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女神と宝石
第二十三章 ~女神のお茶会~
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「アイン!?お前!また屋敷を抜け出して!?」
荷馬車に乗って配達先に荷を届け、騎士団へ戻ろうとしていたフレッドが、途中の通りでいるはずのない人物を見つけて馬を止めた。
輝くような銀糸の髪は後ろの高い位置で1つで結び、男装に身を包んだアイン・キャベンディッシュ、本当の名はアイカ。数週間前に王宮でギルバートのパートナーとして鮮烈な社交界デビューすると共にお披露目された女性だ。
女性であるにも関わらず、なぜか騎士団に入団し、見習い騎士としてフレッドと同じ第2騎士団にこっそり所属していた経歴をお持ちの、未来の王妃である。
通りすがりにアインに気づいた者たちが、その美貌に思わず足を止めて二度見している。たまにしか見ないが、初めてフレッドがアインを見たときより、明らかにアインの美しさは磨きがかかっていた。少し幼さが残っていた容姿も、着実に大人の女性へと成長し、輝くような美貌をまとう。
「んんっん?」
くるりと振り返ったアインは通りの店で買ったのだろうパンを口いっぱいに頬張り、声のした方を振り向く。手に抱えた籠に山盛りのパンはまた店でサービスされたのだろうか。
小走りでアインは自分の元まで駆け寄ってきて
「配達?手伝うよ」
男装をしているせいかアインの言葉使いは男言葉になっている。
「ダメだ。お前に手伝わせたなんて知られたら俺がハロルド騎士団長に怒られるし、ギルバート様にも街で見つけたら屋敷に戻るように注意しろと言われている。また攫われたらどうするんだ?」
「じゃあ尚更馬車に乗って逃げないと大変だね」
「あ、コラっ」
ダメだというのにアインは勝手に馬の手綱をひくフレッドの隣に座る。一緒に見慣れない柄の猫もぴょんと乗ってきたが、その猫はアインの猫だと知っていた。籠に山盛りのパンを差し出してきた。とたんにぐぅ~と鳴る腹の正直さが恨めしい。
「お昼食べた?お腹すいてない?」
「……しかたねぇな、見逃すのは今回だけだからな」
籠のパンを掴んで口に放りこむ。焼きたてのパンの甘みが胃に染みる。
くそ、なんでこんなにうめぇんだよ。
急ぎの荷ということで昼飯を食べ損ねたフレッドにとって最高のご馳走だった。隣をチラと見れば、通りの様子を面白そうに眺めているアインがいる。それだけは出逢った頃と何も変らない光景だ。何も知らなかった頃は田舎から出てきて都会の街並みが珍しいのだろう考えていたが、どうにも違うようだと考えを改めた。
街の子供でも知っているような道具の使い方や仕組みといった生活する上での常識を全く知らない。金の価値やコインの種類も説明からはじまった。そんなんでどうやってこれまで生活できたのか不思議だったが、知る必要のない、周りが全て用意してくれる生活をして来た者だと考えれば納得がいく。
それこそ遥か雲の上にいる名門貴族や王族といったごく少数が当てはまるだろう。
自分にはアイカという本当の名前しか知らされていないし、どうやってギルバートのつけた護衛の目を盗み毎回屋敷を抜け出しているのか分からないが、本来ならここにいるべきではない人物であるのは確かだと、フレッドの態度はどうしても余所余所しくなる。
そんな勝手な勘違いをフレッドにされているとは微塵もアインは気づかないままに、馬車は騎士団に近づく。
「……入っていく気か?」
「ダメ?貰ったパンをおすそわけするだけだから」
屋敷に持って帰ってもいいが、それだと自分がまた屋敷を抜け出したことがバレてしまう。
今頃自分は自室で本を読んでいるから、部屋は誰も近づかないでほしいと言ってあるのに、籠いっぱいのパンを差し出したらメイドたちに驚かれてしまうだろう。
「もしかしてそれ全部タダか?」
「お金払うって言っても受け取ってくれなかったんだよ……」
「……美人は得っつーし、タダより高ぇもんなねーんだぞ。しゃーねぇな……ドレスならダメだって言ったが、今は男装してるし、パンを届けたらちゃんと屋敷戻るんだぞ?」
「うん!約束する!」
にこりと未来の王妃に微笑まれたら騎士はNOとはいえない。
馬車を敷地内に止めて、多くの騎士たちが休憩を取ったりしているだろう食堂へ向えば、山盛りのパンを籠に持ったアインが入って来たとたん、食堂がにわかに色めき立つ。
「アイン!久しぶりだな!」
「今日はパンの差し入れか?」
「たまにと言わず毎日来たっていいんだぞ?」
すでに田舎に帰ったはずのアインが騎士団に顔を出しているのか?と疑問を投げかける者は1人もいない。10ある騎士団のどの隊とか関係なくアインを笑って受け入れ取り囲む。
絶対に口には出さないが、おそらくアインの正体に誰もが薄々気づいている。なにしろ、アインの特長は、ギルバートが祝賀パーティーにパートナーとして同伴した女性にあまりにも一致するからだ。
桃色を帯びた銀糸に、金の瞳の美人など同一特長を持つ者はそうそういない。
しかしここは騎士団。関係者以外入れないし、女性の騎士など1人も入団した過去はないのだ。
そこへ紅茶を淹れるために食堂へお湯を取りにやってきたグレンと鉢合わせする。あ、と暗黙の了解で騎士たちはアインの前に人垣を作りグレンから隠そうとしたが既に遅かった。
眉間を押さえて状況説明を求めるグレンにフレッドが敬礼し答える。
「なぜアインがここに……?」
「配達の途中で街で見かけて保護いたしました!パンを届けたら帰ると約束しております!」
そう。自分達は街でパンを籠いっぱいにもらって困っていたアインを騎士団に保護しただけであって、間違ってもグランディ邸にいるだろうギルバートの想い人ではないと主張する。
その説明にグレンは頭痛を覚えつつも、アイカが食堂にいるのは今更どうしよもない。
しかも、屋敷を抜け出すのは一度や二度ではなく、すっかり騎士たちの間で人気者になってしまった。あくまでアインで押し通しているが、もうアインの正体はみな薄々勘付いているのだろう。
ならば、グレンも他の騎士たちにならい、ここにいるのはアインということにして騒ぎにはせず、有効な活用方法を思案する。
「アイン、パンを少し持って将軍の部屋へ。書類仕事にギルバート様が詰って困ってる。休憩にお茶用意してくれ」
とたんに集まった騎士たちからブーイングが上がったが、グレンが睨むとピタリとブーイングは止んだ。
そもそも食堂に来たのは、仕事に詰ったギルバートに気分転換のお茶を淹れようと思ってきたのだ。お茶と一緒にアインが現れれば、早く一緒に帰るために、気持ちを切り替え、精力的に書類仕事をこなしてくれるだろう。
「はい、わかりました、グレン様」
すかさず小分けにしたパンを乗せるための皿とトレーが近くにいた騎士から差し出されそして食堂のキッチン奥から料理人が見計らったようにナイフとハム、チーズを皿に盛って、出してきた。
アインはパン類が乗ったトレーを持って、熱いお湯の入ったポットを持つグレンの後に続く。
そのグレンの足元にはさっそくハムを狙うココが尻尾を摺り寄せている。
「ギルバート様、少し休憩してお茶にしましょう」
ギルバートの執務室にはいれば、部屋を出る前と同じ格好で、ペンを片手に机の上の書類と険しい顔で格闘している。
「休憩より沿岸の警備、もう少し減らせないか。リアナの国境に兵をもう少し回したい」
「これ以上減らすと海賊が横行して商人たちの船が襲われやすくなります」
「それは分かっているのだが、え、アイカ?」
書類から視線を上げたギルバートが、部屋に入って来たのがグレンだけでなく後ろに男装したアイカがいることに気づき目を見開く。
「ごほんっ、アイン、サンドイッチは自分が作るからお茶を淹れてくれ」
ここにいるのはアイカ(女)ではない、アイン(男)なのだとグレンは釘をさし、アインが持ってきたトレーを受け取る。
なぜここにアイカがいるのかとギルバートは視線だけでグレンに問うが、グレンは肩を竦めるだけだ。となるとまた屋敷を抜け出したのだろう。
いつもなら護衛も連れずに街へ出るのは危険だと諭すギルバートも、まさか騎士団の建物、それも一番奥の自分の部屋に堂々と来られては注意しずらい。
なにしろアイカが会いに来てくれたことの方が嬉しいのだから。
悪戯っぽく微笑んだアイカが、グレンに言われたとおりお茶を淹れる準備を始める。
「お茶、淹れますね」
「た、たのむ。根を入れすぎていたようだし少し休憩するか」
さっきまで休憩をするつもりなど微塵もなかったのに、アイカがお茶を淹れてくれるなら休憩を取らざるをえない。
これが狙いか、とグレンを睨んでも、涼しい顔でグレンはパンにナイフで切れ込みを入れ、ハムやチーズを挟んでいる。
「ココ、ハムはちゃんとお前の分も取り分けてあるから、大人しく待っててくれ。手が滑ってナイフが落ちたら怪我をするぞ?」
まだかまだかと喉をゴロゴロ鳴らしグレンの足元をくるくる回るココを注意しつつ、小皿に切り分けたハムを盛って応接用長いすの上に置くと、待っていたとばかりにココはさっそく食べ始めた。
そしてアインもお茶を淹れ終え、棚から砂糖をとってきて応接テーブルに置くとギルバートが執務机から移動し、3人と1匹の束の間のお茶が始まった。
荷馬車に乗って配達先に荷を届け、騎士団へ戻ろうとしていたフレッドが、途中の通りでいるはずのない人物を見つけて馬を止めた。
輝くような銀糸の髪は後ろの高い位置で1つで結び、男装に身を包んだアイン・キャベンディッシュ、本当の名はアイカ。数週間前に王宮でギルバートのパートナーとして鮮烈な社交界デビューすると共にお披露目された女性だ。
女性であるにも関わらず、なぜか騎士団に入団し、見習い騎士としてフレッドと同じ第2騎士団にこっそり所属していた経歴をお持ちの、未来の王妃である。
通りすがりにアインに気づいた者たちが、その美貌に思わず足を止めて二度見している。たまにしか見ないが、初めてフレッドがアインを見たときより、明らかにアインの美しさは磨きがかかっていた。少し幼さが残っていた容姿も、着実に大人の女性へと成長し、輝くような美貌をまとう。
「んんっん?」
くるりと振り返ったアインは通りの店で買ったのだろうパンを口いっぱいに頬張り、声のした方を振り向く。手に抱えた籠に山盛りのパンはまた店でサービスされたのだろうか。
小走りでアインは自分の元まで駆け寄ってきて
「配達?手伝うよ」
男装をしているせいかアインの言葉使いは男言葉になっている。
「ダメだ。お前に手伝わせたなんて知られたら俺がハロルド騎士団長に怒られるし、ギルバート様にも街で見つけたら屋敷に戻るように注意しろと言われている。また攫われたらどうするんだ?」
「じゃあ尚更馬車に乗って逃げないと大変だね」
「あ、コラっ」
ダメだというのにアインは勝手に馬の手綱をひくフレッドの隣に座る。一緒に見慣れない柄の猫もぴょんと乗ってきたが、その猫はアインの猫だと知っていた。籠に山盛りのパンを差し出してきた。とたんにぐぅ~と鳴る腹の正直さが恨めしい。
「お昼食べた?お腹すいてない?」
「……しかたねぇな、見逃すのは今回だけだからな」
籠のパンを掴んで口に放りこむ。焼きたてのパンの甘みが胃に染みる。
くそ、なんでこんなにうめぇんだよ。
急ぎの荷ということで昼飯を食べ損ねたフレッドにとって最高のご馳走だった。隣をチラと見れば、通りの様子を面白そうに眺めているアインがいる。それだけは出逢った頃と何も変らない光景だ。何も知らなかった頃は田舎から出てきて都会の街並みが珍しいのだろう考えていたが、どうにも違うようだと考えを改めた。
街の子供でも知っているような道具の使い方や仕組みといった生活する上での常識を全く知らない。金の価値やコインの種類も説明からはじまった。そんなんでどうやってこれまで生活できたのか不思議だったが、知る必要のない、周りが全て用意してくれる生活をして来た者だと考えれば納得がいく。
それこそ遥か雲の上にいる名門貴族や王族といったごく少数が当てはまるだろう。
自分にはアイカという本当の名前しか知らされていないし、どうやってギルバートのつけた護衛の目を盗み毎回屋敷を抜け出しているのか分からないが、本来ならここにいるべきではない人物であるのは確かだと、フレッドの態度はどうしても余所余所しくなる。
そんな勝手な勘違いをフレッドにされているとは微塵もアインは気づかないままに、馬車は騎士団に近づく。
「……入っていく気か?」
「ダメ?貰ったパンをおすそわけするだけだから」
屋敷に持って帰ってもいいが、それだと自分がまた屋敷を抜け出したことがバレてしまう。
今頃自分は自室で本を読んでいるから、部屋は誰も近づかないでほしいと言ってあるのに、籠いっぱいのパンを差し出したらメイドたちに驚かれてしまうだろう。
「もしかしてそれ全部タダか?」
「お金払うって言っても受け取ってくれなかったんだよ……」
「……美人は得っつーし、タダより高ぇもんなねーんだぞ。しゃーねぇな……ドレスならダメだって言ったが、今は男装してるし、パンを届けたらちゃんと屋敷戻るんだぞ?」
「うん!約束する!」
にこりと未来の王妃に微笑まれたら騎士はNOとはいえない。
馬車を敷地内に止めて、多くの騎士たちが休憩を取ったりしているだろう食堂へ向えば、山盛りのパンを籠に持ったアインが入って来たとたん、食堂がにわかに色めき立つ。
「アイン!久しぶりだな!」
「今日はパンの差し入れか?」
「たまにと言わず毎日来たっていいんだぞ?」
すでに田舎に帰ったはずのアインが騎士団に顔を出しているのか?と疑問を投げかける者は1人もいない。10ある騎士団のどの隊とか関係なくアインを笑って受け入れ取り囲む。
絶対に口には出さないが、おそらくアインの正体に誰もが薄々気づいている。なにしろ、アインの特長は、ギルバートが祝賀パーティーにパートナーとして同伴した女性にあまりにも一致するからだ。
桃色を帯びた銀糸に、金の瞳の美人など同一特長を持つ者はそうそういない。
しかしここは騎士団。関係者以外入れないし、女性の騎士など1人も入団した過去はないのだ。
そこへ紅茶を淹れるために食堂へお湯を取りにやってきたグレンと鉢合わせする。あ、と暗黙の了解で騎士たちはアインの前に人垣を作りグレンから隠そうとしたが既に遅かった。
眉間を押さえて状況説明を求めるグレンにフレッドが敬礼し答える。
「なぜアインがここに……?」
「配達の途中で街で見かけて保護いたしました!パンを届けたら帰ると約束しております!」
そう。自分達は街でパンを籠いっぱいにもらって困っていたアインを騎士団に保護しただけであって、間違ってもグランディ邸にいるだろうギルバートの想い人ではないと主張する。
その説明にグレンは頭痛を覚えつつも、アイカが食堂にいるのは今更どうしよもない。
しかも、屋敷を抜け出すのは一度や二度ではなく、すっかり騎士たちの間で人気者になってしまった。あくまでアインで押し通しているが、もうアインの正体はみな薄々勘付いているのだろう。
ならば、グレンも他の騎士たちにならい、ここにいるのはアインということにして騒ぎにはせず、有効な活用方法を思案する。
「アイン、パンを少し持って将軍の部屋へ。書類仕事にギルバート様が詰って困ってる。休憩にお茶用意してくれ」
とたんに集まった騎士たちからブーイングが上がったが、グレンが睨むとピタリとブーイングは止んだ。
そもそも食堂に来たのは、仕事に詰ったギルバートに気分転換のお茶を淹れようと思ってきたのだ。お茶と一緒にアインが現れれば、早く一緒に帰るために、気持ちを切り替え、精力的に書類仕事をこなしてくれるだろう。
「はい、わかりました、グレン様」
すかさず小分けにしたパンを乗せるための皿とトレーが近くにいた騎士から差し出されそして食堂のキッチン奥から料理人が見計らったようにナイフとハム、チーズを皿に盛って、出してきた。
アインはパン類が乗ったトレーを持って、熱いお湯の入ったポットを持つグレンの後に続く。
そのグレンの足元にはさっそくハムを狙うココが尻尾を摺り寄せている。
「ギルバート様、少し休憩してお茶にしましょう」
ギルバートの執務室にはいれば、部屋を出る前と同じ格好で、ペンを片手に机の上の書類と険しい顔で格闘している。
「休憩より沿岸の警備、もう少し減らせないか。リアナの国境に兵をもう少し回したい」
「これ以上減らすと海賊が横行して商人たちの船が襲われやすくなります」
「それは分かっているのだが、え、アイカ?」
書類から視線を上げたギルバートが、部屋に入って来たのがグレンだけでなく後ろに男装したアイカがいることに気づき目を見開く。
「ごほんっ、アイン、サンドイッチは自分が作るからお茶を淹れてくれ」
ここにいるのはアイカ(女)ではない、アイン(男)なのだとグレンは釘をさし、アインが持ってきたトレーを受け取る。
なぜここにアイカがいるのかとギルバートは視線だけでグレンに問うが、グレンは肩を竦めるだけだ。となるとまた屋敷を抜け出したのだろう。
いつもなら護衛も連れずに街へ出るのは危険だと諭すギルバートも、まさか騎士団の建物、それも一番奥の自分の部屋に堂々と来られては注意しずらい。
なにしろアイカが会いに来てくれたことの方が嬉しいのだから。
悪戯っぽく微笑んだアイカが、グレンに言われたとおりお茶を淹れる準備を始める。
「お茶、淹れますね」
「た、たのむ。根を入れすぎていたようだし少し休憩するか」
さっきまで休憩をするつもりなど微塵もなかったのに、アイカがお茶を淹れてくれるなら休憩を取らざるをえない。
これが狙いか、とグレンを睨んでも、涼しい顔でグレンはパンにナイフで切れ込みを入れ、ハムやチーズを挟んでいる。
「ココ、ハムはちゃんとお前の分も取り分けてあるから、大人しく待っててくれ。手が滑ってナイフが落ちたら怪我をするぞ?」
まだかまだかと喉をゴロゴロ鳴らしグレンの足元をくるくる回るココを注意しつつ、小皿に切り分けたハムを盛って応接用長いすの上に置くと、待っていたとばかりにココはさっそく食べ始めた。
そしてアインもお茶を淹れ終え、棚から砂糖をとってきて応接テーブルに置くとギルバートが執務机から移動し、3人と1匹の束の間のお茶が始まった。
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