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小鳥さんと羊さん
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森の中は昼なのに、薄暗い。
同じような景色を15分くらい飛び続けていると、大きな影が見えてきた。
「これが、王宮だ。ここで人間になれるんだぞ」
「そうなんだ。じゃあ、中に早く入ろう」
あれ? そっか、僕、鳥だから持ち手が掴めないのか。
はやる気持ちを抑えつつ、とりあえず王宮の前にいる羊に話しかける。
「すみません。ドアを開けてもらえませんか」
すると、みるみるうちに背が伸びて、人の形に変化した。白いさらさら髪のストレートに目はぱっちりと開いて穏やかな雰囲気だ。美人だなあ。女性だったら、モテてただろうに。
「失礼ですが、ブローチはお持ちでしょうか」
「これでいいですか?」
さっきジャックに貰ったものを差し出す。
「はい。あれ? これって……」
羊さんがおっきな黒い瞳をぱちくりさせて、ジャックと目で会話してる。何かまずいことでもあったのかな。
「取り乱してしまい申しわけありません。どうぞ、お入りください」
扉が開かれる。やっと、人間になれる! あの子にも会えるんだ。
僕の胸は期待でいっぱいになった。
同じような景色を15分くらい飛び続けていると、大きな影が見えてきた。
「これが、王宮だ。ここで人間になれるんだぞ」
「そうなんだ。じゃあ、中に早く入ろう」
あれ? そっか、僕、鳥だから持ち手が掴めないのか。
はやる気持ちを抑えつつ、とりあえず王宮の前にいる羊に話しかける。
「すみません。ドアを開けてもらえませんか」
すると、みるみるうちに背が伸びて、人の形に変化した。白いさらさら髪のストレートに目はぱっちりと開いて穏やかな雰囲気だ。美人だなあ。女性だったら、モテてただろうに。
「失礼ですが、ブローチはお持ちでしょうか」
「これでいいですか?」
さっきジャックに貰ったものを差し出す。
「はい。あれ? これって……」
羊さんがおっきな黒い瞳をぱちくりさせて、ジャックと目で会話してる。何かまずいことでもあったのかな。
「取り乱してしまい申しわけありません。どうぞ、お入りください」
扉が開かれる。やっと、人間になれる! あの子にも会えるんだ。
僕の胸は期待でいっぱいになった。
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