ、落ちた方に歩き出す。
先ほど地震が起こり、歩く場所が数少なくなかなか先に進めなかった。
5分ぐらい歩き出し、やっと落ちた人の場所に着いた。
「なっ、これはいったい!」
おじいちゃんが見た風景は、かなりでかい穴があり、その中心に先ほど空から落ちた人影が居た。
「ねぇおじいちゃん、あの人傷ひとつもないよ!」
えっ?!
女の子が告げると、その人影の周りを見たら傷一つもなかった。
普通の場合、あんな高さから落ちた人なんて、体が粉砕ぐらいになるはず。
「この子は一体、何者なんだ?まずとりあえず、ここに置いては可哀そうだから家に運ぶか。おいミオ手伝ってくれ!」
「うん!」
落ちた人を肩に手を置き、馬車に方に歩き出し馬車の後ろに乗せた。
そのまま馬車に乗って、家に帰りだす。
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