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1章 【リヨンとレーヌのごく普通な日常】
1ー3、今日のお召し物はどうする?(リヨンside)
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「さあて、今日はどうする?レーヌ」
私はクローゼットの中のドレスを見てレーヌに話しかける。
この国の未成年皇族は膝下5cmのスカートと上に羽織るものを着用しなければならない決まりがある。
「そうだね……。やっぱり春らしいもの!」
後ろでブラとパンツ姿のレーヌが意気揚々に言う。そっか……。春らしいものか……。
「うーん……。じゃあこれは?」
私が出したのは白地に薔薇の模様がうっすら入ったドレスとピンクの少し腕のところが透けているボレロ。
「靴は……。これ、白のヒールでどう?
髪の毛はハーフアップ。後ろに優しい赤のリボン。どう?」
「うんうん!さすがはリヨン!センスがいいわ!じゃあ、着せて!」
そう、着せるのが執事。
はいはい、と私は返事をしてレーヌの着替えに取り掛かった。
ーーーー
「おおー!我ながらかわいいぞ!」
レーヌは喜んでくれた。よかった。
「お気に召したならなにより。
さあ、朝ごはんを食べよう。」
「うん!」
駆け出すレーヌを見ながら私は歩いて後ろを付いてった。
さあ、今日も頑張ろう。
私はクローゼットの中のドレスを見てレーヌに話しかける。
この国の未成年皇族は膝下5cmのスカートと上に羽織るものを着用しなければならない決まりがある。
「そうだね……。やっぱり春らしいもの!」
後ろでブラとパンツ姿のレーヌが意気揚々に言う。そっか……。春らしいものか……。
「うーん……。じゃあこれは?」
私が出したのは白地に薔薇の模様がうっすら入ったドレスとピンクの少し腕のところが透けているボレロ。
「靴は……。これ、白のヒールでどう?
髪の毛はハーフアップ。後ろに優しい赤のリボン。どう?」
「うんうん!さすがはリヨン!センスがいいわ!じゃあ、着せて!」
そう、着せるのが執事。
はいはい、と私は返事をしてレーヌの着替えに取り掛かった。
ーーーー
「おおー!我ながらかわいいぞ!」
レーヌは喜んでくれた。よかった。
「お気に召したならなにより。
さあ、朝ごはんを食べよう。」
「うん!」
駆け出すレーヌを見ながら私は歩いて後ろを付いてった。
さあ、今日も頑張ろう。
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