上 下
1 / 224
第01章 冒険者への道

第01話 転生したのにチートじゃない?

しおりを挟む
 
 う……重い……
 ……
 く、臭い!
 おえぇっ! なんだこの臭いは! しかも重くて動けないぞ!

 ここはどこなんだ! 最悪の目覚めだぞ。動けないし、耐えられない匂いだ。
 昨日何してたとか、なんでこんな状態なんだとかは、この際どうでもいい。まずはここから動きたい。

 うおりゃあぁぁぁ――――!!

 上には無理だが、横へは動いた。
 隙間か? 光が見える。よし、もうちょっと。

 どりゃあぁぁぁ――――!!

 ずずずずるずるー

 やっと出て来れたー。何だったんだこれは……

 うわ―――――――――――!!!

 這い出てきた足元には、人間の死体が山の様にあった。
 自分でその死体を踏んいる事に気づくと、飛び上がって驚いた。そのままバランスを崩し、死体の山から一気に下まで転げ落ちた。

 な、なんだこれは! 死体の山じゃないか! 俺はあの中にいたの? うっそだろー! なんでなんでなんで?
 目の前には小山になってる人の死体の山があった。一体何百人の死体が積まれているのだろうか。どうやら俺はその中に埋もれていたみたいだ。

 おえぇぇぇ―――おろろろろー
 気持ちの悪さと怖さで吐いた。
 な、なにこれ。い、いやだ、早くここから離れたい。でも上手く立てないよ、腰が抜けて立てないよ。足に力が入らない。

 あわわあわわと情けない声を出し、俺は必死に這ってその場から離れた。
 もう何も覚えてない、必死に手足を動かした。途中から何とか立てるようになると今度は必死で走った。息の続く限り走った。どこに向かうとかどうでもいい。兎に角さっきの場所から離れるんだ。

 俺は必死に走った。死の恐怖が追いかけて来る。
 どこをどうやって走ったかも覚えてない。それだけ必死だった。
 人間、必死になると意外と頑張れるもんだ。三十分は全力で走ったと思う。

 もうどうやっても動けなくなるまで必死に走って倒れた場所は池の畔だった。
 息が整う気配はない。必死に空気をまさぐる。大きく荒い息がいつまでも治まらない。


 ようやく息が治まってくると考える余裕が少し出てきた。

 さっきの所には戻りたく無いし、先へ行くしかないか。
 足も血だらけだ。山の中だし、裸だし。なんで俺は裸なの? ホント、昨日は何してたっけ? 全く思い出せないよ。それより水が飲みたい、身体も洗いたい。さっきまでの異臭が身体に染み付いててまだ臭いんだ。
 少し落ち着いて来たら痛みが感じられるようになってきた。何か靴の代わりになる物は……こんな山の中にあるわけないか。
 あー、ここはどこなんだろね。

 服になる物も何か欲しい所だけど、周りには誰もいないし、今のところはいいかな。大きな葉っぱで隠すとかする必要も無さそうだね。

 池の畔にいる事を思い出し池に近寄って見る。凄く綺麗な水で十分飲めそうに見えた。身体を洗う前に一掬い飲むと凄く美味しかった。

「ひゃーうっめ――――! ようやく人心地つけたよー」

 水も飲めたし、先に身体を洗わないと臭くてたまらないね。
 水は冷たかったが少し身震いするほどで、全身を水で何度も洗った。石鹸がある訳でもないので、何度も何度も洗わないと匂いが落ちなかった。

 ガサガサッ

 え? 誰か来た?

 俺はすかさず下半身を両手で押さえた。

 ガサガサ……ズザザザー!

「なっ……」

 出て来たのは人間では無かった。鹿やサルでも、ましてウサギでも無かった。
 デ、デカい……なんだこのデカい奴は! ブタ? イノシシ? なんで二足歩行なんだよ!

 体長は二メートルを超えてると思う。横もガッチリした体格をしてらっしゃるね。手には何を持ってらっしゃるのかなー。槍に見えるのは気のせいっすよね?

 イノシシの化け物をジッと見てると、目の端に何か赤い文字が出てきた。

 【judge】

 その赤い文字に目をやると透明なパネルの様なものが目の前に表示された。

 ――オーク:LV9 ♂ 11歳
 HP:56 MP:12 ATC:45 DFC:40 SPD:26
 スキル:――
 武技:二連突き
 魔法:――
 称号:はぐれ

 ナニコレ。GAME? チートなファンタジー小説? ネトゲ?
 オークって……確かに見た目はよくゲームやマンガで見る奴だよ。なんでここにいるんだ? ドッキリにしてはリアルすぎるよな。俺を裸にしてまでするような事でもないし。
 とりあえず、ここは……逃げるしかないだろ―――!

 え? おい。
 逃げようと振り返ったらいつの間にか別の奴がいた。

 ジッと固まって見てると、やはり【judge】という文字が出て来て、その文字に目をやると同じように透明なパネルが出てきた。

 ――オーガ:LV16 ♂ 19歳
 HP:114 MP:33 ATC:132 DFC:116 SPD:120
 スキル:――
 武技:大上段斬り
 魔法:――
 称号:はぐれ

 ダメじゃん、こっちの方が強いし。剣もこっちの方が破壊力ありそうなものを持ってるし。ナニコレ、いきなり詰んだ?

 因みにオレのステータスってどうなのよ。
 こういう時ってどう言うんだっけ、ステータスオープンとか言うんだっけ。

 あ、出た。まさかとは思ったけど出たよ、念じるだけでもいいんだ。俺ってチートな転生者って奴じゃね?

 ――星見ほしみ 衛児えいじ(人族):LV1 ♂ 16歳
 HP:14 MP:16 ATC:12 DFC:11 SPD:14
 スキル:【鑑定】
 武技:――
 魔法:――
 称号:【転生者】【衛星の加護】


 ……詰んだ。

 弱い上に武器も無い。こんな状態でどうしろと。
 もうどうしようもないね。終わったよ。
 なんか【衛星の加護】って付いてるけど、どうせ大した事ないんだろ? くそ、なんか腹がたってきた。転生者ってチートじゃないのかよ! イヤだイヤだ! このまま死ぬなんてイヤだー!

「加護っていうぐらいなら俺を助けてみろって!」

 あー、大声出したらちょっとはスッキリしたよ。どういういきさつで転生したのかとか、前はどんな奴だったのか思い出せないけど、転生してすぐ死ぬのか、そういう転生者も中にはいるよな。それが偶々俺だったってだけか……残念だよ。もう逃げ場もないし、諦めるしかないのか……。

 カチッ キュイーン カチャ
RECOGNITION SYSTEMレゴニッション システム check OK!』

『We are going to start that now.』シュシュシュシュシュシュシュシュシュシュシュシュン!

 え? 誰? 英語? 人がいるのか?
 何かが出た音もしたけど……
 だいたい俺、英語分かんないし。

 あ、なんか俺の周りを小さな球が回ってる? 直径五センチぐらいかな、十二個の玉が俺の周りを回り始めた。いきなり出てきた球達はバラバラで俺の周りを回っている。頭の上を回る奴がいたり、手を回る奴もいた。足や胴を回ってる奴もいる。

 この球が俺を助けてくれるの?

 オークを見てオーガを見た。そしてまた球を見た。無理だね、どう考えてもウィナーはオーガだろ。挟まれてる俺に逃げ道は無いし、オークもちょっとオーガにビビってる感じがするよね。

 ブオォォォォ―――!

 先にオークが自分を奮い立たせるためか咆哮を上げた。
 俺の獲物に手を出すんじゃねーって言ってるように感じるのは気のせいか?

 ゴアアアァァァァ―――――!

 それに答えるようにオーガも咆哮を上げた。
 儂の獲物に手を出そうとしてるのはお前じゃーって言ってる気がするよ。

 なんで、こんなにお気楽なのかって? そりゃ、全然現実味が無いからだよ。これがピストルを持ったテロリストなんかだと、もっとビビってるかもね。基本的に俺はビビりだから。

 オークは槍を両手で持ち、俺の方に槍先を向けて突進して来た。
 オーガも大きな剣を持ってオレに向かって走って来る。
 もう池に飛び込むしか逃げ道がないよ。そんなに泳ぎは得意じゃないのになぁ。
 あれ? 結構ビビってないよ、俺ってこんなに肝が座ってたっけ? 否! ビビりです。
 でも、もう終わったって諦めたら意外と楽に状況が見れるもんだね。

 バッシャ――――!!

 今度は何? おわっ! 池からでっかいナマズみたいな魔物が出て来たよ。ポーニャって出てるな。こいつも俺が目当てなのか? 大人気だよ、おい。

 クエ―――――ッ!!

 今度は空から? デッカイ鳥だなぁ、こいつも魔物…だね。ワイバーンって出たね……ワイバーンって竜じゃないか。狙いはやっぱり俺? 何の食物連鎖だよ。俺しか狙ってないから連鎖になってねーし!

 さぁ、ドンとこーい。もう逃げられないのが分かったからね。開き直るしかねーよ。

 一番目に俺に辿り着いたのはオークだった。

 うわっ! やっぱり無理!
 俺はしゃがんで手で頭を抱え、身体を丸めて衝撃に備えた。もちろん目は瞑ってる。

 ドサッ   ドサッ   バシャーン   ドスン

 音はその四回だけ聞こえ、それっきり音がしなくなった。辺りは静まり返っている。
 俺はそーっと顔を上げ、周囲を確認した。

 四体の魔物が倒れている。
「え? なんで倒れてるの? 相打ちか?」

 俺は動かずにジッと身構えているが四体の魔物は一向に動かない。
 もしかして死んでる?
 俺はそーっとオークに近付き確認してみた。額に穴が開いていた。こ、これは死んでるね。続いてワイバーンとオーガも確認したが、同じく額に穴が開いていた。

 誰がやったのか? と周囲を見渡すが、何も気配を感じない。倒した魔物を取りに来る気配が無いということは、こいつらが相打ちだったって事か? そんなに都合よく?

 オークの突進をオレがしゃがんだ事によって、オークの槍がオーガの額を突き刺し、そのオーガン持ってた剣が倒れた反動で飛んで行ってワイバーンの額を突き刺し、ワイバーンが落ちて来てポーニャの額をワイバーンの爪が突き刺し、ポーニャが勢い余ってその髭でオークを突き刺した、と。

 うん、そんなわけ無いね。

 ま、考えてても仕方がない。どうやら俺は助かったみたいだ、この後どうするかが先だな。

 俺のチート小説の知識だと魔物の死骸は処理しないと別の魔物を誘き寄せるはずだ。だからこのままには出来ないが、どうやって処理するの? しかも池の中の魔物をどうやって取るの?
 あいつを取りに行って、またあんな奴が現れたら怖いじゃないか!

「どうやってあんな所の奴を取ればいいんだよ、誰かこっちへ寄せてくれよー」
 誰もいないのについ愚痴が口から出てしまった。

『Sir, yes, sir.』

 球が一つナマズの魔物のポーナの所に飛んで行き、向こう側に回ると、ナマズの魔物をこっちに向かって押して来た。

 え? 誰? 誰かいるの? 誰の声? 誰があの球を動かしてんの?
 こういう時、俺の知ってるチート世界の話だと、頭に声が響いて色々教えてくれたりするんだけどな。

 シ―――――――――――ン

 そこまではチートじゃ無かったか。
 でも、さっきも英語が聞こえたよな。誰なんだろ。

「さっき英語で話した人、出てきてくださーい。あなたが魔物を倒してくれたんですよね?」
 また魔物に出て来られたら怖いので、そんなに大きくない声で周りに問いかけてみた。

 シュシュ――――――――
 俺の前に球達が浮かんで一列に並んだ。

「お前達じゃないんだよ、さっき何か話した人なんだよ」
 出て来ないみたいだね。もうどっかに行っちゃったかもしれないね。

 でも、この魔物達をどうやって処理すればいいんだろ。安心したら腹も減って来たな。
「お腹がすいたな」ボソッと呟きが出てしまった。
 誰もいないんだけど、こういう寂しい時ってつい口から声が出ちゃうよね。

『Sir, yes, sir.』

 目の前に浮かんでいた球達が四方向に別れて飛んで行った。向かう先は死んでる四体の魔物。
 別方向なので、全部を見る事は出来なかったが、オークだけは見る事が出来た。
 球がオークに近付くと、球はオークの周りを目で追えない程高速で回りはじめ、みるみるオークが解体されていった。

 呆気に取られてその様を見ていたが、ハッと我に返って他の死骸を見ても同様に解体されていた。

「凄ぇ~、そんな事ができるんだ。それって俺に食えって事?」

 球達が集まって丸の形になった。

「へっ? 俺の言ってる事がわかるんだ」
 俺は笑顔になる。

「でも残念だ、生って俺には食えないよ。せめて焼いてくれたらね」

『Sir, yes, sir.』

 球が一つ離れて行き、地面に降りると地面が円柱状に隆起して来た。直径二メートルはあるだろうか、高さは一メートルぐらいだ。光沢もあって頑丈そうに見える。
 球が戻ると別の球が土の円柱の所に降りて行った。
 二番目に出て行った球が、初めの球が造った円柱の台の上に止まると、台の上が赤くなって来た。
 続いてまた別の球が解体したオークの肉に近付いて行く。
 三番目に出て行った球がオークの肉の上で静止すると、球に引き寄せられるようにオークの肉が浮いた。
 浮いたオークの肉はそのまま球に運ばれて赤くなった台の上に乗った。

 ジュッ! っと肉が焼かれる音がした。肉の焼ける美味しそうな匂いもしてくる。
 ふら~っと焼けてる肉の元に自然と足が向いた。

 デッカイ肉の塊が台の上で焼かれている。

「これを食べてもいいの?」
 また球達が丸を作る。

 でも、どうやって食べるの? かぶりつき? 匂いは美味しそうなんだけど、食べれるのかなぁ。

「このままじゃ食べれないよ、ひっくり返せない?」
『Sir, yes, sir.』
 肉の塊がひっくり返った。

「やっぱりお前達が話してるの?」
 球達が丸の形を作る。

「へぇ、そうなんだ。俺を助けてくれたのもお前達なの?」
 球達が一度バラケて再び丸の形になる。

「ホント? ちょっと信じられないけど、実際に魔物達は倒されてたからね。信じるよ、助けてくれてありがとう」
 球達はグニャグニャな軌道でゆっくりバラバラに飛び始めた。照れてるのかな?

「じゃあ、頂くよ」
 焼いてくれた魔物の肉は、ちょっと焦げてたけど、まぁ許せる範囲だ。
 俺は肉の塊にかぶりついた。ちょっと焦げてる味はしたけど、味付けをしてない肉だったから、いいアクセントになって、まだ食べれなくは無かった。

 三口程食べたら生の部分が出てきたので、食べるのを辞めた。まだお腹は空いてるんだけど、美味く無かったし、生の部分を食べた事でさっきのオークを思い出して食べる気が薄れた。

 もうちょっとどうにかできないかな。この球達は俺の味方みたいだし、俺の言う事も聞いてくれるみたいだ。さっきも助けてくれたし、こうやって肉も焼いてくれたしね。

 あっ! この球って、もしかして……

しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

貴族に生まれたのに誘拐され1歳で死にかけた

佐藤醤油
ファンタジー
 貴族に生まれ、のんびりと赤ちゃん生活を満喫していたのに、気がついたら世界が変わっていた。  僕は、盗賊に誘拐され魔力を吸われながら生きる日々を過ごす。  魔力枯渇に陥ると死ぬ確率が高いにも関わらず年に1回は魔力枯渇になり死にかけている。  言葉が通じる様になって気がついたが、僕は他の人が持っていないステータスを見る力を持ち、さらに異世界と思われる世界の知識を覗ける力を持っている。  この力を使って、いつか脱出し母親の元へと戻ることを夢見て過ごす。  小さい体でチートな力は使えない中、どうにか生きる知恵を出し生活する。 ------------------------------------------------------------------  お知らせ   「転生者はめぐりあう」 始めました。 ------------------------------------------------------------------ 注意  作者の暇つぶし、気分転換中の自己満足で公開する作品です。  感想は受け付けていません。  誤字脱字、文面等気になる方はお気に入りを削除で対応してください。

僕の家族は母様と母様の子供の弟妹達と使い魔達だけだよ?

闇夜の現し人(ヤミヨノウツシビト)
ファンタジー
ー 母さんは、「絶世の美女」と呼ばれるほど美しく、国の中で最も権力の強い貴族と呼ばれる公爵様の寵姫だった。 しかし、それをよく思わない正妻やその親戚たちに毒を盛られてしまった。 幸い発熱だけですんだがお腹に子が出来てしまった以上ここにいては危険だと判断し、仲の良かった侍女数名に「ここを離れる」と言い残し公爵家を後にした。 お母さん大好きっ子な主人公は、毒を盛られるという失態をおかした父親や毒を盛った親戚たちを嫌悪するがお母さんが日々、「家族で暮らしたい」と話していたため、ある出来事をきっかけに一緒に暮らし始めた。 しかし、自分が家族だと認めた者がいれば初めて見た者は跪くと言われる程の華の顔(カンバセ)を綻ばせ笑うが、家族がいなければ心底どうでもいいというような表情をしていて、人形の方がまだ表情があると言われていた。 『無能で無価値の稚拙な愚父共が僕の家族を名乗る資格なんて無いんだよ?』 さぁ、ここに超絶チートを持つ自分が認めた家族以外の生き物全てを嫌う主人公の物語が始まる。 〈念の為〉 稚拙→ちせつ 愚父→ぐふ ⚠︎注意⚠︎ 不定期更新です。作者の妄想をつぎ込んだ作品です。

召喚アラサー女~ 自由に生きています!

マツユキ
ファンタジー
異世界に召喚された海藤美奈子32才。召喚されたものの、牢屋行きとなってしまう。 牢から出た美奈子は、冒険者となる。助け、助けられながら信頼できる仲間を得て行く美奈子。地球で大好きだった事もしつつ、異世界でも自由に生きる美奈子 信頼できる仲間と共に、異世界で奮闘する。 初めは一人だった美奈子のの周りには、いつの間にか仲間が集まって行き、家が村に、村が街にとどんどんと大きくなっていくのだった *** 異世界でも元の世界で出来ていた事をやっています。苦手、または気に入らないと言うかたは読まれない方が良いかと思います かなりの無茶振りと、作者の妄想で出来たあり得ない魔法や設定が出てきます。こちらも抵抗のある方は読まれない方が良いかと思います

一宿一飯の恩義で竜伯爵様に抱かれたら、なぜか監禁されちゃいました!

当麻月菜
恋愛
宮坂 朱音(みやさか あかね)は、電車に跳ねられる寸前に異世界転移した。そして異世界人を保護する役目を担う竜伯爵の元でお世話になることになった。 しかしある日の晩、竜伯爵当主であり、朱音の保護者であり、ひそかに恋心を抱いているデュアロスが瀕死の状態で屋敷に戻ってきた。 彼は強い媚薬を盛られて苦しんでいたのだ。 このまま一晩ナニをしなければ、死んでしまうと知って、朱音は一宿一飯の恩義と、淡い恋心からデュアロスにその身を捧げた。 しかしそこから、なぜだかわからないけれど監禁生活が始まってしまい……。 好きだからこそ身を捧げた異世界女性と、強い覚悟を持って異世界女性を抱いた男が異世界婚をするまでの、しょーもないアレコレですれ違う二人の恋のおはなし。 ※いつもコメントありがとうございます!現在、返信が遅れて申し訳ありません(o*。_。)oペコッ 甘口も辛口もどれもありがたく読ませていただいてます(*´ω`*) ※他のサイトにも重複投稿しています。

異世界へ全てを持っていく少年- 快適なモンスターハントのはずが、いつの間にか勇者に取り込まれそうな感じです。この先どうなるの?

初老の妄想
ファンタジー
17歳で死んだ俺は、神と名乗るものから「なんでも願いを一つかなえてやる」そして「望む世界に行かせてやる」と言われた。 俺の願いはシンプルだった『現世の全てを入れたストレージをくれ』、タダそれだけだ。 神は喜んで(?)俺の願いをかなえてくれた。 希望した世界は魔法があるモンスターだらけの異世界だ。 そう、俺の夢は銃でモンスターを狩ることだったから。 俺の旅は始まったところだが、この異世界には希望通り魔法とモンスターが溢れていた。 予定通り、バンバン撃ちまくっている・・・ だが、俺の希望とは違って勇者もいるらしい、それに魔竜というやつも・・・ いつの間にか、おれは魔竜退治と言うものに取り込まれているようだ。 神にそんな事を頼んだ覚えは無いが、勇者は要らないと言っていなかった俺のミスだろう。 それでも、一緒に居るちっこい美少女や、美人エルフとの旅は楽しくなって来ていた。 この先も何が起こるかはわからないのだが、楽しくやれそうな気もしている。 なんと言っても、おれはこの世の全てを持って来たのだからな。 きっと、楽しくなるだろう。 ※異世界で物語が展開します。現世の常識は適用されません。 ※残酷なシーンが普通に出てきます。 ※魔法はありますが、主人公以外にスキル(?)は出てきません。 ※ステータス画面とLvも出てきません。 ※現代兵器なども妄想で書いていますのでスペックは想像です。

レディース異世界満喫禄

日の丸
ファンタジー
〇城県のレディース輝夜の総長篠原連は18才で死んでしまう。 その死に方があまりな死に方だったので運命神の1人に異世界におくられることに。 その世界で出会う仲間と様々な体験をたのしむ!!

おおぅ、神よ……ここからってマジですか?

夢限
ファンタジー
 俺こと高良雄星は39歳の一見すると普通の日本人だったが、実際は違った。  人見知りやトラウマなどが原因で、友人も恋人もいない、孤独だった。  そんな俺は、突如病に倒れ死亡。  次に気が付いたときそこには神様がいた。  どうやら、異世界転生ができるらしい。  よーし、今度こそまっとうに生きてやるぞー。  ……なんて、思っていた時が、ありました。  なんで、奴隷スタートなんだよ。  最底辺過ぎる。  そんな俺の新たな人生が始まったわけだが、問題があった。  それは、新たな俺には名前がない。  そこで、知っている人に聞きに行ったり、復讐したり。  それから、旅に出て生涯の友と出会い、恩を返したりと。  まぁ、いろいろやってみようと思う。  これは、そんな俺の新たな人生の物語だ。

神による異世界転生〜転生した私の異世界ライフ〜

シュガーコクーン
ファンタジー
 女神のうっかりで死んでしまったOLが一人。そのOLは、女神によって幼女に戻って異世界転生させてもらうことに。  その幼女の新たな名前はリティア。リティアの繰り広げる異世界ファンタジーが今始まる!  「こんな話をいれて欲しい!」そんな要望も是非下さい!出来る限り書きたいと思います。  素人のつたない作品ですが、よければリティアの異世界ライフをお楽しみ下さい╰(*´︶`*)╯ 旧題「神による異世界転生〜転生幼女の異世界ライフ〜」  現在、小説家になろうでこの作品のリメイクを連載しています!そちらも是非覗いてみてください。

処理中です...